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JP5803584B2 - トロイダル型無段変速機およびその部品の加工方法 - Google Patents

トロイダル型無段変速機およびその部品の加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機およびその部品の加工方法に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図7および図8に示すように構成されている(図7に2つのキャビティ221,222が示される)。図7に示すように、ケーシング50の内側には入力軸(中心軸)1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図8参照)が回転自在に挟持されている。
図7中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図7の右面)がローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図8は、図7のE−E線に沿う断面図である。図8に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図8においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、パワーローラ11を支持する支持板部16の長手方向(図8の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸(軸部)23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、ラジアルニードル軸受99を介して各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図8の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図7の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図8で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図8の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図8の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面(トラクション面)11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の変速比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、上述の様なトロイダル型無段変速機の運転時には、動力の伝達に供される各部材、すなわち入力側ディスク2、出力側ディスク3およびパワーローラ11等が、押圧装置12が発生する押圧力(推力)に基づいて弾性変形する。この弾性変形に伴って、各ディスク2,3が軸方向に変位する。また、押圧装置12が発生する押圧力は、トロイダル型無段変速機により伝達するトルクが大きくなる程大きくなり、それに伴って各部材の弾性変形量も多くなる。したがって、上記トルクの変動に拘らず、入力側、出力側各内側面2a、3aと各パワーローラ11の周面11aとの接触状態を適正に維持するために、これら各パワーローラ11を上記各トラニオン15に対し、上記各ディスク2,3の軸方向に変位させる機構が必要になる。
上述の例では、パワーローラ11が、トラニオン15に対して変位軸23の基端部23aを中心に揺動可能な構成になっていることにより、パワーローラ11をトラニオン15に対して各ディスク2,3の軸方向に変位させることができる。
また、変位軸23を用いない別の構造として、図10に示すように、支持板部16を有するトラニオン15に代えて、パワーローラ側に向かって凸になる円筒状凸面34を有する支持梁部16Aを備えるトラニオン15Aを備え、且つ、上述の外輪28に代えて、円筒状凸面34に係合される円筒状凹面38を備える外輪28Aを備えているトロイダル型無段変速機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
前記円筒状凸面34の中心軸は、枢軸14の中心軸と平行でかつ当該枢軸14の中心軸より入力側ディスク2および出力側ディスク3の中心軸(回転軸)から離れた位置に配置されている。また、円筒状凹面38は、円筒状凸面34に略当接可能な曲率半径を有するものになっている。
また、外輪28Aには、上述の変位軸23の先端部23bに相当する支持軸23Aが一体に設けられ、この支持軸23Aがパワーローラ11の回転中心部を貫通して配置されている。
また、図示を省略するが、図8の場合と同様に、支持軸23Aとパワーローラ11の支持軸23Aが貫通する貫通孔の間には、支持軸23Aに対してパワーローラ11を回転自在に支持するラジアル軸受が配置されている。また、パワーローラ11を貫通した支持軸23Aの先端部には、パワーローラ11の抜け止用のCリングが固定され、スラスト玉軸受24を構成する外輪28A、保持器27、転動体26、内輪としてのパワーローラ11がそれぞれ分解せずに互いに回転自在に接合された状態に支持されている。
このようなトラニオン15Aおよび外輪28Aを有するトロイダル型無段変速機においては、上述のように押圧装置の押圧力によりに入力側ディスク2、出力側ディスク3、パワーローラ11等が弾性変形するとともに、これらが伝達するトルクの変化に対応して弾性変形量が変化した場合に、トラニオン15Aの支持梁部16Aの円筒状凸面34に対して、外輪28Aがパワーローラ11と一体に両ディスク2,3の軸方向に関する揺動変位することによって、入力側ディスク2の内側面2a、出力側ディスク3の内側面3aとパワーローラ11の周面11aとの接触状態を適正に維持することができる。
ところで、以上のようなトロイダル型無段変速機の運転時には、パワーローラ11に作用するスラスト力Fpr(図10参照)によりトラニオン15Aがポケット部Pを閉じる方向に弾性変形し(図10の矢印X参照)、また、パワーローラ11と各ディスク2,3との間で動力を伝達するためのトラクション接触部C1,C2にそれぞれ、図8および図9に示すような接線方向の力Ftが発生し、これら2点での力Ftを合わせた力2Ftがパワーローラ11に作用する(図10参照)。
したがって、従来構造では、これらの荷重による変形を考慮して、トラニオン15Aとパワーローラ11との間に隙間を設けつつ(通常、パワーローラ外輪28Aの外周部とトラニオン15Aの内端面との間には、トラニオン15Aの変形を考慮して隙間が設けられる)、パワーローラ11をトラニオン15Aに対して支持するようにしている。
例えば特許文献1では、図11に示すように、トラニオン15Aのポケット部Pの内側に設けた段差部100と外輪28Aの外周部とを当接させて支持する構造となっており、そのため、トラニオン15Aのポケット部Pを閉じる方向の弾性変形(図11の矢印X参照)に伴って外輪28Aの外周部がトラニオン15Aにより挟み込まれないように、トラニオン15Aの内端面幅(左右の段差部100間の距離)W(図11の(a)参照)が外輪28Aの外径に対して大きく設定されている。
特開2008−25821号公報
しかしながら、図11に示すように、トラニオン15Aのポケット部Pの内側に設けた段差部100と外輪28Aの外周部とを当接させて支持する構造では、スラスト力Fprがパワーローラ11に殆ど作用しない無負荷に近い状態において、外輪28Aの外周部とトラニオン15Aの段差部100との間に隙間が生じる(トラニオン15Aの内端面幅Wが外輪28Aの外径に対して大きく設定されていることに起因する)ため、外輪28A(パワーローラ11)とトラニオン15Aとの間の相対的な位置ずれにより、変速の安定性が損なわれる(変速比制御に悪影響が及ぶ)虞がある。
また、特許文献1で提案されるように、トラニオン15Aの支持梁部16Aに凸部を設けるとともにパワーローラ外輪28Aに凹溝を設けることによりこの凹凸係合部で力2Ftを支持する構造では、トラニオン15Aおよび外輪28AのそれぞれのFpr支持面および2Ft支持面の直角度を厳しく管理しないと、組立不良が発生する虞がある。また、十分な管理には多大なコストがかかるため、直角度の管理を甘くしつつ、ある程度の組立精度を得ようとすると、各部品の公差を緩和しなければならず、結局、外輪28Aとトラニオン15A内端面との間の隙間が大きくなり、変速の安定性が損なわれる結果となる。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたものであり、作用する荷重の状態によらず、トラニオンの軸方向に関して、外輪(パワーローラ)とトラニオンとの間の相対的な位置ずれをなくすことができ、安定した変速比制御を行なうことができるトロイダル型無段変速機およびその部品の加工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラをスラスト軸受を介して回転自在に支持する複数のトラニオンとを備え、前記スラスト軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪と外輪との間で転動する転動体を備え、前記トラニオンは、前記パワーローラ側を向く面に円筒状凸面が形成され、前記円筒状凸面の中心軸が、前記枢軸の中心軸と平行でかつ当該枢軸の中心軸より前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸から離れた位置に配置され、前記外輪は、外側面に設けられた円筒状凹面と前記トラニオンの円筒状凸面とを係合させることにより前記トラニオンに対し、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸方向に関する揺動変位を可能に支持されているトロイダル型無段変速機において、互いに対向する前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とにはそれぞれ、前記トラニオンの軸方向の両側に、前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とを凹凸嵌合させるように互いに当接して前記トラニオンと前記外輪との間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面が設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、トラニオンの内端面および外輪の外端面のそれぞれの両側に、トラニオンの内端面と外輪の外端面とを凹凸嵌合させるように互いに当接してトラニオンと外輪との間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面が設けられるため、作用するスラスト力等の状態によらず、トラニオンの軸方向(図10参照)に関して、組み付け時に外輪(パワーローラ)とトラニオンとの間の相対的な位置ずれをなくすことができ、安定した変速比制御を行なうことができる。
上記構成において、当接支持面がトーラス状の凹凸面として或いは傾斜面として形成されてもよい。また、上記構成において、外輪の当接支持面がトラニオンの内端面を両側から挟み込むように支持してもよく、あるいは、トラニオンの当接支持面が外輪の外端面を両側から挟み込むように支持してもよい。そのようにすると、パワーローラとトラニオンとの間の相対的な位置ずれを確実に防止でき、確実で適正な組み付けを行なうことができる。
また、上記構成において、円筒状の面を成す円筒部が当接支持面に隣接して設けられることが好ましい。この場合には、当接支持面の径方向寸法の管理がし易くなり有益である。特に、円筒部と当接支持面とを同時に加工すると、円筒部の外径または内径寸法を代替特性として管理することが可能となり、加工に際して高度な測定をせずに済む。
また、上記構成において、前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とにはそれぞれ、軸方向の中央部位に、潤滑油を供給するための油穴が形成され、該油穴が形成される前記トラニオンおよび前記外輪の部位を円筒状の突出部として形成して互いに当接させることにより互いの油穴同士を隙間なく連通させて成ることが好ましい。このようにすると、組み付け時に、油穴周辺の隙間を高精度に小さく設定できるため、潤滑油の漏れを小さくでき、パワーローラを回転可能に支持する軸受部分を十分に潤滑することができる。
また、本発明では、トロイダル型無段変速機の部品の加工方法、具体的には、トラニオンおよび外輪の加工方法が提供される。この加工方法では、トラニオンまたは外輪の両側の一対の当接支持面が同時に加工される。また、該加工方法は、円筒状の面を成す円筒部を前記当接支持面に隣接して形成するステップであって、前記円筒部と前記当接支持面とを同時に加工するステップを更に含むことが好ましい。更に、本加工方法は、前記トラニオンの内端面および前記外輪の外端面のそれぞれの軸方向中央部位に潤滑油を供給するための油穴を形成し、該油穴が形成される前記トラニオンおよび前記外輪の部位を円筒状の突出部として形成するステップであって、前記突出部と前記当接支持面とを同時に加工するステップを更に含むことが好ましい。このような同時加工により、円筒部や突出部の外径または内径寸法を代替特性として管理することが可能となり、加工に際して高度な測定をせずに済む。また、このような加工は総形研削砥石によってなされることが好ましい。総形研削砥石で加工すると、支持当接面同士の距離(トラニオン軸方向ピッチ)を一定に保つことが可能となり、組み高さ精度を更に向上させることができる。
本発明によれば、トラニオンの内端面および外輪の外端面のそれぞれの両側に、トラニオンの内端面と外輪の外端面とを凹凸嵌合させるように互いに当接してトラニオンと外輪との間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面が設けられている。そのため、作用する荷重の状態によらず、トラニオンの軸方向に関して、組み付け時に外輪(パワーローラ)とトラニオンとの間の相対的な位置ずれをなくすことができ、安定した変速比制御を行なうことができる。
本発明の第1の実施形態を示す図であって、(a)はトラニオンの斜視図、(b)は外輪の斜視図、(c)はトラニオンと外輪とを組み付けた状態を示す斜視図、(d)はトラニオンと外輪とを組み付けた状態の断面図、(e)は(d)のA部拡大図である。 (a)は当接支持面に斜線が付された図1の外輪の斜視図、(b)は当接支持面に斜線が付された図1のトラニオンの斜視図、(c)は円筒部および突出部に斜線が付された図1の外輪の斜視図、(d)は円筒部および突出部に斜線が付された図1のトラニオンの斜視図である。 (a)は図1のトラニオンの総形研削加工ステップを示す断面図、(b)は図1の外輪の総形研削加工ステップを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す図であって、(a)はトラニオンの斜視図、(b)はトラニオンと外輪とを組み付けた状態の断面図、(c)は(b)のB部拡大図である。 本発明の第3の実施形態を示す図であって、(a)はトラニオンの斜視図、(b)はトラニオンと外輪とを組み付けた状態の断面図、(c)は(b)のC部拡大図である。 本発明の第4の実施形態を示す図であって、(a)はトラニオンの斜視図、(b)はトラニオンと外輪とを組み付けた状態の断面図、(c)は(b)のD部拡大図である。 従来から知られているハーフトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図7のE−E線に沿う断面図である。 ディスクとパワーローラとの位置関係を模式的に示す従来例の平面図である。 トラニオンおよびパワーローラに作用する力及びそれに伴う変形を概略的に示す断面図である。 (a)は従来例に係るトラニオンの断面図、(b)はトラニオンと外輪とを組み付けた状態の断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
なお、本発明の特徴は、パワーローラ外輪とトラニオンとの組み付け構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図7〜図11と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態を示している。特に図1に示すように、本実施形態のトロイダル型無段変速機のトラニオン15Aは、組み付け時にスラスト玉軸受24の外輪28Aの外端面28aと対向する内端面(ポケット部Pを形成する内側奥端の面)15aを有する。また、内端面15a(支持梁部16Aの内側面)は軸方向の略全長にわたって円筒面状に形成されている。そして、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとにはそれぞれ、トラニオン15Aの軸方向(図1の(d)の矢印の方向)の両側に、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとを凹凸嵌合させる(トラニオン15Aの内端面15aの凹部200内に外輪28Aの外端面28aの凸部202を嵌合させる・・・図1の(d)参照)ように互いに当接してトラニオン15Aと外輪28Aとの間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面15b,28bが設けられる。また、トラニオン15Aの内端面15aの凹部200内に外輪28Aの外端面28aの凸部202が嵌合して当接支持面15b,28b同士が当接する組み付け状態(図1の(c),(d)の状態)では、荷重Fpr,2Ftに伴う変形を考慮して、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとの間およびトラニオン15Aの内側面と外輪28Aの外周端面との間に若干の隙間G1,G2が設けられる。すなわち、隙間G1,G2は、図10に矢印Xで示す方向にトラニオン15Aが変形した状態でも、トラニオン15Aの内側面と外輪28Aの外周端面が接触することがないように設定される。
また、本実施形態において、当接支持面15b,28bはトーラス状の凹凸面(円弧状の曲面)として形成されている。また、トラニオン15Aの当接支持面15bが外輪28Aの外端面28aを両側から挟み込むように支持している。
ところで、荷重Fprおよび2Ftを支持する当接支持面15b,28bの仕上げ加工精度は、トラニオン15Aと外輪28A(パワーローラ11)とを組み付けた際の組み高さに影響を与える(トラニオン15Aの枢軸(傾転軸)14に対するパワーローラ11の組み高さのばらつきも変速における安定性の低下や耐久性の低下をもたらす)ため、当接支持面15b,28bを研削加工等により高精度に仕上げることが好ましい(図2の(a),(b)の斜線部参照)。そのため、本実施形態では、当接支持面15b,28bの径方向の管理をし易くするため、円筒面状に形成された円筒部220,240が当接支持面15b,28bに隣接して設けられる(図2の(c),(d)の斜線部参照)。また、円筒部220の外径または内径寸法を代替特性として管理できるようにし且つ加工時の高度な測定を不要にするため、本実施形態では、後述するように、円筒部220と当接支持面15bとが同時に加工され、円筒部240と当接支持面28bとが同時に加工される。
また、本実施形態において、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとにはそれぞれ、軸方向の中央部位に、潤滑油を供給するための油穴15c,28cが形成されており、該油穴15c,28cが形成されるトラニオン15Aおよび外輪28Aの部位は円筒面状の突出部230,250(図2の(c),(d)の斜線部参照)として形成されて互いに当接されることにより互いの油穴15c,28c同士が隙間なく連通されるようになっている(図1の(d)参照)。
図3は、トラニオン15Aおよび外輪28Aの加工方法の一例を示している。この加工方法では、総形研削砥石300(300A)を用いて当接支持面15b(28b)と突出部230(250)と円筒部220(240)とがワンチャックで同時に加工される。
図3の(a)は、総形研削砥石300を用いて、トラニオン15Aの当接支持面15bと突出部230と円筒部220とがワンチャックで同時に加工される様子を概略的に示している。図示のように、工作物であるトラニオン15Aを回転軸Oを中心に低速回転V2で旋回送りしつつ、逃げ部203を有する総形研削砥石300を高速回転V1させながらトラニオン15Aの対応する内端面部位に当てることにより研削加工する。このとき、旋回位置決めを行なうインデックステーブル(図示せず)上のチャッキング治具500で工作物であるトラニオン15Aを把持し、ワンチャックで当接支持面15bと突出部230と円筒部220とが同時に加工される(逃げ部203を除く砥石300の外周面部位が工作物を加工する)。
一方、図3の(b)は、総形研削砥石300Aを用いて、外輪28Aの当接支持面28bと突出部250と円筒部240とがワンチャックで同時に加工される様子を概略的に示している。図示のように、工作物である外輪28Aをチャッキング治具500Aで把時しつつ、逃げ部303を有する総形研削砥石300Aを高速回転V1させながら外輪28Aの対応する外端面部位に当てることにより研削加工する。このとき、インデックステーブル(図示せず)上のチャッキング治具500Aで工作物である外輪28Aを把持し、ワンチャックで当接支持面28bと突出部250と円筒部240とが同時に加工される(逃げ部303を除く砥石300Aの外周面部位が工作物を加工する)。
以上説明したように、本実施形態によれば、トラニオン15Aの内端面15aおよび外輪28Aの外端面28aのそれぞれの両側に、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとを凹凸嵌合させるように互いに当接してトラニオン15Aと外輪28Aとの間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面15b,28bが設けられるため、荷重Fpr、2Ftの状態によらず、トラニオン15Aの軸方向(図10参照)に関して、組み付け時に外輪28A(パワーローラ11)とトラニオン15Aとの間の相対的な位置ずれをなくすことができ、安定した変速比制御を行なうことができる。
また、本実施形態では、トラニオン15Aの当接支持面15bが外輪28Aの外端面28aを両側から挟み込むように支持している。そのため、外輪28A(パワーローラ11)とトラニオン15Aとの間の相対的な位置ずれを確実に防止でき、確実で適正な組み付けを行なうことができる。
また、本実施形態では、円筒状の面を成す円筒部220,240が当接支持面15b,28bに隣接して設けられているため、当接支持面15b,28bの径方向寸法の管理がし易くなり有益である。特に、円筒部220,240(突出部230,250も)と当接支持面15b,28bとを同時に加工するため、円筒部220,240(突出部230,250)の外径または内径寸法を代替特性として管理することが可能となり、加工に際して高度な測定をせずに済む。
また、本実施形態において、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとにはそれぞれ、軸方向の中央部位に、潤滑油を供給するための油穴15c,28cが形成され、該油穴15c,28cが形成されるトラニオン15Aおよび外輪28Aの部位を円筒状の突出部230,250として形成して互いに当接させることにより互いの油穴15c,28c同士を隙間なく連通させている。そのため、組み付け時に、油穴15c,28c周辺の隙間を高精度に小さく設定できるため、潤滑油の漏れを小さくでき、パワーローラ11を回転可能に支持する軸受24部分を十分に潤滑することができる。
図4は、本発明の第2の実施形態を示している。図示のように、本実施形態のトロイダル型無段変速機のトラニオン15Aも、組み付け時にスラスト玉軸受24の外輪28Aの外端面28aと対向する内端面(ポケット部Pを形成する内側奥端の面)15aを有する。トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとにはそれぞれ、トラニオン15Aの軸方向の両側に、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとを凹凸嵌合させるように互いに当接してトラニオン15Aと外輪28Aとの間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面15b,28bが設けられる。これらの当接支持面15b,28bも第1の実施形態と同様にトーラス状の凹凸面(円弧状の曲面)として形成されるが、外輪28Aの当接支持面28bがトラニオン15Aの内端面15aを両側から挟み込むように支持する点が第1の実施形態と異なる。なお、それ以外は第1の実施形態と同様である。したがって、このような構成によっても第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図5は、本発明の第3の実施形態を示している。図示のように、本実施形態のトロイダル型無段変速機のトラニオン15Aも、組み付け時にスラスト玉軸受24の外輪28Aの外端面28aと対向する内端面(ポケット部Pを形成する内側奥端の面)15aを有する。トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとにはそれぞれ、トラニオン15Aの軸方向の両側に、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとを凹凸嵌合させるように互いに当接してトラニオン15Aと外輪28Aとの間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面15b,28bが設けられる。これらの当接支持面15b,28bは傾斜面(テーパ面)として形成されており、トラニオン15Aの当接支持面15bが外輪28Aの外端面28aを両側から挟み込むように支持している。なお、それ以外は第1の実施形態と同様である。したがって、このような構成によっても第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図6は、本発明の第4の実施形態を示している。図示のように、本実施形態のトロイダル型無段変速機のトラニオン15Aも、組み付け時にスラスト玉軸受24の外輪28Aの外端面28aと対向する内端面(ポケット部Pを形成する内側奥端の面)15aを有する。トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとにはそれぞれ、トラニオン15Aの軸方向の両側に、トラニオン15Aの内端面15aと外輪28Aの外端面28aとを凹凸嵌合させるように互いに当接してトラニオン15Aと外輪28Aとの間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面15b,28bが設けられる。これらの当接支持面15b,28bは傾斜面(テーパ面)として形成されており、外輪28Aの当接支持面28bがトラニオン15Aの内端面15aを両側から挟み込むように支持している。なお、それ以外は第1の実施形態と同様である。したがって、このような構成によっても第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用できる。
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15A トラニオン
15a 内端面
15b 当接支持面
15c 油穴
16A 支持梁部
24 スラスト玉軸受(軸受)
26 転動体
27 保持器
28A 外輪
28a 外端面
28b 当接支持面
28c 油穴
220,240 円筒部
230,250 突出部

Claims (11)

  1. 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラをスラスト軸受を介して回転自在に支持する複数のトラニオンとを備え、前記スラスト軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪と外輪との間で転動する転動体を備え、前記トラニオンは、前記パワーローラ側を向く面に円筒状凸面が形成され、前記円筒状凸面の中心軸が、前記枢軸の中心軸と平行でかつ当該枢軸の中心軸より前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸から離れた位置に配置され、前記外輪は、外側面に設けられた円筒状凹面と前記トラニオンの円筒状凸面とを係合させることにより前記トラニオンに対し、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸方向に関する揺動変位を可能に支持されているトロイダル型無段変速機において、
    互いに対向する前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とにはそれぞれ、前記トラニオンの軸方向の両側に、前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とを凹凸嵌合させるように互いに当接して前記トラニオンと前記外輪との間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面が設けられることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記当接支持面がトーラス状の凹凸面として形成されることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 前記当接支持面が傾斜面として形成されることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  4. 前記外輪の当接支持面が前記トラニオンの内端面を両側から挟み込むように支持することを特徴する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
  5. 前記トラニオンの当接支持面が前記外輪の外端面を両側から挟み込むように支持することを特徴する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
  6. 円筒状の面を成す円筒部が前記当接支持面に隣接して設けられることを特徴する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
  7. 前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とにはそれぞれ、軸方向の中央部位に、潤滑油を供給するための油穴が形成され、該油穴が形成される前記トラニオンおよび前記外輪の部位を円筒状の突出部として形成して互いに当接させることにより互いの油穴同士を隙間なく連通させて成ることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
  8. 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラをスラスト軸受を介して回転自在に支持する複数のトラニオンとを備え、前記スラスト軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪と外輪との間で転動する転動体を備え、前記トラニオンは、前記パワーローラ側を向く面に円筒状凸面が形成され、前記円筒状凸面の中心軸が、前記枢軸の中心軸と平行でかつ当該枢軸の中心軸より前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸から離れた位置に配置され、前記外輪は、外側面に設けられた円筒状凹面と前記トラニオンの円筒状凸面とを係合させることにより前記トラニオンに対し、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸方向に関する揺動変位を可能に支持されており、互いに対向する前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とにはそれぞれ、前記トラニオンの軸方向の両側に、前記トラニオンの内端面と前記外輪の外端面とを凹凸嵌合させるように互いに当接して前記トラニオンと前記外輪との間の相対的な軸方向移動を規制する当接支持面が設けられるトロイダル型無段変速機の前記トラニオンおよび前記外輪の加工方法であって、
    前記トラニオンまたは前記外輪の両側の一対の当接支持面を同時に加工するステップを含むことを特徴とする加工方法。
  9. 円筒状の面を成す円筒部を前記当接支持面に隣接して形成するステップであって、前記円筒部と前記当接支持面とを同時に加工するステップを更に含むことを特徴とする請求項8に記載の加工方法。
  10. 前記トラニオンの内端面および前記外輪の外端面のそれぞれの軸方向中央部位に潤滑油を供給するための油穴を形成し、該油穴が形成される前記トラニオンおよび前記外輪の部位を円筒状の突出部として形成するステップであって、前記突出部と前記当接支持面とを同時に加工するステップを更に含むことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の加工方法。
  11. 総形研削砥石によって加工することを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の加工方法。
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