RF分野においては,ここ数年,ミリ波帯の発表が急増しているが,今年の発表では回路技術自身の進化のほか,新しいアプリケーションへの対応の提案やミリ波ならではの回路方式の提案に注目が集まった。
RF分野においては,ここ数年,ミリ波帯の発表が急増しているが,今年の発表では回路技術自身の進化のほか,新しいアプリケーションへの対応の提案やミリ波ならではの回路方式の提案に注目が集まった。
「ISSCC 2010」のSession21「Successive-Approximation ADCs」では,逐次比較型A-D変換器だけで一つのセッションができるほど性能などが進歩した。
「ISSCC 2010」の「Session 13: Frequency & Clock Synthesis」は,分周器・位相比較器・ループフィルタ・VCOから構成されるアナログ方式のPLLに関するセッションである。米SiTime社らが発表したMEMS発振器向けのFractional-N PLL(論文番号13.1)と,富士通研究所が発表した面積が0.3mm2と小さいISDB-T向けFractional-N PLLが注目である。一方,「Session 26: High-Performance & Digital PLLs」では,TDC(time-to-digital converter)やサブサンプリング技術を用いるデジタル方式のPLLのセッションである。TDCの線形性や分解能向上,低消費電力化の発表が相次いだ(論文番号26.1, 26.2, 26.3, 26.5,26.7, 26.8)。昨年
2010年2月8日から開催中の半導体関連の国際会議「ISSCC 2010」。Session 6の「Displays & Biomedical Devices」では,バイオ・医療に関する発表が6件,ディスプレイに関する発表が3件あった。バイオ・医療のセッションは,300人ほど入る会場がほぼ満席になり,活発な議論が交わされた。昨年同様,この分野への関心の高さがうかがえた。
慶応義塾大学 理工学部 電子工学科 教授の黒田忠広氏らの研究グループは,非接触メモリ・カードに向け,磁界結合を利用して0.5mm~1mmの距離を2.5Gビット/秒のデータ転送速度で高速に通信する技術を開発した(講演番号14.5)。
シームレスな無線接続を目指したマルチバンド・マルチモード無線LSIにおいて,今回の「ISSCC 2010」では大きな進展が見られた。Session 25の「Wireless Connectivity」では,無線LANとBluetooth,FMラジオに対応し,パワー・アンプまで内蔵した米Broadcom社の最高集積度のマルチモードSoCや,45nm世代のCMOSプロセスによる0.1-3GHz帯対応のベルギーIMECのマルチスタンダード・トランシーバ,韓国Samsung Electronics社やAnalog Devices社によるISDB-T/DVB-Hデジタル・テレビ対応トランシーバ/SoCなど,複数の無線接続が可能なチップが続々登場した。 前回の2009年までのISSCCにおいても,複数方式の無線に対応したチップの発表はあったが,今回は特に幅広い分野でのマルチバンド・モード対応チップの開
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