JP2007211822A - 直動案内軸受装置の組立方法及び潤滑剤供給ユニット用仮軸 - Google Patents
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Abstract
【課題】潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際に潤滑剤含有部材のリップ部が損傷することを防止することのできる直動案内軸受装置の組立方法を提供する。
【解決手段】潤滑剤供給ユニット用仮軸として、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部11を有する仮軸10を用い、この仮軸10の両端部のうちテーパ部11の形成された端部側から潤滑剤供給ユニット1を仮軸10に組付けるようにする。
【選択図】図2
【解決手段】潤滑剤供給ユニット用仮軸として、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部11を有する仮軸10を用い、この仮軸10の両端部のうちテーパ部11の形成された端部側から潤滑剤供給ユニット1を仮軸10に組付けるようにする。
【選択図】図2
Description
本発明は、工作機械等の産業機械において直線運動する移動体のリニアガイドとして用いられる直動案内軸受装置の組立方法に関し、特に、案内レールに形成された転動体軌道溝に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ユニットが上記転動体軌道溝に摺接するリップ部を有する複数枚の潤滑剤含有部材と、これらの潤滑剤含有部材を案内レールの長手方向に重ねた状態で収容するための内部空間を有するコ字形の潤滑剤含有部材収容部材とからなる直動案内軸受装置の組立方法に関する。また、本発明は潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸に関する。
直動案内軸受装置の案内レールに形成された転動体軌道溝に潤滑剤を供給するユニットとして、図7に示すような潤滑剤供給ユニット1が知られている(特許文献1参照)。この潤滑剤供給ユニット1は案内レール5に形成された転動体軌道溝6に摺接するリップ部を有する複数枚の潤滑剤含有部材2と、これらの潤滑剤含有部材2を案内レール5の長手方向に重ねた状態で収容するための内部空間を有するコ字形の潤滑剤含有部材収容部材3とからなり、潤滑剤含有部材収容部材3には、潤滑剤供給ユニット1を直動案内軸受装置のエンドキャップ8にねじ止めするためのボルト挿通孔が複数箇所に穿設されている。なお、図7において符号7は直動案内軸受装置のスライダを示している。
このような潤滑剤供給ユニットを直動案内軸受装置に装着する場合、従来においては、潤滑剤供給ユニット1と仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸として、図8に示すようなストレート形状の仮軸9を用い、この仮軸9に潤滑剤供給ユニット1を仮軸9の一端側から組付ける。そして、仮軸9の一端を案内レール5の端面に当接させた後、仮軸9に組付けられた潤滑剤供給ユニット1を案内レール側に移動させて直動案内軸受装置のエンドキャップ8に潤滑剤供給ユニット1を装着するようにしている。
特許公報第3412559号
しかしながら、上述した方法では、潤滑剤供給ユニット用仮軸としてストレート形状の仮軸を用いているため、潤滑剤供給ユニットの厚さが厚い場合には、潤滑剤供給ユニットの厚さが薄いものと比較して直動案内軸受装置の潤滑性や密封性を向上できるものの、潤滑剤供給ユニットと仮軸との摩擦抵抗が著しく増大し、潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際に潤滑剤含有部材のリップ部を損傷させるおそれがあった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際に潤滑剤含有部材のリップ部が損傷することを防止することのできる直動案内軸受装置の組立方法を提供することを目的とするものである。また、本発明の他の目的は、潤滑剤含有部材のリップ部を損傷させることなく潤滑剤供給ユニットと仮組みすることのできる潤滑剤供給ユニット用仮軸を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、直動案内軸受装置の案内レールに形成された転動体軌道溝に摺接するリップ部を有する複数の潤滑剤含有部材と、これらの潤滑剤含有部材を前記案内レールの長手方向に重ねた状態で収容するための内部空間を有するコ字形の潤滑剤含有部材収容部材とからなる潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸として、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部を有する仮軸を用い、この仮軸の両端部のうち前記テーパ部の形成された端部側から前記潤滑剤供給ユニットを前記仮軸に組付けるようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の直動案内軸受装置の組立方法において、前記直動案内軸受装置のスライダにアンダーシールを取付ける際に、前記潤滑剤供給ユニット用仮軸と前記案内レールとの間にアンダーシール取付け用仮軸を配置して前記アンダーシールを前記スライダに取付けるようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載の直動案内軸受装置の組立方法において、前記案内レールと前記アンダーシール取付け用仮軸とを位置合せするための第1の位置合せ手段を前記アンダーシール取付け用仮軸の一端部に設けるとともに、前記潤滑剤供給ユニット用仮軸と前記アンダーシール取付け用仮軸とを位置合せするための第2の位置合せ手段を前記アンダーシール取付け用仮軸の他端部に設けたことを特徴とする。
請求項4の発明は、直動案内装置の案内レールに形成された転動体軌道溝に摺接するリップ部を有する複数の潤滑剤含有部材と、これらの潤滑剤含有部材を前記案内レールの長手方向に重ねた状態で収容するための内部空間を有するコ字形の潤滑剤含有部材収容部材とからなる潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸であって、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部を有することを特徴とする。
本発明に係る直動案内軸受装置の組立方法によれば、潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸として、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部を有する仮軸を用いたことにより、潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際にテーパ部の形成されたほうの端部から潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付けることができる。これにより、潤滑剤供給ユニット用仮軸としてストレート形状の仮軸を用いた場合のように、潤滑剤供給ユニットの厚さが厚くなっても潤滑剤供給ユニットと仮軸との摩擦抵抗が著しく増大するようなことがないので、潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際に潤滑剤含有部材のリップ部が損傷することを防止することができる。
また、本発明に係る潤滑剤供給ユニット用仮軸によれば、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部を設けたことにより、潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際にテーパ部の形成されたほうの端部から潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付けることができる。これにより、潤滑剤供給ユニット用仮軸としてストレート形状の仮軸を用いた場合のように、潤滑剤供給ユニットの厚さが厚くなっても潤滑剤供給ユニットと仮軸との摩擦抵抗が著しく増大するようなことがないので、潤滑剤供給ユニットを仮軸に組付ける際に潤滑剤含有部材のリップ部が損傷することを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は直動案内軸受装置の案内レールに形成された転動体軌道溝に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸の一例を示す図であり、同図に示すように、潤滑剤供給ユニット用仮軸10の一端部には、先細り状のテーパ部11が形成されている。なお、潤滑剤供給ユニット用仮軸10には、直動案内軸受装置の案内レールと同様に、転動体軌道溝12が形成されている。
図1は直動案内軸受装置の案内レールに形成された転動体軌道溝に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸の一例を示す図であり、同図に示すように、潤滑剤供給ユニット用仮軸10の一端部には、先細り状のテーパ部11が形成されている。なお、潤滑剤供給ユニット用仮軸10には、直動案内軸受装置の案内レールと同様に、転動体軌道溝12が形成されている。
このような仮軸10に潤滑剤供給ユニットを組付ける場合は、図2に示すように、テーパ部11が形成されている側の端部から潤滑剤供給ユニット1を潤滑剤供給ユニット用仮軸10に組付ける。また、仮軸10に組付けられた潤滑剤供給ユニット1を直動案内軸受装置のエンドキャップに取付ける場合は、図3に示すように、テーパ部11が形成されていないほうの仮軸10の端面を案内レール5の端面に突き合わせた後、仮軸10に組付けられた潤滑剤供給ユニット1を案内レール5側に摺動させて潤滑剤供給ユニット1をエンドキャップ8に取付ける。
本発明の一実施形態では、上述したように、潤滑剤供給ユニット1と仮組みされる仮軸として、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部11を有する仮軸10を用いることにより、潤滑剤供給ユニット1を仮軸10に組付ける際にテーパ部11の形成されたほうの端部から潤滑剤供給ユニット1を仮軸10に組付けることができる。これにより、潤滑剤供給ユニット用仮軸としてストレート形状の仮軸を用いた場合のように、潤滑剤供給ユニット1の厚さが厚くなっても潤滑剤供給ユニット1と仮軸10との摩擦抵抗が著しく増大するようなことがないので、潤滑剤供給ユニット1を仮軸10に組付ける際に潤滑剤含有部材2(図7参照)のリップ部が損傷することを防止することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、直動案内装置のスライダにアンダーシールを取付ける際に、図4に示すようなアンダーシール取付け用仮軸13を潤滑剤供給ユニット用仮軸10と案内レール5との間に配置して、アンダーシールをスライダに取付けるようにすれば、アンダーシールをスライダに容易に取付けることができる。この場合、図5及び図6に示すように、案内レール5とアンダーシール取付け用仮軸10とを位置合せするための第1の位置合せ部材14をアンダーシール取付け用仮軸10の一端部に設けるとともに、潤滑剤供給ユニット用仮軸10とアンダーシール取付け用仮軸10とを位置合せするための第2の位置合せ部材15をアンダーシール取付け用仮軸10の他端部に設けることによって、直動案内装置の組立精度を向上させることができる。
1 潤滑剤供給ユニット
2 潤滑剤含有部材
3 潤滑剤含有部材収容部材
5 案内レール
6 転動体軌道溝
7 スライダ
8 エンドキャップ
10 潤滑剤供給ユニット用仮軸
11 テーパ部
13 アンダーシール取付け用仮軸
14 第1の位置合せ部材
15 第2の位置合せ部材
2 潤滑剤含有部材
3 潤滑剤含有部材収容部材
5 案内レール
6 転動体軌道溝
7 スライダ
8 エンドキャップ
10 潤滑剤供給ユニット用仮軸
11 テーパ部
13 アンダーシール取付け用仮軸
14 第1の位置合せ部材
15 第2の位置合せ部材
Claims (4)
- 案内レールに形成された転動体軌道溝に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ユニットを、前記案内レールに形成された転動体軌道溝に摺接するリップ部を有する複数の潤滑剤含有部材と、これらの潤滑剤含有部材を前記案内レールの長手方向に重ねた状態で収容するための内部空間を有するコ字形の潤滑剤含有部材収容部材とから構成した直動案内軸受装置の組立方法であって、前記潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸として、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部を有する仮軸を用い、この仮軸の両端部のうち前記テーパ部の形成された端部側から前記潤滑剤供給ユニットを前記仮軸に組付けるようにしたことを特徴とする直動案内軸受装置の組立方法。
- 前記直動案内軸受装置のスライダにアンダーシールを取付ける際に、前記潤滑剤供給ユニット用仮軸と前記案内レールとの間にアンダーシール取付け用仮軸を配置して前記アンダーシールを前記スライダに取付けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の直動案内軸受装置の組立方法。
- 請求項2記載の直動案内軸受装置の組立方法において、前記案内レールと前記アンダーシール取付け用仮軸とを位置合せするための第1の位置合せ手段を前記アンダーシール取付け用仮軸の一端部に設けるとともに、前記潤滑剤供給ユニット用仮軸と前記アンダーシール取付け用仮軸とを位置合せするための第2の位置合せ手段を前記アンダーシール取付け用仮軸の他端部に設けたことを特徴とする直動案内軸受装置の組立方法。
- 直動案内装置の案内レールに形成された転動体軌道溝に摺接するリップ部を有する複数の潤滑剤含有部材と、これらの潤滑剤含有部材を前記案内レールの長手方向に重ねた状態で収容するための内部空間を有するコ字形の潤滑剤含有部材収容部材とからなる潤滑剤供給ユニットと仮組みされる潤滑剤供給ユニット用仮軸であって、軸方向の一端部に先細り状のテーパ部を有することを特徴とする潤滑剤供給ユニット用仮軸。
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---|---|---|---|
JP2006029801A JP2007211822A (ja) | 2006-02-07 | 2006-02-07 | 直動案内軸受装置の組立方法及び潤滑剤供給ユニット用仮軸 |
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JP (1) | JP2007211822A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2025925A1 (en) | 2007-08-15 | 2009-02-18 | Nissan Motor Co., Ltd. | Fuel damper fixing clip |
JP2011106643A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Nsk Ltd | 直動案内装置用仮軸 |
-
2006
- 2006-02-07 JP JP2006029801A patent/JP2007211822A/ja active Pending
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JP2011106643A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Nsk Ltd | 直動案内装置用仮軸 |
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