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JP5082589B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図12および図13に示すように構成されている。図12に示すように、ケーシング50の内側には入力軸(回転中心軸)1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図13参照)が回転自在に挟持されている。
図12中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図12の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図12のA−A線に沿う断面図である図13に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を揺動自在に支持するため、ヨーク23A,23Bの四隅には、円形の支持孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には、円形の係止孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、僅かに変位できるように支持されている。これらの支持ポスト64,68はそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
したがって、ヨーク23A,23Bは、各支持ポスト64,68に支持された状態で、その一端部が第1キャビティ221の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ222の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図13に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図13においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図13の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図13の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図13の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は球状凹面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図13で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラス軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(転動体)26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図13の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図13の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、上記構成のトロイダル型無段変速機では、前述したように、入力側ディスク2から出力側ディスク3に対して押し付け力を円滑に伝えるべくトラニオン15に対してパワーローラ11が揺動できるように、パワーローラ11を支持する変位軸23の先端部23bと基端部23aとが互いにオフセットしている。すなわち、パワーローラ11をトラニオン15に対して支持する支軸(変位軸23の基端部23a)すなわち内孔21の軸心に対してパワーローラ11の回転軸(変位軸23の先端部23b)が偏心している。これは、図14に示すように外輪28と変位軸23とが一体となった構造においても同様である。
しかしながら、このような構造では、変位軸23のオフセット形状を実現するために加工コストが増大することは避けられず、また、前記オフセットに伴う制約によりトラニオン15の小型・軽量化が阻害されてしまう。更に、パワーローラ11をはじめとする変位軸23周りでの揺動回転動作により、スラスト荷重を支持する軸受が滑り運動を行なうこととなるため、揺動抵抗が大きくなってしまうという問題もある。
そのため、従来から、様々な工夫により、パワーローラ11を支持する軸部のオフセットを回避するようにした技術が提案されてきている。例えば、特許文献1には、トラニオン15と外輪28との間に介挿されたリニアベアリングのみをもって外輪28を入力軸1の軸方向に沿ってスライドできるようにトラニオン15のポケット部P内に支持することにより、外輪28をトラニオン15に対して滑り案内する構造が開示されている。
また、特許文献2には、トラニオン15の支持板部16のポケット部P側に面する支持面と外輪28とにそれぞれ平面部を設け、これらの平面部同士の間にころ軸受を介挿する構造が開示されている。
特開平7−198014号公報 特開2004−138249号公報(図4)
しかしながら、特許文献1に開示された構造では、トラニオン15と外輪28との間に介挿されたリニアベアリングのみをもって外輪28をトラニオン15によって滑り案内しているため、摩擦抵抗が大きく、入力側ディスク2から出力側ディスク3に対して押し付け力が円滑に伝わらない虞がある。そのため、出力側ディスク3側で押し付け力が不足する可能性もある。
一方、特許文献2に開示された構造では、精度良く加工しなければならない平面部がトラニオン15および外輪28の両方に設けられているので、加工コストが高くなるという問題がある。また、ころ軸受の循環機構を形成することが困難であるため、完全に転がり案内することが難しい。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、パワーローラを支持する軸部のオフセットを回避しつつ、安価且つ簡単な構造により、外輪とともにパワーローラをトラニオンに対して円滑に転がり案内することができる、加工性の良いトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの回転中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持するトラニオンと、前記パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承するスラスト軸受とを備え、前記スラスト軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪と外輪との間で転動する転動体とを有して成るトロイダル型無段変速機において、前記トラニオンに、互いに対向し前記パワーローラの回転中心軸と直交するとともに前記枢軸と直交する方向に延びる一対の案内面部が設けられ、前記パワーローラに前記枢軸に沿う方向の接線力が作用したときに、これらの案内面部に前記外輪の外周面が当接可能となっていることを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、トラニオンに、互いに対向しかつパワーローラの回転中心軸と直交するとともに枢軸と直交する方向に延びる一対の案内面部が設けられており、パワーローラに枢軸に沿う方向の接線力が作用したときに、これらの案内面部の一方に外輪の外周面が当接し、該案内面部上を外輪が転がることにより、パワーローラの回転中心軸と直交するとともに枢軸と直交する方向に外輪(したがってパワーローラ)がスライドするので、パワーローラを支持する軸部のオフセットを回避しつつ、外輪とともにパワーローラをトラニオンに対して円滑に転がり案内することができ、したがって入力側ディスクから出力側ディスクへ押し付け力を円滑に伝えることができる。また、このような作用効果は、トラニオンに一対の案内面部を設けるだけで実現できるため、構造が簡単であり、また、精度の高い多数の加工を施さなくても済むため(パワーローラを支持する軸部をオフセットさせなくて済むため)、加工性が良好であり且つ安価である。
なお、案内面部の摩耗を抑制するために、案内面部は硬度が高められていることが好ましい。さらに、案内面部は研削などにより面粗度を高めておくことが好ましい。また、摩擦力を低減し摩耗を抑制するために、案内面部および外輪の外周面の少なくとも一方に、摩擦係数低減処理が施されていることが好ましい。このために、例えば、案内面部および外輪の外周面の少なくとも一方に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)あるいは二硫化モリブデン(MoS)などの皮膜を形成することが好ましい。
また、請求項2に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、前記案内面部は、前記トラニオンに一体に形成されていることを特徴とする。
この請求項2に記載された発明においては、案内面部がトラニオンに一体に形成されているので、構造を簡素化することができる。
また、請求項3に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、前記案内面部は、前記トラニオンに設けられた案内部材に形成されていることを特徴とする。
この請求項3に記載された発明においては、案内面部がトラニオンに設けられた案内部材に形成されているので、案内面部が摩耗などして交換が必要になった場合などに、案内部材のみを交換すれば済む利点がある。
また、請求項4に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項3に記載された発明において、前記案内部材は、前記外輪と前記トラニオンとの間に設けられたスラスト軸受部材と一体に形成されていることを特徴とする。
ここで、スラスト軸受としては、特に限定されるものではないが、放射状に針状ころを配置したいわゆるニードル軸受もしくは薄板状のすべり軸受が好ましい。
この請求項4に記載された発明においては、外輪と前記トラニオンとの間に設けられたスラスト軸受部材に、案内部材が一体に形成されているので、部品点数を低減でき、製造コストを低減することができる。
また、請求項5に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載された発明において、前記案内面部および前記外輪の外周面の少なくとも一方には、クラウニングが設けられていることを特徴とする。
この請求項5に記載された発明においては、案内面部および外輪の外周面の少なくとも一方にクラウニングが設けられているので、入出力側ディスクとパワーローラとの押し付け力によりトラニオンが変形した場合においても、外輪と案内面部との良好な接触状態を維持することができるため、エッジロードによる摩耗や摩擦の増大を防ぐことができる。
また、請求項6に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載された発明において、前記トラニオンは、支持板部と、この支持板部の前記枢軸に沿う方向両端部に該支持板部の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部と、これらの一対の折れ曲がり壁部の先端部同士を連結する連結部とを備えており、前記パワーローラは、前記支持板部と前記一対の折れ曲がり壁部と前記連結部との間に配置されていることを特徴とする。
パワーローラを支持するトラニオンには、パワーローラに作用する押し付け力の大きな力が負荷されるので、この力によりトラニオンが変形して、パワーローラとディスクの接触位置が変化し、動力伝達効率が低下するのを防止するために、トラニオンの剛性を高めることが好ましい。この請求項6に記載された発明においては、連結部によりトラニオンの一対の折れ曲がり壁部の先端部同士を連結する構成としたので、トラニオンの剛性を高めることができる。そして、前記連結部をトラニオンの一対の折れ曲がり壁部と一体に形成しても、パワーローラ部をトラニオンの横から支持板部と一対の折れ曲がり壁部と連結部との間に挿入して配置することができ、したがって連結部をトラニオンと一体に形成して、トラニオンに連結部を取り付けるための取付手段を省略することができので、安価にトラニオンの剛性を高めることが可能になる。
また、請求項7に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載された発明において、前記トラニオンは、支持板部と、この支持板部の前記枢軸に沿う方向両端部に該支持板部の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部とを備え、前記支持板部の内側面と前記一対の折れ曲がり壁部とにより前記外輪および前記パワーローラを収容する収容空間が形成され、この収容空間のうち、前記外輪を収容する外輪収容空間の前記枢軸に沿う方向の寸法が前記パワーローラを収容するパワーローラ収容空間の前記枢軸に沿う方向の寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする。
この請求項7に記載された発明においては、外輪を収容する外輪収容空間の枢軸に沿う方向の寸法がパワーローラを収容するパワーローラ収容空間の枢軸に沿う方向の寸法よりも小さく設定されているので、外輪の外径をパワーローラの外径より小さくできるため、パワーローラの傾転時に、外輪の外周部が入出力ディスクのトラクション面(内側面)に接触するのを防止することができる。
本発明のトロイダル型無段変速機によれば、トラニオンに、互いに対向しかつパワーローラの回転中心軸と直交するとともに枢軸と直交する方向に延びる一対の案内面部が設けられており、パワーローラに枢軸に沿う方向の接線力が作用したときに、これらの案内面部の一方に外輪の外周面が当接し、該案内面部上を外輪が転がることにより、パワーローラの回転中心軸と直交するとともに枢軸と直交する方向に外輪がスライドするので、パワーローラを支持する軸部のオフセットを回避しつつ、安価且つ簡単な構造により、外輪とともにパワーローラをトラニオンに対して円滑に転がり案内することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、トラニオンに対するパワーローラの支持構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図12〜図14と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1および図2は本発明の第1の実施形態を示している。図示のように、本実施形態においては、パワーローラ11を支持する軸部のオフセットを回避しつつ、トラニオン15に対してパワーローラ11を円滑に揺動且つ転がり案内できるような構造が採用されている。より具体的には、外輪28は、スラスト玉軸受24の外輪を形成する概略円板状の外輪本体部28aと、この外輪本体部28aの内側面の中心から垂直に延び、パワーローラ11を回転可能に支持する軸部28bとから成っている(前述した従来構造の外輪28と変位軸23とがいわば一体となった構造を成している)。外輪本体部28aは、パワーローラ11の回転中心軸すなわち軸部28bの回転中心軸と同心の外周面110を有している。外輪本体部28aの外周面110にはクラウニングが施されている。
外輪28は、トラニオン15の内側の凹状のポケット部P内に収容されており、トラニオン15には、この外輪本体部28aの外周面110に対向する位置に、互いに対向しかつパワーローラ11の回転中心軸(回転軸)と直交捩れ方向に沿って延びる一対の案内面部120,120が形成されている。より詳しく説明すると、一対の案内面部120,120は、パワーローラ11の回転中心軸(回転軸)と直交するとともに枢軸14と直交する方向に延びている。各案内面部120は、各案内面部120は、トラニオン15の折れ曲がり壁部20の内側面から内側に向かってほぼ四角板状に少し突出している突出部のほぼ四角形の平面からなる先端面(前面)により形成されている。各案内面部120は、トラニオン15の折れ曲がり壁部20において、ディスク2,3の回転中心軸に沿う方向のほぼ中央部に形成されている。各案内面部120は、高周波焼入れなどにより硬度が高められ、また研削加工により面粗度が高められている。これらの案内面部120,120の間の距離は、外輪本体部28aの外径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
また、案内面部120,120および外輪28の外輪本体部28aの外周面110の少なくとも一方に、摩擦係数低減処理が施されている。摩擦係数低減処理としては、例えば、案内面部120,120および外輪本体部28aの外周面110の少なくとも一方に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)あるいは二硫化モリブデン(MoS)などの皮膜を形成する。
また、トラニオン15の支持板部16の内側面と一対の折れ曲がり壁部20,20とにより形成された凹状のポケット部Pは、外輪28およびパワーローラ11を収容する収容空間となっており、この収容空間のうち、外輪28を収容する外輪収容空間の枢軸に沿う方向の寸法L1がパワーローラ11を収容するパワーローラ収容空間の枢軸に沿う方向の寸法L2よりも小さく設定されている。
また、トラニオン15と外輪本体部28aとの間には、パワーローラ11に加わるスラスト方向(パワーローラ11の小端面側から大端面側に向かう方向)の荷重を支承するスラスト転がり軸受130が介挿されている。
また、軸部28bとパワーローラ11との間には、ラジアル転がり軸受140が介挿されている。
したがって、上記構成では、パワーローラ11に対してラジアル方向(トラニオン15の枢軸14に沿う方向;図中y方向)の接線力が作用すると、パワーローラ11が枢軸14,14の一方側(図中y方向)に変位し、これに伴い外輪本体部28aの外周面110がトラニオン15の案内面部120,120の一方に押し付けられる。そして、外輪本体部28aはこの案内面部120上を転がることができる。すなわち、外輪本体部28aしたがってパワーローラ11は、トラニオン15に対してパワーローラ11の回転中心軸と直交するとともに枢軸14と直交する方向(トラニオン15が傾転前の図ではディスク2,3の回転中心軸に沿う方向;図中x方向)に移動することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、トラニオン15に、互いに対向しかつパワーローラ11の回転中心軸と直交するとともに枢軸14と直交する方向に延びる一対の案内面部120,120が設けられており、パワーローラ11にラジアル方向の接線力が作用したときに、これらの案内面部120,120の一方に外輪28の外輪本体部28aの外周面110が当接し、該案内面部120上を外輪本体部28aが転がることにより、パワーローラ11の回転中心軸と直交するとともに枢軸14と直交する方向に外輪28したがってパワーローラ11がスライドするので、パワーローラ11を支持する軸部のオフセットを回避しつつ、外輪28とともにパワーローラ11をトラニオン15に対して小さい摩擦抵抗で円滑に転がり案内することができ、よって入力側ディスク2から出力側ディスク3へ押し付け力を円滑に伝えることができる。また、トラニオン15に一対の案内面部120,120を設けるだけでこのような作用効果を実現できるので、構造が簡単であり、また、精度の高い多数の加工を施さなくても済むため(パワーローラを支持する軸部をオフセットさせなくて済むため)、加工性が良好であり、且つ安価である。
また、本実施形態においては、案内面部120,120がトラニオン15に一体に形成されているので、構造を簡素化することができる。
さらに、外輪28の外輪本体部28aの外周面110にクラウニングが施されているので、入出力側ディスク2,3とパワーローラ11との押し付け力によりトラニオン15が変形した場合においても、外輪本体部28aの外周面110と案内面部120との良好な接触状態を維持することができるため、エッジロードによる摩耗や摩擦の増大を防ぐことができる。
また、本実施形態においては、案内面部120,120の硬度が焼き入れなどにより高められているので、案内面部120,120の摩耗を抑制することができる。
さらに、案内面部120,120は研削などにより面粗度が高められ、また摩擦係数低減のための皮膜が形成されているので、摩擦力を低減できて、摩耗を抑制できる。
また、本実施形態においては、パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承するスラスト転がり軸受130がトラニオン15と外輪28との間に介挿されているため、トラニオン15に対するパワーローラ11の転がり案内性能を更に高めることができる。
また、本実施形態においては、ポケット部P(収納空間)のうち、外輪28を収容する外輪収容空間の枢軸に沿う方向の寸法L1がパワーローラ11を収容するパワーローラ収容空間の枢軸に沿う方向の寸法L2よりも小さく設定されているので、外輪28の外径がパワーローラ11の外径より小さなっているため、パワーローラ11の傾転時に、外輪28の外周部が入出力ディスクのトラクション面(内側面)に接触するのを防止することができる。
図3は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態においては、一対の案内面部120,120がトラニオン15に一体に形成されているのではなく、トラニオン15に設けられた四角板状の一対の案内部材150,150の四角形の平面からなる前面により形成されている。また、外輪本体部28aの外周面110にクラウニングが施されていないが、各案内部材150の各案内面部120にクラウニングが施されている。一対の案内面部120,120の構成を含め、その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、同一構成要素に同一符号を付してその説明を省略する。
案内部材150は、トロイダル型無段変速機の作動中に、トラニオン15に対して動かないようにトラニオン15に装着されていればよい。このようなトラニオン15に対する案内部材150の取付方法としては、例えば、図4に示すように、加締めK,Kによる方法がある。すなわち、トラニオン15の折れ曲がり壁部20の内側面に、内側および支持板部16と反対側に開口したほぼ四角板状の凹部151を設け、この凹部151に、ほぼ四角板状の案内部材150を案内面部120を折れ曲がり壁部20の内側面から少し突出させて挿入し、そして支持板部16と反対側の開口の両側の近傍を加締めている。
または、図5に示すように、凹部151の底面152をテーパ面に形成するとともに、案内部材150の後面153をこれに対応するテーパ面に形成し、凹部151に案内部材150を挿入する。
または、図6に示すように、トラニオン15の折れ曲がり壁部20の内側面に、内側に開口したほぼ四角板状の凹部155を設け、この凹部155に案内部材150を挿入する。
本実施形態においては、トラニオン15とは別個の案内部材150に案内面部120が形成され、一対の案内部材150,150がトラニオン15に取り付けられているので、案内面部120が摩耗などして交換が必要になった場合などに、トラニオン15を交換することなく、案内部材150のみを交換すれば済む。そのほかに、前述の第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本実施形態では、案内部材150の案内面部120にクラウニングを施こしたが、これに代えて、外輪本体部28aの外周面110にクラウニングを施してもよく、さらには両方にクラウニングを施してもよい。クラウニングは、端部クラウニングでもあるいは全面クラウニングでもよい。
図7ないし図9は本発明の第3の実施形態を示している。本実施形態においては、四角板状の一対の案内部材150,150がスラスト転がり軸受(スラスト軸受)130の円環板状の軌道輪160と一体に形成されている。すなわち、軌道輪160の外周面の点対象の位置に断面形状がL字状に外方に突出された一対の突出片161,161が設けられており、各突出片161,161の四角板状の垂直部が案内部材(案内部)150,150となっている。各案内部材150,150の四角形の平面からなる内側面がそれぞれ、案内面120,120となっている。
スラスト転がり軸受130は、前述したように、トラニオン15と外輪本体部28aとの間に介挿されており、パワーローラ11に加わるスラスト方向(パワーローラ11の小端面側から大端面側に向かう方向)の荷重を支承する。このスラスト転がり軸受130は、スラストニードル軸受(スラストころ軸受)により構成されており、外輪本体部28aの外側面および軌道輪160により形成される各軌道面上を転動する。このスラストニードル軸受の針状ころは、一方向に配置するなどしてもよいが、好ましくは放射状に配置する。軌道輪160は、トラニオン15の支持板部16の内側面に形成された凹部171に嵌合され、また軌道輪160に設けられた一対の突起片161,161はそれぞれ、トラニオン15の支持板部16の内側面から折れ曲がり壁部20の内側面に渡って断面形状がL字状に形成された凹部172に、嵌合されている。
外輪本体部28aの外周面110にはクラウニングが施されている。一対の案内面部120,120の構成を含め、その他の構成は、第2の実施の形態と同様であるので、同一構成要素に同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、案内面部120を有する案内部材150が、スラスト転がり軸受130の軌道輪160に一体に設けられているので、部品点数を低減することができ、製造コストを低減することができる。そのほかに、前述の第2の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本実施形態では、外輪本体部28aの外周面110にクラウニングが施したが、これに代えて、案内部材150の案内面部120にクラウニングを施こしてもよく、さらには両方にクラウニングを施してもよい。クラウニングは、端部クラウニングでもあるいは全面クラウニングでもよい。
図10および図11は本発明の第4の実施形態を示している。本実施形態においては、トラニオン15の支持板部16の長さ方向両端部の一対の折れ曲がり壁部20,20の先端部同士をする連結する連結部175が、トラニオン15に一体に形成されている。一対の案内面部120,120の構成を含め、その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、同一構成要素に同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、連結部175によりトラニオン15の一対の折れ曲がり壁部20,20の先端部同士を連結する構成としたので、トラニオン15の剛性を高めることができる。さらに、連結部175をトラニオン15と一体に形成しても、パワーローラ15や軸部28b付き外輪29等をトラニオン15の横から支持板部16と一対の折れ曲がり壁部20,20と連結部175との間に挿入して配置することが可能であり、したがって連結部175を取り付けるための取付手段を省略することができ、安価にトラニオン15の剛性を高めることができる。
なお、連結部175を一対の折れ曲がり壁部20,20と別体に作製し、これを一対の折れ曲がり壁部20,20間に掛け渡すように取り付けるようにしてもよい。
本発明は、様々な形態のシングルキャビティ型およびダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機に適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示す図であって、(a)は要部断面図であり、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図であり、(c)は(a)のB部の拡大図である。 (a)はトラニオンの斜視図であり、(b)はC部の拡大図である。 本発明の第2の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示す図であって、(a)は要部断面図であり、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図であり、(c)は(a)のE部の拡大図である。 案内部材のトラニオンへの取付方法の例を示す図であって、(a)はトラニオンの要部の斜視図であり、(b)はトラニオンの要部の縦断面図である。 案内部材のトラニオンへの取付方法の他の例を示す図であって、(a)はトラニオンの要部の斜視図であり、(b)はトラニオンの要部の縦断面図である。 案内部材のトラニオンへの取付方法のさらに他の例を示す図であって、(a)はトラニオンの要部の斜視図であり、(b)はトラニオンの要部の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示す図であって、(a)は要部断面図であり、(b)は(a)のF−F線に沿う断面図であり、(c)は(a)のG部の拡大図である。 トラニオンおよび軌道輪を示す分解斜視図である。 トラニオンに軌道輪を嵌合した状態を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示す図であって、要部断面図である。 同、斜視図である。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図12のA−A線に沿う断面図である。 外輪と変位軸とが一体化された従来のトロイダル型無段変速機の要部断面図である。
符号の説明
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ(内輪)
14 枢軸
15 トラニオン
24 スラスト玉軸受(スラスト軸受)
26 玉(転動体)
28 外輪
110 外周面
120 案内面部
130 スラスト転がり軸受(スラスト軸受)
150 案内部材
175 連結部材
P ポケット部(収容空間)

Claims (7)

  1. それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの回転中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持するトラニオンと、前記パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承するスラスト軸受とを備え、前記スラスト軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪と外輪との間で転動する転動体とを有して成るトロイダル型無段変速機において、
    前記トラニオンに、互いに対向しかつ前記パワーローラの回転中心軸と直交するとともに前記枢軸と直交する方向に延びる一対の案内面部が設けられ、前記パワーローラに前記枢軸に沿う方向の接線力が作用したときに、これらの案内面部に前記外輪の外周面が当接可能となっていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記案内面部は、前記トラニオンに一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 前記案内面部は、前記トラニオンに設けられた案内部材に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  4. 前記案内部材は、前記外輪と前記トラニオンとの間に設けられたスラスト軸受部材と一体に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のトロイダル型無段変速機。
  5. 前記案内面部および前記外輪の外周面の少なくとも一方には、クラウニングが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のトロイダル型無段変速機。
  6. 前記トラニオンは、支持板部と、この支持板部の前記枢軸に沿う方向両端部に該支持板部の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部と、これらの一対の折れ曲がり壁部の先端部同士を連結する連結部とを備えており、前記パワーローラは、前記支持板部と前記一対の折れ曲がり壁部と前記連結部との間に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のトロイダル型無段変速機。
  7. 前記トラニオンは、支持板部と、この支持板部の前記枢軸に沿う方向両端部に該支持板部の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部とを備え、前記支持板部の内側面と前記一対の折れ曲がり壁部とにより前記外輪および前記パワーローラを収容する収容空間が形成され、この収容空間のうち、前記外輪を収容する外輪収容空間の前記枢軸に沿う方向の寸法が前記パワーローラを収容するパワーローラ収容空間の前記枢軸に沿う方向の寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のトロイダル型無段変速機。
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