◇2度の落馬事故で左半身にまひが残り… 競馬で大きなレースを制しながら、2度の落馬事故で左半身にまひが残り、引退を余儀なくされた日本中央競馬会(JRA)の元騎手、常石勝義(つねいし・かつよし)さん(37)が2020年東京パラリンピックの馬術競技に出場することを目指している。左目の視野が狭く、記憶力や集中力が低下する高次脳機能障害にも悩まされながら「もう一度、大きな舞台に立ちたい」と練習に打ち込む。 【パラリンピック目指す義足のアスリート 村上清加さん】プロの道、私が作る 馬場できびきびとした動作を馬が繰り返す。「今も馬に乗るのは全く怖くない」。兵庫県明石市の乗馬教室で手綱を握る常石さんの表情は柔らかかった。 名馬オグリキャップに憧れ、中学卒業後、騎手を養成する競馬学校に進んだ。同期は2013年に最多勝利に輝いた福永祐一騎手(38)、和田竜二騎手(37)ら粒ぞろいで「花の12期生」と言