山すそに原生林が広がるニンバ山=ギニア、竹谷俊之撮影ニンバ山の一部では鉱山開発が進み、山肌にはジグザグに削り取られた跡が残る。手前の森にはチンパンジーが生息している=ギニア、竹谷俊之撮影ニンバ山の原生林を歩く地元ガイドたち=ギニア、竹谷俊之撮影 300匹以上の野生のチンパンジーがすむといわれるアフリカ西部の世界自然遺産・ニンバ山(1752メートル)は、広大な熱帯雨林とサバンナに覆われ、数多くの希少動植物種が生息することで有名だ。だが、世界有数の良質な鉄鉱石の鉱脈に目をつけた地元政府や海外の企業による鉱山開発が進み、原始の姿から大きく変容しようとしている。豊かな生物多様性が脅かされている地域を示す「ホットスポット」。その現場を見た。 ■生物の宝庫で採鉱 標高千メートルのあたりで熱帯雨林を抜け、サバンナが広がる斜面を登り詰めてニンバ山の稜線(りょうせん)に出ると、谷を隔てた正面に、頂