AZITO 3D Kyotoのレビュー行くぜ!
ニンテンドー3DS|AZITO 3D Kyoto|NintendoAZITO 3D Kyotoはハムスターが5月9日に500円で配信開始した3DSDLソフト。
以前パッケージで発売された「AZITO 3D」をベースにしており、
新作マップである京都ステージを舞台に新しい敵と戦う内容になっている。
パッケージ版が全8ステージに対して今回の京都は全1ステージ。
3DS「アジト3D」レビュー!秘密基地万歳! パッケージ版のレビューは以前書いたのでこちらを参照。
アジトシリーズは自分だけの秘密組織を作成するシミュレーションゲームで、
怪しげな商品を地下で生産して売りさばいて資金を作り、
貯まった資金で防衛用にヒーローや怪人や巨大ロボや戦闘機を開発したり、
ストレスの溜まった研究員や工場長を休ませて基地の勤めたりして基地を強化し、
進行してくる敵対勢力が来たらどんどんやっつけていくというロマンあふれる内容。
PS1で3作発売されており、3DSで出たアジト3Dは1作目のリメイク……いや、リニューアルかな?
操作性とロード時間を改善して細かい変更をした以外はそのままの内容で発売。
一番システムとして洗練されていない1作目を洗練しないまま発売という、
ちょっと微妙な内容であり、ある程度基地を組めるようになったら
開発指示出して敵が来るのをひたすら待つだけの時間が大半なのもアレだが、
自分だけの秘密基地!怪しげな商品!ズラリと並ぶ怪人!ロボ!巨大兵器!
という胡散臭いノリの素晴らしさは今も色あせない。
今回の京都も基本はアジト3Dと同じ内容なんだが、
開始時に簡易だがチュートリアルが付いた。BGMとオペレーターの変更が不可能。
ゲームコインを換金する機能は健在だが設計図の入手が無くなった。
DLタイトルだからか中断セーブにかかる時間が2秒くらい。
新規の京都ステージなので背景はもちろん京都。
販売する商品に「茶」「名物」「ミヤビ」などの新しいカテゴリが加わり、
商品を売るカモフラージュも「五重塔」「茶店」「土産物屋」などの京都らしいものが追加。
ただ、追加した分と入れ替わりでなくなっているカテゴリやカモフラージュも存在する。
怪人やヒーローにも新キャラが登場。ただし2人だけで後はアジト3Dと同じ。
変更点はそんなところで、アジト3Dの最初のステージにチュートリアル入れて
商品やカモフラージュをマイナーチェンジさせたお試し版って感じだね。
開発できる怪人やヒーローもレベル3まで。処理が重くなると時間の進みが遅くなるのも変わらず。
難易度も低いし、元々やることが少なくチマチマしたゲームなので
カテゴリーを入れ替えたくらいではパッケージ版プレイしてると新鮮さは全く無い。
新商品とかは面白かったけどね。
新怪人はカイコマイコ、新ヒーローは五山戦隊ダイモンジャーのみ。ヒロインは開発できない。
舞妓の怪人はいるのに舞妓のヒロインがいないとはこれいかに。
カイコマイコのキモさとネーミングセンスは結構好きです。
新商品は京都の代表菓子を32倍に超進化させた「二百五十六ツ橋」を始め、
雅な街から汚水を流すのは無粋なので再利用して伝統工芸に使ってみた「汚水焼」
「億枚漬」に「天下無双うどん」に「あぶらとり機」など。京都っぽいものが中心。
「あぶらとり機」はあぶらとり紙を遥かに凌駕するパワーがあるものの、
一歩間違えると使用者をミイラにしてしまうという恐ろしいマシンだ!
こういうセンスはやっぱいいわアジト。
これらの品々を京都の住人や観光客に売りさばいて金儲けするゲームです。
陰陽師っぽい敵がぶち切れて攻撃してくるのも頷ける。
この陰陽師さんはボスなんだけど基地に侵入される前に巨大ロボで踏み潰して倒しました。
京都で3DSなら絶対あのゲームメーカーに引っ掛けたネタがあると思ったんだが……。
残念ながら無かった。
非公認戦隊アキバレンジャーのラスボスと同じくらい強敵だからムリだったのか。
パッケージのアジト3Dを全クリしてる俺が遊んでクリアまで3時間。
「アジトは京都が初プレイだけどクリアまで7時間かかった」って人も見たな。
一応新しいステージで楽しい追加商品もありなので「有料体験版」とまでは言えないが
ボス倒すとエンディングも何も無くタイトル画面に戻されるし
やはり「お試し版」くらいの表現にはなるか。
問題はアジト3Dって最初の1~2ステージくらいで四苦八苦してる時が一番楽しいので、
「アジト3D京都が結構面白かったからパッケージ版も買おう!」ってなってもあんまり楽しめない可能性が高いことか……。
ステージをクリアしていくごとに新しい怪人や商品がどんどん増えていくし、
転送エレベーターの快適さは俺も感動したけど基本やること同じなんでね。
アジト未経験で500円ならそれなりに楽しめると思うが、
「いつか出るかもしれないアジト3D 2のためのお試し版」
くらいに思っておいたいいかもしれない。
というわけでハムスターとアステック21は早急に続編の開発に取り掛かるように。