美味すぎる。こんなものが世の中にあったのか。信じられない。 納豆…ああ、納豆…。もう納豆の事ばかり考えている。 事の経緯 もともとネバネバした食べ物が嫌いで、まったく食べることができなかった。山芋もそう、オクラもそう。生だと卵の白身もダメだ。里芋もちょっと怪しい。そんな状態なので、ネバネバの代名詞である「納豆」なんて食えるはずがなかった。 きっかけは妻とフラリと入った渋谷の居酒屋だった。晩飯がてらちょっと飲んで帰ろう、という事になり、とある人気店を訪れたのだけど残念ながら満員だったため、向かいにあったほとんど人が入っていない店に入った。 日本酒が飲みたかった。となるとアテは生魚がいい。見てみるとメニューに「ばくだん」というものがあった。これは何だと妻に聞いてみると「刺し身とか卵とか納豆をぐちゃぐちゃに混ぜたもの」だと言う。 食えるはずがない。 普段の僕ならそう思うのだが、その日は疲れてあま