●マリー=モニク・ロバン監督『モンサントの不自然な食べもの』 世界の食卓に一石投じる力作―巨大バイオ企業が牛耳る「食」 マクドナルドのハンバーガーを食べ続けるとどうなるかを実験した『スーパーサイズ・ミー』以来、『ありあまるごちそう』『フード・インク』など「食」に関するドキュメンタリーが多く作られた。いずれの作品も多国籍企業によって生産された食べ物が世界中に広がっている実態に目を向けている。それは人々の食生活が様変わりするとともに、食自体の安全性が問われるようになったからだ。 フランスの女性ジャーナリスト、マリー=モニク・ロバンが監督した『モンサントの不自然な食べもの』は、多国籍企業がもたらす食のあり方の根本を問う一本だ。 彼女は米国を本拠地とする巨大企業「モンサント社」を相手取り、最大の武器としてインターネットを駆使する。企業の歴史や事件などを検索し、「これは」と思った問題にアクセスして確