以下、本発明の実施形態に係る遊技機について図面を参照しながら説明する。本実施態では、遊技機の一例としてスロットマシンを挙げて説明する。以下においては、スロットマシンに正対する遊技者からの視点を基準として前後左右の方向を用いることにする。図1および図2に示すスロットマシンSは、遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(不図示)に併設される。そして、このスロットマシンSの右側方には、カードユニット(遊技メダル貸出装置)(不図示)が配置される。
このスロットマシンSは、遊技を行うに際してメダルを必要としない所謂「メダルレススロットマシン」である。そのため、このスロットマシンSには、遊技者がメダルを投入するメダル投入口、遊技者にメダルを払い出すメダル払出口、ならびにメダルセレクタおよびホッパー装置などの投入されたメダルを制御する装置等が設けられていない。その代わりに、このスロットマシンSでは、貸出操作等に応じて遊技価値が直接クレジット(ゲームに使用可能な遊技点(遊技メダル))に加算され、加算されたクレジット数(遊技メダル数)が、後述する遊技メダル数表示装置に表示されるようになっている。
図1および図2に示すように、このスロットマシンSは、前面に開口を有する筐体1と、筐体1の左側部に設けられたヒンジ機構Aを介して筐体1の前面上部に扉状に開閉自在に取り付けられた上扉2と、筐体1の前面下部にヒンジ機構Aを介して扉状に開閉自在に取り付けられた下扉(扉部材)3と、を主として備えている。
上扉2には、光の演出を実行するランプ4、映像や画像の演出を実行するサブモニタ5、設定されている賭数を点灯により報知するベットランプ6a~6c、ストップスイッチの操作順序に関する情報や有利区間に関する情報を報知するメインモニタ7、および筐体1内に配置されている複数のリール(図2参照)を視認可能とする透明性を有する表示窓8等が設けられている。
下扉3には、各リールの回転を開始させるとともに、役の当否を決定するためのスタートレバー9と、各リールの回転をそれぞれ停止させるためのストップスイッチ10~12と、最大の賭数(本実施形態では「3」)を設定するMAXBETスイッチ13と、メダル1枚分に相当するクレジットを用いて賭数を設定する1枚BETスイッチ14と、遊技中の所定タイミングで操作可能な演出用ボタン15、電磁的に記録した遊技メダルの数を表示する遊技メダル数表示装置16、投入された遊技メダルを遊技メダル数表示装置16に返却する清算ボタン17、カーソルを上下左右に動かすカーソルキーや操作の確定ボタン・キャンセルボタンを含む十字キーユニット18、上扉2または下扉3を開閉可能とする鍵を挿入するためのドアキー19、電磁的に記録した遊技メダルの数をカードユニット(遊技メダル貸出装置)へ送信する計数ボタン20、音の演出を実行するスピーカ21等が設けられている。
図2に示すように、筐体1の内部には、リールユニットRUが配置されている。リールユニットRUは、左リール22a、中リール22bおよび右リール22cを有している。各リール22a~22cは、ステッピングモータ(不図示)の駆動によりそれぞれ回転する。リール22a~22cが停止している状態では、各リール22a~22cの外周面に配列されている連続する3つの図柄(以下、それぞれ「上段図柄」、「中段図柄」、「下段図柄」という。)が表示窓8にそれぞれ表示されて、遊技者は3行3列に配置された合計9個の図柄を目視することができる。
表示窓8には、各リール22a~22cの上段図柄、中段図柄および下段図柄がそれぞれ停止する上段停止位置、中段停止位置および下段停止位置が設けられており、各リール22a~22cの停止位置をそれぞれ組み合わせた有効ラインLが設定されている。具体的には、有効ラインLは、左リール22aの中段、中リール22bの中段、右リール22cの中段の各停止位置の組み合わせからなる。
図示を省略するが、左リール22aの外周面に左図柄列、中リール22bの外周面に中図柄列、右リール22cの外周面に右図柄列がそれぞれ付されており、これら図柄列は均等な20の領域(20コマ)にそれぞれ区画されている。図柄列の各領域に1個の図柄が配置され、各図柄に図柄番号0~19がそれぞれ対応付けられている。各図柄列には複数種類の図柄が配置されており、これら図柄組合せが予め対応付けられた役が設けられている。
また、筐体1の内部には、スロットマシンSの遊技の進行を制御するための主制御基板30と、遊技状態に応じた演出の制御を行うための副制御基板31と、遊技者所有のクレジット(遊技メダル)に関する制御を行うためのメダル数制御基板32(図4参照)と、メダル数制御基板とカードユニットとを電気的に接続するための接続基板33(図4参照)と、電源基板34とが設けられている。これら主制御基板30、副制御基板31、メダル数制御基板32、接続基板33、および電源基板34は何れも、専用のケースに収納された状態で筐体1の内部に配設されている。例えば、電源基板34は電源基板ケースに収納されることにより電源ユニット(電源装置)EUとして構成されて筐体1内に配置されている。筐体1の内部における電源ユニットEUの配置、および電源ユニットEUの構成の詳細については後述する。
また、筐体1の内部には、上扉2または下扉3の開放状態を検出する扉開放検出スイッチ2sが設けられている。上扉2または下扉3の開放状態が検出されると、スピーカ21やサブモニタ5等によって上扉2または下扉3の開放状態を報知可能になっている。
次に、図3を参照して、本実施形態のスロットマシンSの電気的構成について説明する。
図3に示すように、主制御基板30は、図示は省略するが、メインCPU、メインROM、メインRAMを備えている。主制御基板30には、リールユニットRU(リール22a~22c)、スタートレバー9、各ストップスイッチ10~12、メインモニタ7、清算ボタン17、ベットランプ6a~6c、扉開放検出スイッチ2s、設定キースイッチ30a、設定/リセットボタン30b、その他の装置(不図示)が接続されている。なお、設定キースイッチ30aは、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるためのスイッチとして機能する。また、設定/リセットボタン30bは、通常時においてはエラー状態等を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。
メインCPUは、主制御基板30に接続された各装置からの信号や図示せぬタイマカウンタからの信号が主制御基板30に入力されたことに基づいて、メインROMに格納されたプログラムを読み出して様々な処理を実行したり、当該処理の結果に応じて副制御基板31またはメダル数制御基板32にコマンドを送信したりする。なお、メインRAMは、メインCPUの処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
副制御基板31は、図示は省略するが、サブCPU、サブROM、サブRAMを備えている。副制御基板31には、ランプ4、スピーカ21、サブモニタ5、演出用ボタン15、十字キーユニット18が接続されている。また、副制御基板31は、主制御基板30に対して当該主制御基板30から副制御基板31への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPUは、主制御基板30から送信されたコマンド等に基づいて、サブROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ4、スピーカ21、サブモニタ5等の演出装置を制御する。また、副制御基板31は、演出用ボタン15および十字キーユニット18から出力された信号に基づいて、ランプ4、スピーカ21、サブモニタ5を制御する。なお、サブRAMは、サブCPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
メダル数制御基板32は、図示は省略するが、メダル数制御CPU、メダル数制御ROM、メダル数制御RAMを備えている。メダル数制御基板32には、MAXBETスイッチ13、1枚BETスイッチ14、計数ボタン20、遊技メダル数クリアスイッチ32a、遊技メダル数表示装置16が接続されている。なお、遊技メダル数クリアスイッチ(RAMクリアスイッチ)32aは、メダル数制御RAMに記憶された遊技メダル数を消去する(「0」にする)スイッチとして機能する。また、メダル数制御基板32は、主制御基板30に対して当該主制御基板30からメダル数制御基板32への双方向に通信可能に接続されている。
メダル数制御CPUは、メダル数制御基板32に接続された各装置からの信号や図示せぬタイマカウンタからの信号がメダル数制御基板32に入力されたことに基づいて、メダル数制御ROMに格納されたプログラムを読み出して様々な処理を実行したり、当該処理の結果に応じて主制御基板30にコマンドを送信したりする。なお、メダル数制御RAMは、メダル数制御CPUの処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
接続基板33は、メダル数制御基板32とカードユニットCUとの間の通信を実現させるための中継基板として機能する。メダル数制御基板32とカードユニットCUとの間の通信については、貸出情報(カードユニットCUに挿入されたカードに記憶されている残高を引落としてスロットマシンSによる遊技に用いるための操作に関する情報)と貸出応答情報(貸出情報に対する応答情報)とを双方向で行い、それ以外の計数情報(クレジットから持ちメダルへの計数処理に関する情報)、および遊技機情報を、メダル数制御基板32からカードユニットCUへの一方向の通信で行っている。
このように構成されたスロットマシンSでは、規定数の遊技メダルが賭数として設定された状態において、スタートレバー9の操作(遊技開始操作)に基づいて複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行うと共に、各リール22a~22cの回転を開始させ、有効化されたストップスイッチ10~12の操作および内部抽選の結果に基づいて各リール22a~22cの回転を停止させることにより1回の遊技が行われる。そして、主制御基板30は、1回の遊技が行われる間に複数種類のコマンドを副制御基板31に送信しており、副制御基板31は主制御基板30によって送信された複数種類のコマンドを受信することにより演出モードを制御するようになっている。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態の電源基板34、メダル数制御基板32、および接続基板33の筐体1内での配置について説明する。なお、図4においては説明の便宜上、リールユニットRU等の図示は省略している。
図4に示すように、電源基板34は上述したように電源基板ケースEC内に収納されて電源ユニットEUとして構成された状態で筐体1の内部に配置されている。この電源ユニットEUは略矩形平板状に形成されており、その背面を筐体1の背面板1aと対向するように底板1bの左奥隅部に配置されている。この電源ユニットEUの右側方には、板状のベース部材35が背面板1aに取り付けられている。
図5に示すように、上記したベース部材35の中央部には、メダル数制御基板32を収納した透明性を有するメダル数制御基板ケース320が取り付けられている。メダル数制御基板32とメダル数制御基板ケース320とによってメダル数制御基板ユニット32Uが構成されている。また、ベース部材35の左上部には、接続基板33を収納した透明性を有する接続基板ケース330が取り付けられている。接続基板33と接続基板ケース330とによって接続基板ユニット33Uが構成されている。
図4に示すように、電源ユニットEUとベース部材35との間には所定の大きさの空間SPが確保されており、この空間SPに各種配線を配置することができる。なお、筐体1の背面板1aに対するベース部材35の取り付け、ベース部材35に対するメダル数制御基板ユニット32Uの取り付け、およびベース部材35に対する接続基板ユニット33Uの取り付けは、ネジ等の周知の取付手段を用いて簡単に行うことができるようになっている。
次に、図6~11を参照して、本実施形態の接続基板ユニット33Uの接続基板ケース330について説明する。図6~図9に示すように、接続基板ケース330は略直方体形状に形成されており、その矩形状の前面F1における下方領域に矩形状の開口部330aが設けられている。一方、この接続基板ケース330に収納されている接続基板33には、カードユニットCU(図3参照)に電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタ(図10,11参照)と連結可能な基板側コネクタ43が設けられている。この基板側コネクタ43は、コネクタ連結部40と、このコネクタ連結部40を支持する矩形状の支持板41と、配線側コネクタに係合可能な係合部42と、を有している。コネクタ連結部40は、支持板41の中央部分から前方に突出するように形成されている。接続基板33が接続基板ケース330に収納されている状態では、コネクタ連結部40および支持板41は開口部330aから露出している。
なお、接続基板ケース330の前面F1における上方領域には矩形状の開口部440bが設けられており、接続基板33には上記コネクタ連結部40とは異なる他のコネクタ連結部50が設けられている。接続基板33が接続基板ケース330に収納されている状態では、他のコネクタ連結部50は開口部440bから露出しており、この開口部440bを通してメダル数制御基板32に電気的に接続された配線側コネクタ(不図示)と他のコネクタ連結部50とが連結可能になっている。
係合部42は、支持板41の長手方向に沿った両端部にそれぞれ設けられている。係合部42は、金属線材を細長いU字形状にフォーミングして形成されたフックであり、湾曲している先端部42aと、先端部42aに連続する一対の基端部42bとを有している。一対の基端部42bは支持板41に設けられた軸孔(不図示)に挿入されており、係合部42は、これら基端部42bを中心として接続基板ケース330の中心方向(図9において実線の矢印で示す方向)に回動可能になっている。また、係合部42は支持板41の両端部から接続基板ケース330の側面F2側に向かって斜め上方に立設されている(図9参照)。
接続基板ケース330における開口部330aの近傍には、リブ60が突出するように設けられている。具体的には、これらリブ60は、開口部330aの長手方向に沿った両端部の側方であって、接続基板ケース330の前面F1の外周縁部近傍に形成されている。また、リブ60は、開口部330aの短手方向の長さと略同一の長さとなるように接続基板ケース330の側面F2に沿って形成されている(図6参照)。さらに、リブ60は、所定の高さ(例えば4mmまたは5mm)を有しており、係合部42が配線側コネクタの被係合部に係合していない状態では、リブ60は係合部42を下側から支えている(図9参照)。つまり、この状態において、係合部42はリブ60によって接続基板ケース330に対して所定角度をなすように受け止められている。したがって、リブ60は、係合部42の回動範囲を規制するようになっており、上記のように受け止めている係合部42を接続基板ケース330の側面F2側(図9において点線の矢印で示す方向)にさらに回動させることを規制するようになっている。
次に、図10~図12を参照して、接続基板33の基板側コネクタ43にカードユニットCUに電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタを連結する際の作業手順、および基板側コネクタ43に連結された配線側コネクタを外す際の作業手順について説明する。
図10に示すように、カードユニットCU(図3参照)に電気的に接続されたハーネスH1は、配線K1と、配線K1の先端部に設けられた配線側コネクタCを有している。この配線側コネクタCは、接続基板33の基板側コネクタ43と連結する側に被係合部C1を有している。この被係合部C1は、所定間隔を存して対向する一対の両端片C10と、これら両端片C10を連結する連結片C20とから構成されており、全体的に略コの字形状に形成されている。両端片C10には、内方に向かって突出する突出部C100が互いに向かい合うように形成されている。これら突出部C100に対して係合部42が係合可能となっている。
ハーネスH1の配線側コネクタCが接続基板33の基板側コネクタ43に連結されていない場合には、図9で既に示したように、係合部42は、外側(接続基板ケース330の側面F2側)に開いてリブ60の上端部に当接した状態となっており、接続基板ケース330に対して所定角度をなすように保持されている。
ハーネスH1の配線側コネクタCを基板側コネクタ43に連結する場合は、まず、図11に示すように、配線側コネクタCをコネクタ連結部40に挿入する。次に、係合部42を内側(接続基板ケース330の中心方向)に回動させる。この際に、係合部42の先端部42aを指で摘まんで起こした後に、先端部42aと基端部42bとの中間部分を指で挟んで内側に撓ませながら、係合部42を両端片C10の突出部C100側から連結片C20側に押し込むように回動させる。そうすると、図12に示すように、係合部42が両端片C10の突出部C100よりも連結片C20側の位置に配される。このとき、被係合部C1より下方の係合部42の間隔は、被係合部C1よりも上方の係合部42の間隔よりも狭くなり、係合部42は全体として略くびれ形状になって被係合部C1に係合することになる。この状態で配線側コネクタCを基板側コネクタ43から引き抜こうとしても、被係合部C1が当該被係合部C1よりも上方の係合部42に引っ掛かるようになっている。したがって、配線側コネクタCが基板側コネクタ43から容易に抜けることを防止することができるようになっている。
ハーネスH1の配線側コネクタCを基板側コネクタ43から外す場合には、まず、係合部42を配線側コネクタCの被係合部C1から外すように回動させる。この際に、係合部42の先端部42aと基端部42bとの中間部分を指で挟んで内側に撓ませながら、係合部42を連結片C20側から両端片C10の突出部C100側に押し出すように回動させる。そして、係合部42を突出部C100よりも外側に位置するように回動させることにより、係合部42と突出部C100との係合を解くようにする。その後、係合部42の先端部42aを指で摘まみ、図11に示すように、係合部42がリブ60の上端部に当接するまで当該係合部42を外側(接続基板ケース330の側面F2側)に回動させる。このとき、係合部42はリブ60の上端部と当接した状態からさらに外側に回動することが規制される(図9参照)。つまり、係合部42はリブ60によって接続基板ケース330に対して所定角度をなすように受け止められており、この所定角度以上に回動することができないようになっている。このように係合部42をリブ60と当接するまで回動させた後に、ハーネスH1の配線側コネクタCをコネクタ連結部40から引き抜くようにする。
このように、本実施形態のスロットマシンSによれば、カードユニットCUに電気的に接続されたハーネスH1の配線側コネクタCに連結可能な基板側コネクタを有する接続基板33と、この接続基板33を収納可能な接続基板ケース330と、が設けられている。接続基板ケース330の前面F1には、基板側コネクタ43を露出させる矩形状の開口部330aが設けられている。基板側コネクタ43には、配線側コネクタCの被係合部C1に係合可能な係合部42が回動可能に設けられており、接続基板ケース330の開口部330aの近傍には、係合部42の回動を規制するためのリブ60が設けられている。そのため、リブ60によって係合部42が接続基板ケース330の側面F2側へ所定角度以上に回動することが阻止される。したがって、係合部42の基端部42bが基板側コネクタ43から外れたり、係合部42自体の変形が発生したりしてしまうことにより、係合部42の機能が損傷してしまうことを防止することができる。
また、係合部42は支持板41の両端部から接続基板ケース330の側面F2側に向かって斜め上方に立設されており、この状態で係合部42は下方からリブ330bによって支えられている。そのため、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330から浮いた状態となっているので、作業者が係合部42を配線側コネクタCの被係合部C1に係合させる際に、係合部42を指で摘まみ易くなっている。
また、上記実施形態において、係合部42は接続基板ケース330の側面F2からはみ出す長さに設定されていることが好ましい。この場合、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330の側面F2よりも外側に位置するように設定すればよい。こうすれば、作業者に係合部42をさらに指で掴み易くさせることができる。
また、上記実施形態において、係合部42は接続基板ケース330の側面F2からはみ出さない長さに設定されていてもよい。この場合、係合部42の先端部42aが接続基板ケース330の側面F2よりも内側に位置するように設定すればよい。こうすれば、係合部42が接続基板ユニット33Uの近傍に配置された各種装置や配線等と干渉することを防ぐことができるので、係合部42を適切に保護することができる。
また、上記実施形態において、リブ60の長さは、少なくとも開口部330aの短手方向の長さ以上であることが好ましい。こうすれば、リブ60によって係合部42を十分に支えることができる。
また、上記実施形態において、リブ60は、係合部42の略中央部を下側から支えることができる位置に配されていたが(図9参照)、係合部42の略中央部よりも先端部42a側を下側から支えることができる位置に配されていてもよい。この場合、リブ60を支持板41から水平方向に沿って外側の位置であって、接続基板ケース330の前面F1において側面F2と接続する部分(例えば接続基板ケース330の前面F1の短手方向に沿った端部)に十分近い位置や当該接続する部分上に配するようにすればよい。こうすれば、作業者が係合部42に触れた際に、係合部42がリブ60と接触している部分に沿って折れ曲がって破損することを防止することができる。
また、上記実施形態において、リブ60は、係合部42の略中央部よりも基端部42b側を下側から支えることができる位置に配されていてもよい。こうすれば、リブ60と係合部42の先端部42aとの距離が遠くなるので、作業者に係合部42をさらに摘まみ易くさせることができる。なお、上記実施形態において、リブ60が係合部42の略中央部を下側から支えることができる位置に配されている場合には、上述したリブ60が係合部42の先端部42a側に配される場合とリブ60が係合部42の基端部42b側に配される場合との中間の場合に相当するので、これらの場合における効果をともにバランスよく奏することができる。
また、上記実施形態では、図9に示すように、係合部42の先端部42aは、配線側コネクタCと連結するコネクタ連結部40の前面部と略同じ高さになるように設けられていたが、この構成に限られない。例えば、係合部42の先端部42aは、コネクタ連結部40の前面部よりも高くなるように設けられてもよい。こうすれば、作業者は係合部42を掴み易くなり、係合部42を配線側コネクタCの被係合部C1に容易に係合させることができる。また、例えば、係合部42の先端部42aは、コネクタ連結部40の前面部よりも低くなるように設けられてもよい。こうすれば、係合部42が接続基板ユニット33Uの近傍に配置されている各種装置や配線等と干渉することを防ぐことができるので、係合部42を適切に保護することができる。
また、上記実施形態では、図9に示すように、リブ60の先端部は、コネクタ連結部40の前面部よりも低くなるように設定されることが好ましい。こうすれば、リブ60によって支えられる係合部42の先端部42aの高さをコネクタ連結部40の前面部よりも低い位置に配置可能となるので、係合部42を適切に保護することができる。また、係合部42が接続基板ケース330の前面F1の前方に大きく突出しないようにすることができるので、筐体1内の接続基板ユニット33U周辺のスペースを有効に活用することができる。
また、上記実施形態では、係合部42は矩形状を有する支持板41の長手方向の両端部にそれぞれ接続されていた構成であったが、この構成に限られない。例えば、係合部は、矩形状を有する開口部330aの長手方向の両端部にそれぞれ接続されるように構成されてもよい。このように構成された係合部に関しても、上記実施形態と同様に、本発明を構成するリブ60によって、係合部の機能が損傷してしまうことを防止することができる。
また、上記実施形態では、基板側コネクタ43は、コネクタ連結部40と、このコネクタ連結部40を支持する矩形状の支持板41と、配線側コネクタCに係合可能な係合部42と、を有し、係合部42は支持板41の長手方向に沿った両端部にそれぞれ回動可能に設けられる構成であったが、この構成に限られない。例えば、基板側コネクタは、コネクタ連結部40と、支持板41と、支持板41の長手方向に沿った両端部にそれぞれ連結される中継部材と、係合部42と、を有し、係合部42は中継部材に回動可能に設けられる構成であってもよい。この場合、係合部42の一対の基端部42bは中継部材に設けられた軸孔に挿入されており、係合部42は、これら基端部42bを中心として回動可能になっている。このように基板側コネクタを構成すると、作業者が係合部42を操作しているときに、係合部42から直接、支持板41およびコネクタ連結部40に力が伝わることなく、中継部材を介して支持板41およびコネクタ連結部40に力が伝わるようになる。したがって、支持板41およびコネクタ連結部40に伝わる力を低減することができるので、これら支持板41およびコネクタ連結部40を適切に保護することができる。また、支持板41およびコネクタ連結部40は接続基板33上に構成され、この接続基板33には種々の電子部品が実装されるため、このように支持板41およびコネクタ連結部40に伝わる力を低減することにより、接続基板23上の種々の電子部品に伝わる力も低減することができ、接続基板33および種々の電子部品も適切に保護することができる。
また、上記実施形態では、リブ60は、その先端部が丸みを帯びた形状であり、所定の長さ(開口部330aの短手方向の長さと略同一の長さ)を有していたが、係合部42の回動範囲を規制するように構成されていれば、この構成に限定されることなく、種々の構成を採用することができる。
また、上記実施形態では、接続基板ケース330の開口部330aの近傍には、リブ60が突設されている構成を示したが、この「開口部330aの近傍」とは、開口部330aに近い位置のみならず、開口部330aの外縁部も含んでいることを意味している。
次に、図4,図13~図15を参照して、本実施形態のスロットマシンSの筐体1の内部の構成について説明する。なお、図14においては、説明の便宜上、電源ユニットEUは図示していない。
図4,13,14に示すように、筐体1は、底板1bの両端部に立設されている左側面板(第一側板)1cおよび右側面板(第二側板)1dを有している。左側面板1cはヒンジ機構A側に配置されている側面板であり、右側面板1dはヒンジ機構Aとは反対側の開放端側に配置されている側面板である。電源ユニットEUは、筐体1内において右側面板1d側よりも左側面板1c側に近い方に配置されている。また、電源ユニットEUは、当該電源ユニットEUの姿勢が横向きとなるように筐体1内の左奥隅に配置されている。この際に、電源基板ケースECの主面板EC1と反対側の背面板(図21の符号EC2等参照)を筐体1の背面板1aと対向するように近接させ、これら主面板EC1と背面板EC2との間に設けられた後述するカバー部材を右側面板1dに向けた状態で配置されている。
図13および図14に示すように、筐体1の底板1bは左側面板1cの近傍に左隅領域S1を有しており、この左隅領域S1には複数(本実施形態では3つ)の第1リブ26が設けられている。これら第1リブ26は底板1bの左側部と平行な直線状に形成されている。これら第1リブ10bの後側部分上に電源ユニットEUが載置される(図13参照)。また、図15に示すように、隣り合う第1リブ26同士の間隔L1は、遊技メダルの直径の大きさである25φよりも小さくなるように設定されている。
図13および図14に示すように、筐体の1の底板1bは上記した左隅領域S1の右側部と連通する中央奥領域S2を有しており、この中央奥領域S2には複数(本実施形態では3つ)の第2リブ27が設けられている。これら第2リブ27も、第1リブ26と同様に、底板1bの左側部と平行な直線状に形成されている。これら第2リブ27上にも電源ユニットEUが載置され、電源ユニットEUは筐体1内において第1リブ26および第2リブ27の双方の上に載置されるようになっている。図15に示すように、隣り合う第2リブ27同士の間隔L2は、25φよりも大きくなるように設定されている。
上述したように、第2リブ27同士の間隔が25φよりも大きくなるように設定されていることにより、仮にこのスロットマシンSの筐体1が遊技メダルを用いて遊技を行う従来のスロットマシンの筐体として使用される場合でも、ホッパー装置を筐体1内部に適切に配置することができる。例えば底板1bの中央奥領域S2の前面側と連通する中央前領域S3にホッパー装置を配置する際に、この中央前領域S3に遊技メダルが配置されていても、中央前領域S3に押し込まれたホッパー装置の底部によってその遊技メダルを中央奥領域S2の第2リブ27同士の間に流し込むことができる。このように、このスロットマシンSの筐体1は、メダルレス遊技機用のみならず、従来のスロットマシン用としても使用可能に構成されている。なお、上記した第1リブ26同士の間隔は25φよりも小さく設定されているが、これら第1リブ26が形成されている左隅領域S1にはホッパー装置が配置されることはないので特に問題が生じることはない。
次に、図16~図30を参照して、本実施形態に係るスロットマシンSの電源ユニットEUの詳細について説明する。
図16~図24に示すように、電源ユニットEUは、上述したように、電源基板34を略矩形平板状に形成された電源基板ケースECに収納することによって構成されている。電源ユニットEUの内部には、電圧モニタ用LED(不図示)、電源スイッチES、複数(本実施形態では2つ)の基板側コネクタDが配設されており、これら電圧モニタ用LED、電源スイッチES、複数の基板側コネクタDは電源基板34に電気的に接続されている。電圧モニタ用LEDは、スロットマシンSに設けられている各種装置に電圧の供給が適切に行われているか否かを点灯により表示する機能を有している。電源スイッチESは、スロットマシンSに投入される電源をON/OFFするための機能を有している。複数の基板側コネクタDは、筐体1内に配設されている所定装置等に電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタに連結可能になっており、電源ユニットEUから所定装置等への電源の供給を可能とする。
電源ユニットEUは、その右側部に透明性を有するカバー部材70を有している。電源ユニットEUは、このカバー部材70を筐体1の右側面板1d側に向けた状態で、筐体1内に配置されている。このカバー部材70は長方形状に形成されており、長手方向に沿った略中央部には電圧モニタEMが形成されている。この電圧モニタEMは、カバー部材70を窪ませて成る略矩形状の表示部(報知部)70aを有しており、電源ユニットEUの内部においてこの表示部70aの奥側に電圧モニタ用LEDが配置されている。そのため、電圧モニタ用LEDが点灯すると、表示部70aを通して当該電圧モニタ用LEDの点灯を視認できる。電圧モニタ用LEDが点灯している場合は、筐体1内に配置された各種装置等に電圧が適切に供給されていることを表示する一方、電圧モニタ用LEDが点灯していない場合は、各種装置等に電圧が適切に供給されていないことを表示するようになっている。つまり、この電圧モニタEMは、筐体1内に配置された各種装置に電圧の供給が適切に行われているか否かを点灯により表示(報知)することができる。本実施形態では、2種類の24ボルトと、12ボルトと、5ボルトと、100ボルトと、の合計5種類の電圧モニタ用LEDが設けられており(図17,23参照)、これら電圧モニタ用LEDの点灯を表示部70aを通して確認できるようになっている。
電源ユニットEUの内部においては電圧モニタ用LEDの下方に電源スイッチESが配置されており、この電源スイッチESの配置に対応するように、カバー部材70の電圧モニタEMの下方には、電源スイッチESを露出させるスイッチ用開口部70bが形成されている(図23,24参照)。また、このスイッチ用開口部70bの前面側には、当該スイッチ用開口部70bを開閉可能とし、電源スイッチESを保護するスイッチカバー(保護部材)71が取り付けられている。図22はこのカバー部材70を正面視したときの図であり、図22中に矢印X1-X2で示すように、電源ユニットEUのカバー部材70を正面視したときの左方向をX1、右方向をX2として以下に説明する。図22に示すように、スイッチカバー71は、スイッチ用開口部70bを閉塞可能とする矩形状の平面部71aと、この平面部71aの周縁部に立設された外周壁部71bと、から構成されている。外周壁部71bは、カバー部材70に回転軸72を中心として回動可能に設けられた上壁部710bと、上壁部710bのX1側の端部と連結する左壁部711bと、X2側の端部と連結する右壁部712bと、これら左壁部711bおよび右壁部712bの下端部と連結する下壁部713bと、を有している。
外周壁部71bの下壁部713bの中央部から上方に向かって直線状の片部714bが設けられている。この片部714bは作業者が指で摘まんでスイッチカバー71を取り扱い易くするために形成されており、作業者が十分に摘まむことができる程度の長さを有している。詳細は後述するが、作業者はこの片部714bを摘んだ状態で、スイッチカバー71を回転軸72を中心として時計回りに回動させることにより、スイッチカバー71を開き、電源スイッチESを露出させるようになっている。
また、外周壁部71bにおける下壁部713bのX1側の端部近傍から下方に延出し、下壁部713bに沿ってX2方向に延びるアーム部材715bが設けられている。このアーム部材715bは弾性を有しており、その先端には下方に突出する突出部716bが設けられている。突出部716bに上向きの力が加えられると、アーム部材715bは撓んで変形するようになっている。
スイッチカバー71の下壁部713bの下方には、アーム部材715bと係止可能なロック部材73が設けられている。このロック部材73は、電源スイッチカバー71を開閉する際にアーム部材715bの突出部716bをガイドするガイド面73aと、電源スイッチカバー71がスイッチ用開口部70bを塞いでいるときにアーム部材715bの突出部716bを嵌め込む窪部73bと、を有している。ガイド面73aは、X1側の左端部からX2側の右端部に向かって上り傾斜となるように形成されており、X2側の右端部が窪部73bと繋がっている。窪部73bは、突出部716bと係止するように略凹状に窪んでいる。また、窪部73bは、突出部716bが当該窪部73bに係止しているときに、突出部716bのX2側の右側部に当接するようになっており、カバー部材70が反時計回りに過度に回転することを阻止する機能も有している。
また、カバー部材70におけるスイッチカバー71のX1方向の斜め上方には、スイッチカバー71の過度な回転を防止するストッパー74が設けられている。このストッパー74は、カバー部材70のX1側の左側部から水平方向に延びる片状に形成されており、スイッチカバー71がスイッチ用開口部70bを塞いでいる状態から回転軸72を中心に時計回りに所定角度以上回転することを阻止するようになっている。
次に、スイッチカバー71を開閉する際の作業手順について説明する。まず、スイッチカバー71を開く前においては、スイッチカバー71のアーム部材715bがロック部材73に係止されており、スイッチカバー71は図22に示すような状態で保持されている。この状態からスイッチカバー71を開く場合、作業者はスイッチカバー71の片部714bを指で摘み、スイッチカバー71を回転軸72を中心として時計回りに回転させる。この際に、アーム部材715bが上方に撓みながら、突出部716bを窪部73bとガイド面73aとの接続部分を乗り越えさせて窪部73bから抜けさせる。次に、スイッチカバー71を時計回りにさらに回転させる。この際に、アーム部材715bがガイド面73aと接触して上方に撓みながら、突出部716bがガイド面73aに沿ってX1の方向に案内される。その後、突出部716bとガイド面73aとが接触しなくなると、アーム部材715の撓みは解消され、スイッチカバー71が自由な状態になる。そして、スイッチ用開口部70bを覆わない位置までスイッチカバー71をさらに回転させると、電源スイッチESを露出させることができる(図23,24参照)。なお、スイッチカバー71がロック部材73に係止していた状態から略90度だけ時計回りに回転したときに、スイッチカバー71の左壁部711bとストッパー74とが当接するようになっており、スイッチカバー71はそれ以上回転できないようになっている(図24参照)。
次に、例えば図24に示すようにスイッチカバー71の左壁部711bとストッパー74とが当接している状態からスイッチカバー71を閉じる場合、スイッチカバー71を反時計回りに回転させる。この際、スイッチカバー71のアーム部材715bがロック部材73に接触するまではスイッチカバー71は自由な状態になっている。アーム部材715bがロック部材73に接触すると、アーム部材715bの突出部716bがガイド面73aと接触して上方に撓みながら、突出部716bがガイド面73aに沿ってX2の方向に案内される。この際に、突出部716bはガイド面73aに沿って案内されるにしたがって、アーム部材715bはどんどん撓んでいく。突出部716bがガイド面73aと窪部73bとの接続部分を乗り超えると、アーム部材715bの撓みが解消され、突出部716bは窪部73bに嵌め込まれる。そうすると、突出部716bがガイド面73aと係止するようになり、スイッチカバー71によってスイッチ用開口部70bを塞いだ状態を保持することができる(図17,22参照)。なお、このように突出部716bが窪部73bと係止している状態では、突出部716bのX2側の右側部と窪部73bとが当接しており、スイッチカバー71を反時計回りにこれ以上回転させることができない。
また、電源ユニットEUの内部においては、電圧モニタ用LEDの上方に複数の基板側コネクタDが配置されており、この基板側コネクタDの配置に対応するように、カバー部材70の電圧モニタEMの上方には、複数の基板側コネクタDを露出させるコネクタ用開口部70cが形成されている。この開口部70cを通して複数の基板側コネクタDを所定装置等に電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタ(不図示)と連結可能になっている。
次に、図17,図19~図21,23,図25~図28を参照して、電源ユニットEUに設けられた電源側コネクタについて説明する。図17,図19~21,23に示すように、電源ユニットEU(電源基板ケースEC)の背面板EC2におけるカバー部材70と反対側の下隅部には、外部電源に電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタ(図28参照)と連結可能な電源側コネクタ75が設けられている。この電源側コネクタ75は電源ユニットEUの背面板EC2から突出するように形成されている。図25~27に示すように、筐体1を裏側から見たときに、筐体1の背面板1aにおける左側面板1cの下端部近傍には開口部10aが形成されており(図14も参照)、電源ユニットEUが筐体1内部に配置された状態では、電源側コネクタ75は開口部10aから露出している。
次に、図27~29を参照して、電源ユニットEUの電源側コネクタ75に外部電源に電気的に接続されたハーネスの配線側コネクタを連結する際の作業手順、および電源側コネクタ75に連結された配線側コネクタを外す際の作業手順について説明する。
図28に示すように、外部電源に電気的に接続されたハーネスH2は、配線K2と、配線K2の先端部に設けられた配線側コネクタEを有している。この配線側コネクタEは、電源側コネクタ75と連結可能な本体部E1と、この本体部E1の側方に接続された配線K2の周囲を保護する保護部E2とを有している。配線K2は、本体部E1に対して側方に延出するように接続されており、本体部E1近傍の配線K2の周囲を保護部E2が覆っている。
ハーネスH2の配線側コネクタEが電源ユニットEUの電源側コネクタ75に連結されていない状態では、図25~27で既に示したように、電源側コネクタ75は筐体1の開口部10aから露出している。
ハーネスH2の配線側コネクタEを電源ユニットEUの電源側コネクタ75に連結する場合には、配線側コネクタEの本体部E1を電源側コネクタ75に向かって挿入する。これにより、配線側コネクタEを電源側コネクタ75に連結することができる。その後、本体部E1の側方から延出している配線K2を筐体1の背面板1aの短手方向に沿って配置する(図29参照)。このような配線K2の配置により、スロットマシンS同士が背面板1aを互いに向かい合わせて配置されても、配線K2同士がぶつかり合って圧力がかかることに起因して、配線K2が損傷してしまうことを防止することができる。
ハーネスH2の配線側コネクタEを電源ユニットEUの電源側コネクタ75から外す場合には、配線側コネクタEの本体部E1を電源側コネクタ75から引き抜く。これにより、配線側コネクタEを電源側コネクタ75から容易に外すことができる。
なお、電源ユニットEUにおける背面板EC2のカバー部材70側の側部と、カバー部材70とは反対側の側部にはそれぞれ、取付部材76が設けられている。この取付部材76は扁平な板形状を有しており、電源ユニットEUが底板1bの第1リブ10bおよび第2リブ11b上に載置された状態で背面板1aにネジなどの周知の取付手段によって取り付けられる。これにより、電源ユニットEUは筐体1内で安定した状態で配置されることになる。
以上、本実施形態に係るスロットマシンSによれば、前面に開口を有する筐体1と、筐体1の左側部に設けられたヒンジ機構Aを介して筐体1の前面に開閉自在に取り付けられる上扉(扉部材)2および下扉(扉部材)3と、筐体1の内部に配置される電源ユニット(電源装置)EUと、を備えている。筐体1は、ヒンジ機構A側の左側面板(第一側板)1cと、ヒンジ機構Aとは反対側の開放端側の右側面板(第二側板)1dと、を有している。電源ユニットEUには、電圧の供給が適切に行われているか否かを表示(報知)する電圧モニタ(報知部)EM(表示部70a)が設けられており、電源ユニットEUは、電圧モニタEMを右側面板1d側に向けた状態で、左側面板1c側に配置されている。このように構成されたスロットマシンSによれば、筐体1内にホッパー装置が配置されていないので、作業者が上扉2および下扉3を開放したときに、電圧モニタEMを即時に視界の範囲内に入れることができる。したがって、例えば下扉3を開放したときに下扉3の開放量が小さい場合でも、電圧モニタEMを容易に確認することができる。したがって、電源ユニットEUを筐体1内に適切に配置することができる。
特に、遊技場(ホール)の各遊技島に配置されているスロットマシンSでの遊技中に所定装置等への電圧の供給が適切に行われなくなったことに起因してエラーが発生した場合等に、本発明の電源ユニットEUの配置は従来にはない特別な効果を奏することができる。例えば、各遊技島において隣接するように配置された多数のスロットマシンSで多くの遊技者が遊技を行っている中で上記のようなエラーが発生した場合、作業者は下扉3の開放量をなるべく小さくして下扉3を開放しなければならないが、このように下扉3の開放量が小さくても、従来ホッパー装置が配置されていた空いたスペースを通して、電圧モニタEMを十分に確認できるので、作業者の作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態に係るスロットマシンSによれば、電源ユニットEUの内部には、電源を投入するための電源スイッチESが設けられており、電源ユニットEUのカバー部材70は、電源スイッチESを露出させるスイッチ用開口部(開口部)70bと、スイッチ用開口部70bを開閉可能とするスイッチカバー(保護部材)71と、を有している。電源ユニットEUが筐体1内に配置された状態では、これら電源スイッチES、スイッチ用開口部70b、およびスイッチカバー71は、右側面板1d側を向いており、電圧モニタEMは、スイッチカバー71よりも上方に形成されている。このように構成されたスロットマシンSによれば、電圧モニタEMが少なくともスイッチカバー71よりも上方に配置されているので、電圧モニタEMが下方に配置されすぎないようになっている。したがって、作業者が下扉3を開放したときに、電圧モニタEMをさらに容易に確認することができる。
また、本実施形態では、ピアノ線(P線)が下扉3の開放端側から筐体1内に押し込まれて侵入してきても、P線の押し込み方向に対して電源スイッチカバー71は垂直な面をなすように配置されているので、容易に電源スイッチカバー71を開けることを防止している。また、この電源スイッチカバー71を開けるには、電源スイッチカバー71を時計回りに回転させなければならないように構成されている。よって、電源スイッチカバー71の近傍までP線を侵入させたとしても、P線を筐体1の奥側に押し込む場合に比べて、電源スイッチカバー71を開けることが難しくなっている。このように本実施形態のスロットマシンSは、P線による不正防止対策を適切に講じることができる。
また、上記実施形態において、電圧モニタEMは、カバー部材70の中央部または中央部よりも上方に配置されることが好ましい。こうすれば、作業者が下扉3を開放したときに、電圧モニタEMを十分容易に確認することができる。
また、上記実施形態において、電源ユニットEUは筐体1の右側面板1dにカバー部材70を向けており、この電源ユニットEUの内部ではこのカバー部材70側に電源スイッチES、電圧モニタ用LED、および複数の基板側コネクタDが配設されている。そのため、作業者が下扉3を開放した方向に対して、電源スイッチES、電圧モニタ用LED、および複数の基板側コネクタDといった電源ユニットEUに関する操作や確認等を行うに際して主要な構成が全て配置されているので、作業者は作業を効率的に行うことができる。
また、上記実施形態において、スイッチカバー71は回転軸72を中心として回動可能に設けられていたが、この構成に限られない。スイッチカバー71は扉状に開閉自在にカバー部材70に設けられてもよい。この場合、スイッチカバーが開くと電源スイッチESが露出し、スイッチカバーが閉まると電源スイッチESが露出しないようにすればよい。
また、上記実施形態では、前面に開口を有する筐体1の前面に上扉2と下扉3という二つの扉が開閉自在に設けられる構成であったが、この構成に限られない。例えば筐体1の前面に1つの前扉がヒンジ機構Aを介して開閉自在に設けられる構成であってもよい。
次に、図30~図33を参照して、遊技機の一例としてパチンコ機Pを例に挙げた場合における接続基板ユニット33Uについて説明する。
図30,31に示すパチンコ機Pは、遊技盤の遊技領域に発射させ、遊技に使用された遊技球を再び遊技領域に発射可能に循環させる所謂「管理遊技機」である。このパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の外枠101と、外枠101にヒンジ機構を介して扉状に開閉自在に取り付けられる内枠102と、内枠102にヒンジ機構を介して扉状に開閉自在に取り付けられる前扉103等を備えている。外枠101および内枠102によって本体枠104が構成されており、この本体枠104によって遊技盤105が保持されている。前扉103にはガラスやプラスチック等からなる透明板103aが取り付けられており、前扉103の下方に位置する基台部130には遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル103bが取り付けられている。内枠102および前扉103が外枠101に対して閉じられた状態になると、遊技盤105の正面に前扉103の透明板103aが対向するように配置され、遊技者はこの透明板103aを介して遊技盤105を視認可能になる。
また、上記のように内枠102および前扉103が外枠101に対して閉じられた状態になると、遊技盤105と透明板103aとの間に、遊技球が流下する遊技領域106が形成される。この遊技領域106は、ガイドレール107a,107b等によって囲まれており、パチンコ機Pに正対する遊技者から見て左側に位置する所謂左打ち領域106aと、同遊技者から見て右側に位置する所謂右打ち領域106bと、を含んでいる。遊技領域106の中央下方には第1始動口108およびアウト口109が設けられており、右打ち領域106bには第2始動口110、ゲート111および大入賞口112等が設けられている。なお、遊技領域106には、上記以外にも、一般入賞口113、遊技釘114および風車115等が設けられている。
遊技盤105の略中央には、所定形状に切り抜かれた開口105aが形成されている。遊技者がこの開口105aを通して臨める位置に、遊技に関する各種演出を表示する演出表示装置116a、および遊技の進行に合わせて作動する可動役物116b等が設けられている。また、図示は省略するが、遊技盤105には、遊技領域106の外方であって、かつ遊技者が視認可能な位置に第1特別図柄表示器、第2特別図柄表示器、第1特別図柄保留表示器、第2特別図柄保留表示器、普通図柄表示器、普通図柄保留表示器、右打ち報知表示器が設けられている。これらの表示器は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置である。なお、本体枠104における遊技盤105の下方には、遊技球を遊技領域106に発射する発射装置、および発射装置によって発射された後に遊技領域106に到達できなかった遊技球(ファール球)を回収するファール球回収経路等が設けられている。
操作ハンドル3bが遊技者によって任意角度に回転操作されると、発射装置が遊技球を遊技領域106に向けて連続的に打ち出すようになっている。通常、遊技者が遊技を開始した際には、遊技領域106の左打ち領域106aに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球は遊技釘114および風車115に衝突して流下方向を不規則に変えながら左打ち領域106aを流下する。そして、流下した遊技球が第1始動口108に入球した場合、所定個数(例えば3個)の賞球が付与されるとともに、特別遊技を実行させるか否かを決定する大当たりの電子抽選が行われる。なお、流下した遊技球が一般入賞口113に入球した場合には、所定個数(例えば3個)の賞球が付与され、流下した遊技球が第1始動口108または一般入賞口113のいずれにも入球しなかった場合には、アウト口109を通って遊技盤105の背面側に排出される。
一方、上記した大当たりの電子抽選に当選した場合には特別遊技に移行する。この特別遊技おいては、遊技者は右打ち領域106bに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球は右打ち領域106bを流下して、大入賞口112に入球可能となる。大入賞口112には開閉扉112aが設けられており、この開閉扉112aが所定のタイミングで複数回開放して大入賞口112が露呈するようになっている。そして、特別遊技の開始から終了までの間に露呈した大入賞口112に遊技球を入球させることにより、多数(例えば2400個)の賞球が付与されることになる。
また、上記した特別遊技が終了した場合には時短遊技に移行する。この時短遊技においては、遊技者は右打ち領域106bに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球がゲート111を通過すると、普通図柄の電子抽選が実行される。普通図柄の電子抽選に当選すると、第2始動口110に設けられた可動片110aが開状態となり、第2始動口110への遊技球の入球が容易となる。遊技球が第2始動口110に入球した場合には、所定個数(例えば1個)の賞球が付与されるとともに、再び大当たりの電子抽選が行われる。なお、第2始動口110の入球を契機として大当たりの電子抽選が行われる回数は、予め定められた規定回数(例えば100回)に設定されており、この規定回数以内に大当たりの電子抽選に当選しなかった場合には、遊技者は再び左打ち領域106aに向かって遊技球を打ち出すことになる。
また、図31に示すように、前扉103は、矩形状の枠部材103cを有しており、この枠部材103cに対して、上意匠部材117と、下意匠部材118と、左意匠部材119と、右意匠部材120と、が取り付けられている。そして、これらの意匠部材117~120が組み合わされることにより、1つの意匠ユニットDUが構成されるようになっている。なお、各意匠部材117~120の枠部材103cへの取り付けは、フック等の周知の取付手段によって簡単に行うことができるようになっている。
上意匠部材117はその両端部に一対のスピーカ117aを有しており、遊技の進行に応じてスピーカ117aから様々な音が出力されるという演出が行われるようになっている。また、上意匠部材117は透明性のプラスチック等から構成されており、内部に複数のLED(図示せず)が設けられている。これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出も行われるようになっている。
左意匠部材119および右意匠部材120はともに、透明性のプラスチック等から構成されており、内部に複数のLED(図示せず)が設けられている。これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出が行われるようになっている。また、右意匠部材120は、内部にデザインシート(図示せず)が内装されており、内部のLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光することにより、デザインシートの視認性を変化させる演出も行われるようになっている。
下意匠部材118は演出ボタン118aおよび選択ボタン118bを有しており、遊技者が、遊技の進行に応じて演出ボタン118aを押下したり、演出表示装置116aの光量やスピーカ117aの音量を調整するために選択ボタン118bを押下できるようになっている。
基台部130は前扉103の枠部材103cの下部に配設されており、基台部130の右下方には上記した操作ハンドル3bが取り付けられている。また、基台部130の背面側には、特別遊技等の実行に基づいて遊技者に付与された遊技球や、遊技領域106に向けて発射される遊技球をパチンコ機P内で循環させる不図示の循環通路等が設けられている。このように、このパチンコ機Pにおいては、遊技球がパチンコ機P内に封入されており、遊技者は遊技球に直接触れることなく遊技を行うようになっている。
図32に示すように、このパチンコ機Pの背面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板121と、主制御基板121からの指令を受けて演出表示装置116a、可動役物116bおよび意匠ユニットDUを制御する副制御基板122と、賞球の付与を制御する賞球制御基板123と、賞球制御基板123とカードユニット(遊技球貸出装置)とを電気的に接続する接続基板33と、操作ハンドル3bの回転操作量に応じて発射装置の作動を制御する発射制御基板125と、大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する遊技情報出力端子板126等が設けられている。なお、これらの基板は何れも、透明性を有する専用のケースに収納された状態でパチンコ機Pに設けられている。
次に、図33を参照して、本実施形態のパチンコ機Pの電気的構成について説明する。図33に示すように、主制御基板121は遊技の基本動作を制御し、この主制御基板121は、メインCPU121a、メインROM121b、メインRAM121cを備えている。メインCPU121aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM121bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM121cは、メインCPU121aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
主制御基板121には、一般入賞口113に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ113s、第1始動口108に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ108s、第2始動口110に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ110s、ゲート111を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ111s、大入賞口112に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ112sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板121に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板121には、第2始動口110の可動片110aを作動する普通電動役物ソレノイド110cと、大入賞口112を開閉する開閉扉112aを作動する大入賞口ソレノイド112cと、が接続されており、主制御基板121によって、第2始動口110および大入賞口112の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板121には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等が接続されており、主制御基板121によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、主制御基板121には、賞球制御基板123および副制御基板122が接続されている。賞球制御基板123は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を付与すための制御を行う。この賞球制御基板123も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板121に対して双方向に通信可能に接続されている。この賞球制御基板123には遊技情報出力端子板126が接続されており、主制御基板121から出力される遊技進行上の種々の情報が、賞球制御基板123および遊技情報出力端子板126を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、賞球制御基板123は、遊技球の発射制御を行う発射制御回路123aが設けられている。賞球制御基板123は、操作ハンドル103bに設けられ、当該操作ハンドル103bに遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ103sと、操作ハンドル103bの操作角度を検出する操作ボリューム103vと、が接続されている。そして、タッチセンサ103sおよび操作ボリューム103vから信号が入力されると、発射制御回路123aにおいて、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド104cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板122は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板122は、サブCPU122a、サブROM122b、サブRAM122cを備えており、主制御基板121に対して、不正防止の観点により、当該主制御基板121から副制御基板122への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU122aは、主制御基板121から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM122bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM122cは、サブCPU122aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板122は、演出表示装置116aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM122bには演出表示装置116aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、サブCPU122aが、画像データをサブROM122bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示装置116aにおける画像表示を制御する。また、副制御基板122は、演出ボタン118aが押下されたことに基づいて行われる押下演出を制御したり、可動役物116bを駆動制御したり、意匠ユニットDUを点灯制御したり、スピーカ117aから楽曲を出力させる楽曲出力制御を行う。なお、図示は省略しているが、副制御基板122と意匠ユニットDUとは、前扉103および内枠102を介して接続されている。
接続基板33は、賞球制御基板123とカードユニット(図33参照)との間の通信を実現させるための中継基板として機能する。賞球制御基板123とカードユニットCUとの間の通信については、上記第1実施形態と同様である。
このように構成されたパチンコ機Pにおいても、上記第1実施形態と同様に、接続基板33を収納する接続基板ケースにリブを設けるように構成することができる。こうすれば、上記第1実施形態に係るスロットマシンSと同様の効果を奏することができる。
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、リブはメダル数制御基板32や賞球制御基板123とカードユニットCUとの間の通信を実現させるための接続基板を収納する接続基板ケースに設けられる構成であったが、この構成に限られない。例えば主制御基板を収納する主制御基板ケースにリブが設けられてもよいし、副制御基板を収納する副制御基板ケースにリブが設けられてもよい。また、メダル数制御基板32を収納するメダル数制御基板ケースにリブが設けられてもよいし、賞球制御基板123を収納する賞球制御基板ケースにリブが設けられてもよい。
次に、図34を参照して、上述した接続基板33における回路構成の一例について説明する。なお、以下において説明する接続基板33の回路構成は、スロットマシンやパチンコ機に用いられる各種基板に採用することができる。各種基板には、例えば主制御基板、副制御基板、メダル数制御基板、賞球制御基板および遊技情報出力端子版などが含まれる。
接続基板33は矩形板状部材であり、図34に示すように、この接続基板33には複数の電子部品201が実装されている。ここで、電子部品201とは、例えば、IC、抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオードまたは上記したコネクタ連結部等である。また、接続基板33には複数のスルーホール(ビアホール)202が設けられている。
また、接続基板33は、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212との2つの基板識別表示を有している。ここで、基板識別表示とは、基板に関する情報を示すもの、具体的には各基板を識別可能とする表示であり、複数の文字や数字、記号等によって表されている。
第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、同一の内容(情報)の表示となっている。具体的には、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、同一の文字列「ABC01」の表示となっている。
また、第1基板識別表示211は、エッチング加工により形成されたエッチング文字となっている。具体的には、第1基板識別表示211は、銅箔により形成された銅箔文字となっている。一方、第2基板識別表示212は、シルク印刷により形成されたシルク文字となっている。第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、エッチング文字とシルク文字とで異なることから、光の反射率、散乱の仕方等が異なり、見え方が異なるようになっている。
接続基板33は、緑色の基板となっている。また、第1基板識別表示211は、エッチング文字であり接続基板33の配線パターンと同様に形成されているため、配線パターンと同じ色(同系色)、具体的には緑色となっている。また、第2基板識別表示212は、第1基板識別表示211および配線パターンと異なる色(同系色でない色)、具体的には白色となっている。なお、第2基板識別表示212を、第1基板識別表示211や配線パターンと同系色としてもよい。
また、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、表示サイズが同一となっている。すなわち、第1基板識別表示211の文字列「ABC01」と第2基板識別表示212の文字列「ABC01」とは、大きさが同一となっている。なお、これらの表示サイズは完全に同一でなくてもよいが、視認したときに略同一とみなせる範囲(例えば、一方の表示に対して縦横の長さが±10%以内の差異)であることが好ましい。
また、第2基板識別表示212は、第1基板識別表示211を、接続基板33の短辺(図34における左右の辺)に対して平行に移動させた位置に配置されている。なお、第2基板識別表示222は、第1基板識別表示211を、接続基板33の長辺(図34における上下の辺)に対して平行に移動させた位置に配置してもよい。このように、第1基板識別表示211を面内において接続基板33のいずれかの辺に対して平行に移動させた位置に、第2基板識別表示212を配置することで、観測者が識別表示を確認したい場合に識別表示を容易に発見することができる。
また、第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、接続基板33の面内における周縁部に配置されている。つまり、第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、接続基板33のいずれかの辺の近傍に、当該辺に沿って配置されている。
また、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、表示方向、すなわち文字列の方向が同一となっている。具体的には、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とは、図34において左から右に向かって読むように配置されているとともに、文字列の上下が図34の上下と一致している。
また、第1基板識別表示211の表示範囲と第2基板識別表示212の表示範囲とには、スルーホール202が設けられていない。具体的には、文字列「ABC01」の間にスルーホール202が存在しないようになっている。
また、接続基板33は、各電子部品201の近傍に各電子部品201を識別可能とする識別表示204を有している。具体的には、接続基板33には6個の抵抗201が実装されており、各抵抗201の近傍には各抵抗201を識別するための識別表示204として、「R1」~「R6」の文字列が記されている。また、接続基板33には4個のコンデンサ201が実装されており、各コンデンサ201の近傍には各コンデンサ201を識別するための識別表示204として、「C1」~「C4」の文字列が記されている。また、接続基板33には2個のIC201が実装されており、各IC201の近傍には各IC201を識別するための識別表示904として、「IC1」~「IC2」の文字列が記されている。また、接続基板33には2個のコネクタ連結部40,50(図6参照)が実装されており、各コネクタ連結部40,50の近傍には各コネクタ連結部40,50を識別するための識別表示204として、「CN1」~「CN2」の文字列が記されている。なお、図34においては、説明の便宜上、コネクタ連結部40,50の周辺の詳細な構成については省略している。
識別表示204は、全てシルク文字となっている。ただし、一部または全部の識別表示204がエッチング文字となっていてもよい。
第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、接続基板33に表示された他の識別表示よりも表示サイズが大きくなっている。具体的には、第1基板識別表示211および第2基板識別表示212は、どの識別表示204よりも表示サイズが大きくなっている。
このように構成された接続基板33によれば、接続基板33は、第1基板識別表示211と第2基板識別表示212とを有し、第1基板識別表示211はエッチング文字となっており、第2基板識別表示212はシルク文字となっているので、一方の基板識別表示が見えにくくなる場合でも、他方の基板識別表示を見やすくすることができる。すなわち、エッチング文字とシルク文字とでは、光の反射率、散乱の仕方等が異なるので、遊技機が設置されている遊技店等の環境(照明等の状態)等によって一方の基板識別表示の視認性が低下する場合でも、他方の基板識別表示の視認性の低下が抑えられ、識別表示を容易に確認することができる。また、特にスロットマシンSの筐体1の側板(内側面)に設けられる基板や、パチンコ機Pの前扉103の裏側であってヒンジ機構側に設けられる基板等については、覗き込むようにして基板識別表示を確認する必要があることや、基板識別表示が基板上の部品の陰に位置したりすることがあることから、基板識別表示が見えにくくなることがあるが、この接続基板33は2つの基板識別表示を有しているので、基板識別表示を視認することが容易となる。