CV:狩野絹成
身長:188cm
体重:226kg
スキン:
騎士の
甲冑
ベース:ベニツ鬼
ドン1話に登場。
吉岡に敗れた卓球の元金メダリストの春日誠が「自分が一番強いことを証明する」という欲望から生まれた騎士竜モデルのヒトツ鬼。
吉岡に負けた後、自身の金メダルに執着する様子を見せていた春日がソノイに強制的に変貌させられる形で誕生した。
リュウソウジャーやガイソーグを彷彿とさせる西洋甲冑のようなスキン
「騎士の甲冑」を装着。
頭部の兜は口を開けた恐竜のようにも見え、顔の覗き穴からは赤く光る不気味な目がいくつも並んでいるのが見える。
その姿は
「ダークファンタジーに出てくるような得体の知れない怪物が鎧を着込んで騎士のフリをしている」ようにも、
あるいは
「強さを誇示することに固執した挙句、人間性を失くした化け物のようになってしまった騎士」のようにも見える。
モンスター化するとギラッと光る複数の目と並外れた動体視力で相手の技をどんどんと見切って、鬼険棒で勇猛に戦闘する。
……らしいのだが、劇中ではドンモモタロウ相手に終始劣勢で、頑強な体故に重たいのか折角の動体視力があっても相手の攻撃に反応しきれていなかった。
最終的にはドンモモタロウの「ザングラソード・快桃乱麻」で一刀両断され撃破されるも、そのまま騎士竜鬼ングへと変貌した。
モチーフは『
騎士竜戦隊リュウソウジャー』。
全体的な姿はよく見るとリュウソウジャーの変身アイテム・
リュウソウルのナイトモードにも似ている。
カラーリングや卓球という要素から、さらに細かいモチーフは
「卓球にハマったナダと渡り合ったコウ」と思われる。
自分の強さを証明したいがために暴れる騎士竜鬼は、周囲の全てをライバル視してなりふり構わず戦っていた幼い頃の凶暴なコウや、
蛮族とも揶揄されるほど争いの歴史を繰り返してきたリュウソウ族など、リュウソウジャーの負の部分を形にしたようなものとも取れるかもしれない。
CV:松浦佐知子
身長:190m
体重:228kg
スキン:
蒸気機関車
ベース:ベニツ鬼
むかしむかし:さなえは赤いドレスを着るのが好きだったそうな…。
ドン2話に登場。
桃井タロウと同じシロクマ宅配で働く女性・磯野さなえの
「もっと若くなりたい」という欲望から生まれた
烈車モデルのヒトツ鬼。
上半身が蒸気機関車を模した鎧のようなスキン
「蒸気機関車」に覆われており、頭は機関車の煙突を被った痩せ細った老人のような顔。そしてライト部分が
光のない不気味な1つ目になっている。
ところどころ塗装が剥げたようになっていたり、肩の部分は先端が赤く錆びたような色合いになっていたりと、その姿は
手入れも十分にされないまま捨て置かれていた、もう走ることのない古い蒸気機関車のよう。
モチーフ戦隊のイマジネーション溢れる若々しさやカラフルさとは対照的。
人を超えたアンチエイジングの鬼となり特急のスピードで40代、20代の姿へどんどんと若返っていった。
モンスター化すると「いくつに見える?」と叫びながら、胸からレールを伸ばして胸の煙室に人々を吸い込んでいく。
日課のように同僚に配っている手作り弁当の中身も、「彩りの少ない茶色中心の弁当」→「どこか落ち着かない赤色中心の弁当」と、心境の変化を表すように変わっている。
急激に若返ったさなえだが、
嘘のつけないタロウにだけはどれほど若返っても実年齢である68歳に見えるとしか言ってもらえず、焦りと苛立ちからヒトツ鬼化。
戦闘ではレールで相手の動きを封じたり、煙室から火炎ビームを発射したりするなど多彩な攻撃手段を用いる。
変貌後はソノイ・ソノザの2人から狙われるものの、ドンモモタロウが間に入ったことで消去はされずに「桃代無敵・アバター乱舞」を受けて倒され、烈車鬼ングへと変貌した。
烈車鬼ングの撃破後、さなえは元の外見に戻ったものの、文字通り憑き物が落ちたかのように以前よりも生き生きと過ごすようになり、お弁当も「彩り豊かで目にも楽しい弁当」になった。
モチーフは『
烈車戦隊トッキュウジャー』。
同じく蒸気機関車がモチーフの
トッキュウ1号に比べるとよりモチーフに寄せた見た目になっているが、機関車をそのまま着込んだようなスキンはハイパートッキュウ1号に似ている。
また、猿のような顔はチケットくんをイメージしたものであるらしい。
ストーリーの根幹部分の
ネタバレであるため詳細は伏せるが、「若返りたい」という列車鬼の欲望や
「いくつに見える?」という口癖は、トッキュウジャー達の置かれた身の上から考えると
とんでもなく悪趣味なオマージュと言える。
CV:門下秀太郎
身長:194cm
体重:233kg
スキン:アルセーヌマント
ベース:ベニツ鬼
ドロップ:ルパンレンジャーギア
むかしむかし:クロクマは配達中に嫌な目にあったのかもしれない…。
ドン3話に登場。
宅配業者を装った怪盗クロクマの
「灯りを奪って人々に闇を運ぶ」という欲望から生まれた
快盗モデルのヒトツ鬼。
赤いマントを羽織った怪盗のようなスキン
「アルセーヌマント」を装備している。
怪盗のシルクハットを模した顔は目を吊り上げて邪悪な笑みを浮かべており、
胸には金貨や首飾りなどの貴金属を白い口を模した4本の手で独り占めするように覆い隠している。
そして右側頭部にある巨大モノクルが特徴的。
全体的に怪盗のイメージを盛り込みつつもモチーフのような義賊らしいヒロイックさ・スタイリッシュさは皆無で、まさしく
被害者を翻弄して嘲笑う狡猾で欲深な盗人といった印象になっている。
クロクマが何故このような欲望を抱いたのか、
猿原真一は
「宅配の仕事で嫌な想いをして、その復讐のために幸せの象徴である家の明かりを狙った」と推測されている。
人を超えた泥棒の鬼となり、闇の中で不敵に笑いながら予告なく訪れた家の照明器具をどんどんと盗んでいった。
モンスター化すると、華麗に舞いながら頭部のモノクルに映った敵を攻撃する。他にも人の記憶や認識を消す能力をもっている。
上述の通り宅配業者に扮し、目撃者の記憶を消しつつあちこちで盗みを働いては世間を騒がせていたクロクマだったが、
その手口に「配達員の名を汚している」と怒りを覚えたタロウに追い詰められ、完全にモンスター化。
そのままドンモモタロウに挑みかかるもほとんど歯が立たず、「桃代無敵・アバター乱舞」を受けて撃破……されるかと思いきやトドメの一撃を乱入してきたソノニが阻止、二重弓コンドルアローの一撃を受け宿主のクロクマもろとも完全に消去という最期を迎えた。
モチーフは『快盗戦隊ルパンレンジャー』。
シルクハット型の頭部がルパンレンジャーのマスクやエンブレムを彷彿とさせる造形になっているほか、マント部分はスーパールパンレッドのアーマーに似たシルエットとなっている。
消されてしまった大切なものを取り戻すため闇に生きる快盗となり、最後には自分達の正体を知ったパトレンジャーと彼らなりの形で認め合い絆を結んだルパンレンジャーに対し、
快盗鬼は
人々から大切な灯りを奪い闇に追いやる存在であり、最後には脳人によって
本当の名前も欲望に取り憑かれた理由も知られることのないまま自らが消されてしまうという悲惨な末路を辿ることとなってしまった。
おばあちゃんは言っていた、人のものを盗む奴はもっと大事なものをなくすと。
快盗鬼の消去により転送されてきたルパンレンジャーアバタロウギアを見た
五色田介人は
「これは…よくないな」と呟いていることから、ドン介人にとっても脳人によるヒトツ鬼の消去は都合が悪い様子。
CV:きづき
身長:198cm
体重:238kg
スキン:王のピラミッド
ベース:ベニツ鬼
ドロップ:オーレンジャーギア
むかしむかし:幸雄は
おばあさんのおにぎりが忘れられなかったそうな…。
ドン4話に登場。
おにぎり専門店『おにぎりごろごろ』のオーナーシェフ・水野幸雄の
「100点のおにぎりを作る」という欲望から生まれた
超力モデルのヒトツ鬼。
黄金のピラミッドやファラオのマスクを模したスキン
「王のピラミッド」を纏っている。
ストレートにエジプト風の外見だが、上半身の大半を覆う巨大なピラミッドのインパクトが強烈。
胸部はよく見ると遮光器土偶の顔のようになっており、モチーフの戦隊同様超古代文明のごった煮とも言えるデザインをしている。
一見すると全身金ピカで荘厳な姿に見えなくもないが、ピラミッドにはあちこちヒビが入っているうえ、顔も目が落ち窪み頬のこけた
ミイラのような不気味なものになっており、
その見た目は
上辺を虚飾されただけの過去の遺物といった雰囲気。
また、金色一色の顔面は完璧なおにぎりを求めるあまり、
人間の心を捨てた冷たいマシンの顔のようでもある。
というかシンプルにバーロ兵に似ている。
赤字続きの店を立て直すべく、水野はタロウのアドバイスを元にあらゆるおにぎりをどんどんと食べ歩いて修行し、人間を超えたおにぎりの鬼となるも、頑張っても99点のおにぎりしか握れなかった苦悩と悔しさからモンスター化。
タロウの採点基準から考えると99点はめちゃくちゃ凄い
多数のおにぎりを具現化させ、
「念力のように飛ばして人間の口に放り込む」という能力を得て、
「おーれのおにぎりは何点だー!」と叫びながら、怯える人々におにぎりを
超力ずくで食わせ続けた。
……ぶっちゃけると能力は
それだけであり、戦闘は鬼剣棒を振り回したり素手で組み付いたりとがむしゃらに暴れるような戦い方しかできず、ドンモモタロウやソノザには鎧袖一触と言わんばかりにあしらわれてしまっている。
攻撃されて応戦はするものの怯えたり困惑したりするような反応ばかりが目立つなどそもそもあまり好戦的ではないようで、ヒトツ鬼の中では比較的害の少ない存在と言えるかもしれない。
と言っても勢い余って後ろに吹っ飛ぶほどの力で
大きなおにぎりを口に投げ込んでくるのは一般人視点では十分危険だが……
前回の快盗鬼と合わせて、
ヒトツ鬼を人間ごと平気で消す脳人の冷酷さと危険性を示す役割を果たしていたと言えるだろう。
幸い最終的にはドンブラザーズの「桃代無敵・アバター乱舞」によって倒され、水野も無事正気に戻り店の立て直しに成功した。
モチーフは『
超力戦隊オーレンジャー』。
キングレンジャーやキングピラミッダーの要素が目立つが、顔をよく見ると目の下~こけた頬~上唇あたりのラインが星形になっており、
オーレッドの要素も盛り込まれている様子。
また胸の土偶の顔は
ドグランダーから来ているものと思われる。
陰鬱な過去戦隊要素のオマージュはなく、公式によると
おにぎり回をやります→おにぎりと言えば三角形→三角形と言えばピラミッド→ピラミッドと言えばオーレンジャーだ!!!!!!!!!!!!!!!!!
逮捕だ!全員逮捕だ!そして今度こそ…警視総監賞をもらうのだーッ!!
CV:杉本凌士
身長:189cm
体重:227kg
スキン:熱血おまわりさん
ベース:シソツ鬼
むかしむかし:健児は猟犬と言われた名刑事だったそうな…。
ドン5話に登場。
まもなく定年を迎えるベテラン刑事・狭山健児の、
「手柄をあげて警視総監賞を貰う」という欲望から生まれた
警察モデルのヒトツ鬼にして、本編では初のシソツ鬼ベースのヒトツ鬼。
モチーフは『警察戦隊パトレンジャー』。
詳細は
個別項目を参照。
CV:畦田ひとみ
身長:192cm
体重:230kg
スキン:あつまるアニマル
ベース:ベニツ鬼
ドロップ:ジュウオウジャーギア
むかしむかし:切田はたいそう努力して看護師の資格を取ったんだそうな…。
ドン6話に登場。
本野格西病院の看護師・切田風香の
「全ての患者を自分で救う」という欲望から生まれた
動物モデルのヒトツ鬼。
石造りの動物の彫刻のようなスキン
「あつまるアニマル」を纏っているが、
その姿は
サメの口の中からライオンが顔を出し、さらにその口の中からワシが顔を出していて、胸部のアーマーはトラの頭骨を模してその眼窩からゾウの牙が突き出しているというかなり異様なもの。
???「俺だけハブられている……」
そして
全体的に無機質な石を思わせる灰色がかった色合いをしており、ワイヤーフレームか網目を彷彿とさせるような格子模様が表面に刻まれている。
「同じ地球に住む命として、群れとして共に生き助け合うもの」として動物達を描いたモチーフ戦隊に対し、
「互いに喰らい合い殺し合う野生動物の食物連鎖」を隠喩したような、自然界のシビアな側面を非常に悪趣味な形で前面に押し出したデザインとなっている。
人を超えた看病の鬼となり、自分にプレッシャーをどんどん充満させながら患者のために尽力していたが、
モンスター化すると鬼険棒を振り回しながら自分が看病するために人々を傷つけて病院送りにする刺客になってしまった。
切田は「自分が患者を救わなければならない」という強い職業意識と責任感を持った真面目な看護師だったが、
一方やや要領の悪いところがあるようで、何かにつけてミスを犯しては看護師長から叱咤されていた。
それでもひたむきに仕事を続けるが、積もり積もった仕事の疲れとストレスからかついに悪い方向に欲望を爆発させモンスター化。
病院を飛び出して暴れ回っていたところ、タロウとつよしの二人に偶然遭遇したことでドンブラザーズと交戦を開始。
固有の特殊能力の類は見せなかった一方、持ち前の怪力でパトレン3号にアバターチェンジしたキジブラザーをボコボコに痛めつけたが、
助けに入ってきたドンモモタロウに対してはほぼ手も足も出ず追い詰められ、そのまま「桃代無敵・アバター乱舞」であっさりと撃破された。
その後人間の姿に戻った切田は看護師として引き続き精力的に働いている様子。
モチーフは『
動物戦隊ジュウオウジャー』。
ジュウオウジャーの初期メンバー5人と共通するモチーフを持つ他、石造りの彫刻風のデザインはジュウオウジャーのタイトルロゴの背景に描かれた動物達のレリーフを意識しているようにも見える。
動物鬼に憑かれた切田は元々
ジュウオウジャー達と同じように心から命を慈しみ守ろうとする人物だったが、
欲望を暴走させたことで
「自分が世話をするために他者を傷つける」という、デスガリアン同様に生命を弄ぶ存在になってしまった。
また、
「度を越した世話焼き」「職業意識が強すぎる医療従事者」という要素は風切親子を意識したものでもある様子。
ちなみにこの回の登場人物の名前は切田本人や病院の名前を含めてジュウオウジャーの関係者や関連用語を捩ったものとなっており、
モブとして登場した看護師長と同僚の看護師にも「森真理子」「瀬良美希」と固有の名前が付けられている。
CV:丸井大福
身長:198cm
体重:238kg
スキン:地球テクター
ベース:ベニツ鬼
むかしむかし:校長先生はひどい
花粉症に苦しんでいました…。
ドン7話に登場。
はるかが通う津野角高校の校長・阿須野の「規律を学ばせる」という欲望から生まれた地球モデルのヒトツ鬼。
古い地球儀のような頭部とプロテクター型の胸部アーマーからなるスキン「地球テクター」を纏っている。
名前通り地球そのものを模した外見だが、陸地部分は草木一本生えていないような赤茶けた色をしていて、海の部分は黒地に黄色のメッシュ状、あるいは無数のクレーターができたかのような気味の悪い質感で、
さながら「『銀河でただひとつきりの虹の降る星』からは程遠い、荒れ果てた死の星になってしまった地球」を思わせる悍ましいデザインになっている。
また古びて錆びついた地球儀のようなルックスは「思考が昔の時代で止まったままの頑固な教師」といった雰囲気でもある。
人を超えたルールの鬼となり、強大な教師の威厳を見せつけて規律違反者をどんどん注意していった。
モンスター化すると姿を消し、生徒たちを画仙紙の中に閉じ込めて燃やそうとした。気に入らないブラザーやシスターに宣誓してきつい懲罰を与える。
「ルールを書いた画仙紙を貼り出し、それに違反した人間を紙の中に吸い込んで閉じ込める」という能力と「自身の姿を消して身を隠す能力」を駆使して校内・校外を問わずあちこちに出没しては密かに己が敷いた規則を守らない人達を理不尽に罰していた。
何気に「自分で勝手に決めたルールを破った相手を問答無用で拘束する」という地味に凶悪な能力の持ち主。ただ、本人が「攻撃」ではなくあくまで(極めて自分勝手なやり方だが)「教育」を目的としていたため、即死級の能力にはなっていないのが幸いだったところか。
校長はもともとはるかをはじめ生徒からも煙たがられるほど規律にうるさい人物だったが、ヒトツ鬼に憑かれたことで暴走。劇中では街中で規律違反者を襲っていたところを犬塚とつよしに目撃されるも、変身した彼らに攻撃されそうになると姿を消して逃走。
そのまま津野角高校に向かい、タロウと猿原を特別講師に招いて課外授業を開いていたはるかのクラスに侵入。パニックに陥る生徒達を規律違反を犯したとみなして次々に紙に閉じ込めていき、さらに変身したドンブラザーズを
教室のような閉鎖空間に連れ込んでしまう。
そのまま「補習」と称し規律違反をするたびに生徒の閉じ込められた画仙紙を一枚ずつ
燃やしていくというとんでもない授業を開始。
「紙が燃え尽きれば閉じ込められた人間の魂は地獄に落ちる」と脅し、一方的に懲罰を食らわせていった。
しかしドンモモタロウにだけは反撃されそうになり、全ての紙に火をつけつつ姿を消して逃走を図るも、
扇子からばら撒かれた花粉を吸い込んでしまい、くしゃみをした弾みに居場所を掴まれ、今までのお返しとばかりに「懲罰」のパンチを食らって校庭に追い出される。
そのまま増援に現れたアノーニや乱入してきたソノイも交えての乱闘を繰り広げるも、最後はドンブラザーズの「桃代無敵・アバター乱舞」を受けて爆散。そのまま地球鬼ングへと変貌した。
地球鬼ングの撃破後、校長は人間の姿に戻っている。しかし花粉症は治らないままの様子。
紙に閉じ込められていた生徒達も燃え尽きる前に地球鬼ングが倒されたため無事生還することができた。
その後ドン17話にて回想シーンに再登場。街中に出現した際に同話のゲストである田辺誠とその恋人の加奈子を襲っており、後に2人の関係がこじれてしまう原因になっていたことが明かされている。
モチーフは『
地球戦隊ファイブマン』。
スキンの名称はファイブマンの強化装備、ファイブテクターを意識したもの。
デザイン的には「地球」そのものの要素が強めであからさまにファイブマンに寄せられている部分はあまりないが、胸部にはよく見ると「V」の字を上下反転したような意匠がある。校長の名前も「earth(地球)」を捩ったものである。
ファイブマンは
5人全員が生徒との深い絆で結ばれた教師であり、その生徒たちとともに大切に育ててきた
シドンの花が
最終決戦に至るまで劇中最大のキーアイテムとなっていたのに対し、
地球鬼は同じ教師でありながら
規律に従わない教え子を火炙りにすることさえ厭わない、生徒に煙たがられ花にも嫌われる暴力教師というまさに正反対な存在となっている。
俺のモデルを返せぇ…!返せえええッ!!
鬲秘?イ謌ヲ髫
CV:島田惇平
身長:195cm
体重:234kg
スキン:キラキラのメイジ
ベース:ベニツ鬼
ドロップ:キラメイジャーギア
むかしむかし:榊は短髪も似合う男だったそうな…。
ドン8話に登場。
何処か浮浪者然とした画家・榊の
「理想のモデルを描く」という欲望から生まれた
魔進モデルのヒトツ鬼。
オラディンやマブシーナなどクリスタリアの人々の顔に似ていながらも
邪悪な侵略者を思わせる青い宝石の仮面と長い帽子を被り、胸部には主に
赤と
紫、
青の宝石が散りばめられたスキン
「キラキラのメイジ」を装着している。
怪物感丸出しだったこれまでのヒトツ鬼と比べると幾分芸術的な見た目だが、どこか暗く澱んだ雰囲気を纏う。
スキン部分だけに目を向ければ一見キラメイジャー本編に登場しても違和感のなさそうな外見ではあるものの、装飾過剰な服装や目が吊り上がり頬のこけた顔立ちはどことなく悪役じみていて、
全身を宝石で飾り立てた悪の魔法使いや神官といった印象を与える。
また縦に細長いその顔はムンクの「叫び」にも似ていて、まるで
天啓や輝きを得られずスランプに陥って悩み苦しみ続ける画家を表しているようにも見える。
人を超えた芸術の鬼となり、自分の才能を引き出すモデルをどんどん探し、やがてみほを拉致した。
モンスター化すると、全身のクリスタルを煌めかせて自分がひらめくままに戦闘する。
……といっても素体がスランプのせいでひらめきが微塵も生まれなかったせいか、劇中では武器である鬼険棒を振るわなければ、他のヒトツ鬼のような特殊能力を発動することも無く、戦闘では大した活躍を見せなかった。
モチーフは『
魔進戦隊キラメイジャー』。
宝石を埋め込まれた帽子のデザインがキラメイジャーの頭部を思わせるものになっている他、先述の通りクリスタリア人にそっくりの青く光る顔を持つ。
キラメイジャーの主人公である
充瑠が
自分のひらめきを形にできる豊かな想像力と、他人の好きなことを尊重できる優しさを持った、絵を描くのが好きな未来ある高校生であることに対して、
魔進鬼の方は
理想の芸術のために他人の意思を蔑ろにする、自身の想像力やひらめきよりも形あるモデルに固執する落ちぶれた中年画家というのは何とも皮肉なもの。
また、榊はスランプのせいもあってか遅筆だったが、充瑠はそれと対照的に非常に早筆でもあった。
後のドン46話でソノイが許しの輪を発動させた事で、つよしを含む今まで消去された人々と共に人間界に生還を果たしている。
CV:塚尾桜雅
身長:186cm
体重:223kg
スキン:バッディなチーター
ベース:ベニツ鬼
ドロップ:ゴーバスターズギア
むかしむかし:鼻たれ太一は友達に遊んでもらえずとても寂しかったそうな…。
ドン9話に登場。
入院中の老人・井沢太一(演:原田文明)の
「みんなと遊びたい」という欲望から生まれた、
特命モデルのヒトツ鬼。
モチーフは『
特命戦隊ゴーバスターズ』。
詳細は
個別項目を参照。
俺は漫画家になりたい…!だが才能がない…!だからお前達の才能を奪うのだ!!
豬キ雉頑姶髫
CV:久保雄司
身長:193cm
体重:232kg
スキン:海賊版パイレーツ
ベース:シソツ鬼
ドロップ:ゴーカイジャーギア
むかしむかし:男は努力するのがめっぽう苦手だったそうな…。
ドン10話に登場。
漫画家志望の中年の男・大井成樹の
「漫画家になりたい」という欲望から生まれた
海賊モデルのヒトツ鬼。
デイヴィ・ジョーンズのような顔から大量の蛸の触腕が生えた怪人の顔が
2つ並んでくっ付いたようなスキン
「海賊版パイレーツ」で覆われている。
漫画家のヒトツ鬼な事もあって、
毒々しく派手なカラーページの顔と
所々にトーンが貼られた白黒ページの顔の2つが並んでいるが、正面から見ると1つの顔にも見える騙し絵チックな風貌が特徴。
総じてビジュアルは
ロマンからは程遠いホラー路線の海の魔物と化している。
人を超えた略奪の鬼となり、
「漫画家になるためには人気漫画家から才能を奪えばいい」という短絡的な発想からファンを装って
派手に成功している漫画家達をどんどん狙って襲撃。
モンスター化すると
大いなる才能を持つ漫画家達を触手で捕えて
豪快に吸収していった。
専用武器と思わしきカットラスも装備していたが、フラストレーションの爆発したオニシスターの前には一方的にボコボコにされ、そのまま全員ロボタロウになったドンブラザーズの「前人未桃・打ち上げロボタロウ」を受けて爆散。
吸収された漫画家たちは元に戻り、怠惰すぎる動機からはるかに
「ふざけんなボケ!」と直球過ぎる一喝をされた大井も一平に書いてもらった手の甲のサインを隠して複雑な表情をしていた。
モチーフは『
海賊戦隊ゴーカイジャー』。
左右に分かれたデザインは
ゴーカイクリスマスや
ゴーオンウイングス寄り。
ゴーカイジャーは「本家
レジェンド戦隊の力を再現して戦う『海賊版』の戦隊」というイメージから企画された戦隊だが、海賊鬼は他の人気漫画家の才能を奪うという「海賊版」そのものの行為を働いている。
公式サイトでも
「漫画で海賊といえば、海賊版!!NO!海賊版!!違法ダウンロードは犯罪です」と言及され、漫画と海賊という組み合わせを考えると『
週刊少年ジャンプ』のロゴマークなどもイメージソースに含まれているのかもしれない。
「欲しいものは自分の手で掴み取る」を信条とし、力を借りているレジェンド戦隊とも絆を深めた正義の宇宙海賊であるゴーカイジャーに対し、
海賊鬼の場合
ロマンも冒険心もリスペクト精神もなく、努力もなしに自分の夢を叶えたいがために偉大な先人の才能を略奪していく悪質な「海賊版」という対比になっている。
その精神性はむしろ彼らの因縁の大敵であった
バスコ・タ・ジョロキアの方に近いかもしれない。
また、「漫画にこだわる海賊」という点から、
ゴーカイジャーをパクった海賊版のヒーローに変身するヨホホイ彼を連想した視聴者も。