JPH0726015A - ポリアミド樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリアミド樹脂の製造方法Info
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- JPH0726015A JPH0726015A JP17556593A JP17556593A JPH0726015A JP H0726015 A JPH0726015 A JP H0726015A JP 17556593 A JP17556593 A JP 17556593A JP 17556593 A JP17556593 A JP 17556593A JP H0726015 A JPH0726015 A JP H0726015A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymerization
- primary condensate
- polyamide resin
- precondensate
- degree
- Prior art date
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- Pending
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- Polyamides (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ヘキサメチレンテレフタラミド単位と、ヘキ
サメチレンイソフタラアミド単位、ヘキサメチレンアジ
パミド単位およびカプロアミド単位から選ばれたいずれ
かの単位とからなるポリアミド樹脂を製造するに際し、
相対粘度 (ηr )が1.04〜2.5を満足する一次縮
合物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的
に粉砕し、次いで高重合度化することを特徴とするポリ
アミド樹脂の製造法。 【効果】 低粘度範囲の一次縮合物を重合して取出し、
これを粉砕後次いで高重合度化することによって、高剛
性で耐熱性の良いテレフタル酸成分を有するポリアミド
樹脂を効率よく安定して製造することができる。
サメチレンイソフタラアミド単位、ヘキサメチレンアジ
パミド単位およびカプロアミド単位から選ばれたいずれ
かの単位とからなるポリアミド樹脂を製造するに際し、
相対粘度 (ηr )が1.04〜2.5を満足する一次縮
合物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的
に粉砕し、次いで高重合度化することを特徴とするポリ
アミド樹脂の製造法。 【効果】 低粘度範囲の一次縮合物を重合して取出し、
これを粉砕後次いで高重合度化することによって、高剛
性で耐熱性の良いテレフタル酸成分を有するポリアミド
樹脂を効率よく安定して製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミド樹脂の製造法
に関し、特に自動車部品、電気・電子部品に適した耐熱
ポリアミド樹脂の製造方法に関するものである。
に関し、特に自動車部品、電気・電子部品に適した耐熱
ポリアミド樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドはエンジニアリングプラスチ
ックとしての優れた特性を利用して、自動車分野、電気
・電子分野等で幅広く使用されてきている。従来、これ
らの成形品はガラス繊維で強化したナイロン6、ナイロ
ン66が使用されてきたが (特開昭59−161461
号公報) 、近年の技術革新による自動車のエンジンルー
ムの温度上昇やマイクロエレクトロニクスの進展に伴
い、さらに高温雰囲気下での使用に耐え得る成形品の材
料が要求されてきた。しかしながら、ナイロン6やナイ
ロン66の融点 (Tm) はそれぞれ220℃、260℃
でありガラス繊維で強化した場合でも熱変形温度の限界
はそれぞれ融点どまりである。
ックとしての優れた特性を利用して、自動車分野、電気
・電子分野等で幅広く使用されてきている。従来、これ
らの成形品はガラス繊維で強化したナイロン6、ナイロ
ン66が使用されてきたが (特開昭59−161461
号公報) 、近年の技術革新による自動車のエンジンルー
ムの温度上昇やマイクロエレクトロニクスの進展に伴
い、さらに高温雰囲気下での使用に耐え得る成形品の材
料が要求されてきた。しかしながら、ナイロン6やナイ
ロン66の融点 (Tm) はそれぞれ220℃、260℃
でありガラス繊維で強化した場合でも熱変形温度の限界
はそれぞれ融点どまりである。
【0003】最近、これらの高温雰囲気下での使用に耐
え得るコポリアミド樹脂として、テレフタル酸およびイ
ソフタル酸成分を有するコポリアミド樹脂またはそれら
のガラス強化品が数多く提案されている (特開昭59−
161428号公報、特開昭59−155426号公
報、特開昭59−53536号公報、特開昭62−15
6130号公報) 。また、これらの製造法としては、ナ
イロン塩から重合物に至るまで固体状態で重合反応させ
る方法などが提案されている (特開昭62−20527
号公報) 。
え得るコポリアミド樹脂として、テレフタル酸およびイ
ソフタル酸成分を有するコポリアミド樹脂またはそれら
のガラス強化品が数多く提案されている (特開昭59−
161428号公報、特開昭59−155426号公
報、特開昭59−53536号公報、特開昭62−15
6130号公報) 。また、これらの製造法としては、ナ
イロン塩から重合物に至るまで固体状態で重合反応させ
る方法などが提案されている (特開昭62−20527
号公報) 。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のテレフタル酸、イソフタル酸成分を有するコポリアミ
ド樹脂はテレフタル酸成分単位が多くなると溶融粘度が
高くなり通常の溶融重合法では吐出不可能だったり、ポ
リマ融点がポリマの熱分解温度に近いため溶融重合時に
分解や劣化を起こしたりしていた。また、ナイロン塩か
ら重合物に至るまで固体状態で重合反応させる方法は重
合物の組成が安定しないなどの問題があった。
のテレフタル酸、イソフタル酸成分を有するコポリアミ
ド樹脂はテレフタル酸成分単位が多くなると溶融粘度が
高くなり通常の溶融重合法では吐出不可能だったり、ポ
リマ融点がポリマの熱分解温度に近いため溶融重合時に
分解や劣化を起こしたりしていた。また、ナイロン塩か
ら重合物に至るまで固体状態で重合反応させる方法は重
合物の組成が安定しないなどの問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み本発明
者らは、高温雰囲気下での使用に充分耐え得る高い剛性
と高い熱変形温度を有する安価なポリアミド樹脂を安定
して製造する方法について鋭意検討した結果、一次縮合
物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的に
粉砕し、次いで高重合度化することによって効率よく、
安定した高重合度化ポリマを得ることを見出し、本発明
に到達した。すなわち、本発明は下記構造式 (I) で表
わされるヘキサメチレンテレフタルアミド単位、
者らは、高温雰囲気下での使用に充分耐え得る高い剛性
と高い熱変形温度を有する安価なポリアミド樹脂を安定
して製造する方法について鋭意検討した結果、一次縮合
物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的に
粉砕し、次いで高重合度化することによって効率よく、
安定した高重合度化ポリマを得ることを見出し、本発明
に到達した。すなわち、本発明は下記構造式 (I) で表
わされるヘキサメチレンテレフタルアミド単位、
【0006】 および下記構造式 (II) 〜 (IV) から選ばれるいずれか
の単位
の単位
【0007】
【0008】
【0009】 からなり、共重合比率が重量比で (I) / (II) =55
/45〜80/20または (I) / (III)=20/80
〜80/20または (I) / (IV) =55/45〜90
/10の範囲にあるポリアミド樹脂を製造するに際し、
150〜350℃の条件下で、1%硫酸溶液の25℃に
おける相対粘度 (ηr ) が1.04〜2.5の一次縮合
物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的に
粉砕し、次いでその粉砕した一次縮合物を高重合度化す
ることを特徴とするポリアミド樹脂の製造方法である。
/45〜80/20または (I) / (III)=20/80
〜80/20または (I) / (IV) =55/45〜90
/10の範囲にあるポリアミド樹脂を製造するに際し、
150〜350℃の条件下で、1%硫酸溶液の25℃に
おける相対粘度 (ηr ) が1.04〜2.5の一次縮合
物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的に
粉砕し、次いでその粉砕した一次縮合物を高重合度化す
ることを特徴とするポリアミド樹脂の製造方法である。
【0010】本発明において、ポリアミド樹脂とは、ヘ
キサメチレンテレフタルアミド単位(I) と、ヘキサメ
チレンイソフタルアミド単位 (II) 、ヘキサメチレンア
ジパミド単位 (III)およびカプロアミド単位 (IV) から
選ばれるいずれかの単位とから形成される共重合ポリア
ミドであり、 (I) / (II) の共重合比率が重量比で5
5/45〜80/20 (以下、6T/6Iコポリアミド
という) または (I)/ (III)の共重合比率は重量比で
20/80〜80/20 (以下、6T/66コポリアミ
ドという) または (I) / (IV) の共重合比率が重量比
で55/45〜90/10 (以下、6T/6コポリアミ
ドという) のものをいう。
キサメチレンテレフタルアミド単位(I) と、ヘキサメ
チレンイソフタルアミド単位 (II) 、ヘキサメチレンア
ジパミド単位 (III)およびカプロアミド単位 (IV) から
選ばれるいずれかの単位とから形成される共重合ポリア
ミドであり、 (I) / (II) の共重合比率が重量比で5
5/45〜80/20 (以下、6T/6Iコポリアミド
という) または (I)/ (III)の共重合比率は重量比で
20/80〜80/20 (以下、6T/66コポリアミ
ドという) または (I) / (IV) の共重合比率が重量比
で55/45〜90/10 (以下、6T/6コポリアミ
ドという) のものをいう。
【0011】本発明のポリアミド樹脂は6T/6Iの場
合その共重合比率が重量比で55/45〜80/20で
あることが必要であり、好ましくは60/40〜80/
20、より好ましくは60/40〜70/30である。
また、6T/66の場合、その共重合比率が20/80
〜80/20であり、好ましくは25/75〜70/3
0、より好ましくは25/75〜60/40の範囲であ
る。また、6T/6の場合その共重合比率が55/45
〜90/10であり、好ましくは60/40〜85/1
5、より好ましくは60/40〜80/20の範囲であ
る。ここでいう、6T/6I、6T/66、6T/6コ
ポリアミドのヘキサメチレンテレフタルアミド単位共重
合比率がそれぞれ40/60、20/80、55/45
よりも少ないとポリマ融点が低下するために、熱変形温
度などの耐熱性が低下するので好ましくない。また、6
T/6I、6T/66および6T/6のヘキサメチレン
テレフタルアミド単位共重合比率がそれぞれ80/2
0、80/20、90/10よりも多いとポリマ融点が
高くなり耐熱性は向上するが、加工温度が高くなりポリ
マが熱分解を起こすので好ましくない。
合その共重合比率が重量比で55/45〜80/20で
あることが必要であり、好ましくは60/40〜80/
20、より好ましくは60/40〜70/30である。
また、6T/66の場合、その共重合比率が20/80
〜80/20であり、好ましくは25/75〜70/3
0、より好ましくは25/75〜60/40の範囲であ
る。また、6T/6の場合その共重合比率が55/45
〜90/10であり、好ましくは60/40〜85/1
5、より好ましくは60/40〜80/20の範囲であ
る。ここでいう、6T/6I、6T/66、6T/6コ
ポリアミドのヘキサメチレンテレフタルアミド単位共重
合比率がそれぞれ40/60、20/80、55/45
よりも少ないとポリマ融点が低下するために、熱変形温
度などの耐熱性が低下するので好ましくない。また、6
T/6I、6T/66および6T/6のヘキサメチレン
テレフタルアミド単位共重合比率がそれぞれ80/2
0、80/20、90/10よりも多いとポリマ融点が
高くなり耐熱性は向上するが、加工温度が高くなりポリ
マが熱分解を起こすので好ましくない。
【0012】本発明の一次縮合物はモノマー原料水溶液
を加圧式重合槽へ仕込み、攪拌条件下150〜350℃
に加熱することで得られる。重合槽の効率を上げるため
に、原料の形態としては原料混合水溶液を50%以上、
好ましくは65%以上に濃縮して仕込むのが好ましい。
反応温度は150〜350℃にする必要があり、好まし
くは180〜340℃、より好ましくは190〜340
℃である。反応温度が150℃よりも低いと反応時間が
長くなり好ましくない。また、反応温度が350℃より
も高いと、一次縮合物の熱分解による発泡あるいはゲル
状異物の発生などが著しくなり好ましくない。
を加圧式重合槽へ仕込み、攪拌条件下150〜350℃
に加熱することで得られる。重合槽の効率を上げるため
に、原料の形態としては原料混合水溶液を50%以上、
好ましくは65%以上に濃縮して仕込むのが好ましい。
反応温度は150〜350℃にする必要があり、好まし
くは180〜340℃、より好ましくは190〜340
℃である。反応温度が150℃よりも低いと反応時間が
長くなり好ましくない。また、反応温度が350℃より
も高いと、一次縮合物の熱分解による発泡あるいはゲル
状異物の発生などが著しくなり好ましくない。
【0013】本発明の一次縮合物をつくるときの圧力
は、通常0〜100kg/cm2-G、好ましくは2〜70kg
/cm2-G、より好ましくは5〜60kg/cm2-Gに保つよう
に操作される。一次縮合物は少量の水の存在により、顕
著な凝固点降下を与えるために、150〜350℃の温
度で溶融状態のまま重合槽から吐出することができる。
本発明の一次縮合物の1%硫酸溶液の25℃における相
対粘度 (ηr ) は1.04〜2.5であることが必要で
あり、好ましくは1.08〜2.3、より好ましくは
1.08〜2.1の範囲である。相対粘度が1.04未
満の場合、続く高重合度化工程での反応時間が長くな
り、また相対粘度が2.5よりも大きいと一次縮合物の
溶融粘度が高くなりすぎ吐出不良を起こすので好ましく
ない。
は、通常0〜100kg/cm2-G、好ましくは2〜70kg
/cm2-G、より好ましくは5〜60kg/cm2-Gに保つよう
に操作される。一次縮合物は少量の水の存在により、顕
著な凝固点降下を与えるために、150〜350℃の温
度で溶融状態のまま重合槽から吐出することができる。
本発明の一次縮合物の1%硫酸溶液の25℃における相
対粘度 (ηr ) は1.04〜2.5であることが必要で
あり、好ましくは1.08〜2.3、より好ましくは
1.08〜2.1の範囲である。相対粘度が1.04未
満の場合、続く高重合度化工程での反応時間が長くな
り、また相対粘度が2.5よりも大きいと一次縮合物の
溶融粘度が高くなりすぎ吐出不良を起こすので好ましく
ない。
【0014】また、通常のポリアミド重合ではモノマー
および塩中に含まれているトータルCOOH基量とトー
タルNH2 基量が等量になるように原料仕込みするのが
一般的であるが、本発明では原料仕込み時にジカルボン
酸成分またはジアミン成分を過剰にしてCOOH基また
はNH2 基の多い一次縮合物をつくることもできる。好
ましい仕込比は、構成成分モノマーのトータルモル数に
対して0〜10モル%過剰にジカルボン酸成分またはジ
アミン成分を仕込むことである。10モル%より多くな
ると高重合度化が難しくなるので好ましくない。ジカル
ボン酸成分としては特に制限されないがアジピン酸、セ
バシン酸の脂肪族ジカルボン酸成分またはテレフタル酸
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸などを挙げること
ができる。ジアミン成分としては特に制限されないが、
例えばテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ンなどの脂肪族ジアミンなどを挙げることができる。ジ
カルボン酸成分またはジアミン成分を過剰仕込みする場
合、溶融高重合度化工程において、重合速度をコントロ
ールするため、不足分のジアミン成分またはジカルボン
酸成分を添加することもできる。
および塩中に含まれているトータルCOOH基量とトー
タルNH2 基量が等量になるように原料仕込みするのが
一般的であるが、本発明では原料仕込み時にジカルボン
酸成分またはジアミン成分を過剰にしてCOOH基また
はNH2 基の多い一次縮合物をつくることもできる。好
ましい仕込比は、構成成分モノマーのトータルモル数に
対して0〜10モル%過剰にジカルボン酸成分またはジ
アミン成分を仕込むことである。10モル%より多くな
ると高重合度化が難しくなるので好ましくない。ジカル
ボン酸成分としては特に制限されないがアジピン酸、セ
バシン酸の脂肪族ジカルボン酸成分またはテレフタル酸
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸などを挙げること
ができる。ジアミン成分としては特に制限されないが、
例えばテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ンなどの脂肪族ジアミンなどを挙げることができる。ジ
カルボン酸成分またはジアミン成分を過剰仕込みする場
合、溶融高重合度化工程において、重合速度をコントロ
ールするため、不足分のジアミン成分またはジカルボン
酸成分を添加することもできる。
【0015】さらに、一次縮合物の重合度調節、高重合
度化工程での重合度調節を容易にするために、重合度調
節剤の添加が有効である。重合度調節剤としては通常モ
ノアミン化合物、モノカルボン酸化合物が用いられる
が、好ましくは酢酸、安息香酸、ステアリン酸などであ
る。重合調節剤の添加量は、構成成分モノマーのモル数
と塩のジカルボン酸成分単位およびジアミン成分単位の
トータルモル数に対して0〜0.1倍モル、好ましくは
0.0001〜0.05モル用いられる。
度化工程での重合度調節を容易にするために、重合度調
節剤の添加が有効である。重合度調節剤としては通常モ
ノアミン化合物、モノカルボン酸化合物が用いられる
が、好ましくは酢酸、安息香酸、ステアリン酸などであ
る。重合調節剤の添加量は、構成成分モノマーのモル数
と塩のジカルボン酸成分単位およびジアミン成分単位の
トータルモル数に対して0〜0.1倍モル、好ましくは
0.0001〜0.05モル用いられる。
【0016】本発明の一次縮合物をつくる加圧式重合槽
については特に制限がなく、完全混合型反応釜、プラグ
フロー型反応釜など公知のものを使用できる。必要に応
じて多槽式にすることもできる。重合槽から吐出する方
法としては1〜100kg/cm2-Gの加圧下から吐出する
のが好ましく、重合反応時の圧力をそのまま利用した
り、あるいはN2 などの不活性ガスで任意の圧力に加圧
し吐出するのが適当である。また、吐出時間が長くなっ
たり、吐出中の粘度上昇の大きい一次縮合物を吐出する
場合には、重合槽に水または水蒸気を供給し、水蒸気加
圧下で吐出を行うことが好ましい。また、吐出量を調節
するためにギヤポンプなどの定量ポンプを使用すること
もできる。
については特に制限がなく、完全混合型反応釜、プラグ
フロー型反応釜など公知のものを使用できる。必要に応
じて多槽式にすることもできる。重合槽から吐出する方
法としては1〜100kg/cm2-Gの加圧下から吐出する
のが好ましく、重合反応時の圧力をそのまま利用した
り、あるいはN2 などの不活性ガスで任意の圧力に加圧
し吐出するのが適当である。また、吐出時間が長くなっ
たり、吐出中の粘度上昇の大きい一次縮合物を吐出する
場合には、重合槽に水または水蒸気を供給し、水蒸気加
圧下で吐出を行うことが好ましい。また、吐出量を調節
するためにギヤポンプなどの定量ポンプを使用すること
もできる。
【0017】重合槽から吐出した一次縮合物は直接粉砕
機に投入し粉砕するか、あるいはスチールベルトやクー
リングドラムなどに連続的に吐出した後、連続的に粉砕
機に投入することも可能である。また、粉砕機に一次縮
合物を投入する前にシャワーノズルやスプレーガンなど
で圧空あるいは水を直接噴射し一次縮合物を冷却するこ
とも可能である。
機に投入し粉砕するか、あるいはスチールベルトやクー
リングドラムなどに連続的に吐出した後、連続的に粉砕
機に投入することも可能である。また、粉砕機に一次縮
合物を投入する前にシャワーノズルやスプレーガンなど
で圧空あるいは水を直接噴射し一次縮合物を冷却するこ
とも可能である。
【0018】粉砕機としては短時間での粉砕が可能な機
種が適当であり、回転式粉砕機であるピンタイプ、刃タ
イプ、ハンマータイプなどを任意に使用することができ
る。粉砕温度は250℃以下、好ましくは200℃以下
であり、250℃を越える範囲では粉砕機内部で一次縮
合物が融着する危険がある。また、粉砕粒径は10mm以
下、好ましくは5mm以下でよいが、0.2mm以下の微粉
はハンドリング上好ましくない。10mmを越える範囲で
は粉砕した粒子の内部が着色する懸念がある。さらに、
粉砕後の一次縮合物は直ちに風送ブロワ、サイクロンを
用いて、貯蔵サイロなどに風送することも可能である。
種が適当であり、回転式粉砕機であるピンタイプ、刃タ
イプ、ハンマータイプなどを任意に使用することができ
る。粉砕温度は250℃以下、好ましくは200℃以下
であり、250℃を越える範囲では粉砕機内部で一次縮
合物が融着する危険がある。また、粉砕粒径は10mm以
下、好ましくは5mm以下でよいが、0.2mm以下の微粉
はハンドリング上好ましくない。10mmを越える範囲で
は粉砕した粒子の内部が着色する懸念がある。さらに、
粉砕後の一次縮合物は直ちに風送ブロワ、サイクロンを
用いて、貯蔵サイロなどに風送することも可能である。
【0019】本発明においてはこのように粉砕した一次
縮合物を高重合度化する。一次縮合物を高重合度化する
方法としては、溶融機を用いる方法、固相重合する方
法、溶融機、固相重合機を併用する方法などを採用する
ことができる。溶融機を用いる場合、溶融温度は一次縮
合物の融点より10〜70℃高い範囲が好ましい。ま
た、テレフタル酸成分が多くの融点の高い一次縮合物を
用いる場合、ポリマの熱分解や熱劣化を防ぐため上限温
度を370℃以下にする必要がある。溶融押出機として
は押出機、ニーダーを用いることができるが二軸スクリ
ュウ押出機、二軸ニーダーが好ましい。
縮合物を高重合度化する。一次縮合物を高重合度化する
方法としては、溶融機を用いる方法、固相重合する方
法、溶融機、固相重合機を併用する方法などを採用する
ことができる。溶融機を用いる場合、溶融温度は一次縮
合物の融点より10〜70℃高い範囲が好ましい。ま
た、テレフタル酸成分が多くの融点の高い一次縮合物を
用いる場合、ポリマの熱分解や熱劣化を防ぐため上限温
度を370℃以下にする必要がある。溶融押出機として
は押出機、ニーダーを用いることができるが二軸スクリ
ュウ押出機、二軸ニーダーが好ましい。
【0020】溶融機での滞留時間は特に定めないが、好
ましくは20秒以上、特に好ましくは30秒以上であ
る。滞留時間が短かいと有効に高重合度化が進まないた
め好ましくない。滞留時間を長くし高重合度化を進める
ためには、溶融機を2台以上直列につなぐことも有効で
ある。リン系触媒は高重合度化に有効であり、必要に応
じて添加しても良い。また、高重合度化ポリマは必要に
応じて固相重合しさらに重合度を上げることもできる。
ましくは20秒以上、特に好ましくは30秒以上であ
る。滞留時間が短かいと有効に高重合度化が進まないた
め好ましくない。滞留時間を長くし高重合度化を進める
ためには、溶融機を2台以上直列につなぐことも有効で
ある。リン系触媒は高重合度化に有効であり、必要に応
じて添加しても良い。また、高重合度化ポリマは必要に
応じて固相重合しさらに重合度を上げることもできる。
【0021】固相重合する方法としては不活性ガス存在
下で加圧または常圧でする方法、または減圧下でする方
法、あるいはこれらを任意に組み合わせることもでき
る。固相重合温度は130℃〜ポリマ融点以下で行なわ
れ、好ましくは、170℃〜融点−10℃、さらに好ま
しくは200℃〜融点−15℃である。固相重合温度が
130℃よりも低いと反応速度が遅くなり好ましくな
い。固相重合時間は通常の成形品に使用されるポリアミ
ドの相対粘度になるまでの任意の時間を選ぶことができ
る。本発明の重合装置については特に制限がなく、公知
のいずれの方法も使用できる。固相重合装置の具体例と
してはニーダー、二軸パドル式、塔式、回転ドラム式お
よびダブルコーン型の固相重合装置などが挙げられる。
下で加圧または常圧でする方法、または減圧下でする方
法、あるいはこれらを任意に組み合わせることもでき
る。固相重合温度は130℃〜ポリマ融点以下で行なわ
れ、好ましくは、170℃〜融点−10℃、さらに好ま
しくは200℃〜融点−15℃である。固相重合温度が
130℃よりも低いと反応速度が遅くなり好ましくな
い。固相重合時間は通常の成形品に使用されるポリアミ
ドの相対粘度になるまでの任意の時間を選ぶことができ
る。本発明の重合装置については特に制限がなく、公知
のいずれの方法も使用できる。固相重合装置の具体例と
してはニーダー、二軸パドル式、塔式、回転ドラム式お
よびダブルコーン型の固相重合装置などが挙げられる。
【0022】高重合度化によって得られるポリアミド樹
脂の相対粘度 (ηr ) は1.8〜5.0が好ましい。本発明
で得られるポリアミド樹脂には充填剤を添加することが
できる。充填剤とは、ガラス製のビーズ、タルク、カオ
リン、ウオラストナイト、マイカ、シリカ、アルミナ、
ケイソー土、クレー、セッコウ、ベンガラ、グラファイ
ト、二酸化チタン、酸化亜鉛、銅、ステンレスなどの粉
状、板状の無機系化合物、他のポリマー繊維 (炭素繊
維) などであり、好ましくはガラス繊維である。ガラス
繊維としては熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの補強剤
として一般にガラス繊維が用いられるが、特に好ましい
のは直径3〜20μm程度の連続長繊維のストランドか
ら作られたガラスロービング、ガラスチョップドストラ
ンド、ガラス系などである。かかる充填剤の配合割合は
該ポリアミド100重量部に対し0〜200重量部の範
囲にあることが必要であり、好ましくは0を越えて15
0重量部の範囲、特に好ましくは10〜100重量部で
ある。充填剤の配合割合が200重量部を越えると、溶
融時の流動性が悪くなり、薄肉成形品を射出成形するこ
とが困難になるばかりでなく、成形品外観が悪くなるの
で好ましくない。
脂の相対粘度 (ηr ) は1.8〜5.0が好ましい。本発明
で得られるポリアミド樹脂には充填剤を添加することが
できる。充填剤とは、ガラス製のビーズ、タルク、カオ
リン、ウオラストナイト、マイカ、シリカ、アルミナ、
ケイソー土、クレー、セッコウ、ベンガラ、グラファイ
ト、二酸化チタン、酸化亜鉛、銅、ステンレスなどの粉
状、板状の無機系化合物、他のポリマー繊維 (炭素繊
維) などであり、好ましくはガラス繊維である。ガラス
繊維としては熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの補強剤
として一般にガラス繊維が用いられるが、特に好ましい
のは直径3〜20μm程度の連続長繊維のストランドか
ら作られたガラスロービング、ガラスチョップドストラ
ンド、ガラス系などである。かかる充填剤の配合割合は
該ポリアミド100重量部に対し0〜200重量部の範
囲にあることが必要であり、好ましくは0を越えて15
0重量部の範囲、特に好ましくは10〜100重量部で
ある。充填剤の配合割合が200重量部を越えると、溶
融時の流動性が悪くなり、薄肉成形品を射出成形するこ
とが困難になるばかりでなく、成形品外観が悪くなるの
で好ましくない。
【0023】本発明の結晶性ポリアミドに充填剤を配合
する方法については特に制限がなく、公知のいずれの方
法も使用できる。配合方法の具体例としては結晶性コポ
リアミドのペレットに充填剤をドライブレンドし、これ
を単軸スクリューまたは二軸スクリュー押出機で溶融混
練する方法などが挙げられる。押出機で高重合度化する
場合、押出機途中にサイドフィードする方法が生産効率
が高く好ましい。
する方法については特に制限がなく、公知のいずれの方
法も使用できる。配合方法の具体例としては結晶性コポ
リアミドのペレットに充填剤をドライブレンドし、これ
を単軸スクリューまたは二軸スクリュー押出機で溶融混
練する方法などが挙げられる。押出機で高重合度化する
場合、押出機途中にサイドフィードする方法が生産効率
が高く好ましい。
【0024】本発明において、一次縮合物を造るとき、
溶融高重合度化、固相重合、コンパウンドあるいは成形
工程など、必要に応じて触媒、耐熱安定剤、耐候性安定
剤、可塑剤、離型剤、滑剤、結晶核剤、顔料、他の重合
体などを添加することができる。これらの添加剤として
は、耐熱安定剤 (ヒンダードフェノール系、ヒドロキノ
ン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ヨウ化
銅、ヨウ化カリウムなど)、耐候性安定剤 (レゾルシノ
ール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、ヒンダードアミン系など) 、離型剤およ
び滑剤 (モンタン酸およびその塩、そのエステル、その
ハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド
およびポリエチレンワックスなど) 、顔料 (硫化カドミ
ウム、フタロシアニン系化合物、カーボンブラックな
ど) 、および染料 (ニグロシンなど) 、他の重合体 (他
のポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
フェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマ、
ポリエーテルスルホン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリ
スチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン/α−オレフィン共重合体、アイオノマー
樹脂、SBS、SEBSなど) を挙げることができる。
溶融高重合度化、固相重合、コンパウンドあるいは成形
工程など、必要に応じて触媒、耐熱安定剤、耐候性安定
剤、可塑剤、離型剤、滑剤、結晶核剤、顔料、他の重合
体などを添加することができる。これらの添加剤として
は、耐熱安定剤 (ヒンダードフェノール系、ヒドロキノ
ン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ヨウ化
銅、ヨウ化カリウムなど)、耐候性安定剤 (レゾルシノ
ール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、ヒンダードアミン系など) 、離型剤およ
び滑剤 (モンタン酸およびその塩、そのエステル、その
ハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド
およびポリエチレンワックスなど) 、顔料 (硫化カドミ
ウム、フタロシアニン系化合物、カーボンブラックな
ど) 、および染料 (ニグロシンなど) 、他の重合体 (他
のポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
フェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマ、
ポリエーテルスルホン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリ
スチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン/α−オレフィン共重合体、アイオノマー
樹脂、SBS、SEBSなど) を挙げることができる。
【0025】添加剤のコンパウンドは生産性の点から、
溶融機において高重合度化と同時あるいは連続で行うの
がより好ましい。ポリアミドの色調改善には、酸化防止
剤の添加が有効であり、特に次亜リン酸ソーダおよびヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤の添加が好ましい。次
亜リン酸ソーダは一次縮合物の高重合度化促進にも有効
である。
溶融機において高重合度化と同時あるいは連続で行うの
がより好ましい。ポリアミドの色調改善には、酸化防止
剤の添加が有効であり、特に次亜リン酸ソーダおよびヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤の添加が好ましい。次
亜リン酸ソーダは一次縮合物の高重合度化促進にも有効
である。
【0026】本発明のポリアミドはスイッチ類、超小型
スライドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウジ
ング、ランプソケット、結束バンド、コネクタ、コネク
タのハウジング、コネクタのシェル、ICソケット類、
コイルボビン、ポビンカバー、リレー、リレーボック
ス、コンデンサーケース、モーターの内部部品、小型モ
ーターのケース、ギヤ・カム、ダンシングプーリー、ス
ペーサー、インシュレーター、ファスナー、バックル、
ワイヤークリップ、自転車ホイール、キャスター、ヘル
メット、端子台、電動工具のハウジング、スターターの
絶縁部分、スポイラー、キャニスター、ラジエータータ
ンク、チャンバータンク、リザーバータンク、ヒューズ
ボックス、エアークリーナーケース、エアコンファン、
ターミナルのハウジング、ホイールカバー、吸排気パイ
プ、ベアリングリテナー、シリンダーヘッドカバー、イ
ンテークマニホールド、ウオーターパイプインペラ、ク
ラッチレリーズ、スピーカー振動板、耐熱容器、電子レ
ンジ部品、炊飯器部品、プリンタリボンガイドなどに代
表される電気・電子関連部品、自動車・車両関連部品、
家電・事務電気製品部品、コンピューター関連部品、フ
ァクシミリ・複写機関連部品、機械関連部品、その他各
種用途に有用である。
スライドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウジ
ング、ランプソケット、結束バンド、コネクタ、コネク
タのハウジング、コネクタのシェル、ICソケット類、
コイルボビン、ポビンカバー、リレー、リレーボック
ス、コンデンサーケース、モーターの内部部品、小型モ
ーターのケース、ギヤ・カム、ダンシングプーリー、ス
ペーサー、インシュレーター、ファスナー、バックル、
ワイヤークリップ、自転車ホイール、キャスター、ヘル
メット、端子台、電動工具のハウジング、スターターの
絶縁部分、スポイラー、キャニスター、ラジエータータ
ンク、チャンバータンク、リザーバータンク、ヒューズ
ボックス、エアークリーナーケース、エアコンファン、
ターミナルのハウジング、ホイールカバー、吸排気パイ
プ、ベアリングリテナー、シリンダーヘッドカバー、イ
ンテークマニホールド、ウオーターパイプインペラ、ク
ラッチレリーズ、スピーカー振動板、耐熱容器、電子レ
ンジ部品、炊飯器部品、プリンタリボンガイドなどに代
表される電気・電子関連部品、自動車・車両関連部品、
家電・事務電気製品部品、コンピューター関連部品、フ
ァクシミリ・複写機関連部品、機械関連部品、その他各
種用途に有用である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、実施例および比較
例中の諸特性は次の方法で測定した。 1) 融点 (Tm) DSC (PERKIN-ELMER7型) を用い、サンプル8〜10m
gを昇温速度20℃/min で測定して得られた融解曲線
の最大値を示す温度をTmとした。 2) 成形品の物性は次の方法で測定した。
明するが、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、実施例および比較
例中の諸特性は次の方法で測定した。 1) 融点 (Tm) DSC (PERKIN-ELMER7型) を用い、サンプル8〜10m
gを昇温速度20℃/min で測定して得られた融解曲線
の最大値を示す温度をTmとした。 2) 成形品の物性は次の方法で測定した。
【0028】 引張り強度 :ASTM−D638 曲げ強度 :ASTM−D790 曲げ弾性率 :ASTM−D790 Izod衝撃強度 :ASTM−D256 熱変形温度 (HDT) :ASTM−D648 荷重
4.6kgf/cm2 荷重18.6kgf/cm2 <実施例1>ヘキサメチレンアンモニウムアジペート
(66塩) 15.0kg、テレフタル酸とヘキサメチレン
ジアミンの塩 (6T塩) 15.0kg、安息香酸134g
およびイオン交換水7.5kgを0.1m3 のバッチ式重
合槽に仕込み、窒素置換を充分行った後水蒸気圧17.
5kg/cm2-Gの加圧下で加熱を続けた。攪拌下3.5h
かけて230℃に昇温した後、180℃に加熱したイオ
ン交換水を3l/hの割合で重合槽に添加しながら、さ
らに30分間225℃〜230℃で維持し反応を完結さ
せた後、重合槽低部から大気中に一次縮合物を長さ8
m、巾0.5mのスチールベルト上に50kg/hの割合
で吐出した。スチールベルト出の一次縮合物を連続的に
(株) ホソカワマイクロのDKA06型回転ハンマー式
粉砕機に供給し回転数500rpm 、スクリーン穴径15
mmを用いて粉砕した。平均粒径1mmφ以下の白色の粉体
を得た。得られた一次縮合物の相対粘度はηr は1.1
5、融点は289℃であった。この一次縮合物を100
℃で24hr真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押
出機で260℃〜335℃の温度条件で溶融押出しをし
た。ポリマ粘度ηr =2.70、ポリマ融点295℃の
白色ペレットを得た。このペレット100重量部に対し
て長さ3mm直径13μmのガラス繊維チョップドストラ
ンド50重量部をドライブレンドし、30mmφの単軸押
出機でポリマ融点+20℃の温度で溶融混合した。この
混合物を射出成形機により成形し、テストピースを作成
した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示
す。 <実施例2>ε−カプロラクラムの85wt%水溶液=1
0.59kg、テレフタル酸12.36kg、ヘキサメチレ
ンジアミンの64.5wt%水溶液13.41kg、安息香
酸188gおよびイオン交換水7.0kgを0.1m3 の
バッチ式加圧重合槽に仕込み、窒素置換を充分に行った
後、水蒸気圧40kg/cm2-Gの加圧下で加熱を続けた。
攪拌下5時間かけて270℃に昇温した後、240℃に
加熱したイオン交換水を定量ポンプで2l/hの割合で
重合槽に供給しながら、さらに270〜275℃で1h
維持し反応を完結させた。実施例1と同様の方法で吐出
を行った後 (株) ホーライ社製の粉砕機UG280で回
転数350rpm 、スクリーン径12mmを用いて粉砕し、
平均粒径2mmの白色の粉体を得た。この一次縮合物の融
点は303℃、ηr は1.53であった。これを100
で24h乾燥した後、実施例1の方法で溶融押出し、コ
ンパウンドおよび成形し評価した。結果を表1に示し
た。 <実施例3>テレフタル酸6.18kg、イソフタル酸1
1.48kg、ヘキサメチレンジアミンの64.5wt%水
溶液を19.13kg、25wt%酢酸水溶液255gおよ
びイオン交換水6.0kgを0.1m3 のバッチ式重合槽
に仕込み、窒素置換を充分行った後水蒸気圧40kg/cm
2-Gの加圧下で加熱を続けた。攪拌下5hrかけて270
℃に昇温した後、さらに1h270〜275℃で維持し
反応を完結させた後、実施例1と同様に吐出および粉砕
を行った。この際、スチールベルト上でスプレーガンを
用いてイオン交換水を30kg/hの割合で噴射し、一次
縮合物を冷却しながら粉砕機に連続投入した。粒径5mm
φ以下の白色粉体を得た。この一次縮合物の粘度はηr
=1.47、融点322℃であった。得られた一次縮合
物を100℃で24hr真空乾燥した後、溶融押出し、コ
ンパウンドおよび成形をし評価した。結果を表1に示し
た。 <実施例4>実施例2と同一方法で重合した一次縮合物
を100℃で24hr真空乾燥した後、井上製作所製二軸
ニーダー (KHD−0030型) に7kgの一次縮合物を
入れ、N2 ブロー下で3hかけて室温から250℃に昇
温した。250℃到達後さらに3h固相重合反応を続け
た後、室温まで冷却した。ηr =2.75、融点=30
4℃の白色の粉体を得た。この粉体を用いて実施例1の
方法にしたがってコンパウントおよび成形し、評価した
結果を表1に示した。 <比較例1>実施例2と同一条件で一次縮合物の重合を
行った後、長さ1.5m、巾1.5m、深さ0.6mの
ステンレス容器にイオン交換水を入れ、攪拌しながら水
中に吐出させ、白色の沈澱物を得た。瀘布付竪型遠心脱
水機で脱水した後、二軸パドルドライヤー (奈良機械製
作所 (株) NPD−1.6W) を用いて110℃の温度
で乾燥を行った。乾燥途中で一次縮合物がダンゴ状に固
まり始め、パドル軸が過負荷になり電動機が停止した。 <比較例2>実施例3と同一条件で重合および吐出を行
った。スチールベルト吐出後、一次縮合物を粉砕しない
で長さ1.5m、巾1.5m、深さ0.6mのステンレ
ス容器に連続的に入れた。一次縮合物 (塊状物) は短時
間のうちに表面が黄色に、内部は褐色に着色した。 <比較例3〜4>一次縮合物の相対粘度が本発明を外れ
たものにつき、表1に示す条件の他は実施例1と同様な
方法で重合を行った。一次縮合物のηr が低いもの (比
較例3)は十分な高重合度化が達成されず、一方、一次
縮合物のηr が高いもの (比較例4) は一次縮合物の吐
出が安定しなかった。
4.6kgf/cm2 荷重18.6kgf/cm2 <実施例1>ヘキサメチレンアンモニウムアジペート
(66塩) 15.0kg、テレフタル酸とヘキサメチレン
ジアミンの塩 (6T塩) 15.0kg、安息香酸134g
およびイオン交換水7.5kgを0.1m3 のバッチ式重
合槽に仕込み、窒素置換を充分行った後水蒸気圧17.
5kg/cm2-Gの加圧下で加熱を続けた。攪拌下3.5h
かけて230℃に昇温した後、180℃に加熱したイオ
ン交換水を3l/hの割合で重合槽に添加しながら、さ
らに30分間225℃〜230℃で維持し反応を完結さ
せた後、重合槽低部から大気中に一次縮合物を長さ8
m、巾0.5mのスチールベルト上に50kg/hの割合
で吐出した。スチールベルト出の一次縮合物を連続的に
(株) ホソカワマイクロのDKA06型回転ハンマー式
粉砕機に供給し回転数500rpm 、スクリーン穴径15
mmを用いて粉砕した。平均粒径1mmφ以下の白色の粉体
を得た。得られた一次縮合物の相対粘度はηr は1.1
5、融点は289℃であった。この一次縮合物を100
℃で24hr真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押
出機で260℃〜335℃の温度条件で溶融押出しをし
た。ポリマ粘度ηr =2.70、ポリマ融点295℃の
白色ペレットを得た。このペレット100重量部に対し
て長さ3mm直径13μmのガラス繊維チョップドストラ
ンド50重量部をドライブレンドし、30mmφの単軸押
出機でポリマ融点+20℃の温度で溶融混合した。この
混合物を射出成形機により成形し、テストピースを作成
した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示
す。 <実施例2>ε−カプロラクラムの85wt%水溶液=1
0.59kg、テレフタル酸12.36kg、ヘキサメチレ
ンジアミンの64.5wt%水溶液13.41kg、安息香
酸188gおよびイオン交換水7.0kgを0.1m3 の
バッチ式加圧重合槽に仕込み、窒素置換を充分に行った
後、水蒸気圧40kg/cm2-Gの加圧下で加熱を続けた。
攪拌下5時間かけて270℃に昇温した後、240℃に
加熱したイオン交換水を定量ポンプで2l/hの割合で
重合槽に供給しながら、さらに270〜275℃で1h
維持し反応を完結させた。実施例1と同様の方法で吐出
を行った後 (株) ホーライ社製の粉砕機UG280で回
転数350rpm 、スクリーン径12mmを用いて粉砕し、
平均粒径2mmの白色の粉体を得た。この一次縮合物の融
点は303℃、ηr は1.53であった。これを100
で24h乾燥した後、実施例1の方法で溶融押出し、コ
ンパウンドおよび成形し評価した。結果を表1に示し
た。 <実施例3>テレフタル酸6.18kg、イソフタル酸1
1.48kg、ヘキサメチレンジアミンの64.5wt%水
溶液を19.13kg、25wt%酢酸水溶液255gおよ
びイオン交換水6.0kgを0.1m3 のバッチ式重合槽
に仕込み、窒素置換を充分行った後水蒸気圧40kg/cm
2-Gの加圧下で加熱を続けた。攪拌下5hrかけて270
℃に昇温した後、さらに1h270〜275℃で維持し
反応を完結させた後、実施例1と同様に吐出および粉砕
を行った。この際、スチールベルト上でスプレーガンを
用いてイオン交換水を30kg/hの割合で噴射し、一次
縮合物を冷却しながら粉砕機に連続投入した。粒径5mm
φ以下の白色粉体を得た。この一次縮合物の粘度はηr
=1.47、融点322℃であった。得られた一次縮合
物を100℃で24hr真空乾燥した後、溶融押出し、コ
ンパウンドおよび成形をし評価した。結果を表1に示し
た。 <実施例4>実施例2と同一方法で重合した一次縮合物
を100℃で24hr真空乾燥した後、井上製作所製二軸
ニーダー (KHD−0030型) に7kgの一次縮合物を
入れ、N2 ブロー下で3hかけて室温から250℃に昇
温した。250℃到達後さらに3h固相重合反応を続け
た後、室温まで冷却した。ηr =2.75、融点=30
4℃の白色の粉体を得た。この粉体を用いて実施例1の
方法にしたがってコンパウントおよび成形し、評価した
結果を表1に示した。 <比較例1>実施例2と同一条件で一次縮合物の重合を
行った後、長さ1.5m、巾1.5m、深さ0.6mの
ステンレス容器にイオン交換水を入れ、攪拌しながら水
中に吐出させ、白色の沈澱物を得た。瀘布付竪型遠心脱
水機で脱水した後、二軸パドルドライヤー (奈良機械製
作所 (株) NPD−1.6W) を用いて110℃の温度
で乾燥を行った。乾燥途中で一次縮合物がダンゴ状に固
まり始め、パドル軸が過負荷になり電動機が停止した。 <比較例2>実施例3と同一条件で重合および吐出を行
った。スチールベルト吐出後、一次縮合物を粉砕しない
で長さ1.5m、巾1.5m、深さ0.6mのステンレ
ス容器に連続的に入れた。一次縮合物 (塊状物) は短時
間のうちに表面が黄色に、内部は褐色に着色した。 <比較例3〜4>一次縮合物の相対粘度が本発明を外れ
たものにつき、表1に示す条件の他は実施例1と同様な
方法で重合を行った。一次縮合物のηr が低いもの (比
較例3)は十分な高重合度化が達成されず、一方、一次
縮合物のηr が高いもの (比較例4) は一次縮合物の吐
出が安定しなかった。
【0029】
【0030】
【発明の効果】本発明の製造方法を採用することによっ
て、テレフタル酸成分を有するポリアミド樹脂で、高重
合度のものが効率よく安定して製造することができる。
て、テレフタル酸成分を有するポリアミド樹脂で、高重
合度のものが効率よく安定して製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記構造式 (I) で表わされるヘキサメ
チレンテレフタルアミド単位、 および下記構造式 (II) 〜 (IV) から選ばれるいずれか
の単位 からなり、共重合比率が重量比で (I) / (II) =55
/45〜80/20または (I) / (III)=20/80
〜80/20または (I) / (IV) =55/45〜90
/10の範囲にあるポリアミド樹脂を製造するに際し、
150〜350℃の条件下で、1%硫酸溶液の25℃に
おける相対粘度 (ηr ) が1.04〜2.5の一次縮合
物を重合し、重合槽から一次縮合物を吐出させ連続的に
粉砕し、次いでその粉砕した一次縮合物を高重合度化す
ることを特徴とするポリアミド樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17556593A JPH0726015A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | ポリアミド樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17556593A JPH0726015A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | ポリアミド樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0726015A true JPH0726015A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=15998309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17556593A Pending JPH0726015A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | ポリアミド樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0726015A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6130312A (en) * | 1995-05-24 | 2000-10-10 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Production of aromatic polyamide |
JP2003082097A (ja) * | 2001-09-11 | 2003-03-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | ポリアミドとガラスとの複合体から成るパルプと粒子の製造法 |
JP2008239908A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-09 | Mitsui Chemicals Inc | ポリアミドの製造方法 |
JP2010530459A (ja) * | 2007-06-20 | 2010-09-09 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ポリアミドの製造方法 |
JP2012031271A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Unitika Ltd | ポリアミドの製造方法 |
JP2012180486A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-20 | Unitika Ltd | ポリアミド低重合体の製造方法 |
JP2012188557A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Unitika Ltd | ポリアミドの製造方法 |
US20170044318A1 (en) * | 2014-05-23 | 2017-02-16 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Copolymerized Polyamide Resin, Method for Preparing Same, and Molded Product Comprising Same |
-
1993
- 1993-07-15 JP JP17556593A patent/JPH0726015A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003082097A (ja) * | 2001-09-11 | 2003-03-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | ポリアミドとガラスとの複合体から成るパルプと粒子の製造法 |
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