高校生のすべてが大学入試のための勉強をしているわけではありません。いわゆるトップレベル校を目指して激烈な大学受験競争に身を置いている高校生(高校卒業生を含む、以下同じ)は、18歳人口約120万人のうち5万人ほどです。それ以外の大学を目指して多少とも受験勉強をしているのは約27万人、合わせて約32万人が受験勉強をしています。 また、高校生のうち数万人は、特定の職業向けのスキルの獲得や資格取得を目指す大学への入学を希望して、やはり一定の勉強をしています。 その一方で、18歳人口のうち大学に進学するのは半分あまりの約60万人です。 上の数字から分かるのは、受験勉強をせずに大学に進学する高校生が、毎年30万人近くいるという事実です。これらの高校生の大多数は、実質的には入試がないと言ってよい、定員が満たせない大学に進学していると考えられます。こうした大学では、入学しても質の高い教育を受けられず、学生