宮城県内の沿岸部で震災後、絶滅危惧種に指定されているゲンゴロウやメダカの新たな生息地ができていることが、環境省の調査でわかった。 同省は、地盤沈下などにより環境が変化したためと推測している。 調査は2012~13年度にかけて、青森県~千葉県の津波浸水区域(約578平方キロ・メートル)で実施した。宮城県では井土浦(仙台市)など計5か所を調べた。 その結果、塩釜市の離島では、震災前にヨシ原だった土地が地盤沈下して海水と淡水が混じった汽水池が生まれ、ゲンゴロウの生息が確認された。ゲンゴロウは、環境省のレッドリストで、絶滅の危険が増大している「絶滅危惧2類」に指定されている。 また同じく、絶滅危惧2類のメダカが、名取市の沿岸部で確認された。震災で防潮林が倒れてくぼ地ができ、大雨などの際に周辺の生息地から入り込んできたとみられる。このほか、震災前まではなかったミクリなど準絶滅危惧種の水草も同じ場所で