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特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

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パンデミックの先に

20代、つえなしで歩けず 1年続くコロナ後遺症の恐ろしさ

外出時の歩行には、つえが欠かせないという保育士の女性=大阪市で2023年1月10日、渡辺諒撮影
外出時の歩行には、つえが欠かせないという保育士の女性=大阪市で2023年1月10日、渡辺諒撮影

 国内で初めて新型コロナの患者が確認されてから15日で3年が経過した。パンデミック(世界的大流行)を経て、社会はどう正常化していくのか。各分野の現状を連載しながら、ウィズコロナ時代を展望する。

 連載「パンデミックの先に」は、全7回です。
 このほかのラインアップは次の通りです。
 第1回 感染で認知症リスクが上がる
 第3回 ワクチン不信の背景
 第4回 子どもの発達に影響
 第5回 飲食店が見いだした活路
 第6回 移住で浮かんだ課題
 第7回 途上国「コロナは過去の話」

 1年近く前に新型コロナウイルスに感染して以来、外出する時につえが手放せなくなった。手足の震えがあり、支えがないと歩けないからだ。25歳と仕事に慣れてきた時期なのに、こんなことになるとは思わなかった。

 滋賀県で暮らすこの女性は、念願かなって保育士として充実した日々を送っていた。しかし、昨年2月中旬に新型コロナにかかった後、休職したままだ。

 後遺症の症状が出たのは、10日間のホテル療養が明け、自宅に戻った翌日のことだった。朝、目が覚めると、これまでに経験したことのないような倦怠(けんたい)感と脱力感、手足の震えに襲われた。

 女性はかかりつけの医師の元へ駆け込んだものの、「しばらく症状が残ることがあるので、様子を見ましょう」と告げられた。だが、症状は改善するどころか、息苦しさが加わり、悪化の一途をたどった。専門的な相談をできる医師もおらず不安が募った。

 しばらくすると歩くことも困難になり、外出時に車椅子を使わざるを得なくなった。生理不順もみられ、結婚したばかりなのに思い描いた新婚生活とはほど遠い。「料理や掃除など家のこともできず、今までできていたことができなくなり、とてもつらかった」と心が押しつぶされた。

連載「パンデミックの先に」、次回はワクチン不信の背景について報告します。

後遺症の受診、半年以上先に

 自分の症状が後遺症かもしれないと思い始め、4月に病院に診察を申し込んだが、受診できたのは今年1月に入ってからだった。後遺症を訴える患者の数に対して、治療できる医療機関が少ないことが影響したとみられる。

 車椅子で生活しながらも…

この記事は有料記事です。

残り1427文字(全文2329文字)

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