こんにちは。美術ライターの浦島茂世(うらしま・もよ)です。 私は小さな頃から美術館や展覧会に行くのが好きで、年間200ヵ所以上の美術館を訪れています。平日は近所の美術館を、土日や連休は地方や海外に遠征して美術館を訪れる日々を過ごしながら、現在は美術ライターとして活動しています。 また、出かけることそのものが好きなため、美術館だけでなく、周辺の観光情報やグルメスポットの知識も増えてきて、このごろはいろいろな人におすすめの場所を尋ねられるようになりました。 ということで、今回は「芸術の秋」にちなみ、読者の皆さまにドライブで出かけたい、関東でお子さまも楽しめる美術館巡りの旅プランをご紹介します。 ドライブで行きたい、関東の美術館巡りの旅5選 【プラン1】野外彫刻とガラス工芸体験、現代美術までハシゴ!箱根で「思う存分アートに触れる旅」 【プラン2】幻想的な影絵を見てから、稀少なネコを見る。那須で「
日本で高い人気を博す写真家ソール・ライター(1923〜2013)。その個展が、ベイクルーズが運営するアートギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’s」(虎ノ門ヒルズ ステーションタワー)で開催される。会期は10月25日〜2025年1月13日。 ソール・ライターは、50〜80年代のニューヨークでファッション誌を中心に活躍した写真家。その後は商業写真の世界から退き、世間から姿を消していたが、2006年にドイツ・シュタイデル社から写真集が出版されたことを機に再評価され、相次ぐ展覧会開催や写真集の刊行、さらに12年にはドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』が公開された。 また2014年には、その膨大な作品を整理し、アーカイヴをデータベース化する「スライド・プロジェクト」が始動。業績の全貌が明らかになるには十数年の歳月が必要と
概要 手を動かし、想像力を駆使して 創り出された、宮﨑駿の画業の魅力を、 美しい印刷であますことなく伝える! 宮﨑 駿(みやざき・はやお) アニメーション映画監督。1941年、東京生まれ。1963年、学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。1985年にスタジオジブリの設立に参加。 代表作は「風の谷のナウシカ」(1984)、「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004) 、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)、最新監督作は「君たちはどう生きるか」(2023)。 「千と千尋の神隠し」で、第52回ベルリン国際映画祭金熊賞、第75回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。第62回ベネチア国際映画祭では栄誉金獅子賞を受賞。2012
植物を見て感じる「綺麗」「可愛い」をボタニカルアートで表現してみませんか? 何気なく見ていた植物も、丁寧に観察すると新たな発見があります。 アトリエは、緑豊かな東京杉並区の住宅街。 ゆったりとした雰囲気の中、レッスンでは植物学的な描写方法、透明水彩を使った美しい彩色、インテリアとして飾れる額装まで楽しく学べます。
長野県大町市に住む折り紙作家 布施知子さん。 これまでに制作した作品は国内だけでなく、世界中から評価され注目を集めています。 今、制作した折り紙の技術が教育や産業などさまざまな分野の可能性を広げています。 彼女の折り紙の世界を取材しました。 「無限折り」「螺旋」「コイル折り」 世界的に評価を受ける作品たち 流れゆく川を表現した、この作品。 実はこれ、20メートルの1枚の紙から出来ています。 無数の折り目を、複雑に重ねる「無限折り」という技法で作られました。 制作したのは大町市に住む折り紙作家の布施知子さん。 37年前に、自然に囲まれた山あいの古民家に移住し、個性あふれる作品を世に送り出してきました。 何重にも細かく規則的に折り続けることで生み出す「螺旋」。 筒状にした紙を、つぶしながら折り込んだ「コイル折り」 その作品はヨーロッパ各地で個展が開かれるなど、海外からも高い評価を受けています。
「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が東京国立博物館で開催「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに、根源的な生の光景を出現させてきたアーティスト・内藤礼。その個展が、上野の東京国立博物館で開催される。会期は6月25日〜9月23日。 内藤礼 死者のための枕 2023 シルクオーガンジー、糸 撮影=髙橋健治 「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに、根源的な生の光景を出現させてきたアーティスト・内藤礼。その個展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が、上野の東京国立博物館で開催される。本展はエルメス財団との共同企画。会期は6月25日〜9月23日。 東京国立博物館 本館外観 内藤礼は1961年広島県生まれ、現在は東京を拠点に活動している。空気、水、重力といった自然がもたらす事象を通して「地上の生の光景」を見出す空間作品を生み出してきた。近年の大型個展
過去の回想というものはどうしても美化されますが、今思えば、非常に素朴な始まりだったと思います。私が”お嬢様”に会ったのは2021年の奈良でした。会うと言っても何度か話したことはあって、校内ですれちがうたびに雑談をするくらいの関係でした。奈良公園を久しぶりに歩きたいけれど、仏像や日本美術に詳しくないから案内してよ、という連絡です。親しい間柄とはいえ、急なお誘いに驚きました。 コロナが一旦おさまったのと、インドの変異型が流行して再度厳格な体制がとられる間の時期でした。観光客は当然ながらほとんどおらず近鉄駅前の行基も寂しそうです。彼女は遅刻常習者であることは知っていたので、早めに行って薬師寺や唐招提寺を観光していました。ちょうど次の年に凶事が起こる駅で乗り換えたのを覚えています。 現れた彼女は特別何かを観光したいでもなく、ならまちエリアの散歩と奈良ホテルあたりを巡るだけでした。私が建築やら仏像や
「虎に翼」タイトルバック制作 シシヤマザキインタビュー「ロトスコープという手法の面白さと豊かさが、画面上に結実したと感じます」 主題歌「さよーならまたいつか!」(米津玄師)に合わせ、アニメーションと実写で紡がれる「虎に翼」のタイトルバック。寅とも子こ(伊藤沙莉)の人生、彼女の内面や信念、ドラマのテーマなどが織り込まれ、多彩な筆致の絵が変化しながら、めくるめく映像が展開されます。放送開始以来、SNSなどで、その作り込まれた世界への賞賛が数多く書き込まれてきました。 この映像を制作したのは、アーティストのシシヤマザキさん。ロトスコープ*というアニメーションの技法を使った映像で知られるシシさんに、タイトルバック制作の裏側や、映像に込めた思いを聞きました。 *ロトスコープ……モデルの動きをカメラで撮影し、トレースしてアニメーションにする手法。マックス・フライシャーにより考案され、1919年に初めて
ってなんかあるの? 都心にある国立博物館美術館は人多すぎるし知ってるからそれ以外で 府中市美術館、八王子市夢美術館はとても良かったのでそういうのを教えて欲しい あそこらへんみたいな郷土に必ずしも関係ないのに割と尖った展示ができるところこそ真に東京じゃないとできない美術館と個人的には思った (追記) 元増田です まさかこんなに伸びるとは! みんなありがとう!行ったことないところたくさんあるわ おすすめしてくれてる人が多い佐倉の歴博と江戸東京建物園、横須賀美術館は増田もお気に入りだ 少し離れると混雑が幾分緩和されていいところ多いよね 上野の国立博物館系は一昔前なら常設ならそこまで混まなかったけど、最近はヤバくてフラッと行けるレパートリーが減ったなと思ってたから色々とありがたい 特に区立の美術館とか全然手を伸ばしてなかったわ しかしやっぱ東京の東側より西側の方がいい美術館博物館多いよなあ
1回表:早稲田「割りばし割り機」 最初は早稲田の佐口幸太郎さんの「割りばし割り機」からだ。 この真ん中の機械がそう 「割り箸というのは素手で割れるというのが長所であり特徴だと思うんですが・・」 と佐口さんが説明を始める。 「こういう形で割り箸をセットしまして・・」 「軽く握ると・・」 「バキャッ!」 と音がして割り箸が二つに弾け飛び、そのまま机に落ちる。 「おお〜」という歓声と拍手が鳴る。 「先生にいただいたお寿司を食べたいと思います」 と、いま割ったお箸を机から拾って使う。 鈴木先生による講評はこんなふうだった。 ・お箸を割ったら確実に下に落ちるところがいい ・落としたものは普通もう食べられない、なのに拾って使うというところが未知の領域 今回、じつはぼくも講評に参加したのだが、並べて書くのは恐れ多いので感想をふつうに地の文に書くことにする。この作品で好きなのは割れる時の音だ。箸を手で直接
第8回 横浜トリエンナーレ 横浜トリエンナーレに行った。やっているのかどうなのか、え、やっていたのか、という程度の第8回横浜トリエンナーレ。横浜市中区の住民として、正直言って盛り上がっている雰囲気はない。「え、はじまるの?」、「え、やってるの?」くらいの感じ。 横浜美術館もひさびさ。外壁になんか塗られているけど、リニューアルオープン。高嶺格に「小さな展示室が多くて現代美術の展示に向いていない」とディスられていた横浜美術館。中はどうなっているのか。 そんなんも気になりつつ入場。なんか明るくなっているような気はする。 しかし今回、「これ」というシンボル的なやつがないよな。 ビッグネームもないしな。なんかお祭りみたいなもんでもあるので、そういうの一発かましてほしいという気持ちもあるんだが、予算や方向性というものもあるのだろう。 そんでもって、雑に感想を書くけど、「反移民デモの映像撮れば現代アーテ
Message 人は年輪をかさねるごとに魅力的になる。 庭もそうなれないだろうか。 庭はパソコンや工場ではつくれません。 手作業で土を耕し、水をあげて植物を育てます。 ときにはいびつな石を組み合わせたり。 四角四面ではない石だからとても時間がかかります。 雨の日は泥まみれになったりと。 でも草花はかけた手間暇にこたえてきれいな花を咲かせます。 庭は人の生業を映しだす。 歴史をたどれば、宗教的、権力の象徴として自然を抑制し理想の庭園を再現しました。 しかし、自然は人智を超えていきます。 その中でも苔や石は見る人に時間を感じさせてくれます。 それは何億年とかけて形成された石や太古の昔から存在する苔に 時の移ろいがしみ込んでいるのかもしれません。 苔を用いたモスアートや石積みは素材を巧みに使うことで 古いものを新しいものに置き換えます。 ふだん、どんなに時間に追われているかは、庭の前に立った時に
凝った装丁の美術品カタログや、洗練されたデザインの写真集。閉館した美術館のショップから処分されそうになっていたこれらの本を受け継ぎ、本屋を開業した店主が三島市にいます。「大切に作られた本を、大切にしてくれる人の手に渡したい」。まっすぐな思いが込められた店を訪ねました。 こだわりの美術書に出会える本屋の原点 JR三島駅から徒歩10分ほど。ひときわ目を引く水色のドアが印象的な「ジンジャーブックスカフェ」です。2023年12月にオープンしました。 小説や詩集、絵本も 一角には美術書が並ぶ さまざまな本が並ぶ棚の中で、ある一角を占める絵画や写真、彫刻などの作品集。もともとは閉館した美術館のショップに置かれていたものでした。それが今ここにあるのは、店の成り立ちと深い関わりがあります。 店主の岩村知子(いわむら・ともこ)さんです。雑誌のライターを経て、2015年から長泉町の複合文化施設「クレマチスの丘
福祉やアートである前に。田中みゆき評「空気の人/分光する庭 鈴木康広」展神奈川県・座間市の座間市役所で開催された「空気の人/分光する庭 鈴木康広」は、市役所の企画で開催され、当初の想定を大きく上回る来場者が集まった。相談支援の現場で働くひとりの職員の思いから始まった本展覧会の背景や福祉とアート、社会と個の関係性について、作家と企画者へのインタビューをもとにひも解く。 文=田中みゆき 市役所のロビーの空中に大きく横たわる《空気の人(6メートル)》。下では市民が休憩したり、展示を見たりしている。奥に市役所の高齢者福祉の窓口が見える 撮影=Timothée Lambrecq 「空気の人|分光する庭 鈴木康広」は、アーティストの鈴木康広と、座間市福祉部地域福祉課の職員である武藤清哉、ふたりのあいだでつくり上げられた展覧会だ。その背後には、内閣官房による「地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム
2024/6 ご無沙汰しております。更新滞っていて申し訳ないです。いまさらなお知らせばかりですが、前回の投稿か…...
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