JP2008261471A - トロイダル型無段変速機およびその組み立て方法 - Google Patents
トロイダル型無段変速機およびその組み立て方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008261471A JP2008261471A JP2007106602A JP2007106602A JP2008261471A JP 2008261471 A JP2008261471 A JP 2008261471A JP 2007106602 A JP2007106602 A JP 2007106602A JP 2007106602 A JP2007106602 A JP 2007106602A JP 2008261471 A JP2008261471 A JP 2008261471A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- casing
- intermediate wall
- input shaft
- side disk
- supported
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Friction Gearing (AREA)
Abstract
【課題】中間壁の組立性に優れるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るトロイダル型無段変速機において、中間壁13にはケーシング50に取り付けられる取付面210が設けられている。また、取付面210には中間壁13をケーシング50内に挿入する挿入方向Xでピン穴またはネジ穴が穿設されている。そして、ピン穴またはネジ穴に挿通されるピンまたはネジ部材により中間壁13がケーシング50に対して取り付け固定される。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の一実施形態に係るトロイダル型無段変速機において、中間壁13にはケーシング50に取り付けられる取付面210が設けられている。また、取付面210には中間壁13をケーシング50内に挿入する挿入方向Xでピン穴またはネジ穴が穿設されている。そして、ピン穴またはネジ穴に挿通されるピンまたはネジ部材により中間壁13がケーシング50に対して取り付け固定される。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機およびその組み立て方法に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図4および図5に示すように構成されている。図4に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁(中間壁)13に対しアンギュラ玉軸受107を介して支持されるとともに、この仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図5参照)が回転自在に挟持されている。
図4中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図4の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図4のA−A線に沿う断面図である図5に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を揺動自在に支持するため、ヨーク23A,23Bの四隅には、円形の支持孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には、円形の係止孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、支持ポスト64,68を支点として揺動できるように支持されている。これらの支持ポスト64,68はそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
したがって、ヨーク23A,23Bは、各支持ポスト64,68に支持された状態で、その一端部が第1キャビティ221の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ222の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図5に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸(傾転軸)14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図5においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図5の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15は、パワーローラ11を収容するための凹状の収容空間であるポケット部Pを形成している。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には支軸としての変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図5の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受(傾転軸受)30を介して揺動自在(傾転自在)に支持されている。また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図4の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図5で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(転動体)26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図5の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位(オフセット)する。例えば、図5の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面(トラクション面)11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、このような従来のトロイダル型無段変速機において、前記中間壁13は、一般に、ケーシング50の下面側から入力軸1と直交する方向でケーシング50内に挿入されるとともに、ピンまたはネジ部材によりケーシング50に対して取り付けられ、また、その場合、ピンまたはネジ部材は、入力軸1の軸方向と同じ方向で中間壁13に対して挿入され或いは螺合される。つまり、従来において、中間壁13の位置決めピンの挿入方向およびネジ締め方向は、図4に示すように、入力軸1の軸方向と同一に設定されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。また、その一方で、中間壁13はケーシング50の下面側から入力軸1と直交する方向でケーシング50内に挿入されている。
しかしながら、このように、中間壁13をケーシング50の下面側から入力軸1と直交する方向でケーシング50内に挿入した後、入力軸1の軸方向と同じ方向で中間壁13に対してピンまたはネジ部材を挿入し或いは螺合する組み立て形態では、組み付け時に入力軸1の軸方向から工具を入れてピンおよびネジ部材(ボルト等)を挿入しなければならず、ロボット等で大量生産する場合には、ロボットの動きが複雑になるとともに、組み付けに時間がかかるなどといった幾つかの問題が生じる。また、従来の構造では、中間壁13の取り付け面とシリンダボディ61,62の取り付け面とが別々に必要となる。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、中間壁の組立性に優れるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ケーシング内に回転可能に支持されて回転トルクが入力される入力軸と、前記入力軸に支持され入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力軸に支持されるとともに前記出力側ディスクと結合してこの出力側ディスクから回転トルクを受ける出力歯車と、前記出力歯車を回転可能に支持するとともに前記ケーシング内に取り付け支持される中間壁とを備えるトロイダル型無段変速機において、前記中間壁には前記ケーシングに取り付けられる取付面が設けられ、前記取付面には中間壁をケーシング内に挿入する挿入方向でピン穴またはネジ穴が設けられ、前記ピン穴またはネジ穴に挿通されるピンまたはネジ部材により前記中間壁が前記ケーシングに対して取り付け固定されることを特徴とする。
また、請求項2に記載された発明は、ケーシング内に回転可能に支持されて回転トルクが入力される入力軸と、前記入力軸に支持され入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力軸に支持されるとともに前記出力側ディスクと結合してこの出力側ディスクから回転トルクを受ける出力歯車と、前記出力歯車を回転可能に支持するとともに前記ケーシング内に取り付け支持される中間壁とを備えるトロイダル型無段変速機の組み立て方法であって、前記中間壁を前記ケーシングの所定の開口部を通じてケーシング内に挿入する工程と、前記ケーシングに対する前記中間壁の挿入方向で中間壁の取付面をケーシングの被取付面に対して当て付ける工程と、前記ケーシングに対する前記中間壁の挿入方向でピンまたはネジ部材を中間壁に挿通して当該ピンまたはネジ部材により中間壁をケーシングに対して取り付ける工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、中間壁をケーシング内に挿入する方向と、中間壁をケーシングに取り付けるためのピンまたはネジ部材の挿入方向または締め付け方向とが同一であるので、ロボット等で大量生産する場合でも、ロボットの動きを一方向で簡単にすることができ、組み付けが簡単で組み付け時間を従来よりも短縮することができる。すなわち、中間壁の組立性に優れ、生産性が向上する。また、中間壁をケーシング内に挿入する方向と、中間壁をケーシングに取り付けるためのピンまたはネジ部材の挿入方向または締め付け方向とを一致させたことに伴い、中間壁の取付面と例えばシリンダボディの取付面とを同一面(ケーシング上の同一面)とすることもできる。そのため、従来において2つあった基準面を1つにすることができ、1回の加工で両方の基準を出すことができる。すなわち、構造の簡素化、加工コストの削減を図ることができるようになる。また、以上に伴い、例えば、前記シリンダボディのポスト取り付け用のピン穴と中間壁取り付け用のピン穴とをワンチャックで加工できるので、製品の精度向上も図れる。また、上記構成では、出力側ディスクの軸方向位置がピン穴の位置により決まるため、軸方向に基準面を設ける加工を行なう必要が無くなり、コスト低減および製作時間の短縮を図ることができる。また、入力軸の軸方向でネジ等を中間壁に対して締め付ける従来においては、組みばらしの際に、ネジを全部外した途端、中間壁が落下してヨークにぶつかる場合もあったが(これがコンタミネーション発生の要因にもなる)、本発明の取り付け方法では、組ばらし時も中間壁が脱落する心配がない。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、ディスクとパワーローラとを軸方向に圧接させた状態で固定する固定手段の取り付け構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図3ないし図7と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は、本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の中間壁13の斜視図を示している。図示のように、中間壁13は、その両側に、ケーシングに取り付けられる取付部200を有している。各取付部200にはその一方側に取付面210が形成されており、この取付面210は、ケーシング50に対する中間壁13の挿入方向に面しており、ケーシング50の被取付面501(図2参照)に対して取り付けられるようになっている。また、取付面210には、中間壁13をケーシング50に対して取り付け固定するためのピンが挿入されるピン穴206と、ネジ部材(ボルト等)が螺合されるネジ穴(ボルト穴等)202,204とが設けられている。本実施形態では、1つのピン穴206の両側にネジ穴202,204が設けられており、これらの穴202,204,206は、中間壁13をケーシング50内に挿入する挿入方向X(図2参照)と同じY方向で穿設されている。
次に、上記構成の中間壁13をケーシング50に組み付ける組み立て方法について簡単に説明する。まず、図2に示すように、中間壁13をケーシング50の下側開口部50aを通じてケーシング50内にX方向(入力軸1の軸方向と直交する方向)で挿入する。そして、図3に示すように、X方向で中間壁13の取付面210をケーシング50の被取付面501に対して当て付ける。このとき、取付面210のピン穴206およびネジ穴202,204をそれぞれ被取付面501に対応して設けられたピン穴506およびネジ穴502,504と一致させるようにする。その後、X方向と同じ方向Yで穿設されたピン穴206およびネジ穴202,204にピンまたはネジ部材を挿通し、当該ピンまたはネジ部材により中間壁13をケーシング50に対して取り付ける。
以上説明したように、本実施形態では、中間壁13をケーシング50内に挿入する方向Xと、中間壁13をケーシング50に取り付けるためのピンまたはネジ部材の挿入方向または締め付け方向Yとが同一であるため、ロボット等で大量生産する場合でも、ロボットの動きを一方向で簡単にすることができ、組み付けが簡単で組み付け時間を従来よりも短縮することができる。すなわち、中間壁13の組立性に優れ、生産性が向上する。
また、中間壁13をケーシング50内に挿入する方向と、中間壁13をケーシング50に取り付けるためのピンまたはネジ部材の挿入方向または締め付け方向とを一致させたことに伴い、中間壁13の取付面210と例えばシリンダボディ61,62の取付面とを同一面(ケーシング50上の同一面501)とすることもできる。そのため、従来において2つあった基準面を1つにすることができ、1回の加工で両方の基準を出すことができる。すなわち、構造の簡素化、加工コストの削減を図ることができるようになる。
また、以上に伴い、例えば、シリンダボディ61,62のポスト取り付け用のピン穴550(図2参照)と中間壁13取り付け用のピン穴等202,204,206とをワンチャックで加工できるため、製品の精度向上も図れる。
また、上記構成では、出力側ディスク3の軸方向位置がピン穴等202,204,206の位置により決まるため、軸方向に基準面を設ける加工を行なう必要が無くなり、コスト低減および製作時間の短縮を図ることができる。また、入力軸1の軸方向でネジ等を中間壁13に対して締め付ける従来においては、組みばらしの際に、ネジを全部外した途端、中間壁が落下してヨークにぶつかる場合もあったが(これがコンタミネーション発生の要因にもなる)、本発明の取り付け方法では、組ばらし時も中間壁が脱落する心配がない。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
1 入力軸
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
4 出力歯車
11 パワーローラ
13 中間壁
50 ケーシング
206 ピン穴
202,204 ネジ穴
210 取付面
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
4 出力歯車
11 パワーローラ
13 中間壁
50 ケーシング
206 ピン穴
202,204 ネジ穴
210 取付面
Claims (2)
- ケーシング内に回転可能に支持されて回転トルクが入力される入力軸と、前記入力軸に支持され入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力軸に支持されるとともに前記出力側ディスクと結合してこの出力側ディスクから回転トルクを受ける出力歯車と、前記出力歯車を回転可能に支持するとともに前記ケーシング内に取り付け支持される中間壁とを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記中間壁には前記ケーシングに取り付けられる取付面が設けられ、前記取付面には中間壁をケーシング内に挿入する挿入方向でピン穴またはネジ穴が設けられ、前記ピン穴またはネジ穴に挿通されるピンまたはネジ部材により前記中間壁が前記ケーシングに対して取り付け固定されることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - ケーシング内に回転可能に支持されて回転トルクが入力される入力軸と、前記入力軸に支持され入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力軸に支持されるとともに前記出力側ディスクと結合してこの出力側ディスクから回転トルクを受ける出力歯車と、前記出力歯車を回転可能に支持するとともに前記ケーシング内に取り付け支持される中間壁とを備えるトロイダル型無段変速機の組み立て方法であって、
前記中間壁を前記ケーシングの所定の開口部を通じてケーシング内に挿入する工程と、
前記ケーシングに対する前記中間壁の挿入方向で中間壁の取付面をケーシングの被取付面に対して当て付ける工程と、
前記ケーシングに対する前記中間壁の挿入方向でピンまたはネジ部材を中間壁に挿通して当該ピンまたはネジ部材により中間壁をケーシングに対して取り付ける工程と、
を含むことを特徴とする組み立て方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007106602A JP2008261471A (ja) | 2007-04-14 | 2007-04-14 | トロイダル型無段変速機およびその組み立て方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007106602A JP2008261471A (ja) | 2007-04-14 | 2007-04-14 | トロイダル型無段変速機およびその組み立て方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008261471A true JP2008261471A (ja) | 2008-10-30 |
Family
ID=39984090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007106602A Withdrawn JP2008261471A (ja) | 2007-04-14 | 2007-04-14 | トロイダル型無段変速機およびその組み立て方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008261471A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015041181A1 (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-26 | 日本精工株式会社 | トロイダル無段変速機および無段変速装置 |
JP2015148265A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-20 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機のトラニオン |
-
2007
- 2007-04-14 JP JP2007106602A patent/JP2008261471A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015041181A1 (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-26 | 日本精工株式会社 | トロイダル無段変速機および無段変速装置 |
JP2015083864A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-04-30 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機及び無段変速装置 |
US9695914B2 (en) | 2013-09-20 | 2017-07-04 | Nsk Ltd. | Toroidal continuously variable transmission and continuously variable transmission apparatus |
JP2015148265A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-20 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機のトラニオン |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5077834B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4758809B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2008261471A (ja) | トロイダル型無段変速機およびその組み立て方法 | |
JP6040697B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4721351B2 (ja) | トロイダル型無段変速機のための位置決め方法および位置決め用治具 | |
JP2014062569A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2008002599A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
WO2015122291A1 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4923989B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4947492B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2007309400A (ja) | トロイダル型無段変速機、位置決め用治具および位置決め方法 | |
JP2007332981A (ja) | トロイダル型無段変速機の組立治具および組立方法 | |
JP5817282B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4587119B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4941714B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP5115712B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4894178B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP5003140B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4706959B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4640635B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4962326B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP5082498B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2007309410A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6364961B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4513008B2 (ja) | 無段変速装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100706 |