安倍晋三内閣の成立を迎えて、内外に、日本の右傾化を懸念する声があるという。 ≪まだまだ平和ボケを脱せず≫ 私にはどうもそれが理解できない。客観的に見て、日本は右傾化どころか、まだまだ、世界の常識からはずれたパシフィスト(日本語の平和主義者より、やや悪い意味がある)国家だと思っている。 それは国際的に比較してみればすぐわかる話だと思う。冷戦期、ソ連の脅威が厳しかったころ、「あなたは日本を守るために戦いますか」という世論調査とその国際比較があったように記憶する。 記憶に頼る古い話なので不正確かもしれないが、世界の平均が80%ほどだったとすれば、日本の場合は50%をはるかに下回っていた記憶がある。 現在もう一度世論調査をすれば、おそらくは50%を超えているかもしれない。それでも、国際水準より遥(はる)かに低く、右傾化というよりも、正常化、あるいはまだパシフィストから抜けきっていないという結果が出