JP2001234385A - メタルマスク及びその製造方法 - Google Patents
メタルマスク及びその製造方法Info
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Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機エレクトロルミネセンス表示パネルの有
機エレクトロルミネセンス媒体などの正確な形成ができ
るとともに製造効率を向上できるメタルマスク及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 メタルマスクは、複数の貫通開口を有す
るメタルマスクであって、金属のイオンを含有する溶液
から、金属を、導電性の母型板における複数の貫通開口
とすべき一定厚さの絶縁性のレジストパターンが形成さ
れた表面のレジストパターン以外の部分上に、レジスト
パターンの一定厚さ以下で、電着させて得られる。
機エレクトロルミネセンス媒体などの正確な形成ができ
るとともに製造効率を向上できるメタルマスク及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 メタルマスクは、複数の貫通開口を有す
るメタルマスクであって、金属のイオンを含有する溶液
から、金属を、導電性の母型板における複数の貫通開口
とすべき一定厚さの絶縁性のレジストパターンが形成さ
れた表面のレジストパターン以外の部分上に、レジスト
パターンの一定厚さ以下で、電着させて得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流の注入によっ
て発光するエレクトロルミネッセンス(以下、ELとも
いう)を呈する有機化合物材料の薄膜からなる発光層
(以下、有機発光層という)を各々が備えた複数の有機
EL素子を所定パターンでもって基板上に形成された有
機EL表示パネルの製造方法に関し、特に該製造方法の
蒸着工程に用いるメタルマスク及びその製造方法に関す
る。
て発光するエレクトロルミネッセンス(以下、ELとも
いう)を呈する有機化合物材料の薄膜からなる発光層
(以下、有機発光層という)を各々が備えた複数の有機
EL素子を所定パターンでもって基板上に形成された有
機EL表示パネルの製造方法に関し、特に該製造方法の
蒸着工程に用いるメタルマスク及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、透明基板上に、透明電
極と、有機EL媒体と、金属電極とが順次積層されて構
成される。例えば、有機EL媒体は、有機発光層の単一
層、あるいは有機正孔輸送層、有機発光層及び有機電子
輸送層の3層構造の媒体、または有機正孔輸送層及び有
機発光層の2層構造の媒体、さらにこれらの適切な層間
に電子或いは正孔の注入層を挿入した積層体の媒体など
である。
極と、有機EL媒体と、金属電極とが順次積層されて構
成される。例えば、有機EL媒体は、有機発光層の単一
層、あるいは有機正孔輸送層、有機発光層及び有機電子
輸送層の3層構造の媒体、または有機正孔輸送層及び有
機発光層の2層構造の媒体、さらにこれらの適切な層間
に電子或いは正孔の注入層を挿入した積層体の媒体など
である。
【0003】有機EL表示パネルの例えばマトリクス表
示タイプのものは透明電極層を含む行電極と、有機EL
媒体と、行電極に交差する金属電極層を含む列電極とが
順次積層されて構成される。行電極は、各々が帯状に形
成されるとともに、所定の間隔をおいて互いに平行とな
るように配列されており、列電極も同様である。このよ
うに、マトリクス表示タイプの表示パネルは、複数の行
と列の電極の交差点に形成された複数の有機EL素子の
発光画素からなる画像表示配列を有している。
示タイプのものは透明電極層を含む行電極と、有機EL
媒体と、行電極に交差する金属電極層を含む列電極とが
順次積層されて構成される。行電極は、各々が帯状に形
成されるとともに、所定の間隔をおいて互いに平行とな
るように配列されており、列電極も同様である。このよ
うに、マトリクス表示タイプの表示パネルは、複数の行
と列の電極の交差点に形成された複数の有機EL素子の
発光画素からなる画像表示配列を有している。
【0004】この有機EL表示パネルの製造工程におい
て、透明電極層を透明基板上に形成後、有機EL媒体が
成膜される。有機EL媒体は、発光画素に対応する1層
以上の薄膜ではあるが、通常、メタルマスクを用いた蒸
着法により形成される。通常薄膜のパターニングに用い
られるフォトリソグラフィ法を有機EL素子に用いる場
合、フォトレジスト中の溶剤の素子への侵入や、レジス
トベーク中の高温雰囲気や、レジスト現像液またはエッ
チング液の素子への浸入や、ドライエッチング時のプラ
ズマによる有機EL媒体へのダメージにより、有機EL
素子特性が劣化する問題が生じるために、メタルマスク
を用いた蒸着法が用いられる。
て、透明電極層を透明基板上に形成後、有機EL媒体が
成膜される。有機EL媒体は、発光画素に対応する1層
以上の薄膜ではあるが、通常、メタルマスクを用いた蒸
着法により形成される。通常薄膜のパターニングに用い
られるフォトリソグラフィ法を有機EL素子に用いる場
合、フォトレジスト中の溶剤の素子への侵入や、レジス
トベーク中の高温雰囲気や、レジスト現像液またはエッ
チング液の素子への浸入や、ドライエッチング時のプラ
ズマによる有機EL媒体へのダメージにより、有機EL
素子特性が劣化する問題が生じるために、メタルマスク
を用いた蒸着法が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】メタルマスクは通常、
0.2mm厚程度の金属の平板から複数の貫通開口をエ
ッチングして形成される。従来、エッチング法によるメ
タルマスクでは、圧延法で造った板材を素材として使用
するために、圧延加工時の加工精度が必ず加わり、一般
的には板材に±5μm〜3μmの厚さのバラツキが有る
ので、メタルマスクの板厚の精度に上乗せとなって現れ
る。圧延素材中には不純物の混入があり、これがエッチ
ング加工時に薄肉部に存在する場合は、図1に示すよう
にメタルマスク27の表面部分にピンホール28となっ
て現われるか、ピンホールが生じない場合でも強度に極
端な低下を起こす。結果的に破裂強度のバラツキにな
る。従来の圧延板材のエッチング加工時、エッチング液
には微妙な特性があり、外周部と中心部のエッチング速
度が異なる結果、メタルマスクの薄肉部などに金属溶解
のバラツキが必ず起こり、破裂強度等の機能不良の原因
となる。エッチング加工では、エッチング液の寿命、温
度など制御する要素が多く、オーバーエッチングやサイ
ドエッチングを制御することが困難であるので、これに
よってメタルマスクの縦方向、横方向の開口のバラツキ
が生じる。図1に示すようにメタルマスク27の開口3
1の角部29の曲率半径が大きくなり、成膜される媒体
の平面形状が明瞭でなくなる。
0.2mm厚程度の金属の平板から複数の貫通開口をエ
ッチングして形成される。従来、エッチング法によるメ
タルマスクでは、圧延法で造った板材を素材として使用
するために、圧延加工時の加工精度が必ず加わり、一般
的には板材に±5μm〜3μmの厚さのバラツキが有る
ので、メタルマスクの板厚の精度に上乗せとなって現れ
る。圧延素材中には不純物の混入があり、これがエッチ
ング加工時に薄肉部に存在する場合は、図1に示すよう
にメタルマスク27の表面部分にピンホール28となっ
て現われるか、ピンホールが生じない場合でも強度に極
端な低下を起こす。結果的に破裂強度のバラツキにな
る。従来の圧延板材のエッチング加工時、エッチング液
には微妙な特性があり、外周部と中心部のエッチング速
度が異なる結果、メタルマスクの薄肉部などに金属溶解
のバラツキが必ず起こり、破裂強度等の機能不良の原因
となる。エッチング加工では、エッチング液の寿命、温
度など制御する要素が多く、オーバーエッチングやサイ
ドエッチングを制御することが困難であるので、これに
よってメタルマスクの縦方向、横方向の開口のバラツキ
が生じる。図1に示すようにメタルマスク27の開口3
1の角部29の曲率半径が大きくなり、成膜される媒体
の平面形状が明瞭でなくなる。
【0006】本発明は、このような問題を解決すべくな
され、本発明の目的は、有機EL媒体などの正確な形成
ができるとともに製造効率を向上できる有機EL表示パ
ネルの製造方法、そこに用いるメタルマスク及びその製
造方法を提供することにある。
され、本発明の目的は、有機EL媒体などの正確な形成
ができるとともに製造効率を向上できる有機EL表示パ
ネルの製造方法、そこに用いるメタルマスク及びその製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のメタルマスク
は、複数の貫通開口を有するメタルマスクであって、金
属のイオンを含有する溶液から、前記金属を、導電性の
母型板における複数の貫通開口とすべき一定厚さの絶縁
性のレジストパターンが形成された表面の前記レジスト
パターン以外の部分上に、前記レジストパターンの一定
厚さ以下で、電着させて得られることを特徴とする。
は、複数の貫通開口を有するメタルマスクであって、金
属のイオンを含有する溶液から、前記金属を、導電性の
母型板における複数の貫通開口とすべき一定厚さの絶縁
性のレジストパターンが形成された表面の前記レジスト
パターン以外の部分上に、前記レジストパターンの一定
厚さ以下で、電着させて得られることを特徴とする。
【0008】本発明のメタルマスクにおいては、前記金
属は、ニッケル又はニッケル合金であることを特徴とす
る。本発明のメタルマスク製造方法は、複数の貫通開口
を有するメタルマスクの製造方法であって、複数の貫通
開口とすべき一定厚さのレジストパターンを導電性の母
型板上に形成する工程と、前記レジストパターンを有す
る前記母型板を、陽極を備えた浴内の金属のイオンを含
有する溶液中に浸漬して、前記レジストパターン以外の
前記母型板の部分上に、前記レジストパターンの一定厚
さ以下で、前記金属を、電着させる工程と、前記電着し
た金属から前記母型板及び前記レジストパターンを除去
する工程と、を含むことを特徴とする。
属は、ニッケル又はニッケル合金であることを特徴とす
る。本発明のメタルマスク製造方法は、複数の貫通開口
を有するメタルマスクの製造方法であって、複数の貫通
開口とすべき一定厚さのレジストパターンを導電性の母
型板上に形成する工程と、前記レジストパターンを有す
る前記母型板を、陽極を備えた浴内の金属のイオンを含
有する溶液中に浸漬して、前記レジストパターン以外の
前記母型板の部分上に、前記レジストパターンの一定厚
さ以下で、前記金属を、電着させる工程と、前記電着し
た金属から前記母型板及び前記レジストパターンを除去
する工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】本発明のメタルマスク製造方法において
は、前記金属は、ニッケル又はニッケル合金であること
を特徴とする。
は、前記金属は、ニッケル又はニッケル合金であること
を特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。 (メタルマスク)図2は実施の形態の一例のメタルマス
ク30を示す。このメタルマスクは蒸着用の電鋳メタル
マスクであって、蒸着源からの蒸着物質が通過させるた
めの複数の貫通開口31を有している。このメタルマス
クは例えばニッケルなどの金属のイオンを含有する溶液
から、ニッケルを、所定パターンを形成した導電性の母
型板の表面に電着させて形成される。所定パターンは複
数の貫通開口とすべき複数の凸である一定厚さの絶縁性
のフォトレジストパターンである。このレジストパター
ン以外の母型板の表面に電着により、析出させて、レジ
ストパターンの一定厚さ以下でメタルマスクが作成され
る。メタルマスクの材料としてはニッケルコバルトなど
のニッケル合金も使用できる。
を参照しつつ説明する。 (メタルマスク)図2は実施の形態の一例のメタルマス
ク30を示す。このメタルマスクは蒸着用の電鋳メタル
マスクであって、蒸着源からの蒸着物質が通過させるた
めの複数の貫通開口31を有している。このメタルマス
クは例えばニッケルなどの金属のイオンを含有する溶液
から、ニッケルを、所定パターンを形成した導電性の母
型板の表面に電着させて形成される。所定パターンは複
数の貫通開口とすべき複数の凸である一定厚さの絶縁性
のフォトレジストパターンである。このレジストパター
ン以外の母型板の表面に電着により、析出させて、レジ
ストパターンの一定厚さ以下でメタルマスクが作成され
る。メタルマスクの材料としてはニッケルコバルトなど
のニッケル合金も使用できる。
【0011】本発明では、メタルマスクは電鋳法(析出
法)で製作するために、従来の圧延板材からのエッチン
グ法によるメタルマスクの板厚よりも精度の高い±1μ
mの範囲での加工も可能となり、板厚精度が改善され
る。従来の圧延板材からのエッチング法によるメタルマ
スクではピンホールの発生確率が高いが、本発明では、
析出法で作るために10μm以上のメタルマスクにおい
ては、ピンホールの発生は皆無に近くなる。
法)で製作するために、従来の圧延板材からのエッチン
グ法によるメタルマスクの板厚よりも精度の高い±1μ
mの範囲での加工も可能となり、板厚精度が改善され
る。従来の圧延板材からのエッチング法によるメタルマ
スクではピンホールの発生確率が高いが、本発明では、
析出法で作るために10μm以上のメタルマスクにおい
ては、ピンホールの発生は皆無に近くなる。
【0012】電鋳法では均一電着性の技術によって大き
な面積でも平滑で厚さ一定の金属を、しかも、偏析や不
純物の介在のない均質なもので仕上げることができるの
で、メタルマスクの機能品質が安定する。メタルマスク
貫通開口の縦方向、横方向の長さのバラツキが減少し、
その角部分の曲率半径が小さくなり先鋭なものになる。
な面積でも平滑で厚さ一定の金属を、しかも、偏析や不
純物の介在のない均質なもので仕上げることができるの
で、メタルマスクの機能品質が安定する。メタルマスク
貫通開口の縦方向、横方向の長さのバラツキが減少し、
その角部分の曲率半径が小さくなり先鋭なものになる。
【0013】さらに、メタルマスク貫通開口の内壁断面
に段差を要する場合、凹部の底面の側壁の傾斜や角部の
曲率半径を極めて小さく制御できるので、これにより有
機EL媒体を蒸着して表示パネルにした場合の画素の精
度が向上する。具体的に、蒸着用メタルマスクの製造方
法は次の過程で実行される。まず、図3に示すように例
えばステンレスからなる母型平板10の主面上に一様に
ネガ型フォトレジスト20を形成する。
に段差を要する場合、凹部の底面の側壁の傾斜や角部の
曲率半径を極めて小さく制御できるので、これにより有
機EL媒体を蒸着して表示パネルにした場合の画素の精
度が向上する。具体的に、蒸着用メタルマスクの製造方
法は次の過程で実行される。まず、図3に示すように例
えばステンレスからなる母型平板10の主面上に一様に
ネガ型フォトレジスト20を形成する。
【0014】次に、図4に示すように所定のフィルムマ
スクを介して光を照射してフォトレジスト層20上に、
形成すべき所定貫通開口に対応した潜像をマトリクスパ
ターンに形成する。次に、図5に示すように、露光した
フォトレジスト層20を現像して、形成すべき開口に対
応する複数の微小凸部(以下凸という)のパターンを設
ける。このようにして複数の貫通開口とすべき一定厚さ
のレジストパターンを導電性の母型板上に形成する。次
に、かかる現像原盤のフォトレジスト層20を乾燥させ
ステンレス母型平板10上に定着(ポストベーキング)
する。
スクを介して光を照射してフォトレジスト層20上に、
形成すべき所定貫通開口に対応した潜像をマトリクスパ
ターンに形成する。次に、図5に示すように、露光した
フォトレジスト層20を現像して、形成すべき開口に対
応する複数の微小凸部(以下凸という)のパターンを設
ける。このようにして複数の貫通開口とすべき一定厚さ
のレジストパターンを導電性の母型板上に形成する。次
に、かかる現像原盤のフォトレジスト層20を乾燥させ
ステンレス母型平板10上に定着(ポストベーキング)
する。
【0015】次に、図6に示すように、ニッケルイオン
を含む溶液51で満たされた陽極49付きの電鋳槽50
を用意し、得られたステンレス母型平板10をこの槽中
に浸して、母型平板10を陰極として、一定時間、陽極
陰極間に直流を流す。そして、図7に示すように、ニッ
ケル(Ni)を凸の周りのステンレス母型平板10上に
電着して肉厚のニッケル層を形成し、その後、母型平板
10を槽から取り出す。このようにして、レジストパタ
ーン以外の母型板の部分上に、レジストパターンの一定
厚さ以下で、ニッケルを、電着させる。バリの発生を防
止するためである。
を含む溶液51で満たされた陽極49付きの電鋳槽50
を用意し、得られたステンレス母型平板10をこの槽中
に浸して、母型平板10を陰極として、一定時間、陽極
陰極間に直流を流す。そして、図7に示すように、ニッ
ケル(Ni)を凸の周りのステンレス母型平板10上に
電着して肉厚のニッケル層を形成し、その後、母型平板
10を槽から取り出す。このようにして、レジストパタ
ーン以外の母型板の部分上に、レジストパターンの一定
厚さ以下で、ニッケルを、電着させる。バリの発生を防
止するためである。
【0016】次に、図8に示す如くニッケル層30であ
るメタルマスクをステンレス母型平板10から分離、除
去して、完成する。得られた電鋳メタルマスクを用いた
有機EL表示パネルの製造方法を説明する。 (第1表示電極ライン形成)まず、第1及び第2表示電
極の交点に発光部が画定されるので、透明基板上に、各
々が水平方向に伸長する複数の第1表示電極即ち陽極を
形成する工程を説明する。
るメタルマスクをステンレス母型平板10から分離、除
去して、完成する。得られた電鋳メタルマスクを用いた
有機EL表示パネルの製造方法を説明する。 (第1表示電極ライン形成)まず、第1及び第2表示電
極の交点に発光部が画定されるので、透明基板上に、各
々が水平方向に伸長する複数の第1表示電極即ち陽極を
形成する工程を説明する。
【0017】ガラス等の透明基板2を用意し、その主面
に、図9に示すように、インジウム錫酸化物(以下、I
TOという)などの高仕事関数の材料からなる連結した
複数の島状透明電極3aを画像表示配列領域となるよう
にマトリクス状に形成する。次に、図10に示すよう
に、これら島状透明電極3aを水平方向に電気的に接続
する金属のバスライン3bを蒸着などにより形成する。
バスラインの幅は島状透明電極の幅よりも小とする。こ
の島状透明電極及びバスラインからなる第1表示電極ラ
イン3は複数本で互いに平行に成膜する。画像表示配列
領域の外のバスライン端部に接続用パッド3Pも形成で
きる。さらに、後に形成される陰極の接続用パッドも形
成できる。なお、島状透明電極及びその上のバスライン
を除き、第1表示電極ライン上を絶縁膜で被覆すること
もできる。 (隔壁形成)つぎに、図11に示すように、第1表示電
極3a、3bに対して垂直方向に伸長しかつ各々が島状
透明電極間に位置するように複数の電気絶縁性の隔壁7
を形成する。ここでは、隔壁材料をフォトレジストを用
い、通常のフォトリソグラフィ法等の手法を用いて形成
する。隔壁7は隔壁本体及びその上部に基板に平行な方
向に突出するオーバーハング部からなる断面が略T字型
又は逆テーパ(逆等脚台形)の形状を有する。この様に
して、少なくとも第1表示電極の一部分、特に透明電極
を露出せしめかつ全体が基板上から突出する隔壁を形成
する。
に、図9に示すように、インジウム錫酸化物(以下、I
TOという)などの高仕事関数の材料からなる連結した
複数の島状透明電極3aを画像表示配列領域となるよう
にマトリクス状に形成する。次に、図10に示すよう
に、これら島状透明電極3aを水平方向に電気的に接続
する金属のバスライン3bを蒸着などにより形成する。
バスラインの幅は島状透明電極の幅よりも小とする。こ
の島状透明電極及びバスラインからなる第1表示電極ラ
イン3は複数本で互いに平行に成膜する。画像表示配列
領域の外のバスライン端部に接続用パッド3Pも形成で
きる。さらに、後に形成される陰極の接続用パッドも形
成できる。なお、島状透明電極及びその上のバスライン
を除き、第1表示電極ライン上を絶縁膜で被覆すること
もできる。 (隔壁形成)つぎに、図11に示すように、第1表示電
極3a、3bに対して垂直方向に伸長しかつ各々が島状
透明電極間に位置するように複数の電気絶縁性の隔壁7
を形成する。ここでは、隔壁材料をフォトレジストを用
い、通常のフォトリソグラフィ法等の手法を用いて形成
する。隔壁7は隔壁本体及びその上部に基板に平行な方
向に突出するオーバーハング部からなる断面が略T字型
又は逆テーパ(逆等脚台形)の形状を有する。この様に
して、少なくとも第1表示電極の一部分、特に透明電極
を露出せしめかつ全体が基板上から突出する隔壁を形成
する。
【0018】隔壁7の端部7aは後で形成される第2表
示電極間同士の短絡防止のために画像表示配列領域の外
に延在するように形成され、隔壁7の基板からの高さ
は、後に形成される第2表示電極の陰極9と第1表示電
極3a,3bが電気的に短絡されない様な高さであれば
いくらでもよい。 (発光層形成)次に、各々の前記第1表示電極の一部上
に、有機EL媒体を堆積し、複数の少くとも1層の有機
EL媒体の薄膜を形成する工程を説明する。有機EL媒
体の正孔輸送層を予め一様に形成しておく。つぎに、有
機発光層を成膜し、この工程で電子輸送層も成膜でき
る。さらにこれらの適切な機能層間に電子或いは正孔の
注入層をも成膜できる。
示電極間同士の短絡防止のために画像表示配列領域の外
に延在するように形成され、隔壁7の基板からの高さ
は、後に形成される第2表示電極の陰極9と第1表示電
極3a,3bが電気的に短絡されない様な高さであれば
いくらでもよい。 (発光層形成)次に、各々の前記第1表示電極の一部上
に、有機EL媒体を堆積し、複数の少くとも1層の有機
EL媒体の薄膜を形成する工程を説明する。有機EL媒
体の正孔輸送層を予め一様に形成しておく。つぎに、有
機発光層を成膜し、この工程で電子輸送層も成膜でき
る。さらにこれらの適切な機能層間に電子或いは正孔の
注入層をも成膜できる。
【0019】図12に示すように、例えば有機発光層の
成膜では、メタルマスク30の貫通開口31を、隔壁7
間の露出したITO電極3に位置合わせして、隔壁上に
メタルマスクを載置して、1番目(例えば赤色発光)の
有機EL媒体8aを蒸着方法を用いて所定厚さに成膜す
る。次に、メタルマスクをずらして位置合わせをした
後、同様に、隔壁上にメタルマスクを載置して2番目
(例えば緑色発光)、3番目(例えば青色発光)の有機
EL媒体を所定膜厚に順次成膜する。このように、1つ
の開口が1つの第1表示電極上からその隣接する第1表
示電極上へ配置されるようにメタルマスクを順次移動せ
しめる発光層形成工程を順次繰り返す。このように、有
機EL媒体の薄膜は、同一の前記電鋳メタルマスクを用
いて蒸着により形成される。有機EL媒体はそれぞれ第
1表示電極上に別個に並置されかつ電圧印加によりそれ
ぞれ赤、緑及び青色の所定色の光を発光する複数の有機
発光層が形成される。
成膜では、メタルマスク30の貫通開口31を、隔壁7
間の露出したITO電極3に位置合わせして、隔壁上に
メタルマスクを載置して、1番目(例えば赤色発光)の
有機EL媒体8aを蒸着方法を用いて所定厚さに成膜す
る。次に、メタルマスクをずらして位置合わせをした
後、同様に、隔壁上にメタルマスクを載置して2番目
(例えば緑色発光)、3番目(例えば青色発光)の有機
EL媒体を所定膜厚に順次成膜する。このように、1つ
の開口が1つの第1表示電極上からその隣接する第1表
示電極上へ配置されるようにメタルマスクを順次移動せ
しめる発光層形成工程を順次繰り返す。このように、有
機EL媒体の薄膜は、同一の前記電鋳メタルマスクを用
いて蒸着により形成される。有機EL媒体はそれぞれ第
1表示電極上に別個に並置されかつ電圧印加によりそれ
ぞれ赤、緑及び青色の所定色の光を発光する複数の有機
発光層が形成される。
【0020】RGB3種類の有機EL媒体を所定の個所
に成膜した後、メタルマスクを取り除くと、図13に示
すように、露出した第1表示電極ラインの透明電極部分
の各々上に有機EL媒体8が現れる。 (第2表示電極形成)有機EL媒体の薄膜上に、図14
に示すように、垂直方向に伸長する複数の第2表示電極
9の陰極を形成し、前記第1表示電極との各交差部にて
発光部を画定する。
に成膜した後、メタルマスクを取り除くと、図13に示
すように、露出した第1表示電極ラインの透明電極部分
の各々上に有機EL媒体8が現れる。 (第2表示電極形成)有機EL媒体の薄膜上に、図14
に示すように、垂直方向に伸長する複数の第2表示電極
9の陰極を形成し、前記第1表示電極との各交差部にて
発光部を画定する。
【0021】隔壁7の頂上及びオーバーハング部は、金
属蒸気流れに対して屋根及び軒となり、隔壁7の頂上及
びオーバーハング部上に堆積した金属膜が第2表示電極
9から離れているので、有機EL媒体8の薄膜とともに
第2表示電極ライン9間の短絡を防止できる。また、金
属蒸気の垂直入射により、隔壁のオーバーハング部7a
で複数の陰極の第2表示電極ライン9が分断され、電気
的に絶縁されだけでなく、図15に示すように、金属蒸
気流が隔壁のオーバーハング部7aを回り込む程度が、
有機EL媒体材料粒子流の回り込む程度よりも小さいの
で、有機EL媒体8が第2表示電極ライン9からはみ出
し、陰極9とITO陽極3とのショ−トを生じさせな
い。
属蒸気流れに対して屋根及び軒となり、隔壁7の頂上及
びオーバーハング部上に堆積した金属膜が第2表示電極
9から離れているので、有機EL媒体8の薄膜とともに
第2表示電極ライン9間の短絡を防止できる。また、金
属蒸気の垂直入射により、隔壁のオーバーハング部7a
で複数の陰極の第2表示電極ライン9が分断され、電気
的に絶縁されだけでなく、図15に示すように、金属蒸
気流が隔壁のオーバーハング部7aを回り込む程度が、
有機EL媒体材料粒子流の回り込む程度よりも小さいの
で、有機EL媒体8が第2表示電極ライン9からはみ出
し、陰極9とITO陽極3とのショ−トを生じさせな
い。
【0022】このようにして、第2表示電極を形成した
あと、防湿処理及び封止してフルカラーの有機EL表示
パネルが得られる。この実施形態では、有機EL媒体の
薄膜を形成する工程において蒸着用メタルマスクを用い
ているが、第1又は第2表示電極を形成する工程におい
て、金属又は透明電極などの第1又は第2表示電極の少
なくとも1種類の成膜について、電鋳メタルマスクを透
明基板近傍にて、蒸着源との間に配置して蒸着により形
成するようにしてもよい。
あと、防湿処理及び封止してフルカラーの有機EL表示
パネルが得られる。この実施形態では、有機EL媒体の
薄膜を形成する工程において蒸着用メタルマスクを用い
ているが、第1又は第2表示電極を形成する工程におい
て、金属又は透明電極などの第1又は第2表示電極の少
なくとも1種類の成膜について、電鋳メタルマスクを透
明基板近傍にて、蒸着源との間に配置して蒸着により形
成するようにしてもよい。
【0023】図16に示すように、有機EL表示パネル
は、基板2上にマトリクス状に配置されかつ各々が赤
R、緑G及び青Bの発光部からなる発光画素1の複数か
らなる画像表示配列領域1aを有している。第1表示電
極ライン3と垂直方向の第2表示電極ライン9との交差
する部分透明電極3a上で発光部が形成される。以上の
実施形態では、蒸着に用いるメタルマスクを示したが、
このメタルマスクは、スパッタ、CVDなどの成膜方法
における、金属膜、誘電体膜、透明導電膜などを、平板
上に成膜するために用いることができる。
は、基板2上にマトリクス状に配置されかつ各々が赤
R、緑G及び青Bの発光部からなる発光画素1の複数か
らなる画像表示配列領域1aを有している。第1表示電
極ライン3と垂直方向の第2表示電極ライン9との交差
する部分透明電極3a上で発光部が形成される。以上の
実施形態では、蒸着に用いるメタルマスクを示したが、
このメタルマスクは、スパッタ、CVDなどの成膜方法
における、金属膜、誘電体膜、透明導電膜などを、平板
上に成膜するために用いることができる。
【0024】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、電鋳によ
り形成されたメタルマスクであるので、その破裂強度を
決定する開口の密度の高い部位は常に厚さが一定であ
り、一定の面積を有しており、さらに、常にフラットで
あるものが得られる。すなわち、電鋳法によれば、その
基本となる平坦性に優れた材質の高純度かつ高均質性に
よって機械的物性の一定した高精細、高精度なメタルマ
スクを作ることができる。
り形成されたメタルマスクであるので、その破裂強度を
決定する開口の密度の高い部位は常に厚さが一定であ
り、一定の面積を有しており、さらに、常にフラットで
あるものが得られる。すなわち、電鋳法によれば、その
基本となる平坦性に優れた材質の高純度かつ高均質性に
よって機械的物性の一定した高精細、高精度なメタルマ
スクを作ることができる。
【図1】 メタルマスクの概略部分斜視図。
【図2】 本発明による実施例のメタルマスクの概略部
分斜視図。
分斜視図。
【図3】 本発明による実施例のメタルマスク製造工程
における母型板の概略部分拡大断面図。
における母型板の概略部分拡大断面図。
【図4】 本発明による実施例のメタルマスク製造工程
における母型板の概略部分拡大断面図。
における母型板の概略部分拡大断面図。
【図5】 本発明による実施例のメタルマスク製造工程
における母型板の概略部分拡大断面図。
における母型板の概略部分拡大断面図。
【図6】 本発明による実施例のメタルマスク製造工程
における母型板の概略部分拡大断面図。
における母型板の概略部分拡大断面図。
【図7】 本発明による実施例のメタルマスク製造工程
における母型板の概略部分拡大断面図。
における母型板の概略部分拡大断面図。
【図8】 本発明による実施例のメタルマスク製造工程
における母型板の概略部分拡大断面図。
における母型板の概略部分拡大断面図。
【図9】 本発明による実施例の有機EL表示パネル製
造工程における基板の概略部分斜視図。
造工程における基板の概略部分斜視図。
【図10】 本発明による実施例の有機EL表示パネル
製造工程における基板の概略部分斜視図。
製造工程における基板の概略部分斜視図。
【図11】 本発明による実施例の有機EL表示パネル
製造工程における基板の概略部分斜視図。
製造工程における基板の概略部分斜視図。
【図12】 本発明による実施例の有機EL表示パネル
製造工程における基板の隔壁伸長方向に垂直な概略部分
断面図。
製造工程における基板の隔壁伸長方向に垂直な概略部分
断面図。
【図13】 本発明による実施例の有機EL表示パネル
製造工程における基板の概略部分斜視図。
製造工程における基板の概略部分斜視図。
【図14】 本発明による実施例の有機EL表示パネル
製造工程における基板の概略部分断面図。
製造工程における基板の概略部分断面図。
【図15】 本発明による実施例の有機EL表示パネル
製造工程における基板の隔壁伸長方向に垂直な概略部分
断面図。
製造工程における基板の隔壁伸長方向に垂直な概略部分
断面図。
【図16】 本発明による有機EL表示パネルの透明基
板側からの概略部分拡大平面図。
板側からの概略部分拡大平面図。
1 発光画素 2 透明基板 3 第1表示電極ライン 3a 島状透明電極 3b バスライン 7 隔壁 7a オーバーハング部 7b 隔壁端部 8 有機EL媒体 9 第2表示電極ライン 3P 端子パッド 30 メタルマスク
Claims (8)
- 【請求項1】 複数の貫通開口を有するメタルマスクで
あって、金属のイオンを含有する溶液から、前記金属
を、導電性の母型板における複数の貫通開口とすべき一
定厚さの絶縁性のレジストパターンが形成された表面の
前記レジストパターン以外の部分上に、前記レジストパ
ターンの一定厚さ以下で、電着させて得られることを特
徴とするメタルマスク。 - 【請求項2】 前記金属は、ニッケル又はニッケル合金
であることを特徴とする請求項1記載のメタルマスク。 - 【請求項3】 複数の貫通開口を有するメタルマスクの
製造方法であって、 複数の貫通開口とすべき一定厚さのレジストパターンを
導電性の母型板上に形成する工程と、 前記レジストパターンを有する前記母型板を、陽極を備
えた浴内の金属のイオンを含有する溶液中に浸漬して、
前記レジストパターン以外の前記母型板の部分上に、前
記レジストパターンの一定厚さ以下で、前記金属を、電
着させる工程と、 前記電着した金属から前記母型板及び前記レジストパタ
ーンを除去する工程と、を含むことを特徴とする製造方
法。 - 【請求項4】 前記金属は、ニッケル又はニッケル合金
であることを特徴とする請求項3記載の製造方法。 - 【請求項5】 基板上に複数の発光部を備えた有機EL
表示パネルの製造方法であって、 透明基板上に、複数の第1表示電極を形成する工程と、 各々の前記第1表示電極の一部上に、有機エレクトロル
ミネッセンス媒体を堆積し、複数の少くとも1層の有機
エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜を形成する工程
と、 前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜上に、複
数の第2表示電極を形成し、前記第1表示電極との各交
差部にて発光部を画定する工程とを含み、 第1表示電極を形成する工程、薄膜を形成する工程及び
第2表示電極を形成する工程において、前記第1表示電
極、前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜、及
び前記第2表示電極の少なくとも1種類は、電鋳メタル
マスクを前記透明基板近傍の蒸着源との間に配置して蒸
着により形成されること、 前記電鋳メタルマスクは、金属のイオンを含有する溶液
から、前記金属を、導電性の母型板における複数の貫通
開口とすべき一定厚さの絶縁性のレジストパターンが形
成された表面の前記レジストパターン以外の部分上に、
前記レジストパターンの一定厚さ以下で、電着させて得
られる複数の貫通開口を有するメタルマスクであること
を特徴とする製造方法。 - 【請求項6】 前記有機エレクトロルミネッセンス媒体
の薄膜は、それぞれ前記第1表示電極上に別個に並置さ
れかつ電圧印加によりそれぞれ所定色の光を発光する複
数の有機発光層を含み、前記有機発光層は同一の前記電
鋳メタルマスクを用いて蒸着により形成されたことを特
徴とする請求項5記載の製造方法。 - 【請求項7】 前記金属は、ニッケル又はニッケル合金
であることを特徴とする請求項5記載の製造方法。 - 【請求項8】 少なくとも前記第1表示電極の一部分を
露出せしめかつ全体が前記基板上から突出しかつ各々が
前記第2表示電極間に位置する複数の電気絶縁性の隔壁
を形成する工程を含むことを特徴とする請求項5記載の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000048170A JP2001234385A (ja) | 2000-02-24 | 2000-02-24 | メタルマスク及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000048170A JP2001234385A (ja) | 2000-02-24 | 2000-02-24 | メタルマスク及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001234385A true JP2001234385A (ja) | 2001-08-31 |
Family
ID=18570294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000048170A Pending JP2001234385A (ja) | 2000-02-24 | 2000-02-24 | メタルマスク及びその製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2001234385A (ja) |
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-
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- 2000-02-24 JP JP2000048170A patent/JP2001234385A/ja active Pending
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