JP4708531B2 - Hdl亜画分中のコレステロールの測定法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、血中の高密度リポ蛋白(HDL)亜画分中の成分の測定法に関する。詳しくは、HDLの亜画分であるHDL2及びHDL3に含まれるコレステロール、HDL2−C、HDL3−Cを測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
血清にはリポ蛋白として、大きく分類すると4種類のリポ蛋白、すなわち高密度リポ蛋白(HDL)、低密度リポ蛋白(LDL)、超低密度リポ蛋白(VLDL)及びカイロミクロン(CM)が含まれている。各種高脂血症等の疾病は、これらの1種類又は2種類のリポ蛋白画分の増量に由来することが知られており、各リポ蛋白を分画して定量する方法が報告されている。この中で、HDLは特に冠動脈硬化症などの各種動脈硬化症の診断又は病態の解析等のためのマーカーとして検査測定されている。HDLは更にHDL2とHDL3の2つの亜画分(以下、HDL亜画分という)に細分される。
【0003】
HDL亜画分の臨床的意義は、分画が困難であるためほとんど研究されていない。従来、HDLの分画は超遠心法で行われていた。この方法は熟練が必要であり、かつ超遠心機を別途備え付けて遠心を数日にわたって行う。そのため、多検体を処理することは出来なかった。これに代わりポリエチレングリコール及びデキストラン硫酸等のポリアニオンにマグネシウムやカルシウム等の2価カチオンを共存させたり、リンタングステン酸に2価カチオンを共存させた分画剤なる溶液と血清とを混和して、LDL、VLDL、及びCMを沈澱せしめ、これらを遠心した後の上清に残るHDLのみを分画する方法が主流となっているが、HDL亜画分は分別できない。
【0004】
また、この方法を応用して更に上清に残るHDLを亜画分に分別する沈殿法がLewis I. Gidez, et al [Journal of Lipid Research, 23, 1206-1223(1982)]、Kurt Widhalm and Renate Pakosta[Clinical Chemistry, 37 (2), 238-241(1992)]らにより報告されているが、これらの方法はその正確度に疑問があり普及していない。
【0005】
近年、電気泳動法によりHDL亜画分を分画することでその研究が進められており、異常高HDL血症で遺伝的な欠損(CETP欠損、肝性リパーゼ活性低下など)が指摘されている。HDLコレステロール(HDL−C)が高いことは長寿症候群とも言われているが、遺伝的な異常で高値となる場合は、やはり臨床的な観察が必要である。HDL−Cが低下すると動脈硬化が亢進するので、ある程度の濃度を維持する必要があるが、極端にHDL−Cが高値であると脳血管障害が引き起こされる傾向にあるとういう報告もある。
【0006】
これらの現象についてHDL2とHDL3を分析することで臨床的に重要な情報を早期に提供できる可能性がある。また、HDL亜画分コレステロールの臨床的意義についての報告も近年なされている。以下、参考のために高HDL血症やHDL亜画分に関する記述のある文献を列挙する。
【0007】
1)松沢佑次、山下静也、垂井清一郎, HDL異常症, 代謝, 25(4), 351-358, 1988.
2)Karl H. Weisgraber and Robert W. Mahley, Subfraction of human high
density lipoproteins by heparin-Sepharose affinity chromatography., J. Lipid Res., 21, 316-325, 1980.
3)Lewis I. Gidez, et al, Separation and quantitation of subclasses of human plasma high density lipoproteins by a simple precipitation
procedure., J. Lipid Res., 23, 1206-1223, 1982.
4)Kurt Widhalm and Renate Pakosta, Precipitation with polyethylene
glycol and density-gradient ultracentrifugation compared for
determining high-density lipoprotein subclasses HDL2 and HDL3.,
Clinical Chemistry, 37 (2), 238-241, 1992.
5)日高宏哉 その他, 正常CETPを持つ高HDL血症患者のLDL分画の検討, 臨床病理,42(11), 1172-1176, 1994.
6)青崎量二 その他, コレステリルエステル転送蛋白(CETP)の遺伝子型の簡便な測定法と高HDL−C血症患者における異常型CETPの頻度, 生物試料分析, 20(2), 119-125, 1997.
7)稲津明広 その他, CETP欠損と高HDLコレステロール血症, 臨床病理, 44(4), 322-326, 1996.
8)酒井尚彦 その他, HDL異常症と動脈硬化, 臨床科学, 27(4), 416-424, 1991.
9)星野忠 その他, リポ蛋白の電気泳動上特異なパターンを呈した高HDL−C血症の一例, 臨床病理, 37(7), 835-839, 1989.
10)梅森祥央 その他, コレステロールエステル転送活性の欠損に起因する高HDL 血症の一症例, 臨床病理, 40(9), 999-1003, 1989.
11)山下静也 その他, Small Heterogeneous LDLと巨大粒子HDLを特徴とし、Cholesteryl ester transfer activity の完全欠損に起因する高HDL血症2家系の検討, 動脈硬化, 17(2), 371-379, 1989.
12)山下静也 その他, 若年性角膜輪を伴う高HDL2−C血漿の臨床的・生化学的検討, 動脈硬化, 13(4), 981-990, 1985.
13)Ken-ischi Hirono, et al, Frequency of intron 14 splicing defect of cholesterol ester transfer protein gene in the Japanese general
population-relation between the mutation and hyperalphalipoproteinemia., Atherosclerosis, 100, 85-90, 1993.
【0008】
上記のように、HDL亜画分を分別し、それぞれに含まれるコレステロールを測定することは臨床上の意義がある。しかし現在知られているHDL亜画分の分別方法は、上記のように分画剤と血清とを混和し、低速とは言え遠心操作を行う方法であり、分画剤と血清とを混和させるときの人為的な定量誤差や検体の取り違えなどが問題となっていた。その上、自動分析装置で他の一般的な生化学項目と同時に測定することはできなかった。臨床検査においては迅速に検査結果を得ることが求められており、検査時間の短縮が課題である。
【0009】
近年、全自動のHDL中のコレステロールを測定するキットが開発され普及しつつある。特許第2600065号(平6/11/30)、特開平8−201393号公報(平7/1/31)及び特開平8−131195号公報(平6/12/21)にみられる技術は、分画剤を併用するが、分画剤に含まれる二価カチオンとして用いられる金属が自動分析装置で一般的に使用される洗剤で不溶性の沈澱物を形成し、それが廃液機構で蓄積することにより故障の原因となっている。
【0010】
更に、反応中に不溶性の凝集物を形成し測定結果に影響を与える濁りが生じて測定誤差の原因となっているばかりか凝集物により反応セルが汚染されて同時に測定している他の生化学項目の測定結果に少なからず影響を与えている。普及しているほとんどの自動分析装置は、10分で反応を完了する場合が多い。更に、既知の方法である2ポイントエンド法、レート法、フィックスタイム法などが選択できるようになっているので、濁ったままの状態でも測定は可能である。
【0011】
しかし、この濁ったままの状態での測定は、反応中に濁度変化があっては測定値に誤差が生じ、正確性が問題となる。その他、反応液が濁ると再現性が低下する。それ故、測定する試料に制限が加わり、幅広い測定波長と多種多様な患者検体に対応することが出来ない。例えば、340nm付近(UV領域)では凝集物による濁りの現象で吸光度が2〜3以上となり分析機の許容範囲をしばしば越えてしまう欠点がある。二価カチオンを用いることのない特開平9−96637号公報(平8/7/19)の技術は、リポ蛋白と凝集する抗血清を含ませる方法であるが、これも難溶性の抗原抗体凝集物を形成するので、反応セルが汚染される。従って、同時に測定している他の生化学項目の測定結果に少なからず影響を与える。また、反応液中の濁りが強度となるので、特にUV領域によるHDL中のコレステロール測定に対しても前述と同じ原因で正確な測定が不可能である。
【0012】
これらの技術は、複合体や凝集体を形成することで、酵素反応を阻害する共通の技術と測光法を工夫することで成り立っているものであり、濁り本来が持つ測定への悪影響は、完全には解消されていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、汎用の自動分析装置を用いて、遠心操作による分離をせずに、また、反応液中に複合体や凝集体による濁りを形成することなく、生体試料中、特に血清中のHDL亜画分(HDL2及びHDL3)中の成分を定量する方法、詳しくはHDL亜画分中のコレステロール(HDL2−C及びHDL3−C)を測定する方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決する手段】
本発明者らは、HDLに優先的に直接作用するコレステロールエステル加水分解酵素であるリポプロテインリパーゼ(LPL)又はコレステロールエステラーゼ(CE)を、HLB値が17以上の非イオン性界面活性剤の存在下で反応させ、分光光度計による測定において誤差の原因となる複合体又は凝集体を形成することなく、HDL3−コレステロール(HDL3−C)を測定する方法を見出し、本発明を完成した。
【0015】
すなわち、本発明は以下からなる。
1.リポプロテインリパーゼ(LPL)及びコレステロールエステラーゼ(CE)から選択されるコレステロールエステル加水分解酵素、HLB値が17以上20以下である異なる2種類の非イオン性界面活性剤、ヒドラジン塩、及びカリクスアレンを用いてHDL3画分からコレステロールを遊離させ、遊離されたコレステロールをコレステロール脱水素酵素又はコレステロール酸化酵素による酵素反応で測定することを特徴とするHDL3‐コレステロールの測定法。
2.異なる2種類の非イオン性界面活性剤、ヒドラジン塩、及びカリクスアレンを含む試薬と血清試料を混合した後に、コレステロールエステル加水分解酵素を含む試薬を添加することによりHDL3画分からコレステロールを遊離させる前項1に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
3.HDL3画分からコレステロールを遊離させるための酵素反応と該遊離されたコレステロールを測定するための酵素反応をpH6〜9の範囲で行うことを特徴とする前項1または2に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
4.遊離されたコレステロールを測定するための酵素反応がコレステロール脱水素酵素及び酸化型補酵素による反応であり、該反応の生成物である還元型補酵素を分光学的に検出する前項1〜3のいずれか1項に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
5.遊離されたコレステロールを測定するための酵素反応がコレステロール酸化酵素による反応であり、該反応の生成物である過酸化水素をペルオキシダーゼを用いて測定する前項1〜3のいずれか1項に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
6.前項1〜4のいずれか1項に記載の測定法によりHDL3‐コレステロール量を測定し、総HDL−コレステロール(HDL−C)量からHDL3‐コレステロール(HDL3‐C)量を減算することによって求めることを特徴とするHDL2‐コレステロールの測定法。
【0016】
【発明の実施の態様】
本発明のHDL亜画分中の成分の測定法は、HDL画分中の総HDL−Cの測定に使用する方法を基本にしており、以下に示す手段を導入することでHDL亜画分中の成分、特にコレステロールの測定を可能とするものである。HDL画分中の成分、特にコレステロール(HDL−C)の測定は、HDL画分に酵素を作用させ加水分解してHDLが包含する成分を遊離させる。その後遊離された成分を、その成分の測定に適合する方法を用いて測定する。測定しようとする成分がコレステロールである場合、コレステロール脱水素酵素(CDH)やコレステロール酸化酵素(COD)を作用させて遊離されたコレステロールを測定する。
【0017】
HDL亜画分中の成分、特にコレステロールを測定する手段の1つは、HDLに優先的に反応する酵素を選択することである。リポ蛋白に作用し加水分解してリポ蛋白の包含する成分を遊離させる酵素としてはLPL又はCE等のコレステロールエステル加水分解酵素がある。その中で例えばChromobacterium viscosum由来のLPL又はCEが他のリポ蛋白と比較してHDLに優先的に反応するので好ましく用いられる。また、その他の測定成分との適合性を考慮して、Pseudomonas属由来の酵素も適宜選択できる。酵素の安定化などのために修飾を行った酵素であっても、HDLに優先的に反応する酵素であり本発明の目的を達成しうるものであれば使用できるので、修飾の有無は特に限定しない。
【0018】
HDL亜画分中の成分、特にコレステロールを測定する手段の別の1つは、pHの選択であり、HDL亜画分中の成分を遊離させる酵素反応及び該遊離された成分の測定のための反応をpH6〜9で測定することが好ましい。pHが6以下であるとリポ蛋白そのものが凝集体に関係なく、等電点効果で白濁してしまう。リポ蛋白が比較的安定なpH7付近を選択して測定条件を整えれば良いが、LPL又はCEはpH8.0〜9.0で非常に強くHDLに反応する。
【0019】
更に、COD、CDH、LPL及びCEなどの酵素が反応できるpHも考慮する。好適には、CDH、LPL及びCEの反応は、pH7〜9が好ましく、CODを用いるときはpH6〜8が好ましい。
【0020】
pHの調整は、緩衝液で行う。緩衝液は、通常生化学反応に用いられる各種緩衝液が利用でき、HEPES緩衝液、TAPS緩衝液、PIPES緩衝液、BES−BisTris緩衝液、MOPS緩衝液、Tris−塩酸緩衝液、MES緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、MOPSO緩衝液、BES緩衝液、TES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Tricine緩衝液、Bicine緩衝液、燐酸緩衝液等が挙げられる。
【0021】
HDL亜画分であるHDL3中の成分、特にコレステロール(HDL3−C)を測定する手段は、HLB値が17以上、好ましくは19以上、特に好ましくは20以上の非イオン性界面活性剤を使用することである。その効果は、LDL、VLDL、CM、及びHDL2等のHDL3以外のリポ蛋白に対するLPL及びCEの反応性を阻害するものである。従って、HDL3中の成分、特にHDL3−Cを測定できる。また、HLB値が高い非イオン性界面活性剤ほど、少ない添加量で選択的にHDL3中の成分の測定ができる。実際に使用できる界面活性剤を以下に例示するが、これらに限定されず、HDL3以外のリポ蛋白に対するLPL及びCEの反応性を阻害するものであればよい。
【0022】
本法に用いる界面活性剤は、セチルエーテル(C16)(ヘキサデシルエーテル)(商品名:日光ケミカル(株):BC−25TX、BC−30TX、BC−40TX)、ラウリルエーテル(C12)(ドデシルエーテル)(商品名:日光ケミカル(株):BL−21、BL−25)、オレイルエーテル(商品名:日光ケミカル(株):BO−50)、ベヘニルエーテル(C22)(商品名:日光ケミカル(株):BB−30)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:日本油脂(株):ノニオンK−230)、ポリオキシエチレンモノラウレート(商品名:日本油脂(株):ノニオンS−40)、ポリオキシエチレンエーテル類(商品名:シグマ:Brij98、Brij721、Brij78、Brij99)等が挙げられる。好適には、HLB値が20付近のポリオキシエチレンエーテル類が選ばれる。これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、適宜2種以上を組み合わせて用いてもよい。添加量は、測定するリポ蛋白量及び使用する界面活性剤のHLB値により変化するが、簡単な実験的繰り返しにより、最適な添加量を決定できる。例えば、HLB値17付近の界面活性剤を使用する場合、LDL及びVLDLに対するLPL及びCEの反応性は阻害されるが、添加量によってはHDL3に加えてHDL2も測定されることがあるので、このような場合、より高いHLB値の界面活性剤を使用する場合と比べ、添加量を多くすることが好ましい。具体的には、0.001w/v%〜10w/v%の範囲で、好適には1w/v%〜5w/v%の範囲で用いる。
【0023】
HDL亜画分であるHDL2中の成分量は、HDL中の成分量からHDL3中の成分量を減算することによって求められる。測定しようとするHDL2中の成分がコレステロールである場合、総HDL−C量からHDL3−C量を減算すればHDL2−C量が得られる。
【0024】
本発明においては、上記3つの手段、pHの選択、酵素の選択、界面活性剤の選択、を単独で又は適宜選択し組合せて導入する。より好適にはこれら全ての手段を同時に導入するが、必ずしも全てを同時に導入する必要は無い。
【0025】
また、LDL、VLDL及びカイロミクロン中の遊離型コレステロールが、HDL−C測定時の反応に関与して、しばしば誤差の原因となることがあるが、予めCODやCDHでこれらの遊離型コレステロールを反応させヒドラジン存在下でコレステノンヒドラゾンに変換しておき、HDL−Cの測定時に非基質化する方法もある。非基質化する技術は公知の特開平5−176797号公報(平3/12/27)を参考にすればよい。
【0026】
一方、CE又はLPLのLDLに対する反応性を抑えるために、カリクスアレン類を用いることもできる。カリクスアレン類にはカリクス[4]アレン、カリクス[6]アレン、カリクス[8]アレン、硫酸カリクス[4]アレン、硫酸カリクス[6]アレン、硫酸カリクス[8]アレン、酢酸カリクス[4]アレン、酢酸カリクス[6]アレン、酢酸カリクス[8]アレン、カルボキシカリクス[4]アレン、カルボキシカリクス[6]アレン、カルボキシカリクス[8]アレン、カリクス[4]アレンアミン、カリクス[6]アレンアミン、カリクス[8]アレンアミンが挙げられる。この中から1種又は2種以上を適宜選択して用いる。使用濃度は簡単な実験的繰り返しにより決めることができる。
【0027】
測定しようとするHDL亜画分中の成分がコレステロールである場合、コレステロールを測定する基本反応は、総コレステロールを測定する方法であり、目的とする画分に合わせて成分を適宜調製すればよい。
【0028】
例えばコレステロールの測定は、コレステロールとコレステロール脱水素酵素(CDH)の反応を酸化型補酵素存在下に行い、反応の結果還元された補酵素を光学的に測定することによって行う。CDHを用いる際の補酵素としては、β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型(NAD)、Thio−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型(t−NAD)、β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸酸化型(NADP)、Thio−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸酸化型(t−NADP)等が挙げられる。
【0029】
また、コレステロール測定にはコレステロール酸化酵素(COD)も使用できるが、この場合は、ペルオキシダーゼと公知の過酸化水素定量法を組み合せて測定を行う。
【0030】
更に、コレステロール測定に必要となるコール酸等の活性化剤や安定化剤などは既存の技術に従ってその条件を適宜選択し、簡単な実験的繰り返しにより使用濃度を調整すればよい。
【0031】
本発明はまた、上記本発明のHDL亜画分中の成分の測定法を実行するために必要な試薬を備えた試薬キットを提供する。本発明の試薬キットは、少なくともHLB値が17以上の非イオン性界面活性剤を含んでなるHDL亜画分中の成分の測定に使用する試薬キットである。
【0032】
【実施例】
以下、HDL3中のコレステロールの測定例について具体的に示す。
【実施例1】
以下の試薬A及びBを調製した。検体は、ボランティアによるヒト血清22例を用いた。測定は、日立7170型自動分析装置で実施した。先ず検体4μLに試薬A 180μLを加え37℃で5分間恒温し、この時点で主波長340nm及び副波長570nmで吸光度1を測定した。更に、試薬B 60μLを加え37℃で5分間恒温し、この時点で主波長340nm及び副波長570nmで吸光度2を測定した。吸光度1と吸光度2の差を求めて既知HDL3−C濃度のコントロールを標準液として検体の値を換算した。
【0033】
対照法としてポリエチレングリコールを用いたKurt Widhalmらの方法を用いて測定を行った。この方法を用いて遠心分画した上清のコレステロール濃度は、国際試薬株式会社製T−CHO試薬・L「コクサイ」を用いて求めた。また、自動分析装置を用いるホモジニアスHDL−Cの測定は、国際試薬株式会社製HDL−C試薬・KL「コクサイ」を用いて行った。対照法のHDL2−C値は、用手法によるHDL−Cから用手法によるHDL3−C値を差し引いて求めた。自動分析法のHDL2−C値は、ホモジニアスHDL−C値から試薬A及びBを用いて求めたHDL3−C値を差し引いて求めた。
【0034】
図1に超遠心操作[Havel RJ, Eder HA, Bragdon JH : The distribution and chemical composition of ultracentrifugally separated lipoproteinsin human serum., J. Clin. Invest., 34, 1345〜1353(1955)]で得られたVLDL、LDL、(LDL+HDL2)、HDL3及びHDLを測定したときの340nmにおける反応タイムコースを示した。
【0035】
図1に示したように、本法はVLDL、LDL、(LDL+HDL2)画分にはほとんど反応せず、HDL3及びHDLのみ反応していることが分かる。各画分中の総コレステロール濃度は、VLDL=99.9mg/dL、LDL=199.9mg/dL、(LDL+HDL2)=175.2+31.7mg/dL、HDL3=28.5mg/dL及びHDL=84.2mg/dLであった。
【0036】
本法による測定結果は、VLDL=0.7mg/dL、LDL=2.9mg/dL、(LDL+HDL2)=4.0mg/dL、HDL3=28.0mg/dL及びHDL=63.2mg/dLであった。この結果からもHDL3に高い特異性を有することが分かる。
【0037】
また、ヒト血清22例を用いた測定結果を表1に示した。本法のHDL3−C値は、対照法との相関係数が、0.957(p<0.05)となり、よく一致した結果となった。また、本法のHDL2−C値は、対照法との相関係数が、0.939(p<0.05)となった。
【0038】
試薬A
HEPES緩衝液 (pH7.0) 10 mmol/L
二塩化ヒドラジニウム 100 mmol/L
β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型 6.0 mmol/L
コール酸ナトリウム(活性化剤) 0.06 %
ノニオンK−230(HLB値17.3) 0.3 w/v%
BC−40TX(HLB値20) 1.0 w/v%
硫酸カリクス[8]アレン 2.0 mmol/L
【0039】
試薬B
TAPS緩衝液 (pH8.5) 500 mmol/L
コレステロール脱水素酵素 20 U/mL
LPL 6 U/mL
(Chromobacterium viscosum由来)
コール酸ナトリウム(活性化剤) 0.1 %
【0040】
【表1】
【0041】
【実施例2】
以下の試薬C及びDを調製した。検体は、ボランティアによるヒト血清22例を用いた。測定は、日立7170型自動分析装置で実施した。操作法は、先ず検体 4μLに試薬C 180μLを加え37℃で5分間恒温し、この時点で主波長340nm及び副波長570nmで吸光度1を測定した。更に、試薬D 60μLを加え37℃で5分間恒温し、この時点で主波長340nm及び副波長570nmで吸光度2を測定した。吸光度1と吸光度2の差を求めて既知HDL3−コレステロール濃度のコントロールを標準液として検体の値を換算した。対照法は、実施例1同様の操作を行った。自動分析法のHDL2−C値は、ホモジニアスHDL−C値から試薬C及びDを用いて求めたHD3−C値を差し引いて求めた。
【0042】
図2に超遠心操作で得られたVLDL、LDL、(LDL+HDL2)、HDL3及びHDLを測定したときの340nmにおける反応タイムコースを示した。この図から、本法はVLDL、LDL、(LDL+HDL2)画分にはほとんど反応せず、HDL3及びHDLのみ反応していることが分かる。
【0043】
各画分中の総コレステロール濃度は、VLDL=99.9mg/dL、LDL=199.9mg/dL、(LDL+HDL2)=175.2+31.7mg/dL、HDL3=28.5mg/dL及びHDL=84.2mg/dLであった。
【0044】
本法による測定結果は、VLDL=0.2mg/dL、LDL=3.5mg/dL、(LDL+HDL2)=0.2mg/dL、HDL3=27.8mg/dL及びHDL=59.2mg/dLであった。この結果からもHDL3に高い特異性を有することが分かる。
【0045】
また、ヒト血清22例を用いた測定結果を表2に示した。本法のHDL3−C値は、対照法との相関係数が、0.952(p<0.05)となり、よく一致した結果となった。また、本法のHDL2−C値は、対照法との相関係数が、0.942(p<0.05)となった。
【0046】
試薬C
HEPES緩衝液 (pH7.0) 10 mmol/L
二塩化ヒドラジニウム 100 mmol/L
β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型 6.0 mmol/L
コール酸ナトリウム(活性化剤) 0.06 %
ノニオンK−230(HLB値17.3) 0.3 w/v%
Brij98(HLB値19) 1.6 w/v%
硫酸カリクス[8]アレン 2.0 mmol/L
【0047】
試薬D
TAPS緩衝液 (pH8.5) 500 mmol/L
コレステロール脱水素酵素 20 U/mL
LPL 6 U/mL
(Chromobacterium viscosum由来)
コール酸ナトリウム(活性化剤) 0.1 %
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】
本発明の高密度リポ蛋白亜画分(HDL2及びHDL3)中の成分、特にコレステロールを測定する方法は、HLB値が17以上の非イオン性界面活性剤の存在下でHDL3中の成分、特にコレステロール(HDL3−C)に選択的に酵素を作用をさせて、HDL3−C量を測定し、総HDL−CからHDL3−C量を減算してHDL2−C量を求めることにより、極めて容易にHDL亜画分のHDL−Cを測定する方法である。本発明は、汎用の自動分析装置を用いて、遠心操作による分離をせずに、また、反応液中に複合体や凝集体による濁りを形成することなく、生体試料中、特に血清中のHDL亜画分中の成分を定量することができるため、高脂血症等のリポ蛋白に関連する疾病の臨床検査や研究等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 超遠心操作で得た各リポ蛋白画分の反応タイムコースを示す。測光ポイントは17ポイントで5分、34ポイントで10分を表す。
【図2】 超遠心操作で得た各リポ蛋白画分の反応タイムコースを示す。測光ポイントは17ポイントで5分、34ポイントで10分を表す。
Claims (6)
- リポプロテインリパーゼ(LPL)及びコレステロールエステラーゼ(CE)から選択されるコレステロールエステル加水分解酵素、HLB値が17以上20以下である異なる2種類の非イオン性界面活性剤、ヒドラジン塩、及びカリクスアレンを用いてHDL3画分からコレステロールを遊離させ、遊離されたコレステロールをコレステロール脱水素酵素又はコレステロール酸化酵素による酵素反応で測定することを特徴とするHDL3‐コレステロールの測定法。
- 異なる2種類の非イオン性界面活性剤、ヒドラジン塩、及びカリクスアレンを含む試薬と血清試料を混合した後に、コレステロールエステル加水分解酵素を含む試薬を添加することによりHDL3画分からコレステロールを遊離させる請求項1に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
- HDL3画分からコレステロールを遊離させるための酵素反応と該遊離されたコレステロールを測定するための酵素反応をpH6〜9の範囲で行うことを特徴とする請求項1または2に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
- 遊離されたコレステロールを測定するための酵素反応がコレステロール脱水素酵素及び酸化型補酵素による反応であり、該反応の生成物である還元型補酵素を分光学的に検出する請求項1〜3のいずれか1項に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
- 遊離されたコレステロールを測定するための酵素反応がコレステロール酸化酵素による反応であり、該反応の生成物である過酸化水素をペルオキシダーゼを用いて測定する請求項1〜3のいずれか1項に記載のHDL3‐コレステロールの測定法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定法によりHDL3‐コレステロール量を測定し、総HDL−コレステロール(HDL−C)量からHDL3‐コレステロール(HDL3‐C)量を減算することによって求めることを特徴とするHDL2‐コレステロールの測定法。
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