IDやパスワードを入力することなくアカウントにログインできるパスワードレス認証の「パスキー」が注目されている。Webサービスでの対応が進み、一部の企業でも導入が始まった。 パスワードを使わないため、フィッシング詐欺などの被害を避けられる。またパスワードを用いた認証と異なり、生体情報やPIN(暗証番号)などの大事な認証情報がネットワーク上を流れない点が特徴だ。 ではパスキーは具体的にどのような仕組みで認証をしているのだろうか。以下で解説しよう。 認証情報から「鍵」を作成 現状、パスキーという言葉は複数の意味で使われている。この特集ではFIDO2(Fast Identity Online 2、ファイド2)という仕様に基づいた、複数の端末(マルチデバイス)に対応するパスワードレス認証を指す。 そこでまずはFIDO2について説明しよう。FIDO2による認証を利用するには、認証を受け持つ「FIDOサ