12月21日に配信されたばかりのdsiウェア、イヌスキをクリアしたのでレビュー行くぜ!
イヌスキ ~Go Fetch!~メーカーはアイシーエムジャパン。
ゲームのトップだとAIYA Studioという表記が。アイヤースタジオ?
アイシーエムジャパンは
ポールの冒険という、
恐らくdsiウェア史上でもっとも珍奇なゲームでデビューしたメーカーだったので
ちょっと期待していて、
公式見るとなんかマップも広そうで割と面白そうに見えたんだけどね……。
まずレビューの前に公式を見てもらいたい。
>『イヌスキ ~Go Fetch!~』は、あなたが子供時代に初めて飼った子犬、
>その子犬と遊んだ楽しい記憶を思い起こさせてくれる、そんなゲーム。
>イヌを飼っている人も、飼いたい人も。すべてのイヌスキな人たちに贈る、
>可愛いイヌたちとの、ふれあいアクションゲームです。とあり、ジャンルもふれあいアクション。
スクショを見ると3Dの様々なフィールドを子犬が駆け回っている。
この説明で実際の内容が
「子犬を操作してご主人様の投げるボールを取ってくるだけのゲーム」だったと誰が予想出来ただろうか!
主人公と子犬がコミュケーション取りながら色々するゲームだと思ってたから
いざプレイして唖然としたぞ!なんだよこれ!
子犬の飼い主である少年がステージのどこかにボールを投げるので、
タッチペンで犬を動かして拾いに行くゲーム。
一応主人公は少年で犬に指示を出すゲームだと説明書には書いてあるが、
遊んでいてそういう感じは全然しねぇ。犬になってボール拾いさせられるゲームだよ。
悪い意味で犬の気持ちが味わえるゲーム。
内容は全6ステージ×3ミッションの合計18ミッション。
「ボールを取る→少年の元に戻る」を繰り返して
制限時間以内にノルマを達成出来ればクリア。時間切れでゲームオーバー。
何かにぶつかったりするとダメージで、体力がゼロになってもゲームオーバー。
子犬は一度走り出すとボールを取るか、少年の下に戻るか、
何かにぶつかってダメージを受けるまでは止まる事が出来ない。
操作はタッチペンでタッチした方向に方向転換。子犬自身をタッチでジャンプ。
ステージ内にはランダムで出現するアイテムの他に、
触ると1秒ほど操作が聞かなくなる鳥や、
一定時間追いかけてしまう子猫なども存在する。
ゲームとしては実は「イライラ棒」に近い。
画面内に存在するものはアイテムと少年とボール以外のほぼすべてがダメージソース。
楽しげな滑り台、ボート、家、植木鉢、すべてが敵だと思え!
この状況下で、ひたすら走り続ける子犬を
どうにか制御してぶつからないように動かすゲームだ。
子犬は小回りがまったく効かないので方向転換や制御はかなりシビア。
しかも狭い道がやたら多い上に、
何かにぶつかった時は止まってからの方向転換は出来ても無敵時間は無い。
変なところでぶつかってしまうと連続でダメージを受けて体力をゴリゴリ削られることも。
狭い道でボールを通り過ぎてしまうとダメージが確定したりなかなか厳しいゲーム
アイテムもランダムなので「そんなトコに出されても…」って場所に頻繁に出現。
主人公の少年も、植木鉢と石と建物に囲まれた空間にボールを放り込むとか、
ちょっとした離れ小島にボールを乗せるとか、
落とし穴だらけの細い道の奥にボールを放り込むとか、
投げ方が非常に陰湿で犬が嫌いなんだなと思える。
少年が一球しかボールを投げてないのに
ステージの3箇所とか4箇所にボールがばら撒かれたりもする。分身魔球だと……。
中盤を過ぎると川をジャンプで飛び越える必要が出て来るんだが、
またこのジャンプがかなりシビアで辛い。
タッチペンで方向を指示しながら犬自身をタッチしてジャンプってやり辛いよ!
水に落ちたらダメージ&タイムロスだ。
ステージは6種類あって、海岸や遊園地など結構種類は豊富なんだが、
やることといえば全部ボール拾い!マジでこれだけ!
川があるとか落とし穴があるとか狭い道が増えるとか、
そういう嫌な違いはあってもゲーム自体は最初から最後まで代わり映えしない。
全6ステージ×3ミッションの合計18ミッションという書き方をしたが、
ミッションはスタート地点が違うだけです。
演出らしい演出は一切無く、少年のセリフはボールを投げる時の「取って来い!」のみ。
淡々とボール拾いをこなしていくだけの内容だ。
あとこのゲーム、最終的に3匹の子犬が使えるようになるんだが……。
主人公の少年がお腹をすかせた1匹の子犬にお菓子をあげて仲良くなる、
というオープニングイベントからはじまるのに対し、
2匹目からはゲームを進めると「新しい子犬をもらいました!」と唐突に表示されて
なんのイベントも無く使える犬が増えるだけというやっつけっぷり……。
犬は3匹とも見た目と性能が違うだけでモーションも鳴き声も全部一緒。
最初の犬はかなりのロースペックなので2匹目と3匹目しか使わなくなる。
少年がボールを一度に3個とか4個とか投げる事もあるのに、
1匹目の犬は一度に拾えるボールが1個だけ。
2匹目は3個までストックが可能で、3匹目は2個までストック可能。
スピードや体力なんかでは1匹目が勝ってる部分もあるんだが、
このボールストック数の差がデカ過ぎるぜ。
そしてエンディングは無く、最後のステージをクリアした瞬間にスタッフロール。
これがまた黒い背景をバックに犬が動くだけという味気ないもので、
終わると何事も無かったかのようにタイトルへ。
「イヌスキ」ってタイトルで「ふれあいアクション」っていう説明なのに、
ゲーム内容から犬に対する愛情がまるで伝わってこない!
ゲームとしても神経をすり減らすだけで全然面白くない!
まあ、頑張ってクリアしたら結構達成感はあったけども!
ポールの冒険は味わい深いゲームだったんだけど、
参入第二段のイヌスキは本当にしょうもないだけのゲームになってしまったな……。
割と期待してただけに残念だったぜ。