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JP4765824B2 - A/d変換装置及びプログラマブルコントローラシステム - Google Patents

A/d変換装置及びプログラマブルコントローラシステム Download PDF

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JP4765824B2 JP2006215673A JP2006215673A JP4765824B2 JP 4765824 B2 JP4765824 B2 JP 4765824B2 JP 2006215673 A JP2006215673 A JP 2006215673A JP 2006215673 A JP2006215673 A JP 2006215673A JP 4765824 B2 JP4765824 B2 JP 4765824B2
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Description

本発明は、A/Dコンバータを備えて入力電圧のA/D変換処理を行うA/D変換装置,及びそのA/D変換装置を備えた入力モジュールを含んで構成されるプログラマブルコントローラシステムに関する。
例えば、プログラマブルコントローラシステムにおいては、流量計や圧力センサ,温度センサなどの各種センサによって出力されるセンサ信号をA/D変換してシステム制御に利用するため、A/Dコンバータを備えたアナログ入力モジュールを使用する。このような場合、アナログ入力モジュールが変換対象とする電圧信号のレンジは、センサの種類に応じて様々であるため、その様々な入力レンジに対応するに当たり、A/D変換の分解能をどのように設定すべきかが問題となる。
一般に、A/Dコンバータでは分解能と変換速度とがトレードオフの関係にあり、分解能が高くなるほど変換速度は遅く、分解能が低くなれば変換速度は速くなる。従って、コストを限定した上で変換速度を優先させると分解能が低いA/Dコンバータを選択せざるを得ず、分解能を優先させると高速で高価なA/Dコンバータを選択することになり、コストアップしてしまう。
また、例えば、特許文献1には、積分型A/Dコンバータに類似した原理を適用することで、1つのボリュームによって1つのアナログタイマの設定を広範囲で可変するようにしたプログラマブルコントローラが開示されている。
特開平7−199797号公報
特許文献1の構成はアナログタイマの構成に特化したものであり、タイマ動作を開始させた時点から、積分回路の出力電圧が所定レベルまで低下したことを比較判定するコンパレータの閾値電圧を、ボリュームによって調整するようになっている。従って、特許文献1の構成を、A/Dコンバータにおける分解能と変換速度とのトレードオフの問題を解消することを目的としては、直ちに適用することはできない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、A/Dコンバータの分解能と変換速度とのトレードオフ問題を解消することができるA/D変換装置,及びそのA/D変換装置を備えた入力モジュールを含んで構成されるプログラマブルコントローラシステムを提供することにある。
請求項1記載のA/D変換装置によれば、基準電圧回路によって生成した基準電圧を、A/Dコンバータの基準電圧入力端子及び変換基準信号入力端子に対して共通に与える。また、アナログ入力電圧を増幅してA/Dコンバータの変換信号入力端子に出力する増幅回路に与える比較電圧を調整可能にすると共に、増幅回路の増幅率も調整可能とする。そして、A/Dコンバータは、変換信号入力端子に与えられる電圧と、変換基準信号入力端子に与えられる基準電圧との差分をA/D変換する。
斯様に構成すれば、A/Dコンバータに入力されるアナログ電圧のレンジが様々に異なる場合でも、増幅回路に与える比較電圧並びに増幅率を調整することで、最終的にA/Dコンバータの変換信号入力端子に出力される電圧のレンジが、基準電圧と0Vとの間に収まるように調整することができる。
そして、A/Dコンバータは、変換信号入力端子に与えられる電圧と基準電圧との差分をA/D変換するので、常に0V〜基準電圧の間が最大レンジとなる。従って、変換速度が高速で分解能が比較的低いA/Dコンバータを使用しても、アナログ入力電圧が、0V〜基準電圧のレンジ内に納まるように調整してA/D変換することが可能となるので、分解能を相対的に向上させることができる。
請求項2記載のA/D変換装置によれば、反転増幅回路の増幅率をG,比較電圧をVC,アナログ入力電圧の最大値をVH,同最小値をVL,基準電圧をVRとすると、
G=VR/(VH−VL)
VC=VH/(1+1/G)
上記の条件を満たすように増幅率G,比較電圧VCを設定する。斯様に設定すると、アナログ入力電圧のレンジVH−VLが様々に変化しても、反転増幅回路の出力電圧は、常に0V〜基準電圧のレンジに納まるように調整されるので、A/D変換レンジが常に一定となるように調整することができる。
請求項3記載のプログラマブルコントローラシステムによれば、アナログ入力モジュールに、請求項1又は2記載のA/D変換装置と、比較電圧設定手段による比較電圧の設定及び増幅率調整手段による増幅率の調整を制御する制御回路とを備える。そして、プログラマブルコントローラは、ユーザにより与えられる設定情報に基づいて、上記制御回路に比較電圧の設定情報及び増幅率の調整情報を送信し、制御回路は、プログラマブルコントローラによって送信された情報に基づき、比較電圧の設定及び増幅率の調整を行なう。
即ち、ユーザは、アナログ入力モジュールが変換対象とする電圧のレンジが判っていれば、プログラマブルコントローラに設定情報を与えて増幅回路の増幅率と比較電圧とを自動的に設定することができる。従って、アナログ入力モジュールが複数ある場合でも、それらが備える増幅回路の設定を容易に行うことが可能となる。
以下、本発明のA/D変換装置を、プログラマブルコントローラシステムに使用されるアナログ入力モジュールに適用した場合の一実施例について図面を参照して説明する。図3は、プログラマブルコントローラシステムの概略構成を示す機能ブロック図である。プログラマブルコントローラシステムは、マスターPC(プログラマブルコントローラ)1と、アナログ入力モジュール(A/D変換装置)2を含む図示しないその他のモジュールとを、バス3を介して相互に通信可能となるように接続して構成されている。
そして、マスターPC1は、予めユーザにより作成され、ロードされた制御プログラムに基づいて各モジュールに対して制御指令を出力し、それらの制御を行うようになっている。
アナログ入力モジュール2は、アナログ入力部4,入力切替部5,入力増幅部6,A/Dコンバータ7,基準電圧生成部8,マイクロコントローラ(マイコン,制御回路)9,バス通信部10などで構成されている。アナログ入力部4は、例えば、流量計や圧力センサ,温度センサなどの各種センサの信号が入力されるポートである。入力切替部5は、アナログ入力部4に入力される複数のアナログ電圧を切り替えて、入力増幅部6に出力するためのマルチプレクサである。その入力切替は、マイコン9によって制御される。
入力増幅部6は、入力切替部5を介して与えられたアナログ電圧を増幅して、A/Dコンバータ7に出力する。入力増幅部6に対しては、基準電圧生成部8より増幅用の比較電圧が与えられると共に、マイコン9によって増幅率が調整されるようになっている。A/Dコンバータ7によりA/D変換された電圧データは、マイコン9に出力される。マイコン9は、バス通信部10を介してマスターPC1と通信を行うようになっており、マスターPC1より与えられる制御指令に応じて基準電圧生成部8を制御したり、入力増幅部6の増幅率を調整する。また、マイコン9は、A/Dコンバータ7より出力された電圧データを、マスターPC1に送信するようになっている。
図1は、アナログ入力モジュール2の構成をより詳細に示すものである。入力増幅部6は、オペアンプ11によって反転増幅回路を構成しており、オペアンプ11の反転入力端子と出力端子との間には、抵抗値Rの抵抗素子12が接続されている。また、反転入力端子は、切換えスイッチ13の可動接点cに接続されており、切換えスイッチ13の固定接点a,bには、抵抗値が夫々2R,Rの抵抗素子14,15が接続されている。そして、抵抗素子14,15の一端側には、入力切替部5(図1では図示せず)を介してアナログ入力電圧が与えられる。尚、切換えスイッチ13並びに抵抗素子14,15は、増幅率調整回路(増幅率調整手段)16を構成している。
また、オペアンプ11の非反転入力端子には、基準電圧生成部8によって比較電圧が可変設定されるようになっている。基準電圧生成部8は、基準電圧出力回路(基準電圧回路)17,比較電圧生成回路18及び19,切換えスイッチ20で構成されている。尚、比較電圧生成回路18及び19,切換えスイッチ20は、比較電圧設定回路(比較電圧設定手段)21を構成している。
基準電圧出力回路17は、例えば5.0Vの基準電圧を生成して、A/Dコンバータ7の基準電圧入力端子並びにアナログ入力端子(1)に出力するようになっている。比較電圧生成回路18及び19は、基準電圧出力回路17からの基準電圧を受けて夫々3.33V,2.5Vの比較電圧を生成し、切換えスイッチ20の固定接点a,bに出力する。また、固定接点cには、5.0Vの基準電圧がそのまま比較電圧として与えられている。
そして、切換えスイッチ20の可動接点dは、オペアンプ11の非反転入力端子に接続されている。マイコン9は、マスターPC1の制御指令に応じて切換えスイッチ13,18の切換え制御を行うようになっている。即ち、切換えスイッチ13の可動接点cを固定接点a,b側に夫々切り替えると、反転増幅回路の増幅率は、0.5倍,1.0倍に切替わる。また、切換えスイッチ18の可動接点dを、固定接点a,b,c側に夫々切り替えると、オペアンプ11の非反転入力端子には、比較電圧3.33V,2.5V,5.0Vが設定される。
オペアンプ11の出力端子は、A/Dコンバータ7のアナログ入力端子(2)に接続されている。そして、A/Dコンバータ7は、アナログ入力端子(2)に与えられる電圧と、アナログ入力端子(1)に与えられる基準電圧との差電圧を、例えば16ビットでA/D変換してマイコン9に出力する。
次に、本実施例の作用について図2も参照して説明する。本実施例では、アナログ入力部4に入力されるアナログ電圧のレンジとして、(1)0V〜10V,(2)0V〜5V,(3)5V〜10Vの3種類を想定している。その3種類のレンジに対応して、入力増幅部6の増幅率と比較電圧とを切換え設定する。即ち、ユーザは、検出対象となるセンサ等の種類に応じて、入力電圧のレンジがどれ位になるのかは事前に把握できるので、システムを起動した際に、マスターPC1がアナログ入力モジュール2に対して設定情報を送信するようにプログラミングしておく。
すると、アナログ入力モジュール2のマイコン9は、上記設定情報を受信して、入力切替部5によりA/D変換対象とするアナログ入力電圧を選択するのに応じて、入力増幅部6に設定する比較電圧並びに増幅率を切り替えるように制御する。
(1)アナログ入力電圧レンジ:0V〜10V
この場合、マイコン9は、比較電圧:3.33V,増幅率:0.5に設定する。すると、アナログ入力電圧が10Vの場合、入力増幅部6の出力電圧は約5.0Vとなり、アナログ入力電圧が0Vの場合、入力増幅部6の出力電圧は約0Vとなる。従って、図2(a)に示すように、0V〜10Vのレンジに対して、16ビット:0〜65535段階のデータでA/D変換することになる。
(2)アナログ入力電圧レンジ:0V〜5V
この場合、マイコン9は、比較電圧:2.5V,増幅率:1.0に設定する。すると、アナログ入力電圧が5Vの場合、入力増幅部6の出力電圧は5.0Vとなり、アナログ入力電圧が0Vの場合、入力増幅部6の出力電圧は0Vとなる。従って、図2(a)に示すように、0V〜5Vのレンジに対して、16ビットデータでA/D変換することになる。
(3)アナログ入力電圧レンジ:5V〜10V
この場合、マイコン9は、比較電圧:5.0V,増幅率:1.0に設定する。すると、アナログ入力電圧が10Vの場合、入力増幅部6の出力電圧は5.0Vとなり、アナログ入力電圧が5Vの場合、入力増幅部6の出力電圧は0Vとなる。従って、図2(b)に示すように、5V〜10Vのレンジに対して、16ビットデータでA/D変換することになる。
即ち、上記の増幅率をG,比較電圧をVC,アナログ入力電圧の最大値をVH,同最小値をVL,基準電圧をVRとすると、入力増幅部6の入出力電圧の関係は、
VC−(VH−VC)×G=0 ・・・(1)
VC−(VL−VC)×G=VR ・・・(2)
となっている。そして、上記(1),(2)式より
G=VR/(VH−VL) ・・・(3)
VC=VH/(1+1/G) ・・・(4)
(3),(4)式が得られる。即ち、上記3パターンのアナログ入力電圧レンジに対する増幅率G,比較電圧VCの設定は(3),(4)式の関係を満たしている。このように設定することで、アナログ入力電圧のレンジが様々に変化するとしても、入力増幅部6の出力電圧は0V〜VRの範囲内に収まるように調整される。
以上のように本実施例によれば、基準電圧出力回路17によって生成した基準電圧を、A/Dコンバータ7の基準電圧入力端子及アナログ入力端子(1)に共通に与え、入力増幅部6に与える比較電圧を調整可能にすると共にその増幅率も調整可能として、A/Dコンバータ7は、アナログ入力端子(2)に与えられる入力増幅部6の出力電圧と、アナログ入力端子(1)に与えられる基準電圧との差分をA/D変換する。
従って、アナログ入力部4を介し入力されるアナログ電圧のレンジが様々に異なる場合に、変換速度が高速で分解能が比較的低いA/Dコンバータ7を使用しても、アナログ入力電圧が、0V〜基準電圧のレンジ内に納まるように調整してA/D変換することが可能となるので、分解能を相対的に向上させることができる。
そして、具体的には、増幅率G,比較電圧VCが(3),(4)式の関係を満たすように調整するので、アナログ入力電圧のレンジVH−VLが様々に変化しても、入力増幅部6の出力電圧が常に0V〜基準電圧のレンジに納まるように調整して、A/D変換レンジが常に一定となるように調整できる。
また、アナログ入力モジュール2にマイコン9を備え、マスターPC1は、ユーザにより与えられる設定情報に基づいて、マイコン9に比較電圧の設定情報及び増幅率の調整情報を送信し、マイコン9は、送信された情報に基づき、比較電圧の設定及び増幅率の調整を行なうようにした。従って、アナログ入力モジュール2が複数ある場合でも、それらが備える増幅回路の設定を容易に行うことが可能となる。
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
アナログ入力電圧のレンジや基準電圧VRの値は、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。
A/Dコンバータの変換ビット数は、16ビットに限ることなく、8ビットや12ビット,或いは20ビット以上であっても良い。
増幅率の切換えを3段階以上、比較電圧の切換えを2段階,若しくは4段階以上行っても良い。
アナログ入力モジュールは、1つのシステムに複数存在しても良い。
プログラマブルコントローラシステムに使用されるアナログ入力モジュールに適用するものに限らず、アナログ入力電圧のレンジが様々に変化することが想定される場合にA/D変換を行う装置であれば適用が可能である。
本発明を、プログラマブルコントローラシステムに適用した場合の一実施例であり、アナログ入力モジュールの詳細構成を示す図 アナログ入力電圧のレンジに応じた、入力増幅部の増幅率及び比較電圧の切り替え状態を説明する図 プログラマブルコントローラシステムの概略構成を示す機能ブロック図
符号の説明
図面中、1はマスターPC(プログラマブルコントローラ)、2はアナログ入力モジュール(A/D変換装置)、6は入力増幅部(反転増幅回路)、7はA/Dコンバータ、8は基準電圧生成部、9はマイクロコントローラ(制御回路)、16は増幅率調整回路(増幅率調整手段)、17は基準電圧出力回路(基準電圧回路)、21は比較電圧設定回路(比較電圧設定手段)を示す。

Claims (3)

  1. A/Dコンバータと、
    このA/Dコンバータの基準電圧入力端子及び変換基準信号入力端子に、共通の基準電圧を与える基準電圧回路と、
    アナログ入力電圧を増幅して、前記A/Dコンバータの変換信号入力端子に出力する増幅回路と、
    この増幅回路に与える比較電圧を、前記基準電圧以下の範囲で調整して出力可能に構成される比較電圧設定手段と、
    前記増幅回路の増幅率を調整する増幅率調整手段とを備え、
    前記A/Dコンバータは、前記変換信号入力端子に与えられる電圧と、前記変換基準信号入力端子に与えられる基準電圧との差分をA/D変換することを特徴とするA/D変換装置。
  2. 前記増幅回路を反転増幅回路として構成する場合、前記増幅率をG,前記比較電圧をVC,前記アナログ入力電圧の最大値をVH,同最小値をVL,前記基準電圧をVRとすると、
    前記増幅率G,前記比較電圧VCを、
    G=VR/(VH−VL)
    VC=VH/(1+1/G)
    となるように設定することを特徴とする請求項1記載のA/D変換装置。
  3. 請求項1又は2記載のA/D変換装置と、前記比較電圧設定手段による前記比較電圧の設定及び前記増幅率調整手段による前記増幅率の調整を制御する制御回路とを備えて構成される1つ以上のアナログ入力モジュールと、
    このアナログ入力モジュールを含む複数のモジュールと通信用バスを介して接続され、各モジュールに制御指令を送信するプログラマブルコントローラとで構成されるプログラマブルコントローラシステムにおいて、
    前記プログラマブルコントローラは、ユーザにより与えられる設定情報に基づいて、前記アナログ入力モジュールの制御回路に前記比較電圧の設定情報及び前記増幅率の調整情報を送信し、
    前記制御回路は、前記プログラマブルコントローラによって送信された情報に基づき、前記比較電圧の設定及び前記増幅率の調整を行なうことを特徴とするプログラマブルコントローラシステム。

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