「Bluesky」はSNSと言い切れない理由、そして世界初のミートアップが東京で行われた事情(1/2 ページ) 日本でTwitterが一般でも使われるようになって、ざっくり10年以上の時間が経過しています。インターネットの歴史を振り返ると、だいたい10年に1回ぐらいはテクノロジーをベースにした大きな変化が起きており、それはSNSでも例外ではないわけです。 細かい話はここでは書きませんが、今の有力SNS陣営もそれは分かっているので、あれやこれやと手を打っているわけです。ただ、運営元がすべてのデータを持っている、要するに中央集権的な構造は基本的に変わってはいません。 そこにくさびを打ち込んだのは、一時流行り、今でも場所によっては使われている分散型SNS「Mastodon」(マストドン)です。マストドンは1つの中央集権ではなく、小さい島がたくさんあっても、連携できるという方向性だったわけです。た
開発視点から見る、新しい分散型SNS「Bluesky」とAT Protocolの可能性 2023年4月初旬、日本で盛り上がりの兆しを見せ始めた分散型SNS「Bluesky」。本記事では、Blueskyのクライアント開発を行う筆者が、開発視点から見たBluesky、そのコア技術であるAT Protocolについて解説します。 なお、Bluesky誕生の背景や基本機能などについては、syui氏の記事「ネクストブレイク分散型SNSの大本命、Blueskyを先取り!」を併せてご覧ください。 Bluesky をコマンドラインから扱う Blueskyクライアント開発のきっかけ Blueskyにはすでにクライアントが存在します。BlueskyのオフィシャルからはiOSアプリが、また Android向けにはkamakuraさんが開発している青雲というアプリが提供されています。 通常はこれらのクライ
1990年代に商用化されて以降、グローバルで単一のネットワークとして世界で大きな発展を遂げてきたインターネット。そのインターネットの根幹を支える仕組みが「IP(インターネットプロトコル)」だ。IPはインターネットでデータをやり取りするための手順を定めており、1970年代に基本的な仕組みが開発された。 IPの仕組みは非常にシンプルだ。「ヘッダー」といわれる先頭部分にデータの送信元と送信先の住所に当たるIPアドレスをそれぞれ記載する。その後ろの「ペイロード」と呼ばれる部分に、送受信するデータを格納する。これらのデータは「パケット」と呼ばれる通信単位ごとに小分けされ、宛先のIPアドレスに向けて、ルーターと呼ばれる機器がバケツリレー方式で転送する。これがインターネットの基本的な仕組みだ。 IPの基本思想は、「どこかで機器が壊れても、なんとしてもつなぐ」という機能に徹している点だ。速度保証ができない
ブルース・デイヴィーのブログより。 TCPの新しい決定的な仕様(RFC 9293)の公開は、私たちの世界ではとても大きな出来事で、このトピックに関する2回目の投稿をせずにはいられませんでした。特に、QUICとTCPを比較した議論に興味をそそられ、今週のニュースレターを書くきっかけとなりました。 TCPの過去と未来に関する前回の投稿では、QUICがTCPを置き換え始めるかも知れないという可能性について触れました。今週は、QUICは実際にはTCPが解決する問題とは異なる問題を解決しているので、TCPの置き換えとは別のものとして見るべきであると主張したいと思います。一部の(あるいはほとんどの)アプリケーションでは、QUICがデフォルトのトランスポートになるかも知れませんが、それはTCPが本来意図されていなかった役割に押しやられたからだと思います。なぜ私がそのような主張をするのか、一歩下がって考え
China’s “New IP” proposal to replace TCP/IP has a built in “shut up command” for censorship The Chinese government and the Chinese telecommunications companies such as Huawei under its control are proposing a “New IP” addressing system for the internet to replace TCP/IP. The New IP system includes top-down checks and balances and such features as a “shut up command” that would allow a central cont
tech_team 2016年5月24日 インターネットの技術 IPアドレスやドメイン名の参照のために使われているWHOISプロトコルについて、置き換えの議論がされていることをご存じでしょうか。今回は、WHOISの後継プロトコルと言われているRDAPについてご紹介します。 RDAPとは RDAP(Registration Data Access Protocol)は、策定から長時間経過しさまざまな課題が指摘されているWHOISプロトコルの後継を意図して、標準化されたプロトコルです。IETFのweirdsワーキンググループにて関連のRFC(RFC7480~7485)が2015年に発行され、weirdsワーキンググループは同年に活動終了しました。RDAPの議論は、IETFでは現在では regext ワーキンググループで取り扱われています。 RDAPの主な特徴としては、応答の際にJSON形式のデ
418 I’m a tea potとは ステータスコード 418 I’m a tea potは、エイプリルフールに発行されたジョークRFCであるRFC2324「Hyper Text Coffee Pot Control Protocol」 で定義されているステータスコードです。 Googleでも 418 を返すURLがあります。 Error 418 (I’m a teapot)!? https://www.google.com/teapot 昨日、golangとnodejsにおいて、418 I’m a tea pot の実装を削除するIssue が投げられています。 golang: net/http: remove support for status code 418 I'm a Teapot nodejs: 418 I'm A Teapot #14644 Issue中でも書かれている通
2020/04/28 追記 仕様の名前が少々変わりましたが、WG Draftとなり作業は引き続き続けられています。 「Specification of DNS over Dedicated QUIC Connections」 QUICの標準化とアプリケーションレイヤ IETFでQUICの標準化が活発に行われており、トランスポート・TLS・HTTP各レイヤのドラフト仕様の改定が進められております。 標準化を行うにあたって当初より、DNSのトランスポートとしてQUICを使用したいという話題は出ていましたが、QUICワーキンググループのチャーターでは、まずはQUICのアプリケーションレイヤとしてHTTPの標準化を行ってから他のアプリケーションプロトコルについて進める旨書かれている。 とはいえDNS over QUICをやりたい人はいるようで、4/11にインターネットドラフトが出されている。共著者
mnot’s blog: Why 451? draft-ietf-httpbis-legally-restricted-status-04 HTTPステータスコード451がIETFで正式に承認された。近いうちにRFCとしても発行される。 元ネタは、Ray BradburyのFahrenheit 451(華氏451)というタイトルの小説で、これはディストピアな検閲社会を描いている。 451の意味は、403(禁止/権限がない)と似ているが、正確な意味は、ドラフトを引用すると、以下の通り。 このドキュメントはサーバーオペレーターが、あるリソース、あるいはあるリソースを含むリソース群に対し、閲覧を検閲するよう法的な命令を受け取った時に使うHypertext Transfer Protocol(HTTP)ステータスコードを規定するものである。 このステータスコードは、法律や一般大衆の雰囲気がサーバー
★グッズ発送遅れのお詫び このたびはご支援を賜り、誠にありがとうございます。 4,000円以上のコースでご支援いただいた方が対象となりますが、書籍... ※ここに掲載する名称やキャラクターのデザインなどは検討中のものですので、実際とは異なる場合があります。 ―― プロトコルが人格を持った!? かわいいキャラクターと一緒にITを学びませんか? こんにちは! IT解説書を出版している翔泳社 書籍編集部の小川と申します。 このプロジェクトは、人気絵師108号さんにITを萌えキャラ化してもらう書籍『擬人化でまなぼ!』の出版を応援していただくプロジェクトです。 弊社では、2016年初旬にプロトコルなどを萌え擬人化したネットワーク入門書を出版します。この本では、コンピュータネットワークをつなげるために使われている技術など基礎知識の習得を目標としています。その目標自体はそれほど目新しさを感じないかもしれ
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