ネバっとしたナメクジの粘液から、生体組織をつなぎあわせ内臓の止血を行う接着剤が開発された。 これまで、鼓動する豚の心臓など、さまざまな組織で実験が行われ、その安全性と効果が確認されている。 ナメクジ接着剤 ヨーロッパ全土やアメリカ北東部に分布するダスキー・アリオン(Arion subfuscus)というナメクジの仲間は、捕食者に脅かされると、のりのようにネバネバとした粘液を分泌する。こうすることで自らをその場所にはりつけ、相手に剥がされて食われないようにするのだ。 この画像を大きなサイズで見るダスキー・アリオン image credit:wikimedia この性質を応用したい科学者はかねてからダスキー・アリオンに注目してきており、これまでの研究で粘液に強い粘着性を与える化合物の正体はすでに判明していた。 そこでハーバード大学ウィス研究所のジャンユ・リ(Jianyu Li)氏らはこれを参考