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JP4882433B2 - 乗り物酔い推定装置、乗り物酔い推定装置の作動方法及び乗り物酔い推定装置付き車両 - Google Patents

乗り物酔い推定装置、乗り物酔い推定装置の作動方法及び乗り物酔い推定装置付き車両 Download PDF

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JP4882433B2
JP4882433B2 JP2006063495A JP2006063495A JP4882433B2 JP 4882433 B2 JP4882433 B2 JP 4882433B2 JP 2006063495 A JP2006063495 A JP 2006063495A JP 2006063495 A JP2006063495 A JP 2006063495A JP 4882433 B2 JP4882433 B2 JP 4882433B2
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Description

本発明は、乗り物酔い推定装置、乗り物酔い推定装置の作動方法及び乗り物酔い推定装置付き車両の技術分野に属する。
従来の乗り物酔い推定装置では、検出した車両の加速度の積分値に基づいて乗員の乗り物酔い評価指数を算出している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−286502号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、下記に示す課題があった。すなわち、乗員の乗り物酔いは主に頭部の挙動によって生じるが、乗車位置やシートベルト等による拘束の有無によって頭部の挙動は変化する。そのため、車両の加速度のみから頭部の挙動を推定するのは困難であり、乗り物酔いの評価指標を正しく計測できないおそれがある。
本発明に上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる乗り物酔い推定装置、乗り物酔い推定装置の作動方法及び乗り物酔い推定装置付き車両を提供することである。
上述の目的を達成するため、本発明では、
乗員の頭部の加速度を検出する乗員運動検出手段と、
前記頭部の加速度に対し、前記頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関に基づいて重み付けを行う周波数重み付け手段と、
重み付けされた前記頭部の加速度の時間積分値に基づいて、員が乗り物酔いしている可能性を推定する乗り物酔い推定手段と、
を備えることを特徴とする。


本発明の乗り物酔い推定装置では、乗り物酔いの程度を決める乗員自身の動きに基づいて乗り物酔いを推定するため、乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の乗り物酔い推定装置付き車両を示す図である。
実施例1の車両は、表示装置1と、車両動センサ2と、体圧センサ3と、クッション角度センサ4aと、クッション角度アクチュエータ4bと、バックレスト角度センサ5aと、バックレスト角度アクチュエータ5bと、サイドサポートアクチュエータ6と、コントローラ7と、を備えている。
表示装置1は、乗り物酔い推定結果をドライバに表示する。
車両動センサ2は、車両の並進運動及び回転運動を検出する。
体圧センサ3は、シート8に作用する乗員の体圧分布を検出する。
クッション角度センサ4aは、シートクッション角度を検出する。
クッション角度アクチュエータ4bは、シートクッション角度を変更する。
バックレスト角度センサ5aは、バックレスト角度を検出する。
バックレスト角度アクチュエータ5bは、バックレスト角度を変更する。
サイドサポートアクチュエータ6は、シート8のサイドサポートの形状を変更する。
コントローラ7は、車両動センサ2、体圧センサ3、クッション角度センサ4a、バックレスト角度センサ5aの検出値に基づいて、クッション角度アクチュエータ4b、バックレスト角度アクチュエータ5b、サイドサポートアクチュエータ6を駆動制御する。また、コントローラ7は、各センサの検出値に応じて、トランスミッション9のシフトスケジュールを変更し、エンジントルクを制御する。
図2は、実施例1の乗り物酔い推定装置の制御ブロック図である。
実施例1の乗り物酔い推定装置100は、車両運動検出部(車両挙動検出手段)101と、姿勢データ計測部102と、乗員姿勢・体格推定部(乗員姿勢検出手段)103と、乗員運動推定部(乗員運動検出手段)104と、周波数重み付け部(周波数重み付け手段)105と、視界条件判定部106と、乗り物酔い推定部(乗り物酔い推定手段)107と、結果表示部(報知手段)108と、車両動特性変更部109と、シート形状変更部110と、を備えている。
車両運動検出部101は、図1の車両動センサ2に相当し、車両の並進運動及び回転運動を検出する。
姿勢データ計測部102は、図1のクッション角度センサ4a、バックレスト角度センサ5a、体圧センサ3に相当し、シートクッション角度やバックレスト角度、体圧分布を計測する。
乗員姿勢・体格推定部103は、姿勢データから乗員の着座姿勢及び体格を推定する。
乗員運動推定部104は、車両運動情報と乗員姿勢・体格情報とから着座している乗員の頭部運動を推定する。
周波数重み付け部105は、推定された乗員頭部運動に対して乗り物酔いの周波数感受性を表す周波数重み付けを行う。
視界条件判定部106は、乗員姿勢・体格推定結果から乗員が外の景色を見ることができるか否かという視界条件を判定する。
乗り物酔い推定部107は、周波数重み付けを行った乗員頭部運動と、視界条件とから乗り物酔い推定を行う。
乗員姿勢・体格推定部103、乗員運動推定部104、周波数重み付け部105、視界条件判定部106、乗り物酔い推定部107は、図1のコントローラ7のプログラムとして構成されている。
結果表示部108は、図1の表示装置1に相当し、乗り物酔い推定結果を運転者に提示する。
車両動特性変更部109は、図1のトランスミッション9に相当し、乗り物酔い推定結果に基づいて、車両の動特性を変更する。
シート形状変更部110は、図1のクッション角度アクチュエータ4b、バックレスト角度アクチュエータ5b、サイドサポートアクチュエータ6に相当し、乗り物酔い推定結果に基づいて、シート形状を変更する。
車両動特性変更部109とシート形状変更部110により、車両特性変更手段が構成される。
[乗り物酔い推定制御処理]
図3は、実施例1の乗り物酔い推定装置100で実行される乗り物酔い推定制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS10では、イグニッションSWがONであるか否かを判定する。YESの場合にはステップS20へ移行し、NOの場合にはステップS10が繰り返される。
ステップS20では、車両の動特性を初期状態にリセットするとともにフラグをFc=0に設定し、ステップS30へ移行する。
ステップS30では、乗員姿勢フラグをFp=0に設定し、ステップS40へ移行する。
ステップS40では、シートクッション角度やバックレスト角度、シートベルト等による拘束状態、体圧分布を計測し、ステップS50へ移行する。
ステップS50では、乗員の着座姿勢を推定し、ステップS60へ移行する。
ステップS60では、乗員の体格を推定し、ステップS70へ移行する。
ステップS70では、乗員頭部動を推定するために使用する乗員モデル(計算モデル)を決定し、ステップS80へ移行する。
ステップS80では、ステップS50及びステップS60で推定された着座姿勢及び体格と、予め用意された該車両に乗車した乗員の姿勢・体格と車外風景の見易さとの関係を示すデータベースとから、乗員の視界条件を決定し、ステップS90へ移行する。
ステップS90では、車両の並進動及び回転動を測定し、ステップS100へ移行する。
ステップS100では、ステップS90で測定した車両データ(車両の並進動及び回転動)とステップS70で決定した乗員モデルとを用いて乗員頭部動を推定し、ステップS110へ移行する。
ステップS110では、ステップS100で推定された乗員頭部動データに対し乗り物酔いの周波数感受性を表す周波数重み付けを行い、ステップS120へ移行する。
ステップS120では、ステップS110で重み付けした乗員頭部動データと、ステップS80で決定した視界条件とから乗り物酔い推定値Sを算出し、ステップS130へ移行する。
ステップS130では、ステップS120で得られた推定値を結果表示部108に表示してドライバに乗員の乗り物酔いの程度を知らせ、ステップS140へ移行する。
ステップS140では、ステップS130で推定した乗り物酔い推定値Sが所定値S0を超えているか否かを判定する。YESの場合にはステップS150へ移行し、NOの場合にはステップS170へ移行する。
ステップS150では、フラグFcが0であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS160へ移行し、NOの場合にはステップS170へ移行する。
ステップS160では、乗り物酔いを低減するため穏やかな加速が可能となるように車両の加速特性(トランスミッションのシフトスケジュール)を変更し、ステップS170へ移行する。具体的には、通常のシフトスケジュールよりも高めのギアを使用するように変更することで、加速時に生じる加速度の大きさを抑制する。
ステップS170では、ステップS130で推定した乗り物酔い推定値Sが所定値S1(>S0)を超えているか否かを判定する。YESの場合にはステップS180へ移行し、NOの場合にはステップS200へ移行する。
ステップS180では、フラグFpが0であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS190へ移行し、NOの場合にはステップS200へ移行する。
ステップS190では、乗り物酔いの原因となる頭部動を抑制するために、シートクッション、バックレストのサイドサポートの形状及び座面角度を変更することで乗員拘束性を増加させ、ステップS200へ移行する。
ステップS200では、イグニッションSWがOFFであるかを判定する。YESの場合には本制御を終了し、NOの場合にはステップS40へ移行する。
[乗り物酔い推定制御動作]
乗員の乗り物酔い推定値Sが所定値S0を越える場合には、図3のフローチャートにおいて、ステップS10→ステップS20→ステップS30→ステップS40→ステップS50→ステップS60→ステップS70→ステップS80→ステップS90→ステップS100→ステップS110→ステップS120→ステップS130→ステップS140→ステップS150→ステップS160へと進む流れとなり、ステップS160では、トランスミッション9のシフトスケジュールが変更され、乗り物酔いを低減する穏やかな加速特性が設定される。
さらに、乗員の乗り物酔い推定値Sが所定値S1を越える場合には、ステップS170→ステップS180→ステップS190へと進み、ステップS190では、シートクッション、バックレストのサイドサポートの形状及び座面角度が変更され、乗り物酔いの原因となる頭部動が抑制される。
次に、実施例1の乗り物酔い推定装置100による乗り物酔い推定作用を説明する。
[乗員頭部動に基づく乗り物酔い推定作用]
図4には、加速度波形に対する周波数重み付け特性を示す。
上下方向の揺動による動揺病の定量評価指標としては、Motion sickness dose value (MSDV)が規定さている。
Figure 0004882433
ただし、aw(t)は周波数重み付け後加速度,Tは暴露時間(sec)である。
上式は、人間の動揺病に対する周波数感受性に対応する周波数重み付けと、時間の経過に伴う動揺病発症率の増加に対応する加速度波形の積分とから構成されており、MSDVの値が大きくなると動揺病発症確率が高くなる。
図5には、実車走行実験により得られた、車酔い官能評点と、上記方向別の周波数重み付けを用いて算出した車両フロア及び乗員頭部のMSDVとの相関係数を示す。これよりロール方向を除き、フロア振動と車酔い評点との間には正の相関は見られず、また相関係数の絶対値も小さなものとなった。一方、頭部動では左右、上下、前後方向に比較的高い正の相関が見られた。
図6は、車酔いの実験結果を重回帰分析し、左右方向と前後方向の頭部動より求めたMSDVにより、車酔い推定値を求めたものを横軸にとり、車酔い評点実測値を縦軸にとったグラフである。図6に示すように、頭部左右方向と頭部前後方向のMSDVを用いて、車酔い評点を推定可能であることが分った(R=0.77)。
以上の結果から、乗り物酔い、特に車酔いの定量評価には、車両のフロアではなく、乗員頭部のデータの使用が適していることがわかる。
そこで、実施例1の車酔い推定装置100では、乗員の頭部の加速度を検出し、頭部の加速度に基づいて、乗員が乗り物酔いしている可能性を推定するようにした。そのため、車両のフロアの加速度に基づいて車酔いを推定する場合と比較して、乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる。
[前方視界に基づく乗り物酔い推定作用]
車酔いには視界が影響し、車酔い抑制には外部視界、特に前方風景の見え方が重要であることがわかっている。従って、乗員頭部動が同じ場合でも、視界条件が異なると酔いの程度も大きく異なるため、実施例1のように視界条件をパラメータの一つとして車酔いを推定することで、推定精度の向上を図ることができる。
[車両運動と乗員姿勢とに基づく頭部動推定作用]
実施例1では、車両データ(並進動及び回転道)と乗員姿勢とに基づいて頭部の加速度を推定する。すなわち、車両動に対する頭部の加速度は、乗員姿勢によって異なるため、車両動と乗員姿勢とから頭部の加速度を推定することで、頭部の加速度を精度良く推定することが可能となる。
さらに、実施例1では、車両データと乗員モデルとを用いて頭部の加速度を推定しているため、乗員頭部の動きを直接測定することなく車両動から頭部の加速度を推定可能となり、乗員の負担が少なく、また高価な計測用センサが不要となる。
[頭部の加速度の周波数に応じた重み付け作用]
実施例1では、頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関(図4)に基づいて重み付けした頭部の加速度awの時間積分値が大きいほど、乗員が乗り物酔いしている可能性が高いと推定する。乗員の頭部の揺動方向や、頭部の加速度の周波数によって異なるため、適切な周波数重み付け特性(図4)を使用するとともに、時間積分により時間経過に伴う動揺病発症率の増加を考慮することにより、乗り物酔いの程度を精度良く推定することが可能となる。
[乗り物酔いに応じた車両特性変更作用]
実施例1では、乗員が乗り物酔いしている可能性が有る場合、トランスミッションのシフトスケジュールを、通常のシフトスケジュールよりも高めのギアを使用するように変更することで、加速時に生じる加速度の大きさを抑制する。さらに、実施例1では、乗り物酔いの程度が高い場合、シートクッション、バックレストのサイドサポートの形状及び座面角度を変更して乗員高速性を増加させ、乗員の頭部動を抑制する。
すなわち、乗員が乗り物酔いしている可能性がある場合には、緩やかな車両加速特性とし、さらに乗り物酔いの程度が高い場合には、乗員の頭部動を抑制するシート形状とすることで、乗り物酔いの増加(悪化)を抑制することが可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例1の乗り物酔い推定装置100にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
・乗員の頭部挙動を検出する乗員運動推定部104と、頭部挙動に基づいて、乗員が乗り物酔いをしている可能性を推定する乗り物酔い推定部107と、を備える。すなわち、乗り物酔いの程度を決める乗員自身の動きに基づいて乗り物酔いを推定することで、車両動のみを使用する場合よりも乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる。
・乗員運動推定部104は、乗員運動として乗員の頭部挙動を検出するため、乗員が自身の動きを検出する器官の集中した頭部運動に基づいて乗り物酔いを推定するため、車両動のみを使用する場合よりも乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる。
・車両挙動を検出する車両運動検出部101と、乗員姿勢を検出する乗員姿勢・体格推定部103と、を設け、乗員運動推定部104は、車両挙動と乗員姿勢とに基づいて頭部挙動を検出する。これにより、同じ車両動に対しても乗員姿勢によっても、動きが異なる乗員運動をより精度良く推定することが可能となり、乗員の乗り物酔い評価指標をより正確に推定できる。
・乗員姿勢・体格推定部103は、乗員の着座姿勢、拘束状態、体圧分布、身長、体重、性別の少なくとも1つを検出し、乗員運動推定部104は、着座した乗員に対応した、車両の揺動に対する頭部挙動の応答関数、もしくは数値モデルによって頭部挙動を算出する。これにより、乗員頭部の動きを直接測定するなく車両動から推定可能となるため、乗員の負担が少なく、また高価な乗員挙動計測用のセンサが不要となる。
・乗員運動推定部104は、乗員の頭部の加速度を検出し、頭部の加速度に対し、頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関に基づいて重み付けを行う周波数重み付け部105を設け、乗り物酔い推定部107は、重み付けされた頭部の加速度の時間積分値に基づいて、乗員が乗り物酔いしている可能性を推定する。すなわち、頭部の揺動方向や加速度の周波数により乗り物酔いに対する影響度は異なるため、適切な周波数重み付け特性を使用するとともに、時間積分により時間経過に伴う動揺病発症率の増加を考慮することにより、乗り物酔いの程度を精度良く推定することが可能となる。
・乗員が乗り物酔いしている可能性に応じて、トランスミッション特性、乗員拘束特性を変更する車両特性変更手段(車両動特性変更部109、シート形状変更部110)を設けた。これにより、乗り物酔いの程度が増加(悪化)するのを抑制することができる。
・乗り物酔い推定部107は、乗員の前方視界に応じて、乗り物酔いしている可能性を推定するため、視界の影響により変化する乗り物酔いの程度をより精度良く推定することができる。
・乗員の乗り物酔いの可能性を報知する結果表示部108を設けたため、乗員の乗り物酔いの程度をドライバに伝え、運転操作に反映させることができる。
・乗員の頭部挙動を検出する乗員運動推定部104と、頭部挙動に基づいて、乗員が乗り物酔いをしている可能性を推定する乗り物酔い推定部107と、を備える乗り物酔い推定装置付き車両とした。すなわち、乗員が自身の動きを検出する器官の集中した頭部運動に基づいて乗り物酔いを推定することで、車両動のみを使用する場合よりも乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる。
・乗員の頭部挙動を検出し、頭部挙動に基づいて、乗員が乗り物酔いをしている可能性を推定する。すなわち、乗員が自身の動きを検出する器官の集中した頭部運動に基づいて乗り物酔いを推定することで、車両動のみを使用する場合よりも乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる。
・乗員の頭部挙動を検出する手順(ステップS100)と、頭部挙動に基づいて、乗員が乗り物酔いをしている可能性を推定する手順(ステップS120)と、を備える。すなわち、乗員が自身の動きを検出する器官の集中した頭部運動に基づいて乗り物酔いを推定することで、車両動のみを使用する場合よりも乗員の乗り物酔いの評価指標を正しく推定できる。
実施例2は、乗員毎に乗り物酔いを推定し、乗り物酔いと推定した乗員すべての頭部動を抑制するとともに、最も乗り物酔いしていると推定された乗員の頭部動を抑制する方向に車両の後輪操舵特性を変更する例である。
図7は、実施例2の乗り物酔い推定装置付き車両を示す図であり、図1に示した実施例1の構成と異なる部分のみ説明する。
実施例2の車両は、感受性データ入力部10と、後輪操舵アクチュエータ11と、を備えている。
感受性データ入力部10は、ドライバが乗り物酔い感受性データを入力する。
後輪操舵アクチュエータ11は、ステアリングホイール12の操舵角に応じて後輪を転舵する。
図8は、実施例2の乗り物酔い推定装置200の制御ブロック図であり、図2に示した実施例1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
実施例2の乗り物酔い推定装置200は、感受性入力部201と、乗員判定部202と、周波数重み付け部(周波数重み付け手段)203と、後輪操舵部204と、を備えている。
感受性入力部201は、図7の感受性データ入力部10に相当し、各乗員の乗り物酔い感受性と個人を識別するための体格や性別などの情報を入力する。
乗員判定部202は、体格データから個人を特定する。
周波数重み付け部203は、推定された乗員頭部運動に対して乗り物酔いの周波数感受性を表す周波数重み付けと、個人別の感受性の違いを表す重み付けとを行う。
乗員判定部202、周波数重み付け部203は、図7のコントローラ7のプログラムとして構成されている。
後輪操舵部204は、図7の後輪操舵アクチュエータ11に相当し、乗り物酔い推定結果に基づき車両の後輪操舵特性を変更・制御する。
後輪操舵部204とシート形状変更部110により、車両特性変更手段が構成される。
[乗り物酔い推定制御処理]
図9は、実施例2の乗り物酔い推定装置200で実行される乗り物酔い推定制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図3に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
ステップS210では、車両の後輪操舵特性を初期状態にリセットするとともにフラグをFc=0に設定し、ステップS220へ移行する。
ステップS220では、乗員姿勢フラグをFpn=0(nは1〜最大乗員数)に設定し、ステップS230へ移行する。
ステップS230では、各乗員の乗り物酔い感受性と個人を識別するための体格や性別などの情報をシステムに入力し、ステップS240へ移行する。
ステップS240では、各席のシートクッション角度やバックレスト角度、体圧分布を計測し、ステップS250へ移行する。
ステップS250では、各席乗員の着座姿勢を推定し、ステップS260へ移行する。
ステップS260では、各席乗員の体格を推定し、ステップS270へ移行する。
ステップS270では、乗員頭部動を推定するために使用する各席乗員モデル(計算モデル)を決定し、ステップS280へ移行する。
ステップS280では、ステップS240で計測した体圧分布データから乗員数Nを判定すると共に、各席の乗員が誰なのかを識別し、乗り物酔い感受性を割り付け、ステップS90へ移行する。
ステップS290では、ステップS100で推定された乗員頭部動データに対し乗り物酔いの周波数感受性を表す周波数重み付けと個人別の感受性の違いを表す重み付けを行い、ステップS300へ移行する。
ステップS300では、ステップS290で重み付けした乗員頭部動データから各乗員の乗り物酔い推定値Snを算出し、ステップS310へ移行する。
ステップS310では、ステップS300で得られたN個の推定値SnからS140最大の推定値Smaxを算出し、ステップS320へ移行する。
ステップS320では、ステップS310で得られた最大の推定値Smaxを結果表示部108に表示してドライバに乗員の乗り物酔いの程度を知らせ、ステップS330へ移行する。
ステップS330では、ステップS320で推定した乗り物酔い推定値の最大値Smaxが所定値S0を超えているか否かを判定する。YESの場合にはステップS150へ移行し、NOの場合にはステップS350へ移行する。
ステップS340では、Smaxに該当する乗員の頭部動が減少するように、後輪操舵特性を変更して、乗員のステアリング操作に伴う横加速度やヨーの発生の仕方を変えてステップS350へ移行する。
続くステップS350〜ステップS390のループでは、N名の乗員の乗り物酔い推定値に応じて、姿勢の変更を繰り返し、N名分の姿勢の変更が終了した場合、ステップS200へ移行する。
ステップS360では、乗員nの乗り物酔い推定値Snが所定値S1を超えているか否かを判定する。YESの場合にはステップS370へ移行し、NOの場合にはステップS390へ移行する。
ステップS370では、フラグFpnが0であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS380へ移行し、NOの場合にはステップS390へ移行する。
ステップS380では、乗り物酔いの原因となる頭部動を抑制するためにシートクッション、バックレストのサイドサポートの形状及び座面角度を変更して乗員拘束性を増加させ、ステップS390へ移行する。
[乗り物酔い推定制御動作]
各乗員中、最も乗り物酔いしている乗員の乗り物酔い推定値Smaxが所定値S0を超えている場合には、図9のフローチャートにおいて、ステップS10→ステップS210→ステップS220→ステップS230→ステップS240→ステップS250→ステップS260→ステップS270→ステップS280→ステップS90→ステップS100→ステップS290→ステップS300→ステップS310→ステップS320→ステップS330→ステップS150→ステップS340へと進み、ステップS340では、後輪操舵特性が変更され、最も乗り物酔いしている乗員の頭部動が減少するように、乗員のステアリング操作に伴う横加速度やヨーの発生特性が変更される。
続いて、各乗員の中で、乗り物酔い推定値Sが所定値S1を超える乗員がいる場合には、ステップS350→ステップS360→ステップS370→ステップS380→ステップS390へと進む流れが繰り返され、ステップS380では、乗り物酔い推定値Sが所定値S1を超える乗員のシートクッション、バックレストのサイドサポートの形状及び座面角度が変更され、乗り物酔いの原因となる頭部動が抑制される。
次に、実施例2の乗り物酔い推定装置200による乗り物酔い推定作用を説明する。
[乗り物酔いに応じた車両特性変更作用]
実施例2では、乗員が乗り物酔いしている可能性が有る場合、最も乗り物酔いの程度が高い乗員の頭部動が減少するように、後輪操舵特性を変更する。さらに、実施例2では、乗り物酔いの程度が高い場合、シートクッション、バックレストのサイドサポートの形状及び座面角度を変更して乗員高速性を増加させ、乗員の頭部動を抑制する。
すなわち、乗員が乗り物酔いしている可能性がある場合には、乗員の頭部動が小さくなる後輪操舵特性とし、さらに乗り物酔いの程度が高い場合には、乗員の頭部動を抑制するシート形状とすることで、乗り物酔いの増加(悪化)を抑制することが可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例2の乗り物酔い推定装置200にあっては、以下の効果を奏する。
・乗員が乗り物酔いしている可能性に応じて、ステアリング特性、後輪の制御特性、乗員拘束特性を変更する車両特性変更手段(後輪操舵部204、シート形状変更部110)を設けた。これにより、乗り物酔いの程度が増加するのを抑制することができる。
実施例3は、ナビゲーションシステムによる目的地までの各ルートで乗り物酔いの可能性をそれぞれ推定し、目的地までの各ルートを乗り物酔いの可能性とともにドライバに表示し、いずれかのルートをドライバに選択可能とする例である。
図10は、実施例3の乗り物酔い推定装置付き車両を示す図であり、図1に示した実施例1の構成と異なる部分のみ説明する。
実施例2の車両は、ナビゲーションシステム13を備えている。このナビゲーションシステム13は、GPSと地図データベースとを用い、目的地までの経路や交通状況を案内する。
図11は、実施例3の乗り物酔い推定装置300の制御ブロック図であり、図2に示した実施例1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
実施例3の乗り物酔い推定装置300は、ナビゲーションシステム部(ナビゲーションシステム)301と、乗り物酔い予測・推定部(乗り物酔い予測手段)302と、ルート表示・選択部303と、を備えている。
ナビゲーションシステム部301は、目的地までの経路や交通状況を案内する。
乗り物酔い予測・推定部302は、周波数重み付けを行った乗員頭部運動やナビゲーションシステムからの情報により乗り物酔いの予測・推定を行う。
ルート表示・選択部303は、目的地まで複数のルートがある場合、乗り物酔いし難い推奨ルートを表示し、乗員に選択させる。
ナビゲーションシステム部301と、ルート表示・選択部303は、図10のナビゲーションシステム13に相当する。
[乗り物酔い推定制御処理]
図12は、実施例3の乗り物酔い推定装置300で実行される乗り物酔い推定制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図3に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS410では、タイマーをリセットして経過時間T=0に設定し、ステップS420へ移行する。
ステップS420では、タイマーによる計時を開始し、ステップS40へ移行する。
ステップS430では、車速情報等から車両が走行を開始したか否かを判定する。YESの場合にはステップS440へ移行し、NOの場合にはステップS410へ移行する。
ステップS440では、ナビゲーションシステム部301に目的地が設定されているか否かを判定する。YESの場合にはステップS450へ移行し、NOの場合にはステップS90へ移行する。
ステップS450では、設定された目的地までの複数のルートを探索し、ステップS460へ移行する。
ステップS460では、それぞれのルートを走行した場合の乗員頭部動をシミュレーションするとともに、この結果から乗り物酔い予測値Sを算出し、ステップS470へ移行する。
ステップS470では、ステップS460で得られたルート別の乗り物酔い予測値Sを表示し、ステップS480へ移行する。
ステップS480では、ドライバにルートを選択させ、ステップS90へ移行する。
ステップS490では、走行開始からの経過時間Tを調べ、経過時間Tが所定時間T0を超えているか否かを判定する。YESの場合にはステップS120へ移行し、NOの場合にはステップS500へ移行する。
ステップS500では、これまでの走行データから、所定時間T1(>T0)経過時の乗り物酔い予測値Sを算出し、ステップS510へ移行する。
ステップS510では、ステップS120で得られた推定値、またはまたはステップS500で得られた予測値Sを結果表示部108に表示してドライバに乗員の乗り物酔いの程度を知らせ、ステップS200へ移行する。
[乗り物酔い推定制御動作]
ドライバが目的地を設定後、車両を発進させた場合には、図12のフローチャートにおいて、ステップS10→ステップS410→ステップS420→ステップS40→ステップS50→ステップS60→ステップS70ステップS430→ステップS440→ステップS450→ステップS460→ステップS470→ステップS480へと進み、ステップS460では、目的地までのルート別の乗り物酔い予測値Sがドライバに表示され、ドライバは、ステップS480において、乗り物酔いの発症率の低いルートを選択することができる。
続いて、ステップS90→ステップS100→ステップS110へと進んで乗員頭部動データを重み付けした後、ステップS490において、走行開始からの経過時間Tが所定時間T0を超えている場合には、ステップS490→ステップS120→ステップS510へと進み、ステップS510では、ステップS120で得られた乗り物酔い推定値Sがドライバに表示される。
一方、ステップS490において、走行開始からの経過時間Tが所定時間T0以下である場合には、ステップS490→ステップS500→ステップS510へと進み、ステップS510では、ステップS500で予測された所定時間T1経過時の乗り物酔い予測値Sがドライバに表示される。
[乗り物酔い予測値の算出方法]
実施例3における所定時間T1経過時のSの予測は、例えば、以下のような方法により可能である。経過時間Tまでの周波数重み付け後のある方向の頭部加速度のrms値(実効値)をawとすると、T1経過時のMSDVの予測値は、
MSDV=awT11/2ms-1.5
となる。
これを各方向について求め、実施例1で述べたような重回帰式に代入することにより、時刻T1における乗り物酔いの程度の予測値が得られる。ここで、乗り物酔いの程度や発症率については、時間依存性があるため、走行開始から十分な時間が経過していない(経過時間Tが所定時間T0以下)場合には、得られた乗り物酔い推定値は小さな値となり、乗り物酔い予防のための運転方法の変更や、車両特性等の変更などを予防的に実施するための指標として使用するのは難しい。
これに対し、実施例3のように所定時間T1経過後の乗り物酔いの程度が予測できれば、予め対処することが可能となる。すなわち、実施例3では、所定時間T0の走行データに基づいて、所定時間T0よりも長い時間T1が経過した時点での乗り物酔いを予測するため、走行開始後間もなくから乗り物酔い予測、およびドライバへの提示が可能となり、乗り物酔い予防のための運転方法やルートの変更等が可能となる。
さらに、実施例3の乗り物酔い推定装置300では、ナビゲーションによる目的地までのルート案内機能と組み合わせ、複数のルートについて、そのルートを走行した場合の動きをシミュレートして乗り物酔い予測値を算出し、ドライバが、乗り物酔いの少ないルートや、所要時間と乗り物酔いの少なさとのバランスが取れたルートなど、好みに応じて選択することが可能である。
次に、効果を説明する。
実施例3の乗り物酔い推定装置300にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
・乗り物酔い予測・推定部302は、所定時間T0の走行データに基づいて、所定時間T0よりも長い時間が経過した時点T1での乗り物酔い予測を行う。これにより、走行開始後間もなくから乗り物酔いの予測・警告が可能となるため、乗り物酔い予防のための運転方法の変更や、車両特性等の変更が可能となる。
・乗り物酔い予測・推定部302は、ナビゲーションシステム部301による目的地までの各ルートで乗り物酔いの可能性をそれぞれ推定し、ナビゲーションシステム部301は、目的地までの各ルートを乗り物酔いの可能性とともにドライバに表示し、いずれかのルートをドライバに選択可能とした。すなわち、乗員が暴露される揺動は、走行コースによっても異なり、乗り物酔いの発症確率は異なる。したがって、乗り物酔い推定値を参考にルートを選択可能とすることにより、乗員にとってより快適なドライブを提供できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
実施例1では、車両の加速特性変更のためにトランスミッションのシフトスケジュールを変更する例を示したが、この他、アクセルペダル開度に対するエンジントルクの出方を調整し、加速度の大きさを抑制してもよい。また、ハンドルの急激な操作や修正舵を繰り返すことにより生じる加速度を低減するため、乗り物酔い推定値に基づきステアリングのゲインを調整してもよい。
実施例1では、計算モデルを用いて乗員頭部動を推定しているが、乗員頭部のカメラ画像から頭部動を計測する方法、頭部に装着したモーションセンサにより直接計測する方法を用いてもよい。
実施例3において、選択したルートを走行する場合でも、実施例1や実施例2のように、走行状況に応じて車両動特性やシートによる乗員拘束性を変更することで、さらなる乗り物酔いの低減が可能となる。
実施例1の乗り物酔い推定装置付き車両を示す図である。 実施例1の乗り物酔い推定装置の制御ブロック図である。 実施例1の乗り物酔い推定装置100で実行される乗り物酔い推定制御処理の流れを示すフローチャートである。 加速度波形に対する周波数重み付け特性を示す図である。 実車走行実験により得られた、車酔い官能評点と、上記方向別の周波数重み付けを用いて算出した車両フロア及び乗員頭部のMSDVとの相関係数を示す図である。 車酔いの実験結果を重回帰分析し、左右方向と前後方向の頭部動より求めたMSDVにより、車酔い推定値を求めたものを横軸にとり、車酔い評点実測値を縦軸にとったグラフである。 実施例2の乗り物酔い推定装置付き車両を示す図である。 実施例2の乗り物酔い推定装置200の制御ブロック図である。 実施例2の乗り物酔い推定装置200で実行される乗り物酔い推定制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の乗り物酔い推定装置付き車両を示す図である。 実施例3の乗り物酔い推定装置300の制御ブロック図である。 実施例3の乗り物酔い推定装置300で実行される乗り物酔い推定制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 表示装置
2 車両動センサ
3 体圧センサ
4a クッション角度センサ
4b クッション角度アクチュエータ
5a バックレスト角度センサ
5b バックレスト角度アクチュエータ
6 サイドサポートアクチュエータ
7 コントローラ
8 シート
9 トランスミッション
10 感受性データ入力部
11 後輪操舵アクチュエータ
12 ステアリングホイール
13 ナビゲーションシステム
100 乗り物酔い推定装置
101 車両運動検出部
102 姿勢データ計測部
103 乗員姿勢・体格推定部
104 乗員運動推定部
105 周波数重み付け部
106 視界条件判定部
107 乗り物酔い推定部
108 結果表示部
109 車両動特性変更部
110 シート形状変更部
200 乗り物酔い推定装置
201 感受性入力部
202 乗員判定部
203 周波数重み付け部
204 後輪操舵部
300 乗り物酔い推定装置
301 ナビゲーションシステム部
302 予測・推定部
303 ルート表示・選択部

Claims (11)

  1. 乗員の頭部の加速度を検出する乗員運動検出手段と、
    前記頭部の加速度に対し、前記頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関に基づいて重み付けを行う周波数重み付け手段と、
    重み付けされた前記頭部の加速度の時間積分値に基づいて、員が乗り物酔いしている可能性を推定する乗り物酔い推定手段と、
    を備えることを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  2. 請求項1に記載の乗り物酔い推定装置において、
    車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
    乗員姿勢を検出する乗員姿勢検出手段と、
    を設け、
    前記乗員運動検出手段は、前記車両挙動と前記乗員姿勢とに基づいて前記頭部の加速度を検出することを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  3. 請求項2に記載の乗り物酔い推定装置において、
    前記乗員姿勢検出手段は、乗員の着座姿勢、拘束状態、体圧分布、身長、体重、性別の少なくとも1つを検出し、
    前記乗員運動検出手段は、着座した乗員に対応した、車両の揺動に対する頭部挙動の応答関数、もしくは数値モデルによって前記頭部の加速度を算出することを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  4. 請求項1ないし請求項3に記載の乗り物酔い推定装置において、
    前記乗員が乗り物酔いしている可能性に応じて、車両のエンジン特性、トランスミッション特性、ステアリング特性、前輪または後輪の制御特性、乗員拘束特性の少なくとも1つを変更する車両特性変更手段を設けたことを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  5. 請求項ないし請求項4のいずれか1項に記載の乗り物酔い推定装置において
    前記乗り物酔い推定手段は、所定時間の走行データに基づいて、所定時間よりも長い時間が経過した時点での乗り物酔い予測を行うことを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  6. 請求項ないし請求項5のいずれか1項に記載の乗り物酔い推定装置において、
    前記乗り物酔い推定手段は、ナビゲーションシステムによる目的地までの各ルートで乗り物酔いの可能性をそれぞれ推定し、
    前記ナビゲーションシステムは、前記目的地までの各ルートを乗り物酔いの可能性とともにドライバに表示し、いずれかのルートをドライバに選択可能としたことを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  7. 請求項ないし請求項6のいずれか1項に記載の乗り物酔い推定装置において、
    前記乗り物酔い推定手段は、前記乗員の前方視界に応じて、乗り物酔いしている可能性を推定することを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  8. 請求項ないし請求項7のいずれか1項に記載の乗り物酔い推定装置において、
    前記乗員の乗り物酔いの可能性を報知する報知手段を設けたことを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  9. 乗員の頭部の加速度を検出する乗員運動検出手段と、
    前記頭部の加速度に対し、前記頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関に基づいて重み付けを行う周波数重み付け手段と、
    重み付けされた前記頭部の加速度の時間積分値に基づいて、乗員が乗り物酔いしている可能性を推定する乗り物酔い推定手段と、
    を備えることを特徴とする乗り物酔い推定装置付き車両。
  10. 乗員の頭部の加速度を検出し、
    前記頭部の加速度に対し、前記頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関に基づいて重み付けを行い、
    重み付けされた前記頭部の加速度の時間積分値に基づいて、乗員が乗り物酔いしている可能性を推定することを特徴とする乗り物酔い推定装置。
  11. 乗員運動検出手段が乗員の頭部の加速度を検出する手順と、
    周波数重み付け手段が、前記頭部の加速度に対し、前記頭部の加速度の周波数と乗り物酔いとの相関に基づいて重み付けを行う手順と、
    乗り物酔い推定手段が、重み付けされた前記頭部の加速度の時間積分値に基づいて、乗員が乗り物酔いしている可能性を推定する手順と、
    を備えることを特徴とする乗り物酔い推定装置の作動方法。
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