頼みはアッキーだ。安倍晋三元首相の妻である昭恵夫人が15日、米国・フロリダ州の空港に到着。現地でトランプ次期大統領と夕食を共にすることになっており、会話の内容に注目が集まっている。この夕食会に誰よりもネットリとした視線を送っているのは石破茂首相だろう。

 CNNによると、夕食会はフロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の私邸「マールアラーゴ」で開催され、メラニア夫人も参加する。トランプ氏は生前の安倍元首相と良好な関係を築いており、安倍元首相が亡くなった後も定期的にトランプ氏から昭恵氏に電話があり、様子を気にかけていたという。

 この夕食会が注目されるのは石破首相がトランプ氏と会えていないことも関係している。石破首相は11月の南米訪問の後にトランプ氏との会談を調整。しかし、正式に米大統領に就任する前に会うことはできないと断られていた。石破首相は来年1月にトランプ氏が正式に米大統領となった後に会えるよう調整をしているという。

 一方、昭恵氏はトランプ氏と直接の話し合いで夕食会が決まった。先を越される形となってしまった石破首相に対して、SNSでは「いっそ昭恵さんに外務大臣をお願いしたら?」「総理大臣が会えないってのはほんとどうなのか」と厳しい意見が寄せられている。

 石破首相からすれば昭恵氏がトランプ氏との間に入ってくれれば心強いだろう。永田町関係者は「昭恵氏は本当にいい人。困っている人がいれば話を自ら聞きに行き、なんとかしようと動いてくれるんです。与党とか野党も関係ない。もっとも動きすぎて問題視されたこともありますが、悪気はなく本当にいい人なんです」と、昭恵氏の性格を指摘した。

 石破首相にとって朗報なのは、昭恵氏が石破内閣に対して好意的なことだ。11月に昭恵氏はネット番組に出演し「石破氏に頑張ってほしい」と前向きに語った。別の永田町関係者によれば、ほかの機会でも昭恵氏は石破氏にポジティブな評価をしていたという。

 いい人の昭恵氏ならトランプ氏に対しても石破首相のことをよく言うはずだが、果たして石破首相がトランプ氏と会える日はいつになるのか。