【赤田康和】著作権が切れ、誰でも中身を公開できる本なのに、国立国会図書館が、出版社の抗議を受けて、インターネット上での無料公開を一時中止した。図書館には国民の知へのアクセスを助けるという役割もあるのに、法的な裏付けのない抗議に応じたのはなぜか。 問題になったのは、仏教の経典を集めた全88巻の『大正新脩大蔵経』。編者の高楠順次郎氏の死後50年が過ぎ、1995年末に著作権は消滅。国会図書館は全ページをスキャンする電子化を進め、2007年に37巻分、今年2月に残りの51巻分をネット公開した。 同書の紙の本は大蔵(だいぞう)出版が刊行したものが、今も販売されている。全巻セットだと約156万円。同社は「無料公開されたことで年間1千万円以上の売り上げが3分の1程度に減った」として、6月、中小出版社でつくる団体・日本出版者協議会と共に、国会図書館に公開中止を申し入れた。 続きを読むこの記事の続きをお
【ニューヨーク=越前谷知子】米司法省が米アップルと米欧の出版社5社との間の契約について、電子書籍の価格を不当につりあげ、独占禁止法(反トラスト法)違反にあたると訴えていた問題で、同省は2日、アップルと出版社が結んだ契約を破棄する措置を講じるようニューヨークの連邦地裁に提案した。 同地裁は司法省の訴えを認め、7月10日に独禁法違反にあたるとの判決を下した。契約は〈1〉出版社が販売価格を決め、アップルがその3割を受け取る〈2〉同じ電子書籍を、アップルのライバルにより安く提供しない――とするもので、司法省は判決を受けて現行の契約の破棄に加え、今後5年間は価格競争を妨げる契約禁止を提案した。 同地裁は今月9日に公聴会を開いて是正措置を決定する見通し。司法省の提案に対してアップルは2日、「アップルの事業を妨げるとともに(契約の破棄は)かえって競争を妨げる」などと反論する書面を提出し、司法省の提案却下
4年前に亡くなった日本画家の平山郁夫さんの妻が、平山さんの遺産のうち現金およそ2億円を意図的に申告しなかったとして、東京国税局から追徴課税されていたことが関係者への取材で分かりました。 4年前、79歳で亡くなった平山郁夫さんの遺産は、絵画など10億円以上に上るとみられましたが、ほとんどは美術館を運営する鎌倉市の公益財団法人に寄付され、非課税となっていました。 しかし関係者によりますと、去年行われた税務調査で平山さんの妻が、平山さんが亡くなった後に自宅で現金およそ2億円を見つけたのに意図的に申告していなかったことが分かったということです。また、平山さんの作品の著作権についても評価額が過小だったとしておよそ1億円の申告漏れを指摘され、東京国税局から重加算税を含め、およそ1億5000万円を追徴課税されたということです。平山郁夫さんは、仏教やシルクロードをテーマに多くの幻想的な作品を手がけるなど戦
シルクロードを描き続けた日本画家で文化勲章受章者の故平山郁夫氏の妻、美知子氏(87)が、相続財産から現金約2億円を除外して申告したとして、東京国税局から遺産隠しを指摘されていたことが、関係者の話でわかった。 重加算税などを含めた相続税の追徴税額は約1億5000万円。既に修正申告し、納付を済ませたという。 ほかに、平山氏の作品の著作権についても、評価額が過少だったとして約1億円の申告漏れを指摘されたが、美知子氏側はこの処分を不服として国税不服審判所に審査請求したとみられる。美知子氏は取材に対し、文書で「体調不良で回答できない」とコメントした。 平山氏の関係者の話などによると、2009年12月、脳梗塞のため79歳で死去した平山氏の遺産のうち、絵画など約9億円相当の美術品や、アトリエなどに使われていた約2億3000万円相当の土地・建物など計約11億4000万円分は、公益財団法人「平山郁夫シルクロ
米国で人気の総合格闘技の試合を撮影した映像作品を無断でインターネットサイトの「ニコニコ動画」に投稿され損害を受けたとして、制作会社が千葉市の男性に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(大須賀滋裁判長)は17日、著作権侵害を認め、請求通り1000万円の支払いを命じた。 判決によると、男性は米国の会社が総合格闘技「アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ」の試合模様をまとめた映像作品を投稿。2010年9月~11年1月、このうち3作品が計約3万4000回再生された。 原告側は、日本の会社と有料配信の契約を結んでおり、この契約内容を基にした全体の被害額は6000万円を超えると主張。その一部を裁判で請求した。男性側は84回にわたる投稿や、削除の申し立てにも応じなかったことを認めていた。 投稿動画による著作権侵害をめぐる訴訟では、侵害を認識しながら削除しなかった別のサイト運営会社に賠償を命
アダルトビデオに著作権はない=台湾の不思議な司法と日本メーカーの戦い Guanghua Market / Teosaurio ■台湾司法 VS 日本AVメーカー ここ数年、台湾VS日本AVメーカーのバトルが続いている。 台湾といえば、日本アダルト・ビデオの一大消費地。しかも台湾を経由して、中国本土や東南アジアに流通しているという。ケーブルテレビのアダルトチャンネルで放映されたり有料視聴サイトもあるなど、たんなる海賊版消費だけではなく、それなりに産業として成り立っているようだが、問題は日本のメーカーにお金が落ちていないこと。 というのも台湾ではアダルト・ビデオは著作物ではない。 21日、日本メーカーが敗訴した裁判があったので、「台湾のAVと著作権問題」について簡単にまとめてみたい。 ■日本企業の敗訴 アダルトビデオは著作権の保護を受けず=日本AVメーカーが愛爾達科技など台湾企業を訴えるも不起
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の交渉において米国通商代表部(USTR)が他の交渉参加国に対して著作権保護期間の延長や非親告罪化を強硬に主張していることに対して反発が広がっている中、その米国から驚くべきニュースが飛び込んで来ました。 20日にも議会に対して「著作権保護期間短縮」を要請? IT系ニュースサイト『techdirt』が15日付で「特報」として配信した記事によると、米国議会図書館著作権局が20日(日本時間21日)にも下院の法務小委員会に対して現行の著作権法を全面改正するよう要請する見通しであるとされているのですが、その要請において目玉と位置付けられているのが“ミッキーマウス法”の別名で知られる1998年成立の著作権延長法(CTEA)を廃止して保護期間を短縮することだと言うのです。 CTEAは1998年にディズニーを筆頭とする米国コンテンツ作業のロビイング攻勢によって成立し、そ
youtubeの中山成彬先生の質疑が削除された件について、著作権・知的財産・IT法のエキスパートである小倉弁護士がツイートされていたのでまとめました。
【前回記事はこちら】 『あの名作マンガはなぜ買えない? 創作者に“ものすごい”力を許す著作権の常識』 前回記事では、少女マンガ『キャンディ・キャンディ』にまつわる事件(「キャンディキャンディ事件」)やボーカロイド「初音ミク」などを通じて、創作者が保有する著作権の強さについて紹介させていただきました。 前回の繰り返しになりますが、いわゆる「キャンディキャンディ事件」とは、以下のようなものです。 ・作画者のいがらしゆみこさん(以下、マンガ家のいがらしさん)が、原作で原案者の水木杏子さん(以下、原作者の水木さん)の許諾を得ることなく、キャンディキャンディの主人公・キャンディのキャラクターでビジネス始めたことに端を発する事件で、このビジネスに対して、原作者の水木さんが、二次的著作物の著作権侵害の訴訟を起こした。 ・キャンディキャンディのストーリーが、水木さん原作、いがらしさん作画による著作物である
以下、弁護士氏のコメントです ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 漫画家ヤマザキマリさんのTV番組でのコメントについて 当事務所の代表弁護士、四宮隆史です。 漫画家ヤマザキマリさんの契約交渉や契約管理等の代理人を務めております。 今年2月23日(土)にTBSで放送されたバラエティ番組『ジョブチューン』において、ヤマザキさんが、『テルマエロマエ』の映画化について受領した原作使用料が約100万円だったと告白して波紋を呼んでいます。 インターネット上でも、本件に関連するツイート、ブログ、ニュース記事が多く公開されました。その大半は、ヤマザキさんを支持するものでしたが、あたかも映画の製作者であるフジテレビが漫画家を搾取しているかのような論調が広がっていることに、ヤマザキさんも心を痛めています。 そこで、代理人弁護士である私からもコメントを公開すべきと考え
This domain has been suspended due to non-completion of an ICANN-mandated contact verification. As part of the ongoing effort to improve contact quality, the Internet Corporation for Assigned Names and Numbers (ICANN) requires validation for each registrant contact registering a generic TLD. This is required since January 1, 2014 for all gTLDs. If the domain registrant’s email address is not verif
「ツイッターで歌詞つぶやくと利用料」 JASRACの説明にネットが騒然 1 名前:そーきそばΦ ★:2013/03/03(日) 10:27:01.80 ID:???0 「Twitterで歌詞をつぶやいたら、JASRACの利用料が発生する by JASRAC菅原常務理事」。こんなつぶやきがTwitter(ツイッター)上に大量に出回っている。発信源は動画投稿サイト「ニコニコ動画」を運営するニワンゴの木野瀬友人取締役だということだが、本当に「ツイッター」にヒット曲の歌詞を書いたりすると、JASRACから請求書が来るのだろうか。 ■ツイッターもネットメディアに変わりはない JASRACの菅原常務理事とは、日本音楽著作件協会(JASRAC)の菅原瑞夫 常務理事のこと。菅原理事は2010年2月28日に「ニコニコ動画」の二次創作オンライン ワークショップの第三回目「JASRAC『菅原常務理事』がニコニコ
ツイッターの写真を無断転用した報道機関に対し、賠償金支払い命令判決2013年01月21日20時17分ツイッターのアイコン あなたが超多忙なジャーナリストだと仮定しよう。あなたはある自然災害について取材中だが、特集記事の締切時間が迫っている。しかし、まだ写真がない。そんなとき、ツイッター(Twitter)上で、災害の様子がよくわかる写真を発見した。よかった!これを使おう。そして、その写真をニュースサイトに掲載。写真の投稿者に許可はとらなかったが、クレジットとして投稿者の名前を表示した。これは合法ですか? それとも、違法ですか? この件について、今後のガイドラインになるような判決が1月14日(月)に出た。ニューヨーク州マンハッタンにある地方裁判所が「2010年に発生したハイチ大地震の写真を無断使用した2つの報道機関は、写真を撮影した写真家であるダニエル・モレル(Daniel Morel)氏の著
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