排外主義的な主張を繰り返すデモを警備する埼玉県警の警察官ら=埼玉県蕨市で2024年2月18日午後3時5分、田原拓郎撮影 埼玉県内の川口市や蕨(わらび)市などに多く暮らす在日クルド人に対するヘイトスピーチが頻発している。「出て行け」「皆殺し万歳」「偽装難民」。関係先には排除を叫ぶメールや電話があり、2月には排外主義的な主張を繰り返すデモも行われた。専門家は「ここ1年弱でヘイトスピーチのターゲットがクルド人に広がりつつある」と警鐘を鳴らす。 後編:日本のクルド人支援団体に差別的メール 広がるヘイトの矛先 なぜヘイトが始まったのか 「日本から出て行け、テロリスト。ボケ、日本から出て行け」 2023年12月、30代クルド人男性が経営する県内の飲食店で、電話口から男の罵声が響いた。 電話は繰り返し続き、店の予約受け付けや営業にも影響が出て「この日は売り上げが激減しました」。 この時の録音は今も男性の