● 「情報化時代に対応する漢字政策」の至上課題 前節は『議員氏名の正確な表記』に掲載された議員のWebページを調べた結果、これらの議員の氏名表記では「そのものの形」に強くこだわるもの、そして漢字と仮名の違いさえも包摂しようとするものの2種類に分かれることが分かった。その上で、このうちの漢字と仮名を包摂する表記は、実はインターネット上の「名前」を対象としたRFC標準で規定されているUnicode正規化と、「より一般的な文字に置き換える」という意味で、全く同じ振る舞いであることを指摘した。そして、より一般的な文字を名前に使うという考え方は、インターネットや国会議員のような特殊な世界にとどまらず、戸籍法でも「子の名には、常用平易な文字を用いなければならない」と規定しているのと同じであることを述べた。 今度の常用漢字表の改定ではJIS文字コードと整合性を保つため、いわゆる康煕字典体を一部追加せざる