JP5076752B2 - 直動案内装置 - Google Patents
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Description
請求項3記載の発明に係る直動案内装置は、請求項1または2記載の直動案内装置において、前記押し当て部材が前記支持プレートの側面部に形成された窪み部に嵌合する係止用突起部を前記ピボット軸と反対側の端部に有することを特徴とする。
請求項6記載の発明に係る直動案内装置は、案内レールと該案内レールの延在方向に移動可能に設けられたスライダとを具備してなり、前記スライダが、スライダ本体と、該スライダ本体の移動方向端部に配されるシール部材と、該シール部材と前記スライダ本体との間に配され、潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材とを有する直動案内装置において、前記スライダ本体と前記潤滑剤塗布部材との間に配置されて前記シール部材を前記スライダ本体へ保持するシール保持部材と、前記シール保持部材の外側から前記シール部材を押圧するシール押え部材とを設け、かつ前記シール押え部材が前記シール部材に対して面で接触または一直線状でない複数の点または線で接触することを特徴とする。
請求項10記載の発明に係る直動案内装置は、請求項9記載の直動案内装置において、前記シール押え部材が前記スライダ本体と前記シール保持部材との間に設けられた前記シール押え部材固定部材により前記シール保持部材に固定されることを特徴とする。
請求項12記載の発明に係る直動案内装置は、請求項11記載の直動案内装置において、前記シール押え部材固定部材が前記シール押え部材の左右側面部と係合する爪部を前記板状弾性片の先端部に有することを特徴とする。
請求項14記載の発明に係る直動案内装置は、請求項13記載の直動案内装置において、前記突起部の断面が方形状であることを特徴とする。
請求項17記載の発明に係る直動案内装置は、請求項1〜16のいずれか一項記載の直動案内装置において、前記スライダ本体が前記案内レールの左右両側に袖部を有するベアリングと、該ベアリングの袖部の端面を覆うように前記ベアリングに装着された一対のエンドキャップと、前記ベアリングの袖部の内側面に形成された転動体転動溝と前記案内レールの左右側面部に形成された転動体転動溝との間に組み込まれた多数の転動体とを具備してなり、かつ前記潤滑剤塗布部材が前記案内レールの左右側面部に形成された転動体転動溝に摺接する左右一対の転動溝摺接部と、該転動溝摺接部の上端部を前記案内レールの上方位置で連結する連結部とを有することを特徴とする。
請求項19記載の発明に係る直動案内装置は、請求項1〜18のいずれか一項記載の直動案内装置において、前記潤滑剤塗布部材の連結部が前記案内レールの上面部に対して逃げを有することを特徴とする。
請求項23記載の発明に係る潤滑剤塗布部材交換用治具は、請求項22記載の潤滑剤塗布部材交換用治具において、前記係合部が左右一対のピンからなり、これらのピンを前記潤滑剤塗布部材の幅方向に開閉操作する一対の操作部材を具備してなることを特徴とする。
請求項25記載の発明に係る潤滑剤塗布部材交換用治具は、請求項24記載の潤滑剤塗布部材交換用治具において、前記潤滑剤塗布部材の上面中央部に形成された切欠き部に係合する係合ピンを前記二つのピンの間に有することを特徴とする。
請求項6〜14記載の発明によれば、上述した効果に加え、シール押え部材がシール部材に対して面で接触または一直線状でない複数の点で接触することで、案内レールとシール部材との接触部に発生した摩擦力によってシール部材がスライダの移動方向へ傾くなどの位置ずれを起してシール部材のシール性能が低下することを防止することができる。
図1〜図11は本発明の第1の実施形態を示す図であって、図1に示されるスライドテーブル装置1は、ベース2及びスライドテーブル3を備えている。
スライドテーブル3はベース2の上面部2aと対向する下面部3a(図2参照)を有しており、このスライドテーブル3の下面部3aには、スライドテーブル3を送り駆動するボールねじ4のナット4aが固定されている。
スライダ11A,11Bは案内レール10の左右側面部に例えば二条ずつ形成された転動体転動溝13(図3参照)と対向する転動体転動溝16を有するベアリング15と、このベアリング15の一端と他端に装着された一対のエンドキャップ17,17(図4参照)と、これらのエンドキャップ17,17内に複数個ずつ組み込まれたリターンガイド(図示せず)とを備えている。これらベアリング15、エンドキャップ17,17、リターンガイド、及び多数の転動体12により、スライダ本体を構成する。スライダ本体と、以下で説明するサイドシール20、潤滑剤塗布部材22、及びサイドシール固定手段24や、その他必要に応じて追加される部品(例えば、サイドシール以外のシール部材や保持器等)によりスライダ11A,11Bは構成される。ベアリング15の上面部には、複数(例えば四つ)の螺穴18(図4参照)が形成されている。これらの螺穴18はスライドテーブル固定用ボルト19(図3参照)と螺合するようになっており、スライドテーブル3は複数のスライドテーブル固定用ボルト19によってベアリング15の上面部に固定されている。
転動体12はスライダ11A,11Bの相対移動に伴って転動体転動溝13,16の溝面を転動するようになっており、転動体転動溝13,16の溝面を転動した転動体12は、エンドキャップ17とリターンガイドとの間に形成された転動体方向転換路(図示せず)で方向転換した後、案内レール10の軸方向に沿ってベアリング15内に形成された転動体戻し通路21(図3参照)に導入されるようになっている。
このような構成において、たとえば、図10に示すように、押し当て部材25の端部に設けられた係止用突起部29に棒状治具34の先端部を近づけ、棒状治具34により押し当て部材25の係止用突起部29を図10中左方に動かすと、係止用突起部29と窪み部30との係合が解除されることによって、サイドシール20及び潤滑剤塗布部材22がサイドシール固定手段24に対してフリーな状態となる。したがって、押し当て部材25の端部に設けられた係止用突起部29と支持プレート27の側面部に設けられた窪み部30との係合を解除した後、図11に示すように、サイドシール20をエンドキャップ17から離間する方向に動かすことにより、潤滑剤の含有量が少なくなった潤滑剤塗布部材22を新しいものと交換するときにボルトを取り外したりする必要がないので、多くの手間や時間を要することなく潤滑剤塗布部材22の交換作業を容易に行うことができる。また、スライダ11A,11Bとも、係止用突起部29がスライドテーブル装置1の幅方向外側に配置されるようにサイドシール固定手段24を設けるようにすれば、治具を用いることなく容易に係合の解除が行え、好ましい。
次に、図15〜図24を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。
図15は本発明の第3の実施形態に係る直動案内装置の側面図、図16は同実施形態に係る直動案内装置の正面図、図17は図15のA−A断面図であり、第3の実施形態に係る直動案内装置は案内レール10及びスライダ11を備えている。
転動体転動溝13はスライダ11のベアリング15に形成された四本の転動体転動溝16と各々対向しており、転動体転動溝13と転動体転動溝16との間には、多数の転動体12が組み込まれている。これらの転動体12はスライダ11が案内レール10の長手方向に相対移動することによって転動体転動溝13,16の溝面を転動するようになっており、ベアリング15の内部には、転動体転動溝13,16の溝面を転動した転動体12を循環させるために、四つの転動体戻し通路21が形成されている。
潤滑剤塗布部材収納ケース50は複数本の螺子によりエンドキャップ17に固定されており、潤滑剤塗布部材収納ケース50の内部には、案内レール10の転動体転動溝13に潤滑剤を塗布するプレート状の潤滑剤塗布部材22が収容されている。
図18は潤滑剤塗布部材22の側面図であり、同図に示されるように、潤滑剤塗布部材22の左右側面部には、図20に示す治具60によって潤滑剤塗布部材22を潤滑剤塗布部材収納ケース50内から取り出すための治具挿入穴58a,58bがそれぞれ設けられている。
治具60は案内レール10の幅方向に開閉自在な係合部としての開閉ピン60a,60bを先端部に有しており、これらの開閉ピン60a,60bを潤滑剤塗布部材22に設けられた被係合部としてのピン挿入孔23に差し込んだ後、開閉ピン60a,60bを開方向に操作すると、潤滑剤塗布部材22が案内レール10の幅方向に弾性変形するようになっている。また、潤滑剤塗布部材22は案内レール10の左右側面部に形成された転動体転動溝13に摺接する転動溝摺接部(袖部)22a,22bと、これら転動溝摺接部22a,22bの上端部を案内レール10の上方位置で連結する連結部22cとからなる。また、潤滑剤塗布部材22の転動溝摺接部22a,22bには案内レール10の転動体転動溝13に摺接する転動溝接触部としての4つの円弧状突起部22d(図19参照)が設けられ、これらの円弧状突起部22dから案内レール10の転動体転動溝13に潤滑剤が供給されるようになっている。なお、潤滑剤塗布部材22が案内レール10と接触するのはこれら円弧状突起部22dのみとしているが、例えば案内レール10の側面部の転動体転動溝13以外の部分とも接触するようにしてもよい。
また、サイドシール押え部材52に設けられた押し下げ片52aを指で押し下げるだけで、軸53の先端部に設けられた爪部54とサイドシール押え部材52の中央部に形成された開口窓55との係合が解除されるため、潤滑剤塗布部材22を潤滑剤塗布部材収納ケース50内から容易に取り出すことができる。
さらにまた、サイドシール20やサイドシール押え部材52を取り外すためのスペースをスライダ11の側方に確保する必要がないので、スライダ11の側方にスペースを確保することが困難な産業機械等にも好適に使用することができる。
さらに第3の実施形態では、サイドシール押え部材52を下方に押し下げて潤滑剤塗布部材22を潤滑剤塗布部材収納ケース50内から取り出す方式の直動案内装置に本発明を適用した場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、図25に示す第4の実施形態のように、サイドシール押え部材52を下方から支持する突出部としての板状部61を潤滑剤塗布部材収納ケース50に設けるとともに、サイドシール押え部材52の中央部に形成された開口窓55を介してサイドシール押え部材52を下方に押し下げる弾性突出部としての板状弾性片62を潤滑剤塗布部材収納ケース50に設け、この板状弾性片62の弾性力に抗してサイドシール押え部材52を上方に押し上げて潤滑剤塗布部材22を潤滑剤塗布部材収納ケース50内から取り出す方式の直動案内装置についても本発明を適用することができる。
図27は本発明の第6の実施形態に係る直動案内装置の斜視図、図28は図27に示す直動案内装置の断面図、図29は図27に示す潤滑剤塗布部材の斜視図、図30は図27に示すシール保持部材としての潤滑剤供給部材収納部材(以下、「収納部材」と言う)の斜視図、図31は図27に示すシール押え部材としての押え板の斜視図、図32は図27に示すシール押え部材固定部材としての押え板固定部材の斜視図であり、図27に示されるように、第6の実施形態に係る直動案内装置は、案内レール10及びスライダ11を備えている。
ベアリング15は案内レール10の左右両側に袖部15a,15b(図28参照)を有しており、これら袖部15a,15bの内側面に形成された転動体転動溝16と案内レール10の左右側面部に形成された転動体転動溝13との間に、球形状をなす複数の転動体12が転動自在に組み込まれている。
転動体12は、スライダ11が案内レール10の長手方向に相対移動することによって転動体転動溝13と転動体転動溝16との間を転動するようになっている。そして、転動体転動溝13と転動体転動溝16との間を転動した転動体12はエンドキャップ17とリターンガイド(図示せず)との間に形成された方向転換路で方向転換した後、ベアリング15に形成された転動体戻し通路21(図28参照)に導入され、この転動体戻し通路21を通って循環するようになっている。
潤滑剤塗布部材22及びサイドシール20は、図27に示すように、複数本の固定用螺子28によってスライダ本体(より詳細には、エンドキャップ17と共にベアリング15)に固定されたシール保持部材としての収納部材65と、この収納部材65に潤滑剤塗布部材22及びサイドシール20を押え付けるシール押え部材としての押え板66と、この押え板66を収納部材65に固定するシール押え部材固定部材としての押え板固定部材67とからなる固定手段64によってスライダ本体に固定されている。
また、突起部65e及び貫通孔66bの形状を円形とした場合には突起部65eを中心として押え板66が左右方向に揺動する可能性があるが、上述した第6の実施形態では、突起部65e及び貫通孔66bの形状を非円形としたことで、押え板66が左右方向に揺動することを防止することができる。
また、上述した第6の実施形態では、押え板66の押え面66aに形成された貫通孔66bに収納部材65の突起部65eを嵌入して押え板66を案内レール10の上面部から浮いた状態に位置決めするようにしたが、押え板66の押え面66aに位置決め部としての凹部を設け、この凹部に収納部材65の突起部65eを嵌入して押え板66を案内レール10の上面部から浮いた状態に位置決めするようにしてもよい。
上記第3〜第6の実施の形態では、サイドシール押え部材あるいは押え板はサイドシールとの対向面全体を押えるようにしているが、これに限らず、一直線上にない複数の小さな点、線、あるいは面で押えるようにしてもよい。これにより、対向面全体で押える場合と同様、サイドシールの倒れによるシール部での摩擦増加を防止できるのに加え、スライダ11の移動方向に直交する面内でサイドシールが動きやすくなる。このことにより、案内レールに倣ってサイドシールの位置調整が行われ、サイドシールと案内レールとの間に隙間が発生したり大きな摩擦が発生したりすることを防ぐことができる。
図34に示すように、本発明の第7の実施形態に係る直動案内装置はスライダ11と、このスライダ11を案内する案内レール10とからなり、スライダ11のスライダ本体はベアリング15、エンドキャップ17,17、リターンガイド(図示せず)、及び多数の転動体12からなる。スライダ本体と、以下で説明するサイドシール20、潤滑剤塗布部材22、潤滑剤塗布部材保持手段72や、その他必要に応じて追加される部品(例えば、サイドシール以外のシール部材や保持器等)によりスライダ11は構成される。
転動体転動溝16は案内レール10の左右側面部に二条ずつ形成された転動体転動溝13と各々対向しており、転動体転動溝16と転動体転動溝13との間に組み込まれた多数の球状転動体12は、スライダ11が案内レール10の長手方向に相対移動すると、これに伴って転動体転動溝16,13の溝面を転動するようになっている。
潤滑剤塗布部材22は、図37に示すように、案内レール10の左右側面部に形成された転動体転動溝13に摺接する左右一対の転動溝摺接部(袖部)22a,22bと、これら転動溝摺接部22a,22bの上端部を案内レール10の上方位置で連結する連結部22cとからなり、連結部22cの上面中央部には、潤滑剤塗布部材22の弾性変形を容易にする目的で、切欠き部22eが形成されている。また、潤滑剤塗布部材22の転動溝摺接部22a,22bには案内レール10の転動体転動溝13に摺接する転動溝接触部としての4つの円弧状突起部22d(図37参照)が設けられ、これらの円弧状突起部22dから案内レール10の転動体転動溝13に潤滑剤が供給されるようになっている。なお、潤滑剤塗布部材22が案内レール10と接触するのは、これら円弧状突起部22dのみとしているが、例えば案内レール10の側面部の転動体転動溝13以外の部分とも接触してもよい。
上述のとおり、潤滑剤塗布部材22は上部に切欠き部22eを有し、これにより潤滑剤塗布部材22を弾性変形しやすくし、潤滑剤塗布部材22の交換作業を容易化している。一方、潤滑剤塗布部材22がカバー部材73内に収容されると、切欠き部22eが突起部73bに嵌合されることにより、潤滑剤塗布部材22は補強された状態となり、円弧状突起部22dが案内レール10の転動体転動溝13に適切な圧力で摺接するようにされている。
先ず、サイドシール押し当てプレート74の下部係合片74d,74eに形成された貫通孔74fから止め螺子76を取り外した後、スライダ11の端部に保持されたサイドシール20を案内レール10の長手方向に動かすことができる位置まで枢支軸75a,75bを中心にサイドシール押し当てプレート74を開操作する(図48(a)参照)。次に、図48(b)に示すように、サイドシール20を案内レール10の長手方向に動かした後、潤滑剤塗布部材22の側面部に凹設された治具挿入用凹み部58にピンセット等の棒状治具をカバー部材73の切欠き部73hまたは73iから挿入し、カバー部材73内から潤滑剤塗布部材22を押し出す(図48(c)参照)。そして、カバー部材73内から押し出された潤滑剤塗布部材22を案内レール10から取り外し、新しい潤滑剤塗布部材と交換する。
先ず、図49(a)に示すように、潤滑剤塗布部材22を弾性変形させ、潤滑剤塗布部材交換用治具70の棒状部材70aに突設された係合ピン70bを潤滑剤塗布部材22の連結部22cの上面中央部に形成された切欠き部22eに係合させるとともに、係合ピン70bの左右両側に設けられた係合部としてのピン70c,70dを潤滑剤塗布部材22に設けられた被係合部としてのピン挿入孔23a,23bに挿入することにより、潤滑剤塗布部材22を治具70に保持させる。次に、図49(b)に示すように、スライドテーブル3の下面と案内レール10の上面部との間に潤滑剤塗布部材22を挿入した後、潤滑剤塗布部材22および潤滑剤塗布部材交換用治具70を90度回転させる(図49(c)参照)。その後、潤滑剤塗布部材交換用治具70のピン70c,70dを潤滑剤塗布部材22のピン挿入孔23a,23bから引き抜くと、図49(d)に示すように、潤滑剤塗布部材22の転動溝摺接部22a,22bの円弧状突起部22dが案内レール10の左右側面部に形成された転動体転動溝13に嵌合する。その後は、まず潤滑剤塗布部材22を案内レール10に沿ってカバー部材73内に収まるまで移動させ、次いで、サイドシール20を案内レール10に沿ってカバー部材73に隣接する位置まで移動させ、次いでサイドシール押し当てプレート74を枢支軸75a,75bを中心に回動させて閉じ、最後に、止め螺子76によりサイドシール押し当てプレート74をカバー部材73に固定する。
上述した第7の実施形態のように、潤滑剤塗布部材22の転動溝摺接部22a,22bの側面部と連結部22cの上面部を覆うカバー部材73と、サイドシール20のスライダ側端面を潤滑剤塗布部材22に押し当てる押し当て部材としてのサイドシール押し当てプレート74と、サイドシール押し当てプレート74の上端部をカバー部材73に対して回動自在に枢支する枢支軸75a,75bと、サイドシール押し当てプレート74の下端部をカバー部材73に固定する押し当て部材固定手段としての止め螺子76とからなる潤滑剤塗布部材保持手段72をエンドキャップ17と潤滑剤塗布部材22との間に設けると、サイドシール20および潤滑剤塗布部材22を貫通する止め螺子を用いたりすることなくスライダ11の端部にサイドシール20と潤滑剤塗布部材22を保持することができる。したがって、多くの手間や時間を要することなく潤滑剤塗布部材22の交換作業を容易に行うことができる。
また、案内レール10の上面部に対する逃げ71を潤滑剤塗布部材22の連結部22cに設けると、潤滑剤塗布部材22の交換作業を行うときに、潤滑剤塗布部材22の連結部22cが案内レール10の上面部と干渉することを防止するので、交換作業を容易に行うことができる。
また、上述した第1〜第10の実施形態では本発明を転がり案内の直動案内装置に適用した場合を示したが、これに限られるものではなく、例えばスライダが転動体やエンドキャップ等を有しないすべり案内の直動案内装置についても本発明を適用することができる。
さらに、直線状の案内レールを用いた直動案内装置の場合を示したが、湾曲した案内レールの案内装置にも本発明を適用できる。
また、上記では潤滑剤塗布部材交換用治具の例として、35,60,70の3種類を示したが、これに限られず、適宜変更可能である。例えば、潤滑剤塗布部材交換用治具に、係合部として、円柱状のピンを設け、潤滑剤塗布部材には、被係合部として、円柱状のピンが挿入できるピン挿入孔等を設けていたが、係合部と被係合部との組み合せはこれに限られず、潤滑剤塗布部材を弾性変形させた状態で保持できる組み合せであればよい。
また、上記の各潤滑剤塗布部材交換用治具35,60,70及びその変形例は、対応する潤滑剤塗布部材に適合する被係合部を設けるようにすれば、上記第1〜第10の実施形態及びその変形例のいずれにも採用することも可能である。
2 ベース
3 スライドテーブル
4 ボールねじ
5 ボールねじ駆動用モータ
9 直動案内装置
10 案内レール
11,11A,11B スライダ
12 転動体
13,16 転動体転動溝
15 ベアリング
15a,15b 袖部
17 エンドキャップ
20 サイドシール
21 転動体戻し通路
22 潤滑剤塗布部材
22a,22b 転動溝摺接部
22c 連結部
22d 突起部(転動溝接触部)
22e 切欠き部
23,23a,23b ピン挿入孔
24 サイドシール固定手段
25 押し当て部材
26 ピボット軸
27 支持プレート
29 係止用突起部
32 円筒部
33 カバープレート
34 棒状治具
35 潤滑剤塗布部材交換用治具
36,37 ピン
38,39 操作部材
45 サイドシール固定手段
46 押し当て部材
48 潤滑剤塗布部材受け部材
50 シール保持部材
51 潤滑剤塗布部材収納ケース
52 サイドシール押え部材
53 軸
54 爪部
55 開口窓
56a,56b 板状弾性片
58,58a,58b 治具挿入穴
60 治具
60a,60b 開閉ピン
61 板状部
62 板状弾性片
64 固定手段
65a,65b,65c カバープレート部
65 収納部材
66 押え板
67 押え板固定部材
70 潤滑剤塗布部材交換用治具
70a 棒状部材
70b 係合ピン
70c,70d ピン
72 潤滑剤塗布部材保持手段
73 カバー部材
74 サイドシール押し当てプレート
75a,75b 枢支軸
76 止め螺子
77 クリップ
82 キャップ状の部品
Claims (25)
- 案内レールとエンドキャップとの間隙をシールするサイドシールと前記エンドキャップとの間に、潤滑剤を含んだポリマー材料からなり且つ前記案内レールの左右側面部に形成された転動体転動溝に接触する転動溝接触部を有するプレート状の潤滑剤塗布部材を介在させた直動案内装置において、
前記サイドシールを前記潤滑剤塗布部材に押し当てる押し当て部材と、前記案内レールの高さ方向に沿って前記押し当て部材の一端部に設けられたピボット軸と、このピボット軸を介して前記押し当て部材を回動自在に支持する支持プレートとを有してなるサイドシール固定手段を、前記エンドキャップと前記潤滑剤塗布部材との間に設けたことを特徴とする直動案内装置。 - 前記支持プレートは前記エンドキャップに複数のボルトによって固定されていることを特徴とする請求項1記載の直動案内装置。
- 前記押し当て部材は前記支持プレートの側面部に形成された窪み部に嵌合する係止用突起部を前記ピボット軸と反対側の端部に有することを特徴とする請求項1または2記載の直動案内装置。
- 案内レールとエンドキャップとの間隙をシールするサイドシールと前記エンドキャップとの間に、潤滑剤を含んだポリマー材料からなり且つ前記案内レールの左右側面部に形成された転動体転動溝に接触する転動溝接触部を有するプレート状の潤滑剤塗布部材を介在させた直動案内装置において、
前記サイドシールを前記潤滑剤塗布部材に押し当てる押し当て部材と、この押し当て部材に設けられた凸部または凹部と嵌合する係止部を左右側面部に有する潤滑剤塗布部材受け部材とを有してなるサイドシール固定手段を、前記エンドキャップと前記潤滑剤塗布部材との間に設けたことを特徴とする直動案内装置。 - 前記潤滑剤塗布部材は前記案内レールの左右両側に袖部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の直動案内装置。
- 案内レールと該案内レールの延在方向に移動可能に設けられたスライダとを具備してなり、前記スライダが、スライダ本体と、該スライダ本体の移動方向端部に配されるシール部材と、該シール部材と前記スライダ本体との間に配され、潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材とを有する直動案内装置において、
前記スライダ本体と前記潤滑剤塗布部材との間に配置されて前記シール部材を前記スライダ本体へ保持するシール保持部材と、前記シール保持部材の外側から前記シール部材を押圧するシール押え部材とを設け、かつ前記シール押え部材が前記シール部材に対して面で接触または一直線状でない複数の点または線で接触することを特徴とする直動案内装置。 - 前記シール保持部材は、前記潤滑剤塗布部材および前記シール部材を避けて前記スライダの略移動方向へ突出する突出部と、前記潤滑剤塗布部材および前記シール部材を避けて前記スライダの略移動方向へ突出し且つ弾性を有する弾性突出部とを有し、この弾性突出部の弾性により前記シール押え部材を前記突出部に係合させることで、前記シール押え部材及び前記シール部材を保持することを特徴とする請求項6記載の直動案内装置。
- 前記シール保持部材は前記潤滑剤塗布部材および前記シール部材を避けて前記スライダの略移動方向へ突出し且つ弾性を有する弾性突出部を有し、前記シール押え部材は前記潤滑剤塗布部材および前記シール部材を避けて前記スライダの略移動方向へ突出する突出部を有しており、前記弾性突出部の弾性によって前記シール押え部材の突出部をスライダ本体に係合させることで、前記シール押え部材及び前記シール部材を保持することを特徴とする請求項6記載の直動案内装置。
- 前記潤滑剤塗布部材および前記シール部材を避けて前記スライダ本体側から前記スライダの略移動方向に突出し、前記シール押え部材に係合するシール押え部材固定部材を備えたことを特徴とする請求項6記載の直動案内装置。
- 前記シール押え部材が前記スライダ本体と前記シール保持部材との間に設けられた前記シール押え部材固定部材により前記シール保持部材に固定されることを特徴とする請求項9記載の直動案内装置。
- 前記シール押え部材固定部材が前記スライダの幅方向に弾性変形自在な左右一対の板状弾性片を有することを特徴とする請求項10記載の直動案内装置。
- 前記シール押え部材固定部材が前記シール押え部材の左右側面部と係合する爪部を前記板状弾性片の先端部に有することを特徴とする請求項11記載の直動案内装置。
- 前記シール押え部材が前記シール保持部材から突出する突起部と嵌合して前記シール押え部材を前記案内レールの上面部から浮いた状態に位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項記載の直動案内装置。
- 前記突起部の断面が方形状であることを特徴とする請求項13記載の直動案内装置。
- 案内レールと該案内レールの延在方向に相対移動する少なくとも1つのスライダとを具備してなり、前記スライダが、スライダ本体と、該スライダ本体の移動方向端部に配され、潤滑剤を含んだ潤滑剤塗布部材とを有する直動案内装置において、
前記スライダ本体の端部に固定され、前記潤滑剤塗布部材を収容可能なカバー部材と、前記カバー部材の前側に設けられたプレート状の押し当て部材と、前記案内レールの延在方向に対して直角に且つ前記案内レールの上面部に対して水平に配置され、前記押し当て部材の上端部を前記カバー部材に対して回動自在に枢支する枢支軸とを有してなる潤滑剤塗布部材保持手段が、前記スライダ本体と前記潤滑剤塗布部材との間に設けられていることを特徴とする直動案内装置。 - 請求項15記載の直動案内装置において、前記潤滑剤塗布部材保持手段が前記押し当て部材の下端部を前記カバー部材に固定する押し当て部材固定手段を有することを特徴とする直動案内装置。
- 請求項1〜16のいずれか一項記載の直動案内装置において、前記スライダ本体が前記案内レールの左右両側に袖部を有するベアリングと、該ベアリングの袖部の端面を覆うように前記ベアリングに装着された一対のエンドキャップと、前記ベアリングの袖部の内側面に形成された転動体転動溝と前記案内レールの左右側面部に形成された転動体転動溝との間に組み込まれた多数の転動体とを具備してなり、かつ前記潤滑剤塗布部材が前記案内レールの左右側面部に形成された転動体転動溝に摺接する左右一対の転動溝摺接部と、該転動溝摺接部の上端部を前記案内レールの上方位置で連結する連結部とを有することを特徴とする直動案内装置。
- 請求項15または16記載の直動案内装置において、前記押し当て部材が閉じられた状態での前記枢支軸の中心から前記押し当て部材の前面までの水平距離を前記枢支軸の中心から前記スライダ本体の上面までの鉛直距離より小さくしたことを特徴とする直動案内装置。
- 請求項1〜18のいずれか一項記載の直動案内装置において、前記潤滑剤塗布部材の連結部が前記案内レールの上面部に対して逃げを有することを特徴とする直動案内装置。
- ベースと、該ベース上に互いに平行に配され、それぞれ案内レール及び該案内レールの延在方向に相対移動する少なくとも1つのスライダからなる2組の直動案内装置と、該直動案内装置の前記スライダの上面が固定され、前記ベースに対して移動可能に案内されたスライドテーブルとからなるスライドテーブル装置において、前記直動案内装置が請求項1〜19のいずれか一項記載の直動案内装置であることを特徴とするスライドテーブル装置。
- 請求項20記載のスライドテーブル装置において、前記直動案内装置は請求項15または16記載の直動案内装置であって、前記押し当て部材が閉じられた状態での前記枢支軸の中心から前記押し当て部材の前面までの水平距離を前記枢支軸の中心から前記スライドテーブルの下面までの鉛直距離より小さくしたことを特徴とするスライドテーブル装置。
- 請求項1〜19のいずれか一項記載の潤滑剤塗布部材を交換するときに用いられる治具であって、前記潤滑剤塗布部材に係合し、前記潤滑剤塗布部材を前記案内レールに対し上下方向に抜き差し自在な状態に弾性変形させる少なくとも2つの係合部を備えてなることを特徴とする潤滑剤塗布部材交換用治具。
- 請求項22記載の潤滑剤塗布部材交換用治具において、前記係合部が左右一対のピンからなり、これらのピンを前記潤滑剤塗布部材の幅方向に開閉操作する一対の操作部材を具備してなることを特徴とする潤滑剤塗布部材交換用治具。
- 請求項22記載の潤滑剤塗布部材交換用治具において、前記係合部が前記潤滑剤塗布部材に予め設けられた2つのピン挿入孔にそれぞれ嵌合する二つのピンからなり、これらピンの間隔が前記ピン挿入孔の間隔より小さいことを特徴とする潤滑剤塗布部材交換用治具。
- 請求項24記載の潤滑剤塗布部材交換用治具において、前記潤滑剤塗布部材の上面中央部に形成された切欠き部に係合する係合ピンを前記二つのピンの間に有することを特徴とする潤滑剤塗布部材交換用治具。
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