本発明の遊技機の実施形態について、図面を参照しながら、具体的に説明する。なお、以下の説明において、本発明の実施形態に係る遊技機として回胴式遊技機(いわゆる、スロットマシン)であるパチスロ遊技機を例に挙げて説明するが、本発明の遊技機は、このパチスロ遊技機に限定されるわけではない。これ以外のパチスロ遊技機だけでなく、例えば、パチンコ遊技機等、パチスロ遊技機以外の遊技機であってもかまわない。また、金属等で作られた実在するメダル等を遊技媒体として利用せずに、電子データのみを取り扱うことで遊技を行うことができる、いわゆるメダルレスのパチスロ遊技機であってもかまわない。
なお、本明細書において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10に向かって位置する遊技者から見て左側の方向を「左」方向とし、遊技者から見て右側の方向を「右」方向とする。同様に、「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の上方向や下方向を意味する。また、遊技機の正面から遊技者に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、遊技機における各部材の説明についても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材が遊技機の所定位置に配置されている状態において遊技者から見た方向としている。
(遊技機10の全体構成の説明)
本実施形態に係る遊技機の外観構成について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る遊技機の外観構成を示す正面図である。また、図2は、本発明の実施形態に係る遊技機の内部構成を示す、前扉が開かれた状態の斜視図である。
図1に示すように、遊技機10は、その前面側に、メダルを投入するためのメダル投入口11と、メダルを払い出すためのメダル払出口12と、メダル払出口12から払い出されたメダルを貯留するメダル受け皿5と、外周面に図柄8が描かれていてこれら図柄8を変動表示する3つのリール14a、14b、14cと、映像演出を行うための液晶ディスプレイ16と、照明演出を行うための上部ランプ1、上サイドランプ2a、中サイドランプ2b及び下サイドランプ2cと、音声演出を行うためのスピ−カー17と、を備えている。なお、3つのリール14a、14b、14cの外周面に形成された図柄8は、遊技機10の前扉10b(図2を参照)に形成されたリール窓10eによって遊技者から視認可能である。また、上サイドランプ2a、中サイドランプ2b、下サイドランプ2c及びスピ−カー17は、それぞれ左右に1つずつ配置されている。
また、遊技機10は、操作部として、1遊技当たりの最大枚数(通常3枚)のメダルをベットするためのマックスベットボタン18と、ベットするメダルを1枚ずつ増加するためのシングルベットボタン19と、リール14a、14b、14cの回転を開始するためのスタートレバー20と、リール14a、14b、14cの回転をそれぞれ停止するための3つのストップボタン22a、22b、22cと、遊技中の所定の演出を切り替える等の遊技者が操作をするための演出用ボタン7と、クレジットされたメダルを払い戻すための払戻しボタン25と、メダルの貯留枚数を表示するクレジット枚数表示器26と、入賞成立時等において遊技機10から払い出されたメダルの払出枚数を表示する払出枚数表示器27と、「有利区間」及び「非有利区間」への移行を報知する区間報知ランプ37と、を備える。なお、演出用ボタン7にはランプが内蔵されており、点灯及び消灯により、遊技者に所定の報知を行うことができる。また、クレジット枚数表示器26及び払出枚数表示器27は、それぞれ7セグメントの小型のLED(発光ダイオード)により構成されており、2桁の数字を表示可能である。
ここで、「有利区間」とはストップボタン22a、22b、22cの操作態様を報知可能な遊技状態であり、「非有利区間」とはストップボタン22a、22b、22cの操作態様を報知不可能な遊技状態である。なお、ストップボタン22a、22b、22cの操作態様としては、役抽選の抽選結果(具体的には当選役)に対して予め設定されている押し順(停止操作順序)であって、例えば抽選結果に対して複数の押し順が設定されている場合に、遊技者にとって最も有利となる押し順が相当する。例えば、いわゆる「順押し」の場合は1枚のメダルが払い出され、いわゆる「逆押し」の場合は15枚のメダルが払い出される。一般的には、「非有利区間」中の遊技において、所定の移行条件が成立(例えば役抽選により特定の移行役に当選)した場合に、所定の抽選(有利区間移行抽選)に当選することで、「非有利区間」から「有利区間」へ移行可能となる。一方、「有利区間」中の遊技において、所定の終了条件が成立した場合は「有利区間」から「非有利区間」へ移行する。なお、上記所定の終了条件としては、例えば、「有利区間」中の消化ゲーム数が1500ゲームに達すること、である。
リール14a、リール14b及びリール14cは、それぞれ、この順で、遊技者から見て左から右へと並んで配置されており、これらリール14a、14b、14cに対応してリール14a、14b、14cの回転を停止させるためのストップボタン22a、22b、22cも、遊技者から見て左から右へとこの順で並んで配置されている。
この遊技機10は、ベットされたメダルの枚数が予め定められた規定枚数(例えば3枚)に達した状態でスタートレバー20が操作されると、役抽選が実行されるとともにリール14a、14b、14cが一斉に回転を開始し、ストップボタン22a、22b、22cがそれぞれ操作されると、操作されたストップボタン22a、22b、22cに対応する各リール14a、14b、14cの回転が停止し、すべてのリール14a、14b、14cが停止したときにリール窓10eの有効ライン上に表示される図柄8の組み合わせが役抽選で当選した役に対応したものとなっていた場合(入賞した場合)は、その役に応じた枚数のメダルが払い出される。なお、メダルのクレジット枚数が上限値(本実施形態では50枚)に達しているときに、メダルが払い出される場合は、ホッパーユニット36(図2を参照)から送出されたメダルがメダル払出口12を通じて払い出されるようになっている。また、メダル払出口12から払い出されたメダルは、メダル受け皿5に貯留される。このように、クレジット枚数の上限値は決まっており、上限値を超えて遊技機10内にメダルを貯留することはできない。しかし、メダル投入口11にメダルが投入されるか、又は、入賞によってメダルが払い出された場合に、メダルのクレジット枚数が上限値に達していない場合は遊技機10内に貯留されて、メダルのクレジット枚数が増加する。
ここで、リール14a、14b、14cの外周面には、例えば、「白セブン」、「赤セブン」、「バー1」、「バー2」、「チェリー」、「スイカ」、「リプレイ」、「ベル」、「ブランク」等の複数の図柄8が形成されている。これらの図柄8は、例えば、それぞれの絵柄がプリントされたテープをリール14a、14b、14cの外周面に貼付されることで形成されている。
図2に示すように、遊技機10は、遊技機筐体10dを備えている。遊技機筐体10dは、前方が開放された箱状である筐体本体10aと、筐体本体10aの前面側に開閉可能な状態で取り付けられていて、リール14a、14b、14cの外周面に形成された図柄8を遊技者から視認可能とするリール窓10eが形成された前扉10bとを有する。つまり、これら筐体本体10a及び前扉10bが遊技機筐体10dを構成する。この遊技機筐体10dの内部には、各種の機器が収納されている。本実施形態において、遊技機筐体10dの内部には、メイン制御基板ユニット30、サブ制御基板ユニット31、液晶ユニット32、電源ユニット33、ホッパーユニット36、リールユニット41、コネクタユニット34及びメダルセレクタ51等が納められている。
詳細は後述するが、メイン制御基板ユニット30は、基板ケース100(図3を参照)と、基板ケース100内に収納されたメイン制御基板130(図3を参照)と、を備えている。なお、メイン制御基板130は、役抽選、入賞判定及び遊技動作等、遊技における基本的な制御を行う電子基板である。
サブ制御基板ユニット31は、発光ランプや音声による演出等、遊技における演出に関する制御を行うサブ制御基板を備えている。液晶ユニット32は、液晶ディスプレイ16と一体であり、液晶ディスプレイ16に表示される映像による演出に関する制御を行う映像制御基板を備えている。
また、電源ユニット33は、筐体本体10a内の下部に設けられている。電源ユニット33は各機器に電力を供給するものであり、遊技機10に対して電源投入操作又は電源断操作を行う電源スイッチと、遊技機10における各部品に電力を供給する電源基板と、を備えている。
ホッパーユニット36は、メダル投入口11に投入されたメダルを回収するとともに、メインメイン制御基板130からの信号に基づいてメダル払出口12(図1を参照)へメダルを送出する制御を行うホッパー制御基板を備えている。リールユニット41は、リール14a、14b、14cの回転をそれぞれ独立して制御するリール駆動基板や、リール14a、14b、14cを回転駆動させる駆動モータ等を備えている。
また、メダルセレクタ51は、メダル投入口11に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット36に導く。
(基板ケース114の構成の説明)
本実施形態の基板ケースの構成について、図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態に係る遊技機の基板ケースの外観構成を示す斜視図である。また、図4は、本発明の実施形態に係る遊技機の基板ケースの外観構成を示す概略側面図である。
なお、以下に示す本実施形態の説明に用いる図面においてx軸、y軸及びz軸を示している場合がある。これらの図面において、x軸は遊技機における左右方向を示し、y軸は遊技機における前後方向を示し、z軸は遊技機における上下方向を示している。具体的には、x軸方向正側を遊技機の正面に向かって「右」側、x軸方向負側を遊技機の正面に向かって「左」側、y軸方向正側を遊技機の「後」側、y軸方向負側を遊技機の「前」側、z軸方向正側を遊技機の「上」側、z軸方向負側を遊技機の「下」側とする。
図3に示すように、メイン制御基板ユニット30は、基板ケース100及び基板ケース100内に収納されたメイン制御基板(基板)130を備えている。基板ケース100は、ベース部110及びカバー部120が組み合わされて連結され、一体化されて構成されている。そして、これらベース部110及びカバー部120により構成された基板ケース100の内部にメイン制御基板130が収納されている。つまり、メイン制御基板130は、ベース部110及びカバー部120により覆われている。また、ベース部110が筐体本体10aの背板に設置されている。つまり、ベース部110が筐体本体10aの背板に対向するように設置されることから、カバー部120側が前側(正面側)となる。また、詳細は後述するが、ベース部110及びカバー部120を組み合わせて連結した際における、ベース部110及びカバー部120の境界部101は、基板ケース100を側面視した場合に、メイン制御基板130と重複するように配置されている。
カバー部120の前面は、筐体本体10aの背板に対して略平行(zx面に対して略平行)である第1面120aと、第1面120aの下方に位置し、筐体本体10aの背板に対して傾斜している第2面120bと、第2面120bの下方に位置し、筐体本体10aの背板に対して略平行であり、第1面120aよりも後側(y軸方向正側)に位置する第3面120cと、を備えている。また、ベース部110の後面は平面であることから、基板ケース100は、下方の厚み(y軸方向に沿った長さ)が薄くなっている。
メイン制御基板130には6つのコネクタ(基板側コネクタ)133a、133b、133c、133d、133e、133fが実装されており、メイン制御基板130上に設けられたこれらコネクタ133a〜133fは、それぞれ、カバー部120に形成された6つの開口であるコネクタ孔(開口)121a、121b、121c、121d、121e、121fから外部に露出している。なお、コネクタ孔121a~121fは、カバー部120の第3面120cに形成されており、これらコネクタ133a〜133fは、カバー部120の第3面120cからコネクタ孔121a~121fを介して外部に露出している。
図4に示すように、基板ケース100を右側から側面視した場合に、コネクタ133a(133b〜133f)は、第1面120a及び第2面120bの継ぎ目に当たるコーナー部c1と、第3面120cの下端に当たるコーナー部c3と、を結ぶ線Lを越えないように配置されている。なお、線Lは実際に存在するわけではなく仮想的に配置されたものである。このように、コネクタ133a(133b〜133f)が線Lを越えないように配置されることにより、基板ケース100から外部に突出しているコネクタ133a(133b〜133f)は、カバー部120の前面(第1面120a、第2面120b及び第3面120c)において形成されている凹部内に配置されることとなる。なお、この凹部は、具体的には、図4において、コーナー部c1、コーナー部c2及びコーナー部c3を順に結ぶことにより形成される、第2面120b及び第3面120cにより構成される空間である。これにより、基板ケース100を運搬する際等において、コネクタ133a(133b〜133f)が何かに当たって損傷するといった不具合を抑制することができる。
また、上述したように、第2面120bは、筐体本体10aの背板に対して傾斜しているが、具体的には、前方(y軸方向負側)に向かうにしたがって、上方(z軸方向正側)に向かうように傾斜している。これにより、コネクタ133a(133b〜133f)の上方の空間は、前側に向かうほど大きくなるように形成されている。また、基板ケース100を側面視した場合に、第3面120cにおいてコネクタ133aは下側寄りに位置することが好ましい。具体的には、図4に示すように、コネクタ133aと第2面120bの下端(第3面120cの上端)との距離s1は、コネクタ133aと第3面120cの下端との距離s2よりも大きいことが好ましい。後述するように、コネクタ133a(133b〜133f)には、外部コネクタ140(図5を参照)を接続したり、分離したりするが、この作業(挿抜作業)の際に、コネクタ133a(133b〜133f)の上方において前側に向かうほど大きくなる空間が形成されていることから、第2面120bとコネクタ133a(133b〜133f)とで挟まれた空間の奥まで作業者の指を入れやすく、上記作業を行いやすい。また、同様に、距離s1が距離s2よりも大きいことから距離s1が比較的大きく、コネクタ133a(133b〜133f)の上方に大きな空間があることから、第2面120bとコネクタ133a(133b〜133f)とで挟まれた空間の奥まで作業者の指を入れやすく、上記作業を行いやすい。
基板ケース100は、内部に収納されるメイン制御基板130に不正な改造等が施されたことを外部から目視できるように、透明な樹脂によって形成されることが好ましい。例えば、基板ケース100を構成するベース部110及びカバー部120は、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)やPC(ポリカーボネート)等の樹脂により構成されることとすればよい。また、図示は省略しているが、ベース部110及びカバー部120にはカシメ等が設けられていて、これらを分離することは困難である。また、ベース部110及びカバー部120にわたるように、これらの境界に封印シールを貼り付けることとしてもよい。これにより、ベース部110及びカバー部120を分離して基板ケース100を開封することは困難であり、基板ケース100が開封された場合は、基板ケース100の一部や封印シールを破損する等、開封した痕跡が残ることとなる。
したがって、不正行為者によって、不正に基板ケース100が開封された場合には、基板ケース100が開封されたことを目視により容易に認識することができる。ここで、不正行為者による不正行為としては、例えば、基板ケース100を開封して、メイン制御基板130に偽造ROMを搭載する等のメイン制御基板130の改造が行われたり、メイン制御基板130を偽造基板と入れ替えられたりすることがある。このような不正行為が行われた場合でも、基板ケース100が開封されたことを目視により容易に認識することができるため、容易に不正行為が行われたことを発見できる。このように、不正行為が行われたことが容易に発見されることから、不正行為を行うことを抑制することができる。
また、上述したように、メイン制御基板130のコネクタ133a〜133fは、それぞれ、コネクタ孔121a〜121fを介して基板ケース100の外部に露出している。ここで、コネクタ133a〜133fと、コネクタ孔121a〜121fが形成されたカバー部120との間にはほとんど隙間が生じないように、コネクタ133a〜133fの外周と、コネクタ孔121a〜121fの内周とは、それぞれ略同じ形状であり略同じ寸法となるように、構成されている。なお、コネクタ孔121a〜121fを介して、コネクタ133a〜133fを基板ケース本体100の外部に露出するため、コネクタ孔121a〜121fの内周の方が、コネクタ133a〜133fの外周よりも若干大きめに形成されている。つまり、コネクタ孔121a〜121fは、それぞれのコネクタ133a〜133fの外周を囲むように、コネクタ133a〜133fのそれぞれに近接して形成されている。これにより、コネクタ133a〜133fとカバー部120(コネクタ孔121a〜121f)との間に生じた隙間から工具等を用いてメイン制御基板130に対して不正に改造等を行う不正行為を抑制することができる。
メイン制御基板130上には、コネクタ133a〜133f以外に、CPU131及び比率表示器132等が実装されている。CPU131は、遊技機10における遊技の進行に関する制御を行うものであり、役抽選、入賞判定及び遊技動作等、遊技における基本的な制御を行うためのデータが格納されているROMを内部に搭載している。また、比率表示器132は、4個の7セグメントLEDを有しており、所定期間における役物払出枚数の総払出枚数に対する百分率や、連続役物払出枚数の総払出枚数に対する百分率や、AT役(押し順役)による払出枚数の総払出枚数に対する百分率等を表示する。上述したように、基板ケース100は透明な樹脂により形成されることから、基板ケース100の外側から比率表示器132の表示を目視することができる。また、CPU131が不正品と交換されていたとしても、容易に認識することができる。なお、図示は省略しているが、メイン制御基板130上には、CPU131、比率表示器132及びコネクタ133a〜133f以外にも、電子素子や半導体素子等により構成された集積回路等の電子部品が実装されている。
ここで、メイン制御基板130におけるカバー部120側の面に、コネクタ133a〜133f、CPU131、比率表示器132及びこれら以外の電子部品等が実装されていることが好ましい。上述したように、ベース部110が筐体本体10aの背板に対向するように設置され、カバー部120側が前側となるように配置されることから、作業者は、前扉10bを開けた状態で、透明の樹脂で構成されたカバー部120を介してメイン制御基板130におけるカバー部120側の面を目視可能である。これにより、作業者は、メイン制御基板130に改造等の不正行為が行われていた場合には、容易に不正行為が行われたことを認識できる。また、作業者は、基板ケース100の外側から比率表示器132の表示を視認することができる。
また、上述したが、特に図4に示すように、ベース部110とカバー部120との境界部101は、基板ケース100を側面視した場合に、メイン制御基板130と重複するように配置されている。これにより、メイン基板ケース100を側面視した場合において、境界部101はメイン制御基板130と重複していることから、メイン制御基板130の表裏両面の確認において、境界部101が邪魔になりにくい。したがって、メイン制御基板130において改造等の不正行為がなされていないかを確認するために、メイン基板ケース100を側面視した場合には、境界部101により邪魔されることなく、メイン制御基板130に不正行為が行われていないかを確認することができる。また、境界部101とメイン制御基板130とが平行か否かを確認することにより、メイン制御基板130が基板ケース100内に正確に取り付けられているかを容易に確認できる。
上述したように、メイン制御基板130のコネクタ133a〜133fは、それぞれ基板ケース100の外部に露出している。これら基板ケース100の外部に露出しているコネクタ133a〜133fは、それぞれに対応する複数の外部コネクタ外部コネクタ140(図5を参照)と接続可能である。各外部コネクタ140とコネクタ133a〜133fとが接続されることにより、メイン制御基板130(メイン制御基板ユニット30)と、遊技機10の各機器とが電気的に接続されて、信号の送受信を行うことが可能である。
(コネクタ孔121a、コネクタ133a及び外部コネクタ140の構成の説明)
コネクタ孔121a、コネクタ133a及び外部コネクタ141の構成について、図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施形態に係る遊技機における制御基板のコネクタ及び外部コネクタの外観構成を示す拡大斜視図である。また、図6は、本発明の実施形態に係る遊技機における制御基板のコネクタ及び外部コネクタが接続した状態の外観構成を示す拡大斜視図である。また、図7は、本発明の実施形態に係る遊技機における制御基板のコネクタの外観構成を示す拡大正面図である。また、図8は、本発明の実施形態に係る遊技機における外部コネクタの外観構成を示す拡大正面図である。また、図9は、本発明の実施形態に係る遊技機における制御基板のコネクタ及びコネクタ孔の形状を示すための拡大断面図であり、図7のA−A矢視断面図である。また、図10は、本発明の実施形態に係る遊技機における制御基板のコネクタ及びコネクタ孔の形状を示すための拡大断面図であり、図7のB−B矢視断面図である。また、図11は、本発明の実施形態に係る遊技機における外部基板が接続された制御基板のコネクタ及びコネクタ孔の形状を示すための拡大断面図である。
まず、コネクタ孔121a、コネクタ133a及び外部コネクタ140の構成について概略を説明する。図5に示すように、コネクタ133aと外部コネクタ140とは分離可能である。また、図6に示すように、コネクタ133aと外部コネクタ140とは接続することもできる。このように、コネクタ133aと外部コネクタ140とが接続されることにより、メイン制御基板130と遊技機10における各機器とが電気的に接続されて、信号の送受信が可能となる。なお、図11に示すように、コネクタ133aと外部コネクタ140とが接続されると、係止爪145が被係止部135に係止され、コネクタ133aと外部コネクタ140とを容易に分離することができない。
また、図5、図6、図7及び図9に示すように、カバー部120において、コネクタ孔121aの内周付近である縁部124の一部には、メイン制御基板130側に凹んだ窪み部123が形成されている。具体的には、窪み部123は、略矩形であるコネクタ孔121aの一辺における縁部124の略中央付近に形成されている。また、窪み部123は、カバー部120においてメイン制御基板130へと向かう方向に伸びる部分と、この部分と連続してメイン制御基板130と略平行に伸びてコネクタ133a側へと伸びる部分と、を有している。このように、窪み部123が形成されていることから、カバー部120とコネクタ133aとの間に空間123aが形成される。この空間123aにより、コネクタ133aに外部コネクタ140を接続する作業、及び、コネクタ133aから外部コネクタ140を分離する作業である外部コネクタ140の挿抜作業を行う際に、作業者の指先がカバー部120と干渉しにくく、作業を行いやすい。また、作業の際に指先がカバー部120に当たることにより作業者が感じる不快な感覚を抑制することができる。また、上述したように、カバー部120の第2面120bとコネクタ133aとで挟まれた空間の奥まで作業者の指を入れやすいことから(図4を参照)、挿抜作業を行いやすい。
また、窪み部123を介してメイン制御基板130上に形成されているコネクタ情報(情報)137が視認可能である。ここで、メイン制御基板130上に「CN1」との文字であるコネクタ情報137が印刷されている。上述したように、カバー部120は透明であることから、カバー部120の外部から、この「CN1」との文字を視認可能である。また、図9及び図10に示すように、カバー部120において、コネクタ孔121aの内周付近である縁部124の窪み部123以外の箇所には、メイン制御基板130側へと伸びる板状の遮蔽部122が形成されている。ここで、窪み部123及び遮蔽部122はメイン制御基板130に近接して配置されていることから、コネクタ孔121a(カバー部120)及びコネクタ133a間の隙間から工具を差し込んでメイン制御基板130に改造を施す不正行為を行おうとしても、窪み部123及び遮蔽部122に邪魔されることから、不正行為を行うことは困難である。したがって、不正行為が行われることを防止できる。さらに、コネクタ孔121aが上記構造であることから、不正行為の防止だけでなく、基板ケース100内への塵埃の侵入も防止できる。つまり、メイン制御基板130における電子部品等が搭載された領域への入り口であるコネクタ孔121a(カバー部120)及びコネクタ133a間の隙間が狭く、かつ、外部から電子部品等が搭載された領域には到達しにくい構成であることから、塵埃が電子部品等が搭載された領域に侵入することも防止できる。
次に、コネクタ孔121a、コネクタ133a及び外部コネクタ140の構成について、図5〜図11を用いて詳細に説明する。図5は、コネクタ133aと外部コネクタ140とが分離されている状態であり、これらの外観構成を示す斜視図である。図5に示すように、カバー部120に形成された略矩形であるコネクタ孔121aから、メイン制御基板130(図3を参照)に実装されたコネクタ133aが外部に露出している。コネクタ133aは外部コネクタ140と接続可能である。具体的には、コネクタ133aと外部コネクタ140とは組み合わされて結合されることで接続される。ここで、図5において、嵌合部141を被嵌合穴136に嵌め込むことで、コネクタ133aと外部コネクタ140とは接続される。
コネクタ133aには、外部コネクタ140の嵌合部141が嵌まり込む被嵌合穴136、及び、後述する外部コネクタ140の操作片143が挿入される操作片挿入部135aが形成されている。なお、操作片挿入部135aは、コネクタ133aの上側の左右方向の略中央位置に形成されている。また、コネクタ133aは、被嵌合穴136内に複数設置されたピン134と、操作片挿入部135a内に設置される、後述する外部コネクタ140の係止爪145が係止される被係止部135と、を有している。ピン134は、外部コネクタ140のピン穴146(図8を参照)に挿入されて、各信号の送受信が行われる。また、被係止部135の前側の面は前後方向に対して傾斜する傾斜面であり、被係止部135の後側の面はメイン制御基板130に対して略平行な面である(図9を参照)。
外部コネクタ140は、被嵌合穴136に嵌まり込む嵌合部141と、複数のケーブル142と、操作片挿入部135aに挿入される操作片143と、操作片143及び嵌合部141とを連結する可撓支持部144と、を有している。ここで、図8は、図5においてコネクタ133aと対向している側の面から見た外部コネクタ140を示している。図8に示すように、嵌合部141には、各ピン134と対応し、各ピン134が挿入される複数のピン穴146が形成されていて、ピン穴146を介して各信号の送受信が行われる。これら各ピン穴146は、複数のケーブル142のそれぞれと対応している。つまり、各ピン穴146と各ケーブル142は、一対一で電気的に接続されており、ピン穴146からの信号が対応するケーブル142に伝えられ、ケーブル142からの信号が対応するピン穴146に伝えられる。
また、操作片143において操作片挿入部135aに挿入される側の端部である操作片挿入端143bには、被係止部135によって係止される係止爪(係止部)145が設置されている。また、詳細は後述するが、操作片143において操作片挿入端143bの反対側の端部である操作片操作端143aは、コネクタ133aから外部コネクタ140を分離する際に作業者が操作する箇所である。作業者が、操作片操作端143aに対して、下方(z軸方向負側)へ力を加えることで可撓支持部144が撓み、操作片操作端143aが下方に移動する。つまり、操作片操作端143aは嵌合部141に接近することとなる。このように、操作片操作端143aが嵌合部141に接近すると、反対に、操作片挿入端143bは上方(z軸方向正側)へと移動する。つまり、操作片挿入端143bは嵌合部141から離間することとなる。また、操作片挿入端143bに設けられた係止爪145も同様に、上方に移動して嵌合部141から離間することとなる。なお、図5及び図6において、作業者が操作片操作端143aに対して、下方へ力を加えて可撓支持部144が撓んだ状態における操作片143を二点鎖線により示している。
例えば、作業者は、外部コネクタ140の上下を指で把持して、コネクタ133aの被嵌合穴136に嵌合部141を嵌め込むことで、外部コネクタ140とコネクタ133aとを接続する。具体的には、外部コネクタ140における、図5においてz軸方向正側の面に位置する操作片143、及び、図5においてz軸方向負側の面である操作片143の反対側の面を指で挟むようにして外部コネクタ140を把持し、前側から嵌合部141を被嵌合穴136に挿入する。この際に、係止爪145は、前後方向に対して傾斜している被係止部135の前側の傾斜面に当接することとなる。そして、嵌合部141が被嵌合穴136に挿入されていくにしたがって、係止爪145がこの傾斜面と当接しながら後側(y軸方向正側)へと向かうこととなるため、傾斜面によって係止爪145には上側に向かう力がかかる。可撓支持部144が可撓性を有することから、係止爪145に上側に向かう力がかかると可撓支持部144が撓み、係止爪145は被係止部135の傾斜面に沿って徐々に上側へと移動していく。また、係止爪145が上側へと移動していくにしたがい、操作片操作端143aは下側へと移動していく。つまり、操作片挿入端143bが上方に移動し、操作片操作端143aが下方に移動して、操作片143が傾斜する。そして、嵌合部141が被嵌合穴136に嵌まり込み、コネクタ133a及び外部コネクタ140が接続された場合には、係止爪145が被係止部135の後端に達することとなる。係止爪145が被係止部135の後端に達した場合は、係止爪145は被係止部135の前面と当接しなくなるため、可撓支持部144の撓みが元に戻り、傾斜していた操作片143が元の配置に戻ることとなる。これにより、図11に示すように、係止爪145は、メイン制御基板130に対して略平行な面である被係止部135の後側(y軸方向正側)の面に係止されることとなる。つまり、嵌合部141を被嵌合穴136から抜こうとしても、係止爪145が被係止部135に引っかかることとなり、嵌合部141を抜くことは困難である。
図6に示すように、コネクタ133a及び外部コネクタ140が接続された状態では、嵌合部141が被嵌合穴136に嵌まり込む。このとき、上述したように、係止爪145が被係止部135に係止されることから、コネクタ133aから外部コネクタ140を分離することは困難である。また、コネクタ133a及び外部コネクタ140が接続された状態において、ピン穴146(図8を参照)にピン134が挿入されている。ここで、ピン穴146にピン134が挿入された状態において、ピン穴146の内周とピン134とが接触している。ピン穴146の内周及びピン134は金属等の導体で構成されていることから、ピン穴146にピン134が挿入された場合は、これらが電気的に接続されることとなる。これにより、ピン134を介してメイン制御基板ユニット30から出力される信号は、ピン穴146に接続されるケーブル142を介して、遊技機10の各機器や中継基板等に出力される。また、遊技機10の各機器や中継基板等からの信号はケーブル142を介して送信され、ピン穴146を介してピン134に送信され、メイン制御基板ユニット30に入力される。
図9及び図10に示すように、カバー部120において、コネクタ孔121aはコネクタ133aに近接して形成されており、このコネクタ孔121aの縁部124には、メイン制御基板130側に凹んだ窪み部123が形成されている。具体的には、窪み部123は、カバー部120において周辺と段差ができた箇所であり、窪み部123は窪み部123の周辺よりもメイン制御基板130に近接して配置されている。このように窪み部123が形成されることにより、コネクタ133aとカバー部120との間には空間123aが形成されている。また、コネクタ孔121aの縁部124において、窪み部123が形成されていない箇所には縁部124からメイン制御基板130へと向かう方向にコネクタ133aの外壁に沿って伸びる遮蔽部122が形成されている。
図5〜図7に示すように、窪み部123は、コネクタ133aと外部コネクタ140とが接続されている状態において(図6を参照)、係止爪145に対応する位置に形成されている。つまり、窪み部123は、操作片143の近傍に配置されている。具体的には、略矩形であるコネクタ孔121aの被係止部135側の一辺における縁部124の略中央付近に形成されている。
上述したように、作業者は、外部コネクタ140の上下を指で把持してコネクタ133aの被嵌合穴136に嵌合部141を嵌め込むが、このとき、図11に示すように、外部コネクタ140の上側(操作片143)に位置する作業者の指先Fは空間123aに入ることとなり、カバー部120に直接触れにくい。このため、作業者は、指先Fがカバー部120と干渉されにくく、外部コネクタ140の接続を行いやすい。また、外部コネクタ140をコネクタ133aに接続する際に、指先Fがカバー部120に触れにくいことから、指先Fがカバー部120と当たることで作業者が不快に感じることを防止できる。
また、コネクタ133aから外部コネクタ140を分離させる場合は、作業者は指を用いて外部コネクタ140を把持する際に、外部コネクタ140の操作片操作端143aを下側に下げるように指で操作しながらコネクタ140を把持して、外部コネクタ140を引き抜けばよい。具体的には、操作片操作端143aが下側に移動するように可撓支持部144を撓ませて、外部コネクタ140を前側(y軸方向負側)へと引っ張ればよい。操作片操作端143aが下側に移動することにより、操作片挿入端143b及び係止爪145が上側に移動して、被係止部135に係止されていた(引っ掛かっていた)係止爪145が被係止部135からはずれることなる。この状態で外部コネクタ140を前側に引っ張ることで、コネクタ133aから外部コネクタ140が容易に分離される。
図9及び図10に示すように、窪み部123及び遮蔽部122はメイン制御基板130に近接して配置されている。つまり、窪み部123及び遮蔽部122と、メイン制御基板130とは接近しており、これらの間の隙間は比較的小さくなっている。また、上述したように、コネクタ孔121aの内周全体にわたる縁部124において、窪み部123が形成されていない箇所はすべて遮蔽部122が形成されている。つまり、コネクタ孔121aの内周全体にわたる縁部124のすべてにおいて、窪み部123及び遮蔽部122のいずれかが形成されている。このため、コネクタ孔121a(カバー部120)とコネクタ133aとの間の隙間から工具を差し込んで行われる不正行為を行うとしても、窪み部123及び遮蔽部122により邪魔されることとなる。これにより、不正行為を抑制することができる。
また、図5〜図7及び図9に示すように、コネクタ情報137は、メイン制御基板130における窪み部123と対向する位置に印刷されている。ここで、コネクタ情報137とは、コネクタ133aの種類や名称等のコネクタ133aに関する固有の情報である。このように、コネクタ情報137が、メイン制御基板130における窪み部123と対向する位置に印刷されていることから、作業者は、カバー部120の外側から窪み部123を介してコネクタ情報137を視認可能である。このため、作業者は、コネクタ133aの情報を視覚により容易に把握することができる。それにより、コネクタの接続を誤るといった不具合を抑制することができる。また、窪み部123はコネクタ孔121aの縁部124に形成されており、コネクタ133aの近傍に形成されることから、窪み部123を介して視認可能であるコネクタ情報137が、このコネクタ133aに関係する情報であることは容易に把握することができる。なお、コネクタ情報137は、印刷以外の方法によりメイン制御基板130に付されていてもかまわない。例えば、コネクタ情報137が記載されたシールがメイン制御基板130に貼付けされていてもかまわない。また、コネクタ情報137として、コネクタ133aの固有の情報としたが、コネクタ133a以外のコネクタも含む一般的な情報としてもよい。また、作業者に対する注意喚起のように、作業者に知らせるべきものを、メイン制御基板130における窪み部123と対向する位置に付すこととしてもよい。作業者が容易に視認できる。
また、図5〜図7に示すように、コネクタ情報137は、作業者が正面側(前側)から基板ケース100を見て(y軸方向に沿って基板ケース100を見て)、窪み部123における略中央位置に視認できるように、メイン制御基板130に印刷されていることとすればよいが、この位置に限定されず、窪み部123を介して作業者から視認可能な位置に印刷されていればよい。例えば、窪み部123における右側寄り(窪み部123の中央よりx軸方向正側寄り)や、窪み部123における左側寄り(窪み部123の中央よりx軸方向負側寄り)としてもよい。例えば、コネクタ情報137が、窪み部123において右側寄りの位置に視認されるようにすることで、メイン制御基板ユニット30(基板ケース100)を筐体本体10aに設置した状態において、前扉10bを筐体本体10aに対して回動させるためのヒンジと反対側寄りにコネクタ情報137が表示されることとなる。これにより、前扉10bを開けた状態で、外部コネクタ140の挿抜作業を行う場合に、コネクタ情報137を確認しやすい。
また、基板ケース100を正面側(前側)から見た場合に(y軸方向に沿って基板ケース100を見た場合に)、窪み部123においてメイン制御基板130へと向かう方向に伸びる部分(図7において窪み部123の外周部分)にはコネクタ情報137がまたがらないようにすることが好ましい。この部分は、前後方向(y軸方向)に厚みを有することから、基板ケース100を正面側(前側)から見た場合に透明度が低下するため、コネクタ情報137の一部がこの部分にかかると、かかった部分が見にくくなる場合がある。また、基板ケース100の透明度を高くすることにより、この部分においてもコネクタ情報137の視認性を高めることはできるが、視認性において他の部分と差が出ることから、コネクタ情報137を認識しにくい場合がある。また、この部分に情報137がすべて配置されるようにしてもよいが、コネクタ情報137の大きさが制限されて、それにより認識しにくい場合もあり得る。
また、窪み部123以外の位置においてコネクタ情報137が視認可能であるように、コネクタ情報137をメイン制御基板130に印刷した場合は、コネクタ情報137とコネクタ133aとの距離が離れることから、コネクタ情報137がコネクタ133aに関する情報であると認識されにくくなるため、コネクタ情報137はメイン制御基板130において窪み部123に対向する領域に印刷されることが好ましい。
なお、窪み部123は、外部コネクタ140の挿抜作業において、作業者が作業しやすく、作業者の不快感を除去することが可能な形状とすればよく、その大きさや形等は限定されない。例えば、窪み部123の左右方向の長さw(図7を参照)は、5mm以上とすることが好ましい。また、窪み部123の上下方向の長さt(図7を参照)は、2mm以上とすることが好ましい。また、窪み部123の深さd(図9を参照)である前後方向の長さは、1mm以上とすることが好ましい。例えば、長さwは、被係止部135が設けられた操作片挿入部135aの左右方向の長さと同じくらいか、これよりも長くすればよく、長さwをコネクタ133aの長手方向の長さとほぼ同じ長さとしてもよい。
また、窪み部123の形成位置は、コネクタ孔121aの被係止部135側の一辺における縁部124の略中央付近としたが、この形成位置に限定されるわけではない。また、窪み部123の数も1つのコネクタ133aに対して1つに限定されるわけではない。例えば、コネクタ孔121aの被係止部135側の一辺と対向する一辺における縁部124の略中央付近にも、窪み部123が形成されることとしてもよい。また、コネクタ133aの形状によっては、作業者は外部コネクタ140の左右を指で把持して挿抜作業を行いやすい場合もある。このような場合は、コネクタ孔121aの左右位置の縁部124に、それぞれ窪み部123が形成されることとしてもよい。
ここで、メイン制御基板130には、CPU131等の電子素子が実装されているため、遊技機10が動作することでこれらが発熱することとなる。この発熱により、基板ケース100内の温度が高くなりすぎると、CPU131等が誤作動を起こす可能性もあることから、冷却しやすいように基板ケース100内における空気は循環しやすいことが好ましい。メイン制御基板130に近接して配置される窪み部123の面積が大きすぎると、基板ケース100内の空気の循環が悪くなる可能性があることから、窪み部123の面積を大きくし過ぎないことが好ましい。また、搬送時等においてなんらかの衝撃が加わり、基板ケース100が撓んだり割れたりする可能性があるが、この際に基板ケース100がメイン制御基板130に接触しにくいように、メイン制御基板130に近接して配置される窪み部123の面積を大きくし過ぎないことが好ましい。また、窪み部123が設けられていることにより空間123aが形成されているが、空間123aの範囲が広すぎると、コネクタ133aが空間123a側に傾きやすくなることから、空間123aの範囲が広くなり過ぎないように、窪み部123を形成することが好ましい。つまり、コネクタ孔121aの一辺の縁部124全体にわたって窪み部123が形成されていることは好ましくない。以上より、コネクタ孔121aの四辺のうちの一辺であって、コネクタ133aと外部コネクタ140とが接続された場合の係止爪145に対応する位置に窪み部123が配置されることが最も好ましい。
以上、コネクタ133aに対応するコネクタ孔121aにおける窪み部123等の構成について説明したが、コネクタ133a以外のコネクタ133b〜133fに対応するコネクタ孔121b〜121fの縁部124においても、コネクタ133aと同様に窪み部123及び遮蔽部122が設置され、コネクタ133aと同様に、コネクタ133b〜133fについても、それぞれに対応する外部コネクタ140に接続される。これら、コネクタ133b〜133fにおける外部コネクタ140の挿抜作業においても、作業者の指先は窪み部123により形成された空間123aに入ることとなり、カバー部120に直接触れにくく、挿抜作業を行いやすい。また、挿抜作業の際に、指先がカバー部120に触れにくいことから、指先がカバー部120と当たることで作業者が不快に感じることを防止できる。
なお、コネクタ133b〜133fと接続されるそれぞれの外部コネクタ140についても係止爪145を設けることとし、コネクタ133b〜133fとそれぞれの外部コネクタ140とが接続された場合は、それぞれの係止爪145がコネクタ133b〜133fに係止され、コネクタ133b〜133fとそれぞれの外部コネクタ140とを分離することが困難であることとすればよい。なお、コネクタ133dは幅(左右の長さ)が比較的短いことから、コネクタ133dに接続される外部コネクタ140の係止爪145は1つとすればよい。また、コネクタの大きさによっては、係止爪145を3以上の数としてもよい。
以上、本実施形態の係る遊技機10について説明したが、本発明は、上記以外の構成としてもよい。例えば、メイン制御基板130以外の基板を収納し、この基板に実装されたコネクタを外部に露出するためのコネクタ孔が形成された基板ケースにおいて、上述したように、窪み部123及び遮蔽部122を設けることとしてもよい。なお、この場合のコネクタの形状はコネクタ133aとは異なる形状のコネクタであってもかまわない。分離困難となる構成が、外部コネクタ140及びコネクタ133aとは異なっていてもよい。また、外部コネクタ140とコネクタ133aのように、接続された場合に分離困難である構成のものに限定されるわけではなく、容易に分離される構成のコネクタのコネクタ孔に窪み部123及び遮蔽部122を設けることとしてもよい。窪み部123の位置や形状については、コネクタ及びコネクタ孔の形状、配置位置、用途及び構成等を考慮すればよい。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。