東海地震で10メートルを超える津波が押し寄せるおそれがあるとされている静岡県沼津市の沿岸の100世帯余りが住む地区で、集団での高台移転に向けて住民の合意形成を進めていくことが決まりました。 国土交通省によりますと、被害が出る前に集団での高台移転が実現すれば、全国で初めてのケースになるということです。 107世帯、およそ350人が暮らす沼津市の内浦重須地区は、東海地震が起きた場合、静岡県の被害想定で10.4メートルの津波が押し寄せるおそれがあるとされています。 津波避難タワーの建設などの対策が行われてきましたが、東日本大震災のあと、住民の間から集団での高台移転を求める声が上がり、18日に開かれた自治会の総会で議論されました。 総会には委任状を含めて85世帯が出席し、土地の造成などの費用を国や自治体が負担する制度を活用して高台に移転することについて「なるべく早く移転すべきだ」という声が相次いだ