経営破綻した船井電機(大阪府大東市)を巡り、2021年に出版社に買収されて以降、約300億円が流出していたことが30日、関係者への取材で分かった。破産申請時点で117億円超の債務超過に陥っているほか、33億円の簿外債務の存在も判明した。 船井電機は23年3月、船井電機・ホールディングス(HD)による持ち株会社制に移行し、経営多角化で脱毛サロンチェーン「ミュゼプラチナム」を買収した。 その後、ミュゼへの支援などで資金繰りが急速に悪化。約300億円が流出し、今年3月末に約347億円あった現預金は「ほぼ尽きた」という。HDの現預金も9月末時点で約700万円。