コメ農家再生へ「壮大な実験」=所得補償で、40年ぶり政策転換 コメ農家再生へ「壮大な実験」=所得補償で、40年ぶり政策転換 鳩山政権の農業政策の柱である戸別所得補償制度が2010年度、コメ農家を対象にスタートする。コメ政策は、3割もの農家が参加せず行き詰まりが明らかな現在の生産調整(減反)から、ほぼ40年ぶりに転換。直接支払いで農家経営の安定を目指す所得補償の実施は、農業再生に向けた「壮大な社会実験」(農林水産省幹部)と言え、10年度は農業の将来を占う重要な年となる。 08年度の1人当たり年間コメ消費量は約60キログラム。減反を本格導入した1971年に比べ、およそ4割減少した。少子高齢化などで消費拡大に転じる見込みは今後もほとんどない。そうした状況に加え、政府の方針に従わず「生産したいだけコメを作る」農家の存在により、需給調節を通じて米価維持を図る減反政策は十分に機能せず、価格は供給過剰