島では猫が大事にされ自然繁殖しており、島民よりも猫の個体数が上回っている[13]。島のほぼ中央に猫神社があり、島の漁師にとって大漁の守護神である「猫神様(美與利大明神)」が祀られている。この猫神社のある景観は国土交通省が2009年(平成21年)に発表した「島の宝100景」の1つに選定された[14][15][16]。 猫にまつわる島の言い伝えは次のようなものである。田代島沿岸では江戸時代から大謀網が盛んに行われていた[2]。大謀網は気仙沼周辺から来る漁師と島民によって営まれ、漁師たちは島内に設置されたいくつもの番屋で寝泊りしていた。番屋の食べ物は豊富であり、漁師らの食べ残しを求めてネコが集まるようになり、漁師とネコとの関係が密になって、ネコの動作などから天候や漁模様などを予測する風習が生まれた。ある日、大謀網を設置するための重しの岩を漁師が採取していたところ、崩れた岩がネコに当たり死んだ[注