牧場物語GB3 ボーイ・ミーツ・ガール
【ぼくじょうものがたりじーびーすりー ぼーいみーつがーる】
ジャンル
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ほのぼの生活シミュレーション
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対応機種
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ゲームボーイカラー専用
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メディア
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8MbitROMカートリッジ
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発売元
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ビクターインタラクティブソフトウェア
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開発元
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トーセ
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発売日
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2000年9月29日
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定価
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4,200円(税別)
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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自由度と引き換えにゲームバランスが崩壊 結婚は人生の墓場(女性のみ)
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牧場物語シリーズリンク
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概要
牧場物語GB3部作のラストを飾る作品。
男主人公は前作と同一人物だが、女主人公は全くの別人ということになっている。
主人公に選ばなかったほうはパートナーとなり、男は農作業、女は動物の世話が得意。
プレイ期間は2年(240日)だが、クリア条件を満たしていればグッドエンドとなり、その後も継続して遊べる。
問題点
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前作までは「クリアに必要な条件」が秘密だったが、今作はゲームの途中でパートナーから教えてもらえる。
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へたにクリア条件を開示したせいで、クリア条件を満たした後はひたすら寝るだけの生活になるという過去作の欠点が復活してしまった。
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そのクリア条件だが、これまでの作品と比べると非常にヌルい。
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必要な出荷数はたったの300個。1日に1~2個ペースである。ニワトリが2羽いれば畑を作る必要すらない。
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動物を各3匹以上飼う必要があるが、動物さえいれば世話をする必要はないため、期限日の前日に買い集めるだけでOK。
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ただでさえヌルいのに、バランスブレイカーな道具が序盤から手に入ってしまう。
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男主人公の場合、作物をその場で投げるだけで倉庫に送るミラクルグローブを最初から所持している。
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前作では通信交換を利用して難解イベントを解かないと手に入らないチート級のアイテムだった。こんなものを最初から持っていたらバランス崩壊待ったなしである。
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釣竿の性能が良すぎる。こちらは女主人公も入手可能。
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元手いらずで大量に出荷物が手に入ってしまう。手間をかけて畑仕事や動物の世話をするのがバカらしく思えるほど。
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しかも最速での入手タイミングが1年目の春の月前後と異常に早く、ゲーム開始して早々バランスを壊してしまう。
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冬に畑作ができなくなってしまった。
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かといって冬場だけ畑作以外の仕事が増えるわけでもないので、ヒマになるだけである。
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代わりにスノーボードで遊べるようになったが、飽きたらやっぱり寝るだけの生活に戻ってしまい、ダレやすい。
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舞台設定について。
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本作では牧場生活を行う「島」と主に買い物やイベントが発生する「本土」の2つを舞台にして物語を進める事になるのだが、このシステムにも問題がある。
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島から本土に向かうには特定の曜日で出航している定期船を利用する必要がある。すなわち本作では買い物やイベントを自由にこなす事ができない。
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これを解消するには島内の特定のキャラクターの友好度を上げて自家用船を入手する必要があるのだが、そもそもの入手方法がノーヒントなせいでゲーム初心者には「不自由なゲーム」と認識されがち。
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パートナー限定で恋愛ができるようになったが、女主人公は結婚したらそこでゲーム終了。
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婚約後も結婚式までの間はゲームを続けることになるが、セーブした時点でそのデータは取り返しのつかないことになる。
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女主人公で最後までゲームをやりたければ、恋愛ポイントを上げないか、結婚を断って気まずい関係のまま一緒に生活するしかない。当然出産イベントも起きない。
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男主人公の場合は結婚後も続けることができ、出産イベントもある。この差はなんなのか。
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力の木の実について
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力の木の実は前作では畑仕事を行うだけで手に入ったが、本作ではそれが半分までに減少。残り半分はイベントで入手できるが、それぞれどのイベントで入手できるかはノーヒント。
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その他の問題点
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EDまでの期間が2年と短め。
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本作では前作における図鑑相当のシステムとして、水族館で釣った魚を展示させる事が出来る。こう書くと普通なのだが、2年目になると唐突に泉のみに生息する激レアな「イズミノヌシ」を釣ってこいと言われてしまう。ここで「イズミノヌシ」を渡さないと水族館が閉館してしまい、二度と展示させる事ができなくなってしまう。
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「イズミノヌシ」は一匹しか存在しないのにもかかわらず、牧場組合からの出荷依頼の一つにも指名される事がある。この依頼を受けると何もしなくても達成した事になる。
賛否両論点
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シアターで映画を見れるようになった。
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お金を払って見るわりに、何の見返りもない。
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一応、映画のストーリーは良い。見てからリセットすればお金も減らない。
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迷いの森や自家用船での出航など、探索要素が増えた。
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そもそも牧場をほったらかして冒険というのはコンセプトが違うのでは…。
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家畜に性別が設定され、繁殖にオスとメスが必要になった。
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オスのニワトリや牛は出荷物を出さないので、繁殖以外何の役にも立たない。素直に店でメスを買うほうが良い。
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羊ならオスでも出荷物が出るので、繁殖で増やしても問題ない。
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馬がペットから家畜に変更され、複数飼えるようになった。
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クラを買えば乗って移動できるようになる。
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オスメスともに出荷物を出さないが、レースに出して有名度を稼ぐことができる。
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レースの観戦はできず、情報誌を買わないと結果すらもわからない。なお、レースに出した馬は戻ってこない。
評価点
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ペットに豚と鷹が増えた。
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豚の役割は犬と同じ。鷹は猫と同じだが、猫専用のイベントは発生しない。
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リュックサックが登場。出荷物や道具を大量に持ち運べるようになった。
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前作までは装備している道具の種類を変えるには納屋やら道具箱にいちいち戻らなければならなかったが、一度に大量に持ち運べるリュックサックの登場によりこれが解消されている。
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前作までにおける農作物の出荷は出荷箱か鞄をつけた馬に収穫した作物を放り込む形式だった。だが、前者は畑からの距離にムラがある、後者は馬が移動する関係で動作が不安定と、どちらも難を抱えていた。しかし、本作でリュックサックが導入されたことにより、出荷物を大量にリュックにしまってから倉庫にしまう→電話でまとめて出荷という作業内容に変化。結果、農作物の収穫関連が過去作から大幅に効率的になったと言える。
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とはいうものの、男主人公の場合は更に効率的な作業が可能になるミラクルグローブがあるわけで・・・
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男主人公は道具のレベルが存在。
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道具のレベルを上げることによって、前作までの「スーパー」系に相当する広範囲の溜め技が使えるようになるため、道具を使いこむほど仕事能率が上がる。
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溜めの段階を下位に留めることにより、強化前とほぼ同様の使い方も可能に。これにより強化後でも細かい作業を行える様になった。
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ちなみに前作までの3X3タイプといった畑では農作物が育ってしまうと水やりが不可能になってしまう欠点があったが、ジョウロの溜め技がその範囲に届くようになったためか、その点が解消されている。
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倉庫の登場
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本作で収穫した作物は倉庫に貯蓄される様になった。
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前作までにおける作物を出荷せずにプレイヤーの元に残すには、作物を収穫せずに畑に残しておく必要があった。しかし、こちらの場合は季節をまたぐと枯れてしまう恐れがあった。
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だが、本作で倉庫が導入された事によって、季節をまたいだ上で作物を貯蓄させる事ができるように。
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加えて、ゲーム中のとあるイベントを発生させると冷凍庫に出来る。冷凍庫に改造すると全ての作物を腐らせずに蓄えておく事が可能になる。
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ただ、冷凍庫に改造すると腐らせた作物を原料とする肥料が作られなくなるデメリットがあるため賛否が分かれる。
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パートナーは仕事を頼めば頼むほど上達し、最終的には頼まなくても「お任せ」でやってくれるようになる。
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パートナー用の本を買うことで、新たなスキルを身につけてくれる。
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牧場組合で出荷の依頼を受けることができるようになった。
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普通に出荷するよりも報酬が多く、やりがいがある。
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だが、なぜか季節を考慮しない依頼が来るのが欠点。春にキノコを出荷しろと言われても無理な話である。
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馬のレース出走、牛の品評会受付もここでやっている。結果によっては有名度を稼ぐ事ができる。
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朝市に参加できるようになった。これも有名度を稼げる。
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リュックに入っている品物を売ることができる。客が何を買いたいかはランダムで決まるので、なるべく多くの種類の売り物を用意すべき。
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朝市の場所は前作の牧場に近い位置にあり、前作のキャラが買い物に来たりする。
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2年目からは稲作ができるようになり、米・小麦を作れるようになった。
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せっかく作った水田が天災でムチャクチャになるのはお約束。
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また、本作における水田は最大で畑の半分程度を使うため、耕しすぎると作れる農作物の数が減少してしまうので注意するべき。
総評
ゲーム内での自由度は大幅に上がり、自分の思い通りに生活を楽しめるようになった。
その一方で、清々しいまでにストイックだった前作とはまるで方向性が変わってしまっている。
また女主人公の冷遇がひどく、畑仕事は大変、動物を飼う必要性も薄い、結婚したらそこで終わり、と散々である。
前作の正当進化を期待していた人には少々的外れな作品になってしまったと言わざるをえない。
もちろん金や財産を得るだけが牧場物語ではないし、楽しみ方も人それぞれなのだが…。
その後の展開
本作発売からわずか2ヶ月後、『牧場物語 ハーベストムーン for ガール』が発売されたが、またしても結婚したらゲーム終了という作品であった。二作品連続でゲームを強制終了させられた女性プレイヤーもいただろう。
さすがに不評だったのか、次の女性主人公となる『牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち for ガール』では、結婚後もゲーム続行できるように改善されている。
最終更新:2021年11月02日 16:49