登録日:2020/01/09 Thu 14:48:33
更新日:2024/12/01 Sun 21:35:51
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新しいハイネスデューク・ウラの怪しげな行動。
月光の下、目覚める者。それは一体……!?
次回!
Quest15
鬼、吼える!!
我が名は、デュークオルグ・狼鬼。我、千年の恨み晴らさんと、蘇りし者なり...
概要
Quest15「鬼、吼える!!」から登場。
ヤバイバやツエツエと同じ
オルグの上位種「デュークオルグ」の一体。
その名の通り漆黒の狼を思わせる顔を持ち、額からはデュークオルグの証である長い一本角が生えており、色は白銀。
首から下は黒い甲冑を身に纏っており、腰から黒いローブをたなびかせている。
その姿から魔戒騎士を思い出す視聴者もいるらしいが、断じて無関係である。
千年前、先代のガオの戦士達によって奥秩父の「鬼塚山」に封印され、永い眠りについていたが、その力を欲したウラによって、棺を掘り起こされ、彼の銅鏡を介して満月の光を浴びたことで復活し、以後ガオレンジャーの前に幾度となく立ちふさがる。
人物像
一人称は「俺」。
封印された過去故にガオレンジャーを激しく憎悪しており、彼らの抹殺及び彼らが持つ全てのガオの宝珠(=全ての
パワーアニマル)の奪取を目的としている。
群れることを嫌い、孤独を好む根っからの一匹狼気質であり、オルグの根拠地であるマトリックスには足を踏み入れず、普段は山中や荒野といった主に人気の少ない場所を転々としている。
組織内における自身の地位には一切の興味を持っておらず、自分よりも上位の存在であるハイネスデュークのウラに対しても、言うことを聞かず不遜な態度で接している。
当然ヤバイバやツエツエのことなど眼中になく、ウラに気に入られている自身に嫉妬されて、刃を向けられた際には、返り討ちにこそすれど、
命乞いをした際にはあっさりと見逃している。
ガオレンジャーを倒すという主目的も、一人で成し遂げることに固執しており、他者と協力しようとする気は全くない。
実は、封印される以前の記憶を失っている。
また、ガオレンジャーを敵視しながらも、冴が傷つき、倒れていた際には、本人も気づかぬ間に手当をしたり、自身の寝床に迷い込んだ野良犬を可愛がる等、単なる悪人ではないことを思わせる行動も見受けられる。
また、先代の巫女であるムラサキを知っていたり、テトムが彼女から受け継いだ装飾品に見覚えがあるなど、その出自には謎が多い。
戦闘能力
「オルグ最強の戦士」を自称しており、その実力は「圧倒的」の一言に尽きる。
それまでハイネスデュークであるシュテン戦を省いて殆ど負け知らずだったガオレンジャーを一人で同時に相手にとって何度も敗北させ、その心と精神を追いつめ続けた。
武器はその名の通り三日月を模した形の黒い双刃刀「三日月剣」。
そのまま剣として振るうのは勿論のこと、剣先から斬撃を放つことも可能で、それには小さな斬撃を連続発射する「クレセントウェーブ」と、大きな斬撃で周囲を薙ぎ払う「ムーンライトソニック」の二通りが存在する。
スピードに関しても、イエローと対等以上に速い。
このように単体での戦闘能力もさることながら真に恐るべきはその身に秘めるオルグパワーそのもの。
その強さたるや、ガオの宝珠を介してパワーアニマルに注ぎ込むことによって、意のままに操れるようになってしまうほど。
オルグパワーを注がれたパワーアニマルは「魔獣」となり、ガオレンジャーにさえも狼鬼の命令一つで襲い掛かる下僕と化してしまう。
目覚めた時点でガオウルフ、ガオハンマーヘッド、ガオリゲーターの三つの宝珠を持っていた。
その魔獣を召喚する際には「魔笛」というガオの宝珠を三つまで装填出来る横笛を使い、「魔獣召喚!」の掛け声の後に宝珠を埋め込んだ状態で吹き鳴らすことによって魔獣を呼び出す。魔笛は短剣としても使える。
魔笛オルグは関係ない。
他にもツエツエ同様、「ウルフシード」の名称で
オルグシードも所持している。
非常に強力な存在ではあるが、その強さは月の満ち欠けによって増減し、満月の日に最高潮に達する一方で、新月の日には全く力を使えなくなる。
活躍
復活して早々に自身の力や、操る魔獣達を合体させた
ガオハンターイビルを操ってガオレンジャーに猛威を振るい、ガオエレファント、ガオジュラフ、ガオベアーとガオポーラの宝珠を奪って我が物とし、ガオレンジャー側の戦力を削る一方で、自身の戦力を着実に強化していった。
しかし、Quest20にて、傷ついた際に赤い血を流したことから
人間の可能性が浮上する。
また、Quest21にて突如現れ、
「思い出せ、思い出すのだ!」と呼びかけてきた
ガオゴッドの存在を朧げな記憶の中に垣間見、少しずつその記憶が蘇り始めるが、Quest22にてウラによってオルグ羽虫を植えつけられて記憶を改竄され、彼の従順な下僕と化してしまう。
Quest23では、やはりガオレンジャーを追いつめるが、
ガオゴッドによって満月を隠されて新月にされると、遂に人間としての姿に戻った。
正体
その正体は千年前のガオの戦士の一人
「シロガネ」こと「大神月麿」。
かつてのガオの戦士は、鬼ことオルグとの激しい戦いの末に彼らを追いつめ、遂に鬼の頭領「百鬼丸」との戦いへともつれ込んだ。
しかし、その力は強大で、パワーアニアルの神であるガオゴッドですらも倒されてしまう。
当時、ウルフ達3体のパワーアニマルはまだガオハンターへの合体能力を備えておらず、ガオの戦士は絶体絶命の危機に立たされてしまう。
そんな中において、シロガネは強大な邪気を宿した「闇狼の面」で、ウルフ達のパワーを増すことを思いついた。
しかし、そのためには彼らの相棒であるシロガネ自身が面を被り、その憑代とならなけらばならず、そうなればシロガネ自身が悪鬼と化してしまう危険性を孕んでいた。
当時のガオの巫女であるムラサキは、シロガネを止めようとしたが、当のシロガネは追いつめられていたこともあって、その制止を振り切り、遂に面を被ってしまう。
邪悪な力は、シロガネの思惑通りパワーアニマルをパワーアップさせ、ガオハンターが完成。
その力で百鬼丸は倒された。
しかし、面の力によってシロガネは心までもオルグと化し、そのまま狼鬼へと変貌しまったのだった。
その後、薄れゆく意識の中で仲間達に自分を封印するよう懇願し、今に至るのだった。
何とか正気に戻ったシロガネであったが、ウラによってオルグ羽虫を活性化させられ、更にはガオゴッドの限界も迫って満月が復活。
再び狼鬼と化し、ガオハンターでガオレンジャーに牙をむく。
ガオバイソンが先の芝刈り機オルグとの戦いで深手を負って、
ガオキングに合体できないことをいいことにガオライオン達4体のパワーアニマルを嬲るが、そこへ、バイソンの呼びかけに応じたガオライノスとガオマジロが到着し、ガオキングストライカーが完成。ガオキングストライカーの機動力に圧倒され、更にはテトムにガオリゲーターが闇の力の供給源であることを見抜かれ、「強蹴一閃ライノシュート」を喰らい、敗北。
本体である闇狼の面は破壊され、オルグ羽虫も消滅し、シロガネは漸く闇の呪縛から解放されたのだった。
しかし……
狼鬼、再び
実は復活を果たしていたウラが密かに闇狼の面を修復していたため、Quest26にて復活。
実は、闇狼の面に宿る千年の邪気そのものに既に意思が宿っており、シロガネが解き放たれたことに伴って邪気自身もシロガネから解き放たれ、独自に狼鬼の姿を手に入れたのだった。
しかも、前回は、シロガネとウルフ達3体のパワーアニマルの計4体によって邪気が分散したが、今回は邪気が狼鬼に集中していたためにただでさえ強かったその力はさらに増していた。
自責の念にとらわれて一人で戦うことに拘るシルバーを何度も痛めつけるが、ガオレンジャーの決死の呼びかけによって6人のガオの戦士が団結すると、そのコンビネーション攻撃に押されていき、シルバーの破邪聖獣球で大ダメージを負う。
しかし、それでもなおしぶとく立ち上がり、ウルフシードを自らに植えつけて
巨大化。
ガオキングストライカーとガオハンタージャスティスを同時に相手にとって圧倒するが、ビリヤードの動きからヒントを得たガオハンターのガオマジロを使った奇襲で角をへし折られて弱体化し、最期は「悪鬼突貫リボルバーファントム」を喰らい敗北。
闇狼の面は修復できない程に粉々に砕け散り、その体は砂と化して崩れ去った。
しかしその後も千年の邪気は現世にとどまり続け、オルグ魔人を生み出し始める。
ガオディアスの力で一度は封印されるも、ウラの手によって封印が解かれ、それがシルバーに注入されることでまたも狼鬼が復活しそうになるが、シルバーの不屈の心によって防がれる。
だが、ウラは行き場を失った千年の邪気を吸収し……
余談
- 声優の竹本氏は、今作以降もスーパー戦隊シリーズにて怪人役で出演することになるが、現状この狼鬼が初にして唯一の準レギュラー格となっている。
- 「最初に明確な敵として登場したキャラクターが戦隊と同じ力を使う」という展開はスーパー戦隊シリーズにおいてはこの狼鬼が初であり、その要素は後のシリーズにも形を変えて流用されていくこととなる。
- 『獣電戦隊キョウリュウジャー』の怒りの戦騎ドゴルドは、空蝉丸/キョウリュウゴールドを取り込んだ「生きた鎧」であり、狼鬼のオマージュとも取れるキャラクターである。ただし、一応は追加幹部ポジだった狼鬼と違ってこちらは初期幹部であり、狼鬼と違ってドゴルド単体でも明確な人格を持った言葉を喋るキャラで、こちらは両者の因縁は終盤まで続いた。
- プロ野球、千葉ロッテマリーンズ所属の佐々木朗希投手は本キャラクターから名前を取られたことで知られる。「『ろうき』なら他と名前が被らない」という彼の三才上の兄の発案だとか。
追記・修正は千年の恨みを晴らしてからお願いします。
- かっこよかったので、ゴセイナイトとかみたいに、そのままの恰好で味方に加入するかと期待していた -- 名無しさん (2020-01-09 15:06:52)
- 敵がパワーアニマル使うって展開は当時すごいワクワクしたなあ -- 名無しさん (2020-01-09 15:49:07)
- 月麿が依代になってる時と仮面を媒介に実体化した時で性格違う? -- 名無しさん (2020-01-09 16:26:42)
- パワレン編ではガオシルバーと共に肩を組んで去っていくと言うシュールな光景があった記憶 -- 名無しさん (2020-01-09 17:08:17)
- 戦隊ヒーローの敵キャラでこいつ以上に絶望感じたやついないわ。味方が立て続けにどんどん取られてったのは結構トラウマもん -- 名無しさん (2020-01-09 17:31:31)
- ムーンライトソニックの際に三日月剣がカチャ、カチャと展開(?)するとこかっこいい。 -- 名無しさん (2020-01-09 17:57:55)
- 中身シルバー時代と中身千年の邪気時代では当然ながら性格は全く異なる。後者は実際ただのオルグな… -- 名無しさん (2020-01-09 18:48:10)
- ハンターの玩具CMに普通に出てたよな。魔笛の音がカッコいい -- 名無しさん (2020-01-09 19:24:00)
- ↑×2 放送当時、シロガネが変異した狼鬼はサブローハカイダー、邪気のみのオルグ狼鬼はギルハカイダーみたいだと思ってた -- 名無しさん (2020-01-09 19:45:10)
- むしろ魔戒騎士よりこっちの方が世に出たのは先だよな -- 名無しさん (2020-01-09 21:10:37)
- 次々と宝珠が奪われて白化していくのは絶望感あったな。 -- 名無しさん (2020-01-09 23:42:47)
- スーパー戦隊にたびたび登場するクールな強敵(シンケンの腑破、ルパパトのザミーゴとか)のルーツを感じる敵幹部だわ。確かにあの絶望感は凄かった。 -- 名無しさん (2020-01-09 23:52:48)
- 顔面にガオマジロ激突 -- 名無しさん (2020-01-10 01:08:11)
- 狼鬼が受けたんでそのあともゴウライジャーやアバレキラーといった戦隊と同じ力を使う敵が出てきたんだけど、敵側のオモチャは売り上げが悪い、あんまり敵が活躍しすぎると視聴者にストレスが溜まるということで、出しても短期間で仲間になったり、パワーアップで一矢報いる展開にするようなったてのは聞いたな。 -- 名無しさん (2020-01-10 09:34:50)
- 大体同じころ仮面ライダーも同士討ちが流行ってたし「対立」の時代だったって感じがするな -- 名無しさん (2020-01-10 10:26:08)
- 違反コメントを削除しました -- yomihito472 (2020-01-12 01:31:37)
- ↑3そう考えると狼鬼は本当にバランスとったのと初めてってのがうまく噛み合った結果よな -- 名無しさん (2020-01-13 16:18:53)
- ↑いや正直バランスに関しては取れてなかったと思う。およそ2ヶ月にわたって「勝てない上に仲間を次々強奪していく超強敵」だったから -- 名無しさん (2020-01-22 17:35:54)
- ↑5ウルザード「えっ?」 -- 名無しさん (2020-02-08 23:39:07)
- ロッテの佐々木朗希の名前(ろうき)は狼鬼が由来。なんでも彼が生まれた年、3歳年上のお兄さんがガオレンジャーに夢中になっていたことが命名のきっかけとか -- 名無しさん (2020-11-08 15:14:38)
- むしろこれが牙狼のモデルになったのでは説(鎧も狼だし)。 -- 名無しさん (2020-11-15 18:25:08)
- 千年の邪気狼鬼は犬を可愛がったりとか絶対しないだろうしシルバー狼鬼とは見た目が同じなだけの完全に別物だよね。 -- 名無しさん (2023-02-27 22:05:13)
最終更新:2024年12月01日 21:35