キノの旅II -the Beautiful World-
【きののたびつー ざ びゅーてぃふる わーるど】
ジャンル
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デジタルノベル&アドベンチャー
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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メディアワークス
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開発元
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ゼロワン
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発売日
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2005年12月1日
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定価
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4,800円(税別)
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レーティング
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全年齢対象
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廉価版
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電撃SP:2007年3月8日/1,890円
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判定
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なし
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電撃文庫シリーズリンク
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世 界 は 美 し く な ん か な い 。 そ し て そ れ 故 に 、 美 し い 。
- T h e w o r l d i s n o t b e a u t i f u l : t h e r e f o r e i t i s . -
概要の国 -Who Told Me?-
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メディアファクトリーのライトノベルレーベル、電撃文庫。その代表作とも言える『キノの旅』(時雨沢恵一)を原作にとったアドベンチャーゲーム。
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前作『キノの旅 -the Beautiful World-』と同じく、ハードはプレイステーション2。
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オリジナル主人公、「セイ」とその相棒の無口なモトラド、「ジャン」の目線から描かれる。
特徴の国 -Important Person-
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ノベルパートとアドベンチャーパートの繰り返しによりゲームは進行していく。
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ノベルパートは原作から厳選された話がフルボイスで展開される。勿論選択肢などはない。
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一度最後まで見たノベルパートは次回以降のプレイではスキップ可能。
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アドベンチャーパートはオリジナル主人公、「セイ」の物語。基本的にはノベルパートと変わらないが、随所に選択肢が挟まれその結果により物語が進行していく。
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物語がなんらかの結末を迎えるまで、これを繰り返していく。
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基本的にゲームオーバーという概念はない。デッドエンドはあるが、それもまた結末の一つにカウントされている。
評価点の国 -Show Time!-
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ノベルパートの出来がいい。
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収録されている話は、キノ、シズ、師匠が主人公の話がバランス良く入っており、どの話も各主人公の人生観などがわかりやすいものが選ばれている。
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アドベンチャーパートも悪くない出来。
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セイが訪れる国、出会う人々は原作に登場したものが中心。原作を読んでいれば「あの人のその後か!」と納得できるはず。
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グラフィックは黒星紅白氏のものが使われている。
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描き下ろしと思われるものも多数。いずれも良質で見ていて飽きない。
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音楽もどこか幻想的な良曲。
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なぜかメインテーマがどことなく「翼をください」に似ているが。
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システムも及第点はクリアしている。
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セーブ箇所は30カ所。このクラスのゲームとしては上々。
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既読ノベルパートはスキップ可。
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アドベンチャーパートは×ボタンを押さないとスキップできないが、オプションで全ての台詞をオフにし、オート進行にすれば実質高速スキップできる。
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特典として「いろいろな話 a Beautiful Dreamer」が付属している。
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書き下ろしの全編ギャグストーリー。また条件を満たすとゲーム中でも閲覧可能なので、中古で特典なしのバージョンを買ってしまっても問題なし。
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後に原作13巻に同じ話が収録されたので、原作を全て持っている人にはあまり旨味はないが。
問題点の国 -Killer Street-
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セイのキャラクターが掴みにくい。
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プレイヤーの選択肢によって辿る道が変わる、というシステム上ある程度は仕方がないのだが、善人なのか悪人なのか、強いのか弱いのか、今ひとつハッキリしない人物になっている。
総評の国 -For Me-
原作の雰囲気を大事にしており、キャラゲーとしての出来は上々。
ただ、ゲームの半分を原作の内容に声がついただけのノベルパートが占めるので、むしろキノの旅全巻をみっちり読み込んだようなファンには勧めにくい部分がある。
当然、全く読んだことがない場合世界観などが今ひとつ伝わらず、面白さが分からないだろう。
このゲームを一番楽しめるのは、原作を多少かじった程度の人になる。昔少し読んだけど、そこから先は読んでいないなぁ…と言う人にオススメしたい。
最終更新:2021年05月12日 16:48