JP4711531B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体記憶装置に関し、特に、ブロック単位でリード・ライト・イレースされるフラッシュメモリを用いた半導体ディスク装置などの大容量半導体記憶装置に関し、不揮発性半導体メモリとして大容量メモリを用いて高性能でかつ製造コストの低減を実現した半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、不揮発性半導体メモリとして、例えば、三菱電機(株)製の M5M29F25611VP や日立製作所(株)製の HN29W25611 などが使用され、これらは2kバイトのブロック単位でリード、ライト処理を行うフラッシュメモリである。このフラッシュメモリを搭載した半導体記憶装置の場合、ホスト端末とのデータ転送とフラッシュメモリとのデータ転送を並列処理させるために、フラッシュメモリは、図7に示すように、各2kバイトのブロックを複数枚有し、2個のバッファRAM(R1,R2)は各々1ブロックの容量サイズを有するものであった。
【0003】
このように、図7に示す従来の半導体記憶装置では、各バッファRAMの容量は1ブロックの容量サイズに相当、即ち、1セクタサイズの複数倍(例えば4セクタサイズ相当)であった。
【0004】
ホスト端末機とバッファRAM間のデータ転送、フラッシュメモリとバッファRAM間のデータ転送は、2つのバッファRAM(R1,R2)のうちそれぞれ別々のバッファRAMを選択して行い、一方のバッファRAM(例えばR1)がホスト端末機とデータ送受信を行っている際には、もう一方のバッファRAM(例えばR2)はフラッシュメモリとの間でデータ送受信を行うように構成されていた。
【0005】
ここで、バッファRAMとホスト端末機間およびバッファRAMとフラッシュメモリ間でのデータ転送は、1ブロック相当の複数セクタ分のデータを一括してデータ転送を行うように構成され、フラッシュメモリに対するコマンドはブロック(4セクタ)単位で実施されている。
【0006】
図7(a)はフラッシュメモリからホスト端末への従来のデータ読出し動作を示す模式図であり、図7(b)はホスト端末からフラッシュメモリへのデータ書き込み動作を示す模式図であり、フラッシュメモリは1ブロックサイズが2kバイト(4セクタサイズ)で構成された場合を示している。
【0007】
図7(a)に示すフラッシュメモリからのデータ読出し動作において、破線矢印で示すデータ転送は、フラッシュメモリから1ブロックのデータが予めバッファRAM(R1)に格納され、次に実線矢印で示した2つのデータ転送を同時に行うことを示している。即ち、バッファRAM(R1)に先に格納されたデータをバッファRAM(R1)から読み出してホストに転送すると同時的に、フラッシュメモリから次のブロックのデータを読み出してもう一方のバッファRAM(R2)に転送し格納する。
【0008】
同様に、図7(b)に示すホスト端末からフラッシュメモリへのデータ書き込み動作において、破線矢印で示すデータ転送は、ホストから1ブロックに対するデータが予めバッファRAM(R1)に格納され、次に実線矢印で示した2つのデータ転送を同時に行うことを示している。即ち、バッファRAM(R1)に先に格納されたデータを読み出してフラッシュメモリに転送するのと同時的に、ホスト端末から次のブロックに対するデータをバッファRAM(R2)に転送し格納する。
【0009】
また、特開昭64−74649号公報では、磁気ディスク装置において、各々複数セクタ分の容量を持った2個のバッファメモリを有し、1セクタ分のデータを読み出して格納し、そのデータを転送している間に、他方のバッファメモリに別の1セクタ分のデータを読み出して格納する技術が開示されている。ここで、各々複数セクタ分の容量を持った2個のバッファメモリを備えることは、転送データの履歴を残すことにより、故障解析を容易にするためである。
【0010】
このように、従来技術では各バッファRAMが複数セクタ分の容量を持った構成であるので、バッファメモリの容量が大きくなり、将来、フラッシュメモリの大容量化がさらに進み、ブロックサイズが例えば4kバイト、8kバイト等と大きくなった場合、従来の技術構成ではバッファRAMも同様に大きく構成しなければならない。このため、コントローラ等を含む装置全体のコストも高くなることは避けられなかった。
【0011】
また、バッファサイズが小さいままで、そのバッファサイズ毎にリードコマンドやライトコマンドを実行すると、コマンド実行のオーバーヘッドが余分に加わるため効率が悪くなり、ホスト端末側から見た書き込み・読出し速度が遅くなるという課題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、各バッファRAMのサイズを1セクタサイズ相当に低減し、製造コストが安価で、高速転送が可能であるとともに、書き込み・読出しの高速処理が可能な半導体記憶装置及びその読出し・書き込み方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明の他の目的は、上記性能を有するとともに、誤り訂正によりデータの信頼性向上が図れる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による半導体記憶装置は、システムバスを介して外部ホスト端末とデータ転送可能に接続され、
複数個のブロック構成を有する不揮発性半導体メモリであって、各ブロック単位で読出し・書き込みのコマンドが実行処理され、1ブロックの容量サイズは外部ホスト端末がデータ読出し・書き込み単位とする1セクタサイズの複数倍である不揮発性半導体メモリと、
上記外部ホスト端末と上記不揮発性半導体メモリ間のデータ転送を媒介する2個のバッファメモリであって、各々が上記不揮発性半導体メモリの1セクタサイズに相当する容量を有する第1及び第2のバッファメモリと、
上記外部ホスト端末と上記バッファメモリ間のデータ転送および上記不揮発性半導体メモリと上記バッファメモリ間のデータ転送は、それぞれ上記第1及び第2のバッファメモリのうち別々のバッファメモリを選択し、一方のバッファメモリが外部ホスト端末との間で1セクタ分のデータの授受を行っている際には、もう一方のバッファメモリは不揮発性半導体メモリとの間で別の1セクタ分のデータの授受を行うように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】
上記制御手段は、外部ホスト端末からのデータ読出し・書き込みの要求に応答して、前記不揮発性半導体メモリのブロックに対する読出し・書き込みのコマンドを印加し、順次セクタデータ毎に前記バッファメモリを介して外部ホスト端末と前記不揮発性半導体メモリ間のデータの授受を行う。
【0016】
また、上記制御手段は、1つのセクタデータの転送後は次のセクタデータの転送が継続できるように前記不揮発性半導体メモリへの制御レベルを保持し、データ転送の同時並列処理を行う。
【0017】
上記構成により、バッファメモリの容量を小さくできるので、低コストでの製造が可能となり、転送の並列処理ができるので、ホスト端末からみて高速な転送が実現できる。また、フラッシュメモリに対してブロック単位で処理を行うので、高速な書き込み・読出しが可能となり、処理時間の短縮を図ることができる。
【0018】
本発明の他の態様による半導体記憶装置は、上記不揮発性半導体メモリに格納されたデータの誤りを訂正制御する誤り訂正手段を更に有し、誤り訂正のための冗長データは各セクタデータ毎にセクタデータの直後に格納することもできる。
上記誤り訂正手段は、前記不揮発性半導体メモリからバッファメモリへのデータ読出しの際には、これと同時並行して上記誤り訂正手段にセクタデータと冗長データが転送され、訂正可能な誤りが検出された場合には前記バッファメモリ上のデータを訂正し、該バッファメモリから上記不揮発性半導体メモリへの書き込みの際には、これと同時並行して上記誤り訂正手段にセクタデータを転送して冗長データを生成し、生成された冗長データを上記不揮発性半導体メモリに転送することもできる。
【0019】
これにより、データの誤りを訂正制御手段が付加されたことにより、前述の効果に加えて、データの信頼性を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
図1乃至図5を用いて本発明の第1の実施例について説明する。なお、各図において共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明については省略している。
【0024】
図1は、本発明による不揮発性半導体メモリを用いて構成された半導体記憶装置の1実施例のブロック構成を示す。同図において、半導体記憶装置は、制御信号生成手段としての機能を有する制御信号生成シーケンサ(SEQ)1と、複数のブロック階層構造を有するフラッシュメモリ2と、2つのバッファRAM(R1,R2)と、双方向バッファ3と、4つのセレクタ(S1,S2,S3,S4)とを備える。バッファRAM(R1,R2)は、それぞれホスト端末機からのデータの読出し・書き込みができるように、データバスによってセレクタ(S1,S2,S3)を介してホストインターフェース部4と接続されている。同様に、バッファRAM(R1,R2)は、フラッシュメモリ2に対するデータの読出し・書き込みができるように、データバスによってセレクタ(S2,S3,S4)および双方向バッファ3を介してフラッシュメモリ2と接続され、各セレクタによって接続されるデータバスが選択される。
【0025】
ここで、制御信号生成シーケンサ(SEQ)1は、各種のデータ転送を実施するために適切なタイミングで各ブロックに対して制御信号を与え、各セレクタの切替制御、バッファRAM(R1,R2)への制御信号、ブロックアドレス、フラッシュメモリ2への制御信号は全て制御信号生成シーケンサ(SEQ)1によって生成される(図3を用いて後述する)。
【0026】
図1に示す半導体記憶装置では、フラッシュメモリのリード、ライト、イレース処理はブロック単位で行われ、この1ブロックの容量サイズはホスト端末機が処理単位とする1セクタサイズの整数倍であり、本実施例では1ブロックサイズが4セクタサイズである構成例を示している。
【0027】
本発明では、ホスト端末機とフラッシュメモリ間のデータ転送を媒介するために設けられた2つのバッファRAM(R1,R2)としては、各々の記憶容量がホスト端末機の処理単位である1セクタサイズと同じ容量サイズのものが使用される。そのため、ホスト端末機とバッファRAM間のデータ転送、フラッシュメモリとバッファRAM間のデータ転送は、2つのバッファRAM(R1,R2)のうちそれぞれ別々のバッファRAMを選択して行い、一方のバッファRAM(例えばR1)がホスト端末機とデータの送受信を行っている際には、もう一方のバッファRAM(例えばR2)はフラッシュメモリとのデータ送受信を行うように構成されている。
【0028】
ホスト端末機からの読出し・書き込みの要求に応答して、制御信号生成シーケンサ(SEQ)1は、フラッシュメモリのアドレス指定されたブロックに対するリードコマンド・ライトコマンドを印加し、順次セクタ単位毎にバッファRAMを介してホスト端末機とフラッシュメモリ間のデータの授受を行い、これをブロック単位毎に繰り返してリードコマンド・ライトコマンドを実行する。ここで、1つのセクタデータの転送後は次のセクタデータの転送が継続できるようにフラッシュメモリへの制御信号はそのレベルが保持される。
【0029】
図2(a)はフラッシュメモリからホスト端末へのデータ読出し動作を示す模式図であり、図2(b)はホスト端末からフラッシュメモリへのデータ書き込み動作を示す模式図であり、フラッシュメモリは1ブロックサイズが2kバイト(4セクタサイズ)で構成された場合を示している。
【0030】
図2(a)に示すフラッシュメモリからのデータ読出し動作において、破線矢印で示すデータ転送Dtr1は、フラッシュメモリから例えばセクタ1のデータが前段階の処理ステップで予めバッファRAM(R1)に格納されていることを示している。次に実線矢印で示した2つのデータ転送Dtr2とDtr3 を同時に行う。即ち、バッファRAM(R1)に先に格納されたセクタ1のデータをバッファRAM(R1)から読み出してホストに転送する(Dtr3)と同時的に、フラッシュメモリから次のセクタ2のデータを読み出してもう一方のバッファRAM(R2)に転送(Dtr2)し格納する。バッファRAM(R2)に格納されたセクタ2のデータを読み出してホストに転送するときは、それと同時に、フラッシュメモリから次のセクタ3のデータを読み出してもう一方のバッファRAM(R1)に転送し格納する。
【0031】
同様に、図2(b)に示すホストからフラッシュメモリへのデータ書き込み動作において、破線矢印で示すデータ転送Dtw1は、ホスト端末から例えばセクタ1に対するデータが予めバッファRAM(R1)に格納されていることを示している。次に実線矢印で示した2つのデータ転送Dtw2とDtw3 を同時に行う。即ち、バッファRAM(R1)に先に格納されたセクタ1に対するデータを読み出してフラッシュメモリに転送する(Dtw3)と同時的に、ホスト端末から次のセクタ2に対するデータをバッファRAM(R2)に転送(Dtw2)し格納する。
【0032】
図3(a)はフラッシュメモリからのデータ読出し動作におけて制御信号生成シーケンサ(SEQ)1からの制御信号のタイミング波形図を示し、図3(b)はフラッシュメモリへのデータ書き込み動作における制御信号のタイミング波形図を示す。
【0033】
フラッシュメモリに対するコマンドはブロック(4セクタ)単位で実施されるため、各コマンドの実施は、コマンド・ブロックアドレス印加ステップ(read open, write open)と、セクタ転送(読出し・書き込み)ステップ(read sector, write sector)と、ブロック処理完了ステップ(read close, write close)とに分けて制御する。各ステップ完了後はそのままの制御信号レベルを保持するので、次のステップまで時間間隔があってもそのままフラッシュメモリに対するコマンドを継続することができる。
【0034】
図3(a)に示すデータ読出し動作における制御タイミングにおいて、/CEはチップイネーブル入力を示し、/CEの立ち上がりでスタンバイ状態に戻る。コマンド・アドレス印加によってチップイネーブル状態が開始され、ブロック処理完了ステップ(read close)までレベル保持される。同図において、上付線を付した信号/CE,/WE,/OEはLOWアクティブ信号であることを示し、tAはアクセス時間を示している。/OEはのアウトプットイネーブル信号を示し、/OE=Lレベルの間フラッシュメモリからデータが出力され、コマンド入力前は/OE=Hレベル(出力ディスエーブル)状態から開始されている。
【0035】
コマンド・アドレス印加によって制御イネーブル状態となると、バッファRAMへのライトイネーブル信号/WEは初期化され、フラッシュメモリから1セクタ分のデータを予め一方のバッファRAM(R1)に格納し(WE0)、次に所定時間後に、このバッファRAM(R1)に格納されたセクタのデータを読み出してホストに転送する(OE0)。これと同時的に、フラッシュメモリから次のセクタのデータを読み出してもう一方のバッファRAM(R2)に転送し格納する(WE1)。1セクタ分のデータ転送が終了すると処理は次のセクテに移行し、読出し転送セクタを順次セクタ0からセクタ4までセクタ単位毎に指定(SC)することにより、2つのバッファRAMを介してホスト端末機とフラッシュメモリ間のデータの授受を行い、これをブロック単位毎に繰り返してリードコマンドを実行する。ここで、、SCは各セクタ毎の転送データ量を計数し転送セクタを取得するシリアルクロック入力信号を示し、リードデータはSCの立ち上がりでラッチされる。
【0036】
図3(b)に示すデータ書き込み動作における制御タイミングについても、図3(a)に示す制御タイミングとほぼ同様であり、常時/OE=Hレベルの間出力ディスエーブル状態となる。write close時の“確認”は、フラッシュメモリへの書込みを行うに当たって確認コマンドを入れることを示している。その他の動作については図3(a)と同様であるので、ここではその説明は省略する。
【0037】
図4は本実施例の半導体記憶装置の読出し動作についての内部動作のフローチャートを示す。先ず、ステップ#401では、読出し制御の初期化によって開始ブロックアドレス(BA)と開始セクタ番号(i)と転送セクタ数(SC)が取得される。ステップ#402でリードコマンド・ブロックアドレス印加(read open)処理がおこなわれた後、ステップ#403でリードセクタ転送(読出し)(read sector)に移行し、最初のセクタデータの読出し、バッファRAMへの格納およびホスト端末への転送が行われる。ステップ#404で転送セクタ数(SC)が1減算カウントされた後、ステップ#405でバッファRAMからホスト端末へのデータ転送中か転送完了しているかが判定される。ホスト端末へのデータ転送中の場合は、転送完了を待って(ステップ#406)、転送完了の場合は、ステップ#407でホスト端末へのデータ転送要求を発行し、バッファRAMからホストへのデータ転送が開始される(ステップ#408)。
【0038】
次にステップ#409で、転送セクタ数(SC)が0(未転送セクタなし)か否か(未転送セクタ有り)か判定され、未転送セクタなしの場合(SC=0)は、ブロック処理完了ステップ(read close) #410に移行する。未転送セクタ有りの場合(SC>0)は、ステップ#411でバッファRAMの切り替えが行われ、対象セクタ番号を1だけインクレメントして次のセクタからの読出しに移行する(ステップ#412)。
【0039】
ステップ#413で対象セクタ番号(i)が上限値か否か判定され、上限値以下の場合はステップ#403の処理工程にもどり、上限値より大の場合は、ブロック処理完了ステップ(read close)#414での処理の後、ステップ#415でブロックアドレス(BA)を次のブロックに移行して対象セクタ番号(i)をi=0に設定し、再びステップ#402からの処理工程を繰り返す。
【0040】
ここで、本実施例ではセクタ番号(i)の上限値を4(セクタ)としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1ブロックのセクタサイズは任意である。
【0041】
図5は本実施例の半導体記憶装置の書き込み動作についての内部動作のフローチャートを示す。図4の読出し動作の場合と同様に、先ず、ステップ#501では、書き込み制御の初期化によって開始ブロックアドレス(BA)と開始セクタ番号(i)と転送セクタ数(SC)が取得される。次に、ステップ#502でホストからのデータ転送要求を発行し、バッファRAMへのデータ転送が開始される(ステップ#503)。ステップ#504でフラッシュメモリのプログラム完了待ちを行った後、ステップ#505でライトコマンド・ブロックアドレス印加(write open)処理が行われる。
【0042】
ホスト端末からのデータ転送完了を待って(ステップ#506)、ステップ#507で転送セクタ数(SC)が1減算カウントされた後、ステップ#508で、転送セクタ数(SC)が0(未転送セクタなし)か否(未転送セクタ有り)か判定される。未転送セクタなしの場合(SC=0)は、ステップ#509のライトセクタ転送(書き込み)(write sector)に移行し、ブロック処理完了ステップ(write close) #510を経て、ステップ#511でフラッシュメモリのプログラム完了待ちを行った後終了する。
【0043】
未転送セクタ有りの場合(SC>0)は、ステップ#512でバッファRAMの切り替えが行われ、ステップ#513でホストからのデータ転送要求を発行し、バッファRAMへのデータ転送が開始される(ステップ#514)。次に、ステップ#515でライトセクタ転送(書き込み)(write sector)処理を行い、対象セクタ番号を1だけインクレメントして次のセクタへの書き込みに移行する(ステップ#516)。
【0044】
ステップ#517で対象セクタ番号(i)が上限値か否か判定され、上限値以下の場合はステップ#506の処理工程にもどり、上限値より大の場合は、ブロック処理完了ステップ(write close)#518での処理の後、ステップ#519でブロックアドレス(BA)を次のブロックに移行して対象セクタ番号(i)をi=0に設定し、再びステップ#504からの処理工程を繰り返す。
【0045】
本実施例によれば、バッファRAMの容量を従来技術の複数セクタ分相当と比べて顕著に小さくできるので、低コストでの製造が可能となり、転送の並列処理ができるので、ホストからみて高速な転送が実現できる。また、フラッシュメモリに対してブロック単位で処理を行うので、高速な書き込み・読出しが可能となる。
【0046】
【実施例2】
図6を用いて本発明の第2の実施例について説明する。図1に示す実施例1の構成と異なるところは、本実施例2では誤り訂正制御手段(ECC)5を追加したことである。図6に示すように、セレクタS4と双方向バッファ3との間に誤り訂正制御手段(ECC)5を介在接続させることにより、フラッシュメモリ2からバッファRAM(R1,R2)へのデータ読出しの際に、これと並行して誤り訂正制御手段(ECC)5にセクタデータと誤り訂正用の冗長データが転送され、訂正可能な誤りが検出された場合にバッファRAM上のデータを訂正しておくようにする。
【0047】
バッファRAMからフラッシュメモリへのデータ書き込みの際には、これと並行して誤り訂正制御手段(ECC)5にセクタデータを転送して冗長データを生成し、生成された冗長データをフラッシュメモリ2に転送する。誤り訂正のための冗長データは各セクタデータ毎にセクタデータの直後に格納するように構成される。なお、上記以外の要素については実施例1と共通するので、その説明についてはここでは省略する。
【0048】
上記構成により、実施例1で得られる効果のほかに、誤り訂正により処理データの信頼性向上が図れるといった効果が得られる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、バッファRAMの容量を小さくできるので、低コストでの製造が可能となり、転送の並列処理ができるので、ホストからみて高速な転送が実現できる。また、フラッシュメモリに対してブロック単位で処理を行うので、高速な書き込み・読出しが可能となる。さらに、上記効果を損なうことなく、誤り訂正によりデータの信頼性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体記憶装置の実施例1のブロック図
【図2】 (a)、(b)はそれぞれ本発明に係る半導体記憶装置の読出し・書き込み動作におけるデータ転送の模式図
【図3】 (a)、(b)はそれぞれ本発明に係る半導体記憶装置の読出し・書き込み動作におけるフラッシュメモリ制御信号のタイミングチャート
【図4】 本発明に係る半導体記憶装置の読出し動作のフローチャート
【図5】 本発明に係る半導体記憶装置の書き込み動作のフローチャート
【図6】 本発明に係る半導体記憶装置の実施例2のブロック図
【図7】 (a)、(b)はそれぞれ従来の半導体記憶装置の読出し・書き込み動作におけるデータ転送の模式図。
【符号の説明】
1 制御信号生成シーケンサ
2 フラッシュメモリ
3 双方向バッファ
4 ホストインターフェース
R1,R2 バッファRAM
S1〜S4 セレクタ
5 ECC回路
Claims (5)
- システムバスを介して外部ホスト端末とデータ転送可能に接続された半導体記憶装置であって、
複数個のブロック構成を有する不揮発性半導体メモリであって、各ブロック単位で読出し・書き込みのコマンドが実行処理され、1ブロックの容量サイズは外部ホスト端末がデータ読出し・書き込み単位とする1セクタサイズの複数倍である不揮発性半導体メモリと、
上記外部ホスト端末と上記不揮発性半導体メモリ間のデータ転送を媒介する2個のバッファメモリであって、各々が上記不揮発性半導体メモリの1セクタサイズに相当する容量を有する第1及び第2のバッファメモリと、
上記外部ホスト端末と上記バッファメモリ間のデータ転送および上記不揮発性半導体メモリと上記バッファメモリ間のデータ転送は、それぞれ上記第1及び第2のバッファメモリのうち別々のバッファメモリを選択し、一方のバッファメモリが外部ホスト端末との間で1セクタ分のデータの授受を行っている際には、もう一方のバッファメモリは不揮発性半導体メモリとの間で別の1セクタ分のデータの授受を行うように制御する制御手段とを有することを特徴とする半導体記憶装置。 - 上記制御手段は、外部ホスト端末からのデータ読出し・書き込みの要求に応答して、前記不揮発性半導体メモリのブロックに対する読出し・書き込みのコマンドを印加し、順次セクタデータ毎に前記バッファメモリを介して外部ホスト端末と前記不揮発性半導体メモリ間のデータの授受を行う請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 上記制御手段は、1つのセクタデータの転送後は次のセクタデータの転送が継続できるように前記不揮発性半導体メモリへの制御レベルを保持し、データ転送の同時並列処理を行う請求項2に記載の半導体記憶装置。
- 上記不揮発性半導体メモリに格納されたデータの誤りを訂正制御する誤り訂正手段を更に有し、誤り訂正のための冗長データは各セクタデータ毎にセクタデータの直後に格納する請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置。
- 上記誤り訂正手段は、前記不揮発性半導体メモリからバッファメモリへのデータ読出しの際には、これと同時並行して上記誤り訂正手段にセクタデータと冗長データが転送され、訂正可能な誤りが検出された場合には前記バッファメモリ上のデータを訂正し、該バッファメモリから上記不揮発性半導体メモリへの書き込みの際には、これと同時並行して上記誤り訂正手段にセクタデータを転送して冗長データを生成し、生成された冗長データを上記不揮発性半導体メモリに転送する請求項4に記載の半導体記憶装置。
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