北海道内の高速道路を約110キロにわたって車で逆走し、高速道路維持管理会社の車に衝突したとして、道交法違反と器物損壊罪に問われた札幌市豊平区、無職水元努被告(32)の判決が15日、札幌地裁であった。熊代雅音裁判官は「大惨事を引き起こしかねない危険な犯行」と述べ、懲役1年6月、保護観察付き執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)を言い渡した。 判決によると、水元被告は今年9月1日朝、小樽市の札樽道から白老町の道央道まで車で逆走。検問を突破しようと、高速道路上に停車させていた高速道路維持管理会社の車に衝突した。 水元被告は逮捕された際、道警の調べに「かわいがっていたペットの猫が死んでむなしくなり、むちゃくちゃなことをしたかった」と話していた。しかし、弁護人によると実際には猫は飼っていなかった。判決でも熊代裁判官は、「犯行動機は判然としないが、高速道路を逆走する無謀な行為は同情に値しない」と指摘した。