JPH0782372A - ポリアミド樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリアミド樹脂の製造方法Info
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- JPH0782372A JPH0782372A JP22562993A JP22562993A JPH0782372A JP H0782372 A JPH0782372 A JP H0782372A JP 22562993 A JP22562993 A JP 22562993A JP 22562993 A JP22562993 A JP 22562993A JP H0782372 A JPH0782372 A JP H0782372A
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- unit
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Abstract
(57)【要約】
【構成】(I)ヘキサメチレンテレフタラミド単位と、
(II)ヘキサメチレンイソフタラミド単位、(III)ヘ
キサメチレンアジパミド単位および(IV)カプロアミド
単位から選ばれたいずれかの単位からなる結晶性コポリ
アミドを製造するに当たって、構造単位(I)〜(III)
を構成する塩のモル数および構造単位(IV)を構成する
モノマーのモル数に対して、ジアミン化合物を0.01
〜10モル%かつモノカルボン酸化合物を0.01〜1
0モル%仕込み、150℃〜350℃の条件下で1%硫
酸溶液の25℃における相対粘度(ηr)が1.04〜
2.5の一次縮合物を造り、該一次縮合物を水蒸気加圧
下で吐出し、次いで高重合度化することを特徴とするポ
リアミド樹脂の製造方法。 【効果】本発明の製造方法を用いることにより、耐熱性
のよい結晶性コポリアミド樹脂を容易に製造することが
できる。
(II)ヘキサメチレンイソフタラミド単位、(III)ヘ
キサメチレンアジパミド単位および(IV)カプロアミド
単位から選ばれたいずれかの単位からなる結晶性コポリ
アミドを製造するに当たって、構造単位(I)〜(III)
を構成する塩のモル数および構造単位(IV)を構成する
モノマーのモル数に対して、ジアミン化合物を0.01
〜10モル%かつモノカルボン酸化合物を0.01〜1
0モル%仕込み、150℃〜350℃の条件下で1%硫
酸溶液の25℃における相対粘度(ηr)が1.04〜
2.5の一次縮合物を造り、該一次縮合物を水蒸気加圧
下で吐出し、次いで高重合度化することを特徴とするポ
リアミド樹脂の製造方法。 【効果】本発明の製造方法を用いることにより、耐熱性
のよい結晶性コポリアミド樹脂を容易に製造することが
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は構成成分単位のモノマー
または塩の水溶液から一次縮合物をつくり、これを高重
合度化するポリアミド樹脂の製造方法に関し、特に自動
車部品、電気・電子部品に適したポリアミド樹脂の製造
方法に関するものである。
または塩の水溶液から一次縮合物をつくり、これを高重
合度化するポリアミド樹脂の製造方法に関し、特に自動
車部品、電気・電子部品に適したポリアミド樹脂の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドはエンジニアリングプラスチ
ックとしての優れた特性を利用して、自動車分野、電気
・電子分野等で幅広く使用されてきている。
ックとしての優れた特性を利用して、自動車分野、電気
・電子分野等で幅広く使用されてきている。
【0003】従来、これらの成形品はガラス繊維で強化
したナイロン6、ナイロン66が使用されてきたが(特
開昭59−161461号公報)、近年の技術革新によ
る自動車のエンジンルームの温度上昇やマイクロエレク
トロニクスの進展に伴い、さらに高温雰囲気下での使用
に耐え得る極薄肉成形品の材料が要求されてきた。しか
しながら、ナイロン6やナイロン66の融点(Tm)は
それぞれ220℃、260℃でありガラス繊維で強化し
た場合でも熱変形温度の限界はそれぞれ融点までであ
る。
したナイロン6、ナイロン66が使用されてきたが(特
開昭59−161461号公報)、近年の技術革新によ
る自動車のエンジンルームの温度上昇やマイクロエレク
トロニクスの進展に伴い、さらに高温雰囲気下での使用
に耐え得る極薄肉成形品の材料が要求されてきた。しか
しながら、ナイロン6やナイロン66の融点(Tm)は
それぞれ220℃、260℃でありガラス繊維で強化し
た場合でも熱変形温度の限界はそれぞれ融点までであ
る。
【0004】最近、これらの高温雰囲気下での使用に耐
え得るコポリアミド樹脂組成物として、テレフタル酸お
よびイソフタル酸含有コポリアミド樹脂組成物、または
それらのガラス繊維強化品が数多く提案されている(特
開昭59−161428号公報、特開昭59−1554
26号公報、特開昭59−53536号公報、特開昭6
2−156130号公報) 。製造法としては、ナイロン
塩より重合物に至るまで固体状態で重合反応させる方法
などが提案されている(特開昭62−20527号公
報)。
え得るコポリアミド樹脂組成物として、テレフタル酸お
よびイソフタル酸含有コポリアミド樹脂組成物、または
それらのガラス繊維強化品が数多く提案されている(特
開昭59−161428号公報、特開昭59−1554
26号公報、特開昭59−53536号公報、特開昭6
2−156130号公報) 。製造法としては、ナイロン
塩より重合物に至るまで固体状態で重合反応させる方法
などが提案されている(特開昭62−20527号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のテレフタル酸、イソフタル酸含有のコポリアミド樹脂
組成物はテレフタル酸成分単位が多くなると溶融粘度が
高くなり通常の溶融重合法では吐出不可能だったり、ポ
リマ融点がポリマの熱分解温度に近いため溶融重合時に
分解や劣化を起こしたりしていた。また、ナイロン塩よ
り重合物に至るまで固体状態で重合反応させる方法は、
重合物の組成が安定しないなどの問題がある。よって本
発明は、高温雰囲気下での使用に十分耐え得る高い剛性
と、高い熱変形温度を有し、かつ高い熱滞留安定性を有
するポリアミド樹脂組成物を安定して製造することを課
題とする。
のテレフタル酸、イソフタル酸含有のコポリアミド樹脂
組成物はテレフタル酸成分単位が多くなると溶融粘度が
高くなり通常の溶融重合法では吐出不可能だったり、ポ
リマ融点がポリマの熱分解温度に近いため溶融重合時に
分解や劣化を起こしたりしていた。また、ナイロン塩よ
り重合物に至るまで固体状態で重合反応させる方法は、
重合物の組成が安定しないなどの問題がある。よって本
発明は、高温雰囲気下での使用に十分耐え得る高い剛性
と、高い熱変形温度を有し、かつ高い熱滞留安定性を有
するポリアミド樹脂組成物を安定して製造することを課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み本発明
者らは、上記課題を解決する方法について鋭意検討した
結果、特定の原料組成比で一次縮合物を作り、該一次縮
合物を水蒸気加圧下重合槽内に水または水蒸気を供給し
ながら吐出し、次いで高重合度化することによって効率
よく、安定した高重合度化ポリマを得ることを見出し、
本発明に到達した。すなわち、本発明は、 (1)反復単位 (I)下記構造単位で表わされるヘキサメチレンテレフ
タルアミド単位、
者らは、上記課題を解決する方法について鋭意検討した
結果、特定の原料組成比で一次縮合物を作り、該一次縮
合物を水蒸気加圧下重合槽内に水または水蒸気を供給し
ながら吐出し、次いで高重合度化することによって効率
よく、安定した高重合度化ポリマを得ることを見出し、
本発明に到達した。すなわち、本発明は、 (1)反復単位 (I)下記構造単位で表わされるヘキサメチレンテレフ
タルアミド単位、
【化5】 および下記反復単位(II)〜(IV)から選ばれるいずれ
かの単位、(II)下記構で表わされるヘキサメチレンイ
ソフタルアミド単位、
かの単位、(II)下記構で表わされるヘキサメチレンイ
ソフタルアミド単位、
【化6】 (III )下記構造単位で表わされるヘキサメチレンアジ
パミド単位、
パミド単位、
【化7】 (IV)下記構造単位で表わされるカプロアミド単位、
【化8】 からなり、共重合比率が重量比で(I)/(II)=55
/45〜80/20または(I)/(III )=20/8
0〜80/20または(I)/(IV)=55/45〜9
0/10の範囲にある結晶性コポリアミドを製造するに
当たって、構造単位(I)〜(III)を構成する塩のモル
数および構造単位(IV)を構成するモノマーのモル数に
対して、(A)ジアミン化合物を0.01〜10モル%
かつ,(B)モノカルボン酸化合物を0.01〜10モ
ル%仕込み、150℃〜350℃の条件下で、1%硫酸
溶液の25℃における相対粘度(ηr)が1.04〜
2.5の一次縮合物を重合し、重合槽内に水または水蒸
気を供給しながら該一次縮合物を水蒸気加圧下で吐出
し、次いで高重合度化することを特徴とするポリアミド
樹脂の製造方法である。
/45〜80/20または(I)/(III )=20/8
0〜80/20または(I)/(IV)=55/45〜9
0/10の範囲にある結晶性コポリアミドを製造するに
当たって、構造単位(I)〜(III)を構成する塩のモル
数および構造単位(IV)を構成するモノマーのモル数に
対して、(A)ジアミン化合物を0.01〜10モル%
かつ,(B)モノカルボン酸化合物を0.01〜10モ
ル%仕込み、150℃〜350℃の条件下で、1%硫酸
溶液の25℃における相対粘度(ηr)が1.04〜
2.5の一次縮合物を重合し、重合槽内に水または水蒸
気を供給しながら該一次縮合物を水蒸気加圧下で吐出
し、次いで高重合度化することを特徴とするポリアミド
樹脂の製造方法である。
【0007】本発明の結晶性コポリアミドとは(I)ヘ
キサメチレンテレフタルアミド単位と(II)ヘキサメチ
レンイソフタルアミド単位、(III )ヘキサメチレンア
ジパミド単位および(IV)カプロアミド単位から選ば
れるいずれかの単位とから形成される共重合ポリアミド
であり、(I)/(II)の共重合比率が重量比で55/
45〜80/20、(以下、6T/6Iコポリアミドと
いう)または(I)/(III )の共重合比率が重量比で
20/80〜80/20(以下、6T/66コポリアミ
ドという)。または(I)/(IV)の共重合比率が重量
比で55/45〜90/10(以下、6T/6コポリア
ミドという)の範囲のものをいう。
キサメチレンテレフタルアミド単位と(II)ヘキサメチ
レンイソフタルアミド単位、(III )ヘキサメチレンア
ジパミド単位および(IV)カプロアミド単位から選ば
れるいずれかの単位とから形成される共重合ポリアミド
であり、(I)/(II)の共重合比率が重量比で55/
45〜80/20、(以下、6T/6Iコポリアミドと
いう)または(I)/(III )の共重合比率が重量比で
20/80〜80/20(以下、6T/66コポリアミ
ドという)。または(I)/(IV)の共重合比率が重量
比で55/45〜90/10(以下、6T/6コポリア
ミドという)の範囲のものをいう。
【0008】本発明によれば、6T/6Iの共重合比率
が55/45〜80/20、好ましくは60/40〜8
0/20、より好ましくは60/40〜75/25の範
囲にあることが必要である。また、6T/66の共重合
比率が20/80〜80/20、好ましくは30/70
〜70/30、より好ましくは30/70〜60/40
の範囲にあることが必要である。また、6T/6の共重
合比率が55/45〜90/10、好ましくは60/4
0〜85/15、より好ましくは60/40〜80/2
0の範囲にあることが必要である。ここでいう6T/6
I、6T/66および6T/6コポリアミドの共重合比
率はポリマ融点が、おおよそ270℃〜340℃の範囲
にある結晶性コポリアミドに関するものである。6T/
6I、6T/66および6T/6の共重合比率がそれぞ
れ55/45、20/80、55/45よりも6T成分
が少ないとポリマ融点が低下するために、熱変形温度な
どの耐熱性が低下するので好ましくない。また、6T/
6I、6T/66および6T/6の共重合比率がそれぞ
れ80/20、80/20、90/10よりも6T成分
が多いとポリマ融点が高くなり耐熱性は向上するが、加
工温度が高くなりポリマが熱分解を起こすので好ましく
ない。結晶性コポリアミドの重合度については特に制限
がなく、通常1%硫酸溶液の25℃における相対粘度
(ηr)が1.8〜5.0にあるものを任意に用いるこ
とができる。
が55/45〜80/20、好ましくは60/40〜8
0/20、より好ましくは60/40〜75/25の範
囲にあることが必要である。また、6T/66の共重合
比率が20/80〜80/20、好ましくは30/70
〜70/30、より好ましくは30/70〜60/40
の範囲にあることが必要である。また、6T/6の共重
合比率が55/45〜90/10、好ましくは60/4
0〜85/15、より好ましくは60/40〜80/2
0の範囲にあることが必要である。ここでいう6T/6
I、6T/66および6T/6コポリアミドの共重合比
率はポリマ融点が、おおよそ270℃〜340℃の範囲
にある結晶性コポリアミドに関するものである。6T/
6I、6T/66および6T/6の共重合比率がそれぞ
れ55/45、20/80、55/45よりも6T成分
が少ないとポリマ融点が低下するために、熱変形温度な
どの耐熱性が低下するので好ましくない。また、6T/
6I、6T/66および6T/6の共重合比率がそれぞ
れ80/20、80/20、90/10よりも6T成分
が多いとポリマ融点が高くなり耐熱性は向上するが、加
工温度が高くなりポリマが熱分解を起こすので好ましく
ない。結晶性コポリアミドの重合度については特に制限
がなく、通常1%硫酸溶液の25℃における相対粘度
(ηr)が1.8〜5.0にあるものを任意に用いるこ
とができる。
【0009】通常、ポリアミド重合ではモノマーおよび
塩中に含まれているトータルCOOH基量とトータルN
H2基量が等量になるように原料仕込みするのが一般的
であるが、本発明では原料仕込時に、構造単位(I)〜
(III)を構成する塩のモル数および構造単位(IV)を
構成するモノマーのモル数に対して、(A)ジアミン化
合物を0.01〜10モル%、好ましくは0.02〜5
モル%、より好ましくは0.03〜3モル%かつ、
(B)モノカルボン酸化合物を0.01〜10モル%、
好ましくは0.02〜5モル%、より好ましくは0.0
3〜3モル%仕込むことが必要である。(A)ジアミン
化合物としては、特に限定されないが、例えばテトラメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族
ジアミンなどを挙げることができ、好ましくはヘキサメ
チレンジアミンが用いられる。(B)モノカルボン酸化
合物としては、特に限定されないが、例えば酢酸、安息
香酸、ステアリン酸などを挙げることができ、好ましく
は酢酸が用いられる。(A)ジアミン化合物、(B)モ
ノカルボン酸化合物の添加量が0.01モル%未満では
熱滞留安定性の向上効果が小さく、10モル%を越える
と高重合度化が難しくなるので好ましくない。
塩中に含まれているトータルCOOH基量とトータルN
H2基量が等量になるように原料仕込みするのが一般的
であるが、本発明では原料仕込時に、構造単位(I)〜
(III)を構成する塩のモル数および構造単位(IV)を
構成するモノマーのモル数に対して、(A)ジアミン化
合物を0.01〜10モル%、好ましくは0.02〜5
モル%、より好ましくは0.03〜3モル%かつ、
(B)モノカルボン酸化合物を0.01〜10モル%、
好ましくは0.02〜5モル%、より好ましくは0.0
3〜3モル%仕込むことが必要である。(A)ジアミン
化合物としては、特に限定されないが、例えばテトラメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族
ジアミンなどを挙げることができ、好ましくはヘキサメ
チレンジアミンが用いられる。(B)モノカルボン酸化
合物としては、特に限定されないが、例えば酢酸、安息
香酸、ステアリン酸などを挙げることができ、好ましく
は酢酸が用いられる。(A)ジアミン化合物、(B)モ
ノカルボン酸化合物の添加量が0.01モル%未満では
熱滞留安定性の向上効果が小さく、10モル%を越える
と高重合度化が難しくなるので好ましくない。
【0010】本発明の150℃〜350℃の条件下でつ
くる一次縮合物とは、上記モノマーまたは塩の水溶液を
ナイロン66などの重合に通常用いられる加圧重合釜に
仕込み、攪拌条件下で150℃〜350℃に加熱する。
反応温度は150℃〜350℃にする必要があり、好ま
しくは180℃〜340℃、さらに好ましくは190℃
〜330℃である。反応温度が150℃よりも低いと反
応時間が長くなり好ましくない、また、反応温度が35
0℃よりも高いと一次縮合物の熱分解による発泡が起き
るため好ましくない。
くる一次縮合物とは、上記モノマーまたは塩の水溶液を
ナイロン66などの重合に通常用いられる加圧重合釜に
仕込み、攪拌条件下で150℃〜350℃に加熱する。
反応温度は150℃〜350℃にする必要があり、好ま
しくは180℃〜340℃、さらに好ましくは190℃
〜330℃である。反応温度が150℃よりも低いと反
応時間が長くなり好ましくない、また、反応温度が35
0℃よりも高いと一次縮合物の熱分解による発泡が起き
るため好ましくない。
【0011】本発明の一次縮合物を造る装置については
特に制限がなく、バッチ反応釜または、1〜3槽式の連
続反応装置など公知のものを使用できる。
特に制限がなく、バッチ反応釜または、1〜3槽式の連
続反応装置など公知のものを使用できる。
【0012】本発明の一次縮合物の吐出は、水蒸気加圧
下で行うことが必要である。水蒸気圧力は、特に定めな
いが、好ましくは0を越えて70kg/cm2 -Gの範
囲、より好ましくは2〜60kg/cm2 -G,さらに好
ましくは5〜60kg/cm2-Gに保つように操作され
る。水蒸気圧力は、吐出の間一定の水蒸気圧力に保つ
か、または増圧しながら吐出を行うことが好ましい。系
外から、定量ポンプで重合槽内に水、好ましくはイオン
交換水を供給する場合、熱交換器を介して水を予め加熱
して供給することが好ましい。加熱温度は好ましくは1
00℃以上、より好ましくは150℃以上である。加熱
温度は、重合槽内圧力の飽和水蒸気温度であることが、
重合状態の安定性を保つ上でさらに好ましい。また、重
合槽内に系外から水蒸気を供給する場合は水蒸気発生用
のボイラーは重合槽内の圧力よりも高くする必要があ
る。水蒸気加圧を行わない場合、吐出中に重合が進行
し、吐出が不安定になるため好ましくない。
下で行うことが必要である。水蒸気圧力は、特に定めな
いが、好ましくは0を越えて70kg/cm2 -Gの範
囲、より好ましくは2〜60kg/cm2 -G,さらに好
ましくは5〜60kg/cm2-Gに保つように操作され
る。水蒸気圧力は、吐出の間一定の水蒸気圧力に保つ
か、または増圧しながら吐出を行うことが好ましい。系
外から、定量ポンプで重合槽内に水、好ましくはイオン
交換水を供給する場合、熱交換器を介して水を予め加熱
して供給することが好ましい。加熱温度は好ましくは1
00℃以上、より好ましくは150℃以上である。加熱
温度は、重合槽内圧力の飽和水蒸気温度であることが、
重合状態の安定性を保つ上でさらに好ましい。また、重
合槽内に系外から水蒸気を供給する場合は水蒸気発生用
のボイラーは重合槽内の圧力よりも高くする必要があ
る。水蒸気加圧を行わない場合、吐出中に重合が進行
し、吐出が不安定になるため好ましくない。
【0013】本発明の一次縮合物の相対粘度(ηr)は
1.04〜2.5であることが必要であり、好ましくは
1.08〜2.3、より好ましくは1.08〜2.1の
範囲である。相対粘度(ηr)が1.04未満の場合、
溶融高重合度化の重合時間が長くなり、また、相対粘度
が2.5よりも大きいと一次縮合物の溶融粘度が高くな
りすぎ吐出不良を引き起こすので好ましくない。本発明
の一次縮合物を高重合度化する方法としては、溶融機を
用いる方法、固相重合する方法、溶融機、固相重合機を
併用する方法などを用いることができる。 溶融機を用
いる場合、溶融温度は一次縮合物の融点よりも10〜7
0℃高い範囲が好ましい。また6T含有量が多く融点の
高い一次縮合物を用いる場合、ポリマの熱分解や熱劣化
を防ぐため上限温度を370℃以下にする必要がある。
1.04〜2.5であることが必要であり、好ましくは
1.08〜2.3、より好ましくは1.08〜2.1の
範囲である。相対粘度(ηr)が1.04未満の場合、
溶融高重合度化の重合時間が長くなり、また、相対粘度
が2.5よりも大きいと一次縮合物の溶融粘度が高くな
りすぎ吐出不良を引き起こすので好ましくない。本発明
の一次縮合物を高重合度化する方法としては、溶融機を
用いる方法、固相重合する方法、溶融機、固相重合機を
併用する方法などを用いることができる。 溶融機を用
いる場合、溶融温度は一次縮合物の融点よりも10〜7
0℃高い範囲が好ましい。また6T含有量が多く融点の
高い一次縮合物を用いる場合、ポリマの熱分解や熱劣化
を防ぐため上限温度を370℃以下にする必要がある。
【0014】溶融押出機としては押出機、ニーダーなど
を用いることができるが、二軸スクリュー押出機、二軸
ニーダーが好ましい。
を用いることができるが、二軸スクリュー押出機、二軸
ニーダーが好ましい。
【0015】溶融機での滞留時間は特に定めないが、好
ましくは20秒以上、特に好ましくは30秒以上であ
る。滞留時間が短いと有効に高重合度化が進まないため
好ましくない。滞留時間を長くし高重合度化を進めるに
は、溶融機を2台以上直列でつなぐのも有効である。リ
ン系触媒は高重合度化に有効であり、必要に応じて添加
しても良い。
ましくは20秒以上、特に好ましくは30秒以上であ
る。滞留時間が短いと有効に高重合度化が進まないため
好ましくない。滞留時間を長くし高重合度化を進めるに
は、溶融機を2台以上直列でつなぐのも有効である。リ
ン系触媒は高重合度化に有効であり、必要に応じて添加
しても良い。
【0016】高重合度化したポリマは必要に応じ固相重
合してさらに重合度を上げることもできる。
合してさらに重合度を上げることもできる。
【0017】本発明の一次縮合物を固相重合する方法と
しては、不活性ガスの存在下で加圧または常圧でする方
法、または、減圧下でする方法、あるいはこれらを任意
に組み合わせることもできる。固相重合温度は150℃
〜融点以下であることが必要であり、好ましくは200
℃〜融点−10℃、さらに好ましくは220℃〜融点−
15℃である。固相重合温度が150℃よりも低いと反
応速度が遅くなり好ましくない。固相重合時間は通常の
成形品に使用されるコポリアミドの相対粘度になるまで
任意の時間を選ぶことができる。
しては、不活性ガスの存在下で加圧または常圧でする方
法、または、減圧下でする方法、あるいはこれらを任意
に組み合わせることもできる。固相重合温度は150℃
〜融点以下であることが必要であり、好ましくは200
℃〜融点−10℃、さらに好ましくは220℃〜融点−
15℃である。固相重合温度が150℃よりも低いと反
応速度が遅くなり好ましくない。固相重合時間は通常の
成形品に使用されるコポリアミドの相対粘度になるまで
任意の時間を選ぶことができる。
【0018】本発明の固相重合装置については特に制限
がなく、公知のいずれの方法も使用することができる。
固相重合装置の具体例としてはニーダー、二軸パドル
式、塔式、回転ドラム式およびダブルコーン型の固相重
合装置などが挙げられる。
がなく、公知のいずれの方法も使用することができる。
固相重合装置の具体例としてはニーダー、二軸パドル
式、塔式、回転ドラム式およびダブルコーン型の固相重
合装置などが挙げられる。
【0019】本発明で得られるポリアミド樹脂には充填
剤を添加することができる。充填剤としては、ガラス製
の繊維あるいはビーズ、タルク、カオリン、ウオラスト
ナイト、マイカ、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、クレ
ー、セッコウ、ベンガラ、グラファイト、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、銅、ステンレスなどの粉状または板状の
無機系化合物、他のポリマー繊維(炭素繊維)などであ
り、好ましくはガラス繊維である。ガラス繊維として特
に好ましいのは直径3〜20μm程度の連続長繊維のス
トランドから作られたガラスロービング、ガラスチョッ
プドストランド、ガラス糸などである。充填剤は表面処
理剤で処理されていてもよい。表面処理剤としては通常
シラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリン
グ剤、チタネート系カップリング剤などが好適に用いら
れる。かかる充填剤の配合割合は通常、該ポリアミド1
00重量部に対して0〜200重量部の範囲にあること
が好ましく、さらに好ましくは0を越えて150重量部
の範囲、とくに好ましくは10〜100重量部である。
充填剤の配合割合が200重量部を越えると、溶融時の
流動性が悪くなり、薄肉成形品を射出成形する事が困難
となるばかりでなく、成形品外観が悪くなるので好まし
くない。
剤を添加することができる。充填剤としては、ガラス製
の繊維あるいはビーズ、タルク、カオリン、ウオラスト
ナイト、マイカ、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、クレ
ー、セッコウ、ベンガラ、グラファイト、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、銅、ステンレスなどの粉状または板状の
無機系化合物、他のポリマー繊維(炭素繊維)などであ
り、好ましくはガラス繊維である。ガラス繊維として特
に好ましいのは直径3〜20μm程度の連続長繊維のス
トランドから作られたガラスロービング、ガラスチョッ
プドストランド、ガラス糸などである。充填剤は表面処
理剤で処理されていてもよい。表面処理剤としては通常
シラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリン
グ剤、チタネート系カップリング剤などが好適に用いら
れる。かかる充填剤の配合割合は通常、該ポリアミド1
00重量部に対して0〜200重量部の範囲にあること
が好ましく、さらに好ましくは0を越えて150重量部
の範囲、とくに好ましくは10〜100重量部である。
充填剤の配合割合が200重量部を越えると、溶融時の
流動性が悪くなり、薄肉成形品を射出成形する事が困難
となるばかりでなく、成形品外観が悪くなるので好まし
くない。
【0020】本発明の結晶性コポリアミドに充填剤を配
合する方法については特に制限がなく、公知のいずれの
方法も使用することができる。配合方法の具体例として
は結晶性コポリアミドのペレットに充填剤をドライブレ
ンドし、これを単軸スクリューまたは二軸スクリュー押
出機で溶融混練する方法などが挙げられる。溶融機で高
重合度化する場合、溶融機の途中から充填剤を添加する
方法が生産効率が高く好ましい。
合する方法については特に制限がなく、公知のいずれの
方法も使用することができる。配合方法の具体例として
は結晶性コポリアミドのペレットに充填剤をドライブレ
ンドし、これを単軸スクリューまたは二軸スクリュー押
出機で溶融混練する方法などが挙げられる。溶融機で高
重合度化する場合、溶融機の途中から充填剤を添加する
方法が生産効率が高く好ましい。
【0021】本発明において、一次縮合物を作るとき、
溶融高重合度化、コンパウンドあるいは成形工程など、
必要に応じて触媒、耐熱安定剤、耐候性安定剤、可塑
剤、離形剤、滑剤、結晶核剤、顔料、染料、他の重合体
などを添加することができる。これらの添加剤として
は、耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノ
ン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ヨウ化
銅、ヨウ化カリウムなど)、耐候性安定剤(レゾルシノ
ール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、ヒンダードアミン系など)、離型剤およ
び滑剤(モンタン酸およびその塩、そのエステル、その
ハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド
およびポリエチレンワックスなど)、顔料(硫化カドミ
ウム、フタロシアニン系化合物、カーボンブラックな
ど)および染料(ニグロシンなど)、他の重合体(他の
ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフ
ェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポ
リマー、ポリエーテルスルフォン、ABS樹脂、SAN
樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、ア
イオノマー樹脂、SBS,SEBSなど)を挙げること
ができる。
溶融高重合度化、コンパウンドあるいは成形工程など、
必要に応じて触媒、耐熱安定剤、耐候性安定剤、可塑
剤、離形剤、滑剤、結晶核剤、顔料、染料、他の重合体
などを添加することができる。これらの添加剤として
は、耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノ
ン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ヨウ化
銅、ヨウ化カリウムなど)、耐候性安定剤(レゾルシノ
ール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、ヒンダードアミン系など)、離型剤およ
び滑剤(モンタン酸およびその塩、そのエステル、その
ハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド
およびポリエチレンワックスなど)、顔料(硫化カドミ
ウム、フタロシアニン系化合物、カーボンブラックな
ど)および染料(ニグロシンなど)、他の重合体(他の
ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフ
ェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポ
リマー、ポリエーテルスルフォン、ABS樹脂、SAN
樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、ア
イオノマー樹脂、SBS,SEBSなど)を挙げること
ができる。
【0022】添加剤のコンパウンドは生産性の点から、
溶融機において高重合度化と同時あるいは連続で行うの
がより好ましい。
溶融機において高重合度化と同時あるいは連続で行うの
がより好ましい。
【0023】ポリアミド樹脂の色調改善には、酸化防止
剤の添加が有効であり、特に次亜リン酸ソーダおよびヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤の添加が好ましい。次
亜リン酸ソーダは一次縮合物の高重合度化促進にも有効
である。
剤の添加が有効であり、特に次亜リン酸ソーダおよびヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤の添加が好ましい。次
亜リン酸ソーダは一次縮合物の高重合度化促進にも有効
である。
【0024】本発明のポリアミドは、スイッチ類、超小
型スライドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウ
ジング、ランプソケット、結束バンド、コネクタ、コネ
クタのハウジング、コネクタのシェル、ICソケット
類、コイルボビン、ボビンカバー、リレー、リレーボッ
クス、コンデンサーケース、モーターの内部部品、小型
モーターケース、ギヤ・カム、ダンシングプーリー、ス
ペーサー、インシュレーター、ファスナー、バックル、
ワイヤークリップ、自転車ホイール、キャスター、ヘル
メット、端子台、電動工具のハウジング、スターターの
絶縁部分、スポイラー、キャニスター、ラジエタータン
ク、チャンバータンク、リザーバータンク、ヒューズボ
ックス、エアークリーナーケース、エアコンファン、タ
ーミナルのハウジング、ホイールカバー、吸排気パイ
プ、ベアリングリテーナー、シリンダーヘッドカバー、
インテークマニホールド、ウオーターパイプインペラ、
クラッチレリーズ、エンジンロールダンパー、スピーカ
ー振動板、耐熱容器、電子レンジ部品、炊飯器部品、プ
リンタリボンガイドなどに代表される電気・電子関連部
品、自動車・車両関連部品、家電・事務電気製品部品、
コンピューター関連部品、ファクシミリ・複写機関連部
品、機械関連部品、その他各種用途に有用である。
型スライドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウ
ジング、ランプソケット、結束バンド、コネクタ、コネ
クタのハウジング、コネクタのシェル、ICソケット
類、コイルボビン、ボビンカバー、リレー、リレーボッ
クス、コンデンサーケース、モーターの内部部品、小型
モーターケース、ギヤ・カム、ダンシングプーリー、ス
ペーサー、インシュレーター、ファスナー、バックル、
ワイヤークリップ、自転車ホイール、キャスター、ヘル
メット、端子台、電動工具のハウジング、スターターの
絶縁部分、スポイラー、キャニスター、ラジエタータン
ク、チャンバータンク、リザーバータンク、ヒューズボ
ックス、エアークリーナーケース、エアコンファン、タ
ーミナルのハウジング、ホイールカバー、吸排気パイ
プ、ベアリングリテーナー、シリンダーヘッドカバー、
インテークマニホールド、ウオーターパイプインペラ、
クラッチレリーズ、エンジンロールダンパー、スピーカ
ー振動板、耐熱容器、電子レンジ部品、炊飯器部品、プ
リンタリボンガイドなどに代表される電気・電子関連部
品、自動車・車両関連部品、家電・事務電気製品部品、
コンピューター関連部品、ファクシミリ・複写機関連部
品、機械関連部品、その他各種用途に有用である。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例および比較例中の諸特性は次の方
法で測定した。
明する。なお、実施例および比較例中の諸特性は次の方
法で測定した。
【0026】1)融点(Tm) DSC(PERKIN-ELMER7 型)を用い、サンプル8〜10
mgを昇温速度20℃/minで測定して得られた融解
曲線の最大値を示す温度を(T)とする。サンプル8〜
10mgを昇温速度20℃/minで加熱しT+20℃
で5分間保持し、次に、20℃/minの降温速度で3
0℃まで冷却し、30℃で5分間保持した後、再び20
℃/minの昇温速度でT+20℃まで加熱する。この
時の融解曲線の最大値を融点(Tm)とした。
mgを昇温速度20℃/minで測定して得られた融解
曲線の最大値を示す温度を(T)とする。サンプル8〜
10mgを昇温速度20℃/minで加熱しT+20℃
で5分間保持し、次に、20℃/minの降温速度で3
0℃まで冷却し、30℃で5分間保持した後、再び20
℃/minの昇温速度でT+20℃まで加熱する。この
時の融解曲線の最大値を融点(Tm)とした。
【0027】2)相対粘度(ηr) JIS K6810にしたがって、サンプル1gを98
%濃硫酸100mlに溶解し、25℃の相対粘度を測定
した。
%濃硫酸100mlに溶解し、25℃の相対粘度を測定
した。
【0028】3)熱滞留安定性 サンプル2gをメルトインデクサー中、融点+15℃の
温度で20分間滞留させ、ηrの変動を調べた。
温度で20分間滞留させ、ηrの変動を調べた。
【0029】実施例1 ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート(66塩)、
テレフタル酸、ヘキサメチレンジアミンの水溶液、酢酸
およびイオン交換水の合計30kgを表1の原料組成比
かつ固形分濃度40%で0.1m3のバッチ式加圧重合
釜に仕込み、窒素置換を十分行った後、加熱を続けた。
攪拌下3.5hrかけて255℃に昇温、重合圧力を4
0kg/cm2 −Gとした。さらに30分間255℃〜
260℃で維持し反応を完結させた。吐出はイオン交換
水を定量ポンプにより、3l/hの割合で供給し、水蒸
気圧を40kg/cm2−Gに保ちながら、1時間かけ
て行った。この一次縮合物の粘度はηr=1.3,融点
は288℃であった。得られた一次縮合物を100℃で
24hr真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押
出機で滞留時間180秒、最高樹脂温度325℃で溶融
高重合度化した。ポリマ粘度ηr=2.4,ポリマ融点
301℃の白色ペレットを得た。一次縮合物の吐出は安
定しており、最終的に高分子量(ηr)、高融点のポリ
アミドを得ることができ、かつ熱滞留後のηr=2.5
と熱滞留安定性にも優れていた。結果を表1に示す。
テレフタル酸、ヘキサメチレンジアミンの水溶液、酢酸
およびイオン交換水の合計30kgを表1の原料組成比
かつ固形分濃度40%で0.1m3のバッチ式加圧重合
釜に仕込み、窒素置換を十分行った後、加熱を続けた。
攪拌下3.5hrかけて255℃に昇温、重合圧力を4
0kg/cm2 −Gとした。さらに30分間255℃〜
260℃で維持し反応を完結させた。吐出はイオン交換
水を定量ポンプにより、3l/hの割合で供給し、水蒸
気圧を40kg/cm2−Gに保ちながら、1時間かけ
て行った。この一次縮合物の粘度はηr=1.3,融点
は288℃であった。得られた一次縮合物を100℃で
24hr真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押
出機で滞留時間180秒、最高樹脂温度325℃で溶融
高重合度化した。ポリマ粘度ηr=2.4,ポリマ融点
301℃の白色ペレットを得た。一次縮合物の吐出は安
定しており、最終的に高分子量(ηr)、高融点のポリ
アミドを得ることができ、かつ熱滞留後のηr=2.5
と熱滞留安定性にも優れていた。結果を表1に示す。
【0030】実施例2 テレフタル酸、ヘキサメチレンジアミンの水溶液、ε−
カプロラクタム、酢酸およびイオン交換水の合計30k
gを表1の原料組成比かつ固形分濃度40%で0.1m
3のバッチ式加圧重合釜に仕込み、窒素置換を十分行っ
た後、加熱を続けた。攪拌下5hrかけて270℃に昇
温し、重合圧力を40kg/cm2 −Gとした後、さら
に270℃〜275℃で30分間維持し反応を完結させ
た。吐出はイオン交換水を定量ポンプにより、2l/h
の割合で供給し、水蒸気圧を45kg/cm2−Gに保
ちながら、1時間かけて行った。この一次縮合物の粘度
はηr=1.5,融点は302℃であった。この一次縮
合物を100℃で24hr真空乾燥した後、表1に示し
た条件の他は実施例1の方法で溶融高重合度化した。一
次縮合物の吐出は安定しており、最終的に高分子量(η
r)、高融点かつ滞留熱安定性の優れたポリアミドを得
ることができた。結果を表1に示す。
カプロラクタム、酢酸およびイオン交換水の合計30k
gを表1の原料組成比かつ固形分濃度40%で0.1m
3のバッチ式加圧重合釜に仕込み、窒素置換を十分行っ
た後、加熱を続けた。攪拌下5hrかけて270℃に昇
温し、重合圧力を40kg/cm2 −Gとした後、さら
に270℃〜275℃で30分間維持し反応を完結させ
た。吐出はイオン交換水を定量ポンプにより、2l/h
の割合で供給し、水蒸気圧を45kg/cm2−Gに保
ちながら、1時間かけて行った。この一次縮合物の粘度
はηr=1.5,融点は302℃であった。この一次縮
合物を100℃で24hr真空乾燥した後、表1に示し
た条件の他は実施例1の方法で溶融高重合度化した。一
次縮合物の吐出は安定しており、最終的に高分子量(η
r)、高融点かつ滞留熱安定性の優れたポリアミドを得
ることができた。結果を表1に示す。
【0031】実施例3〜5 実施例1の方法に従って原料仕込量、および吐出時の水
蒸気圧などを変えて評価した結果を表1に示す。実施例
1〜5の方法では、いずれも吐出は安定しており、高重
合度、高融点かつ熱滞留安定性の優れたポリアミド樹脂
が得られた。
蒸気圧などを変えて評価した結果を表1に示す。実施例
1〜5の方法では、いずれも吐出は安定しており、高重
合度、高融点かつ熱滞留安定性の優れたポリアミド樹脂
が得られた。
【0032】比較例1 表1に示す条件の他は、実施例1と同様の方法で、末端
基濃度が等しい場合の一次縮合物を造った。この一次縮
合物の粘度はηr=1.3,融点は288℃であった。
該一次縮合物を100℃で24hr真空乾燥した後、溶
融高重合度化した。高重合度、高融点のポリアミドは得
られたが、熱滞留によるηrの変動は大きかった。
基濃度が等しい場合の一次縮合物を造った。この一次縮
合物の粘度はηr=1.3,融点は288℃であった。
該一次縮合物を100℃で24hr真空乾燥した後、溶
融高重合度化した。高重合度、高融点のポリアミドは得
られたが、熱滞留によるηrの変動は大きかった。
【0033】比較例2 末端基濃度比が本願を外れたものにつき、表1に示す条
件の他は実施例1と同様の方法で行った。一次縮合物は
安定して得られたが、十分な高重合度化が達成されず発
泡状態のポリマが得られた。
件の他は実施例1と同様の方法で行った。一次縮合物は
安定して得られたが、十分な高重合度化が達成されず発
泡状態のポリマが得られた。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明で得られる結晶性コポリアミドは
剛性及び熱変形温度が高いばかりでなく、吸水性も低
く、熱滞留安定性、成形性も良好であることから、特に
自動車部品、電気・電子部品用材料として適している。
剛性及び熱変形温度が高いばかりでなく、吸水性も低
く、熱滞留安定性、成形性も良好であることから、特に
自動車部品、電気・電子部品用材料として適している。
Claims (1)
- 【請求項1】(1)反復単位 (I)下記構造単位で表わされるヘキサメチレンテレフ
タルアミド単位、 【化1】 および下記反復単位(II)〜(IV)から選ばれるいずれ
かの単位、 (II)下記構造単位で表わされるヘキサメチレンイソフ
タルアミド単位、 【化2】 (III )下記構造単位で表わされるヘキサメチレンアジ
パミド単位、 【化3】 (IV)下記構造単位で表わされるカプロアミド単位、 【化4】 からなり、共重合比率が重量比で(I)/(II)=55
/45〜80/20または(I)/(III )=20/8
0〜80/20または(I)/(IV)=55/45〜9
0/10の範囲にある結晶性コポリアミドを製造するに
当たって、構造単位(I)〜(III)を構成する塩のモル
数および構造単位(IV)を構成するモノマーのモル数に
対して、(A)ジアミン化合物を0.01〜10モル%
かつ,(B)モノカルボン酸化合物を0.01〜10モ
ル%仕込み、150℃〜350℃の条件下で、1%硫酸
溶液の25℃における相対粘度(ηr)が1.04〜
2.5の一次縮合物を重合し、重合槽内に水または水蒸
気を供給しながら該一次縮合物を水蒸気加圧下で吐出
し、次いで高重合度化することを特徴とするポリアミド
樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22562993A JPH0782372A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ポリアミド樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22562993A JPH0782372A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ポリアミド樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782372A true JPH0782372A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16832311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22562993A Pending JPH0782372A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ポリアミド樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0782372A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6107438A (en) * | 1997-10-03 | 2000-08-22 | M & S Research And Development Co., Ltd. | Method of producing polyamide resin |
US6130312A (en) * | 1995-05-24 | 2000-10-10 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Production of aromatic polyamide |
EP3502165A1 (en) | 2017-12-22 | 2019-06-26 | Rhodia Operations | Process for preparing a copolyamide without encrustation in the autoclave |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP22562993A patent/JPH0782372A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6130312A (en) * | 1995-05-24 | 2000-10-10 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Production of aromatic polyamide |
US6107438A (en) * | 1997-10-03 | 2000-08-22 | M & S Research And Development Co., Ltd. | Method of producing polyamide resin |
EP3502165A1 (en) | 2017-12-22 | 2019-06-26 | Rhodia Operations | Process for preparing a copolyamide without encrustation in the autoclave |
WO2019122298A1 (en) | 2017-12-22 | 2019-06-27 | Rhodia Operations | Process for preparing a copolyamide without encrustation in the autoclave |
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