ジャイアンの子供を普通に育てる方法は無い。これは非常に重要な事実で、2歳頃には出来れば診断をつけて(極端なケースはこの時点ではっきり鑑別できる。親がジャイアンであることも参考になる)親にケア上の助言が必要になる。 何故ならジャイアンの子供は3歳でも親よりも優位に立とうとする場合があり、それをつぶすために親が威圧して養育すると非常にケアの難しい超場当たり的な「依存型ジャイアン」に育ってしまうからだ。 このプロセスについては昨年2月から何度か触れてきたが、言語的、非言語的にジャイアンの子供は「泣き続ける等の異常なゴリ押し」や「感心するような屁理屈」の方法で自分の思い通りにしおうとする。 多数派の子供と違い、「空気」から「この辺で引っ込めよう」と引き下がることも出来ず、また叱られた後に「よしよし」と非言語的にフォローでもしようものなら、ジャイアンの子供本人からすると「叱られた不利な事実は消失した
明らかにADHDの仲間であるのだが、過集中エピソードが目立たない一群が居る。 過集中で突っ走っているADHDから見ると、「好きなことに集中することを忘れた」という風に見える。 周囲に合わせるしかないと思い込んだADHDのACかと思うと、それほど自己評価は下がっていない。 場当たり的になった依存型ジャイアンかと思うと、合理的思考は保たれている。 世間的には「頑固者」という見掛けになる。 おそらくもともとある程度KYである(非言語的状況察知能力があまり無い)ので、場に合わせ続ける依存型にもなりきれず、「自分を飼いならすような合理的な理由を見出して無理矢理納得することを習慣としてしまった」と私は想像している。 このタイプの親は管理型の強迫的ジャイアンが多く、幼少期からかなり強制的に親の価値観を押し付ける。 不思議なのは正面切ってこの親に反抗しないことだ。普通のジャイアン、ADHDであれば、不合理
ジャイアンACで「褒められると苦しい」という話を何名か聞く機会があり考えた。 最初は「親のジャイアンから徹底的につぶされて自己評価が極端に下がっているから」という風に考えてきたが、どうやらまったく違うメカニズムでそうなることがあるようだ。 ジャイアンは褒められると相手の意図を問わず表面的に舞い上がって調子に乗ってしまう。表面的な世界に生きる悲しい性だ。そのせいで、例えば「いい嫁」と言われたら「本人の主義とか性格に関係なくいい嫁たるようにがんばる」ということになる。 もともとジャイアンは人の言いなりにはなれないところもあり、周囲にあわせて優等生だけしていると本来のジャイアンの部分に大きな不全感を感じ、うつ状態やパニック障害様の身体症状(ふらつき、動悸、過呼吸、吐き気、下痢など)が出現して多くは身体的に不調となる。 それらの症状で心療内科に受診してよく話を聞いてみるとADHDのACであり、AC
「ADHDの先延ばし」については、これまで何度か書いてきたが、「いわゆるADHDらしさがなくなる状態」として、自己診断をつける際にも考えておかなければならない除外すべき状況だ。 どんなに明るくて天真爛漫でのびのびとしていたADHDも、ひとたび先延ばしの状態になると、とたんに「冴えない」状況に陥る。 非常に重要で当たり前の「なすべきこと」に、「脳がそちらを向かないために」どうしても手をつけられず、「こんなことが何で出来ないのだろう」と自分自分に納得がいかなくなり、非常にADHDらしくない自己嫌悪や、気分の不安定、イライラ、抑うつなどを感じるようになる。 その結果、典型的な現象は、「居留守」である。文字通りの寝たふりをして起きない居留守もあれば、電話を取らないとか、とにかく「知らん振り」「見ざる聞かざる」という形で露骨に逃げを打つ。 いったん逃げたことで自分自身が許せず、その後は「嘘の上塗り状
最近よく考えるのだが、ジャイアン型ADHDにはよく言えば「生き抜く力」「たくましさ」がある。悪く言えばエゴであり、自己中であるのだが。 家族歴を聞く際に、例えば相談者の親族の生活歴を詳しく聞くと、異常な虐待の環境やいわゆる逆境、例えば「略奪婚」のように親族全部を敵に回すような状況とか、経済的な窮状、継母からの虐待などの環境で、実にたくましい生命力を発揮して、その人自身の人生は非常に立派であるケースをよく目にする。 実はそういう逆境で立派な人生を歩んだ人の子供に相談者が多いということが問題であるのだが。 「親で大変」、「子供で大変」、「経済的に大変」なジャイアンは実は非常に生き生きとしている。逆境であればあるほど力が湧いてくるかのようだ。 逆に、恵まれすぎている環境ではジャイアンは「丸投げてきな依存性」のためにどんどん何も出来なくなってしまう。 代わりにやってくれて自分が責任を負わなくて良い
アンリカバブル。 ◆ 解説 というわけで、ADHD第三回です。 今回の話をまとめますと、 —————- ○ ADHDによって「パイ」こと ・パニック ・依存 ・失敗 などの症状が起こりやすくなる! —————- という内容でした。 ただ、マンガにもあるように「失敗」はゴロ合わせの覚えやすさからであって、世の中にはリカバーできない失敗はないので、ご安心ください。 逆にADHDにはメリット・長所もいっぱいあり、それを応用して人生で成功していく人も多いといえます。 このあたりについては、この先のマンガで解説していきますのでお待ちください。 ちなみに上に挙げた症状以外に、たとえば 「怒りっぽい」(←「パニック」から) 「飽きっぽい」(←「集中できない」から) などの症状もあります。 普通に話していただけなのに、突発的に怒ってきたり、怒鳴ってきたりする人がいたら、一段ADHDを疑ってもいいかもしれま
ADHDの先延ばしが重症化するのは、不器用で「現実的な抜け道的な解決が見えない」からである。 (先に説明しておくと、以下の記載は依存型ジャイアンを除くノビ太型と合理的強迫的ジャイアンについての説明である)。 私は小学校の時に、学校の図書室の貸し出し用に使う(借りた本の場所に代わりに入れておく)本型をした名前入りのボール紙の箱を紛失し、何年もずっと悩んでいたことを記憶している。「先生に説明して箱は新しく作れば良い」ということを考え切れなかった。借りた本自体を失くしたかも知れないと悩んでいたが後から考えるとそうでは無かったようだ。その他、プールやラジオ体操などのカードなど、いつもいつも後で提出しなければならないものを何か失くして「どうしよう」と悩んでいたように思う。 自己突っ込みがあり、ずっと継続して悩んでいるのに、誰にも相談できない。表面上の結果のだらしなさからは想像が困難であろうが、ADH
ADHD関連 ASに似たADHDの状態①AS被影響症候群 2007/2/25 ADHD関連, AS(アスペルガー)関連, その他(医療関連), 研究, 診療 コメント: 19 ADHDが表面上ASに似た状態になるものの一つは、「AS被影響症候群状態のADHD」がある。 ADHDが、主に接する親や配偶者にASがいる場合に、そのASの価値観や主義に合わせなければならないと思い込み、本来のADHDらしさを押さえて強迫的になる状態のことを私はAS被影響症候群と呼ぶ。 実際のケースでは、強迫的に家事を必要以上にきちんとしたり、子供にも異常に厳しくなったりする。不安が強く、閉所恐怖症になったり、「車で何かを踏んだと思い何度も戻る」などの風変わりな確認強迫の症状が出たり、パニック障害様になったりする。 ほとんどの場合はDVなどの経過で「離婚や別居してから驚くほどずぼらになった」という見かけとなり、その後
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