東京・小笠原諸島の媒(なこうど)島で5月に見つかった国の特別天然記念物のアホウドリとみられるひなについて、東京都は7日、DNA型鑑定の結果、ひなの母系がアホウドリであることなどが分かり、「アホウドリの可能性が高い」と発表した。 都などによると、父系がアホウドリかどうかをすぐに直接分析できる方法はないが、ひなの近くには雄の羽毛が落ちていたといい、その雄の母系がアホウドリであること、この雄とひなの間に親子関係を否定する遺伝情報はなかったことも鑑定で判明した。アホウドリは他種との交雑が知られていないこともあり、都と共同研究者の北海道大学総合博物館が、ひなをアホウドリである可能性が高いと判断した。今後は繁殖期になる10月ごろ、媒島に戻ってくる可能性がある親鳥の姿を確認するなどし、調査を進めていくという。