このコーナーは、時事通信社の関係団体で、(一社)内外情勢調査会の会員企業がお薦めする各社の商品を掲載します。内外情勢調査会は1954年の設立で、ほぼ毎月、全国100以上の都市で会食付きの会員制講演会事業を展開しています。会員は、企業経営者や中央省庁・自治体の首脳ら6500人。東京の会合には、首相や閣僚、日銀総裁なども登壇することが知られています。
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「ご飯のお供」の代表格である、ふりかけの種類は数多いが、赤しそのふりかけといえば、誰もが三島食品株式会社が1970年から販売している「ゆかりⓇ」の名を挙げるだろう。
三島食品の創業者である三島哲男氏が広島市で三島商店を興したのは、1949年のこと。当初は唐辛子粉や桜でんぶを販売していたが、ふりかけという言葉すらまだなかった52年に、魚粉末原料の三島食品最初のふりかけ「弁当の友」を販売する。後発メーカーだったが、それまで缶入りしかなかった家庭用ふりかけを量り売りにしたことで、すぐに湿気(しけ)てしまうというふりかけの悩みを解決し、新鮮なふりかけを使う分だけ買えると評判になった。そして個人商店だった三島食品を会社組織に改組するなど、50年代から60年代にかけて大きな成長を遂げた。
「ゆかり®」のおいしさを広めたのは子どもたち
赤しそを原料とする看板商品の「ゆかりⓇ」の誕生は、60年代後半に名古屋営業所の一人の営業社員からの熱心な提案がきっかけだった。「こちらでは赤しそを細かく刻んだ漬物がよく売れています。うちでも作れませんか?」と、赤しその漬物を要望する声を本社に1年間も打診し続けたという。当初は「うちは漬物屋ではない」と聞く耳を持たなかった創業者もその熱意に根負けし「漬物は駄目だが乾かして売るのならいいだろう」と、新商品開発にゴーサインを出したことで、赤しそふりかけの研究がスタートした。
しかし、赤しそをふりかけの原料にするのは技術的にも容易ではなかった。紆余(うよ)曲折の末、1年後に完成した新商品は、「縁(ゆかり)の色」として紫色を挙げた古今和歌集の和歌と、「ご縁」を大切にする思いから「ゆかりⓇ」と名付けられて販売を開始したが、当初はなかなか商機を見いだすことはできなかった。
だが、意外なところから商品が注目され始める。それが学校給食への採用だった。子どもたちの間で人気が広がることで「赤いしそのご飯を作って!」と言われた保護者からの問い合わせが急増、一躍大ヒット商品となっていった。
「発売当初、『ゆかりⓇ』は売れ行き不振でした。当時のふりかけは動物性たんぱく質が主原料で、植物性原料(赤しそ)のみで商品化されたふりかけは、なかなか消費者に受け入れられなかったのです。その一方で、競争相手がいなかったことが逆に全国へ浸透する強みとなり、赤しそふりかけとして市民権を得ることができました」と三島食品広報兼直販事業マネジャーの佐伯俊彦氏は話す。
インターネットで常に人気の「FURIKAKE」
現在、三島食品では「ゆかりⓇ」の生産に国内生産量の約半分に相当する年間約3000トンの赤しそを使っている。産地は国内(東海や九州地方)と海外(主に中国)がほぼ半分ずつで、海外生産の赤しそは農薬の使用量が少ないこともあり、品質は国産に負けないほどだという。この看板商品の「ゆかりⓇ」をはじめ、素材と製法にこだわったふりかけを詰め込んだのがオンラインショップ限定で販売されている「オリジナルギフトFURIKAKE」だ。
「FURIKAKE」と英語で記載されたかわいらしいパッケージ缶に5種類のふりかけが1食ずつ10袋入っている。まるでクッキー缶のようなデザインは、ポスターやパッケージデザインで国際的な評価を誇る、日本を代表するグラフィックデザイナーの松永真氏によるもので「第13回ひろしまグッドデザイン賞 奨励賞」(2013年)を受賞している。
缶の中に入っているふりかけは、さっぱりとした梅とカツオの相性が食欲をそそる「梅ふりかけ」、たっぷりのごまに、ほどよい甘みと照りを持たせた鰯・鰹削り節と磯の香り豊かなのりをブレンドした「瀬戸風味Ⓡ」、不足しがちなカルシウムを中心にミネラルとビタミンを強化した健康志向の「いわしふりかけ」、ごまを主原料に削り節(イワシ、カツオ)、青のりがバランスよく配合された「ごまふりかけ」。そして炊き上がったご飯に混ぜるだけで赤しその持ち味を生かした色鮮やかなご飯が出来上がる看板商品の「ゆかりⓇ」の5種類だ。
創業以来、味と品質にこだわってきた、ふりかけの定番メーカーという安心感に加え、従来のふりかけのイメージを変えるおしゃれな「オリジナルギフトFURIKAKE」は、オンラインショップで常に人気を集めている。ふりかけを時には、おしゃれに楽しみたい、そんな気持ちにさせてくれる手土産にもおすすめの逸品だ。
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三島食品株式会社
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