2019年10月。JR高田馬場駅から徒歩1分、早稲田通り沿いにある7階建てのビルの2階で、その“生徒”たちは一心不乱に答案用紙に向き合っていた。 問題用紙を見ると次のような問いが並ぶ。 「8-0.23=□」 「66.3÷1.3=□」 「桃を24個ずつ箱に詰めたら12箱になりました。9個ずつ詰めると何箱できますか」 「350ページの小説を140ページまで読みました。読み終えたページは全体の何%ですか」 見たところ、小学校高学年レベルの算数のようだ。 ただ、そこで格闘しているのは小学生でもなければ中学生でもない。10年も20年も前に義務教育を終えた“大の大人たち”だ。 大手銀行でも新人の半分は消費税計算に苦戦 パソコン教室の運営を主力とするマミオン(東京・新宿、森万見子社長)が「大人のための算数・数学教室『大人塾』」を始めたのは11年秋。当初、受講生は月に数人だったが、現在はオンライン講座を含