黎明期故か巨大化方法で色々と思考錯誤の多い時代と言える。
見栄えの良さと分かりやすさを兼ねているためか、全体的に何らかのエネルギーを光線状にして倒れた怪人に照射し巨大化を行う作品が多い。
極めて特殊な例で、基本的には「要塞戦」に該当するのだが、最終回のみ敵首領の黒十字総統の首を刎ねた後、
「切られた頭部が黒十字城に変化し巨大化、これにゴレンジャー側は自軍メカで特攻」という巨大戦の原型のような展開になった。
ただ、黒十字城は最終回以前から登場しており、この時も黒十字城内に戦闘員が出てくる場面があるので、本当に巨大化だったのかはっきりしない。
(ゴレンジャーは「黒十字総統の正体は、黒十字城」「自分の頭脳を機械に植え付けてしまった」と言っているので「基地との合体」パターンともとれる。)
我が子よ!我が兄弟よ!我が命は不滅!兄弟力を合わせ、バトルフィーバーを倒せ!
スーパー戦隊シリーズにおける記念すべき初巨大化……と言いたいところだが、
厳密に言うと今作の場合、
秘密結社エゴスが生み出したエゴス怪人の弟或いは妹として作られた、
エゴス怪人と同じ姿の巨大ロボット「悪魔ロボット」が出現するため、怪人自体は巨大化しない。
エゴス怪人との違いは、額に付けられた結晶体の有無(ロボット側に結晶体がある)。
エゴス怪人が倒される前に呼ばれケースも多く、等身大戦と巨大戦が同時進行で行われることもある。
…が、大抵はジャパンの「兄貴から先にやるぞ!」の掛け声と共に速攻でペンタフォースを発動されてしまい、救援のはずが実際は半ばエゴス怪人の死亡フラグという、なんとも難儀な存在となっている。
同作で唯一巨大化したのは首領のサタンエゴスで、
最終回で特に説明はなく座ったままの姿勢で巨大化している。
「ゆ~る~さ~ん~!」
――ベーダー怪物は、体内の細胞組織体を自由に組み替えて、自在に伸び縮みする事が出来るのである!――
今作で初めて戦隊怪人は直接巨大化するようになる。
ベーダー一族が生み出したベーダー怪物は身体の細胞を自由に組み換える事で巨大化やミクロ化する能力を持っており、
これを利用して巨大化する。
デンジブーメランを食らって巨大化→巨大戦で倒される、というのが基本パターンだが、
デンジブーメランの前に巨大化して巨大戦→等身大に戻って逃げるも、デンジマンに追いつかれてデンジブーメランでトドメ、というパターンもある。
機械帝国ブラックマグマの本拠地「鉄の爪」からの指令電波を受けることでシステムが起動し、機械生命体内部の歯車が高速回転。そして上記の叫び声を上げながら巨大化するというシステム。
巨大化の原理は企画書によると、材料の「超重量金」がエネルギーを与えることで形状記憶合金のように変形(というか膨張)するという裏設定があるが、
本編では超重量金は第13話のアイアンモンガーの原料として出てくるぐらいで、これが巨大化システムと関与しているのかどうかについてちゃんと説明していない。
(アイアンモンガーの超重量金自体はレーザーを当てると大きくなり、重量も明らかに増している描写があったが。)
体内の内部メカ描写は『ロボット110番』のガンちゃんの流用。
バルカンボールを食らってから巨大化するのが基本パターンだが、
登場早々にモンガーが巨大化して、サンバルカンロボとの対決を望んだ例もあった。
「○○コング出動!」
「リフレッシュパワー!」
「行くぞォ!」
暗黒科学帝国デスダークの科学者が作り上げた戦闘用巨大ロボ。
合成怪獣が敗れるとデスキラー将軍の号令を受けて本拠地デストピアから出撃し敗れた合成怪獣を体内に転送した後、機体内から照射される『リフレッシュパワー光線』で完全蘇生されたモズーがコングを操縦して戦うという若干回りくどい手法を取る。
当初は幹部のザゾリヤ博士とイガアナ博士が個々にコングを設計・製作し、お互いを戦わせて、強い方を実戦に投入するというこれまた色々めんどくさい方法を取っていたが、結局5話以降からは、作戦に投入されるモズーとほぼ同じ外見のコングが作られるようになった。
両博士処刑後はデスキラー将軍がコングの出撃命令とリフレッシュパワー光線照射役の2つを兼ねるようになった。
最終回の一つ前では幹部のデスギラー将軍がコングを奪って自ら操縦して戦った。
この巨大ロボに乗り込んで戦う手法はデカレンジャーの「怪重機」を思わせる。
なお、エゴスのパターンと同様、首領の総統タブーのみ最終回で実際に巨大化して対決している。
ビックバン・プログレス/ビックバン・ビーム(科学戦隊ダイナマン)
――進化獣が生命の危機に陥ると、細胞が巨大増殖し、急速に進化して超進化獣となる――
――これをビッグバン・プログレスという!――
「ビッグバン・プログレス!超進化獣○○シンカ!」
有尾人一族ジャシンカ帝国の進化獣が過大なダメージを受けることによって生命の危機を感じると、
ビックバン・プログレスと呼ばれる細胞が急速に増加する現象を起こし巨大化。
上記の叫び声を上げながら「超進化獣」へと変貌する。
この頃から巨大化のシークエンスが凝り始めてくる。
カー将軍が
メカシンカと同時に開発した、メカシンカ復元・巨大化光線およびその照射装置。
メカシンカは機械要素があるためか自力で巨大化はできず、倒されると共にに発生する地割れによってメカシンカの残骸が地底に落下。
その残骸に対し、カー将軍の号令でグランギズモからビームを照射。残骸となったメカシンカを「超メカシンカ」に再生巨大化させる。
しかし使用するにはカー将軍の声紋と指紋を認証する必要があるため、彼以外にこの装置を使用する事は不可能。
作中でも、第49話で彼が死亡してからはメカシンカは巨大化しておらず、このため最終回では最後のメカシンカが倒された後、ほぼ同時に自分も敗れて撤退した新しい帝王メギドは移動要塞グランギズモで出撃してきたのだが…。
メカジャイガン/ネオメカジャイガン(超電子バイオマン)
新帝国ギア総統・
ドクターマンが製造する巨大ロボット。
南極にある本拠地「ネオグラード」から、輸送カプセルに乗って飛来する。
『バイオマン』では等身大のゲスト怪人枠は登場せず、代わりにこのメカジャイガンがゲスト怪人枠として毎週登場する。
番組初期から中期にかけてに登場した巨大ロボ。
名前は「~カンス」で統一され、動物モチーフのものが多い。
メカジャイガンのパワーアップ型としてドクターマンが製造。名前は「~メガス」。
外見は兵器モチーフの無機質的な機体が増え、火力・装甲・出力共に大幅強化された。
更に大幹部であるビッグスリーが直接乗り込み操る有人機になっている事が最大の変更点と言える。
機内にはメラージュ戦闘機が搭載されており、敗れたビッグスリーがこれに乗って脱出するのがお約束。
なお、『バイオマン』では首領や幹部を含めても最終回まで一切巨大化する敵はいなかった。
ギョッダ~イッ!ギョギョギョギョギョギョギョギョーッ!
ギョダーイには生命組織を活性化させ、巨大化させる力があるのだ!!
ギョダーイ星の生物で、大星団ゴズマの一員。
口内にある
単眼から放つ光線を倒された宇宙獣士に照射することで、対象を巨大化させる事ができる。
対象の生死を問わず蘇生・巨大化させられるという便利なスペックを誇るが、
照射する度に体力を大きく消耗してしまうという欠点を持つ。
そのため無駄な体力の消費を避けるべく、普段は母艦ゴズマード内で寝てばかりいる。
宇宙獣士が倒れる度に母艦から駆り出され、光線照射後ヘトヘトになりながらさっさと円盤で母艦に帰っていく姿はどこか哀愁漂う。
なおこの能力はギョダーイの種族が持つ能力であり、それゆえにゴズマに乱獲されているという。
レー・ワンダ「クラァァァゲェェェェェンンン!!」
サー・カウラー「クラーゲン!……ハックション」
改造実験帝国メスの獣戦士が倒されると幹部達に呼び出されてラボーから飛来。
単眼から放つビームを照射することで倒された獣戦士を再生巨大化させる。
エネルギー照射後はパワーダウンによって手の平サイズにまで縮小してしまう。
その後は地面を這いずって幹部の肩に乗って帰ったり、奇声を発してコソコソと逃げたりするなど、どこか愛嬌があって可愛らしい。
最終回でクラーゲンは最後のデウス獣戦士ザ・デーモス(最初から巨大)に吸収されてしまった。
エネルギー獣オケランパ!!
ケラケラケラケラ!オケランパ~!
ふぅ~、やれやれ……
地底帝国チューブの地帝獣が敗れるとゼーバを含む幹部の号令を受けて地中から出現。
頭部付近の甲殻が開いて花火のようなエネルギーを照射する事で地帝獣を巨大化させる。
基本的には幹部達に呼ばれて現れるが、自分から勝手に出てきて巨大化を行う事も。
最終回では出てこず(一つ前の回では無傷のまま撤退)、首領のゼーバはマスクマンの攻撃を逆手に取って巨大化している。
武装頭脳軍ボルトの頭脳獣が敗れると何処からともなく
ガードノイド・ガッシュが現れ、
敗れた頭脳獣に対してエネルギー砲
「ギガファントム」からカオスファントムエネルギーの
ビームを照射することで頭脳獣を再生・巨大化させる。
頭脳獣が敗れる度にライブマン達の後方に音も無く現れ、ライブマン達をビームの衝撃で毎回ぶっ飛ばしながら頭脳獣を巨大化させるのは、劇中での恒例行事である。
本来は頭脳獣以外の生物は巨大化できないが、
オブラーの開発した装置と併用する事で、
恐竜の子供を生きたまま巨大化させて操った事があり、
装置を破壊すると恐竜は元に戻ったが、無理な巨大化によって寿命が縮み、死亡してしまった。
敗れた暴魔獣が
暴魔百族の幹部陣が放つ光線を浴びることで再生・巨大化する。
幹部によって光線の出し方には差異がある。
バリエーションは以下の通り
- 暴魔博士レーダ:笛を奏でることで出現するアンモナイトのような幻影から
- 姫暴魔ジャーミン:口から放つ蛇状のエネルギー体から
- 暗闇暴魔ジンバ:口から放つジンバの頭型のエネルギー体から
- かっとび暴魔ズルテン:法螺貝を吹き鳴らし放つエネルギー体から
- 流れ暴魔ヤミマル:口笛と共に肩に出現する蜘蛛・ヤミクモから→兜から
- 流れ暴魔キリカ:リング状の大型手裏剣から
- 暴魔大帝ラゴーン:触手の先端から