シャープの2012年9月中間連結決算の税引き後利益の赤字額が、8月時点の予想の約2倍の4000億円規模に膨らむ見通しとなった。 経営の柱と位置付ける中小型液晶事業の販売拡大などで業績を上向かせることが不可欠となっている。 シャープは8月、業績予想を下方修正し、税引き後利益が12年4~9月期は2100億円の赤字、13年3月期は2500億円の赤字になるとしていた。 さらに赤字が膨らむのは、液晶パネルの価格下落で在庫の評価損を計上することや、米アップル社向けの液晶パネルの出荷が遅れていることが響いたためという。今後も利益が出ることを前提に、将来戻ってくる税金分として計上している「繰り延べ税金資産」の取り崩しも余儀なくされ、赤字幅が2000億円規模で拡大する。