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JP2006087452A - チャックテープおよびチャックテープ付き袋 - Google Patents

チャックテープおよびチャックテープ付き袋 Download PDF

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JP2006087452A
JP2006087452A JP2004272811A JP2004272811A JP2006087452A JP 2006087452 A JP2006087452 A JP 2006087452A JP 2004272811 A JP2004272811 A JP 2004272811A JP 2004272811 A JP2004272811 A JP 2004272811A JP 2006087452 A JP2006087452 A JP 2006087452A
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Katsunobu Ito
克伸 伊藤
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Abstract

【課題】 内容物が直接チャックテープの嵌合部と接触することがなく、内容物の重量によって充填工程や流通過程において、チャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、レトルト食品のような固形物を含む液状流動体や重量の重いもの等を内容物としても、密封性、開封性、再密封性、および袋の生産性に優れるチャックテープ、およびチャックテープ付き袋を提供する。
【解決手段】 互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部を有するテープ体と凹条の雌型嵌合部を有するテープ体とで形成され、包装袋本体の上部に近い内面にそのテープ体の台座部で熱接着して取り付けられる一対のチャックテープおよびそれを用いたチャックテープ付き袋であって、当該テープ体の雄型および/または雌型嵌合部の表面層側において、上側と下側の台座部うち、少なくともその片側が、イージーピール性の熱接着性樹脂で形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明はチャックテープおよびチャックテープ付き袋に関し、さらに詳しくは、チャックテープを袋の口部に近い内面に有して、再密封可能な袋として使用することができると共に、ボイル・レトルト食品のような固形物を含む液状流動体や重量の重いもの等を内容物としても、密封性、開封性、充填適性に優れるチャックテープおよびチャックテープ付き袋に関する。
従来、プラスティックフィルム等の軟包装材で構成され、その口部にプラスティック製のチャックテープを取り付けることによって、一旦袋を開封した後も再封することが容易で使い勝手をよくすることができるため、ジッパーを袋に取り付ける要望が多くなってきている。
図7は、その一例として従来のチャックテープを示すものである。このチャックテープは、互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体と、凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体とで構成される。
図8は、その一例として従来のチャックテープ付き袋を示すものである。
このチャックテープ付き袋は、全体がフィルムで形成されており、その雄型嵌合部と雌型嵌合部とが対向するようにテープ体の台座部で熱接着して取り付け、雄型嵌合部と雌型嵌合部の嵌合と解離により、一旦袋を開封した後も容易に再封することができる。
前記のチャックテープ付き袋の製造方法としては、嵌合したチャックテープを袋となる2枚の熱可塑性フィルムの間に挿入し、チャックテープ同士が融着しないようガイドの金属板をチャックテープ同士の隙間にいれた状態で、包装袋とチャックテープの台座部を熱圧着させ、しかる後、2枚の可塑性フィルムの充填口を残して周辺端部をヒートシールして製袋を行い、チャックの両端部は、ポイントシールにより押しつぶした形態で袋のサイドシールの一部となってチャックテープ付き袋を製造する方法である。
例えば、チャックテープと袋本体の縦シール部との交差部に前記の縦シール部のヒートシール接着に先立って前記のテープ体の一部を前記の袋本体となる包材にヒートシール接着してなるポイントシール部を有するチャックテープ付き袋であって、前記ポイントシール部の幅を前記縦シール部の幅よりも広くしたことを特徴とするジッパー付き袋が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
登録実用新案第2537579号公報
しかしながら、このチャックテープ付袋では、内容物が直接チャックテープと接触するため、内容物である固形物を含む液状流動体由来の水分、油脂分等の移行成分による嵌合部へのダメージや、液体の洩れを発生するという問題点があった。
また、重量の重い内容物であると、チャックテープの嵌合部がその重さによって開封してしまうという問題点があった。
本発明の目的は、充填された内容物を少量ずつ取り出して使用し、再密封するような内容物の包装袋として有用であり、内容物が直接チャックテープの嵌合部と接触することがなく、内容物由来の成分によるダメージを受けにくく、液体洩れが発生せず、内容物の重量によって充填工程や流通過程において、チャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、レトルト食品のような固形物を含む液状流動体や重量の重いもの等を内容物としても、密封性、開封性、再密封性、および袋の生産性に優れるチャックテープ、およびチャックテープ付き袋を提供することである。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明のチャックテープは、互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部を有するテープ体と凹条の雌型嵌合部を有するテープ体とで形成され、包装袋本体の上部に近い内面にそのテープ体の台座部で熱接着して取り付けられる一対のチャックテープであって、当該テープ体の雄型および/または雌型嵌合部の表面層側において、上側と下側の台座部うち、少なくともその片側が、イージーピール性の熱接着性樹脂で形成されていることを特徴とする。
また、本発明のチャックテープ付き袋は、最内層にシーラント層が積層された2枚の積層フィルムで形成され、その両側部および一端部をヒートシールしてなる包装袋本体と、その包装袋本体の上部に近い内面に幅方向に熱接着して取り付けられる請求項1に記載のチャックテープとを有し、かつ、そのテープ体の雄型および/または雌型嵌合部の台座部の表面層において、上側と下側の台座部うち、少なくともその片側にイージーピール性の熱接着性樹脂層を形成する部分が、ヒートシールにより対向するテープ体の台座部と弱シールして封止され、かつ、底部側から内容物を充填後に底部端をヒートシールにより密封されることを特徴とする。
本発明の袋の口部の内面に熱接着して取り付けるチャックテープにおいて、チャックテープ自体が、テープ体の嵌合部を嵌合させた状態で開閉自在であり、かつチャックテープを袋の口部の内面に熱接着して取り付け可能であると共に、少なくとも一方のテープ体台座部の片面にイージーピール性を有し、特に、嵌合部からみて開口部と反対側、即ち、内容物と接触する側に、イージーピール性を有することにより、内容物が直接チャックテープと接触することがなく、内容物由来の成分によるダメージを受けにくく、充填工程や流通過程において、内容物の重量でチャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、レトルト食品のような固形物を含む液状流動体や重量の重い内容物を充填しても、液洩れせず、密封性、開封性、再密封性、内容物の保存性および袋の生産性に優れ、また、内容物充填後、ボイル・レトルト処理を行うことができる。
以下に、本発明のチャックテープ、およびチャックテープ付き袋に用いる材料について説明する。
チャックテープは、本来、互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体と、凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体とで構成され、袋の口部の内面に、両者をその雄型嵌合部と雌型嵌合部とが対向するように配置し、そのテープ体の台座部で袋を構成する最内層に熱接着して取り付け、凸条の雄型嵌合部と凹条の雌型嵌合部との嵌合または解離により、袋の開閉を容易に、繰り返し行えるようにするものである。
本発明において、更に、テープ体の雄型、および/または、雌型嵌合部が設けられた側の表面層の台座部のうち、少なくとも片側が、イージーピール性の熱接着性樹脂で形成されたものである。
図1〜図4は、本発明のチャックテープの一実施例の構成を示す断面図である。
図1に示すように、このようなテープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層に形成されるイージーピール性の熱接着性樹脂層2は、凸条の雄型嵌合部を有するテープ体3と凹条の雌型嵌合部を有するテープ体4とのうち、いずれか一方のテープ体の嵌合部の片側のみに設けてもよいが、図2に示すように、両方のテープ体における夫々片側に設けることもできる。なお、両方のテープ体の片側にイージーピール性の熱接着性樹脂層2を設ける場合において、図示しないが、それぞれ嵌合部の互いに異なる片側に設けてもよい。
更に、図3に示すように、イージーピール性の熱接着性樹脂層2は、一方のテープ体34の両側に設けても良く、図4に示すように、両方のテープ体の両側に設けることもできる。
図5は、上記の図1〜図2のチャックテープ付き袋100の一実施例の構成を示す平面図である。図5に示すように、イージーピール性の弱シール部14の位置が、嵌合部からみて底部開口部側、即ち、嵌合部13aより下側の台座部となるにテープ体を包装袋に取り付けることが好ましい。
このことによって、内容物が直接チャックテープの嵌合部と接触することがないため、内容物由来の成分によるダメージを受けにくく、充填工程や流通過程において、内容物の重量でチャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、レトルト食品のような固形物を含む液状流動体や重量の重い内容物を充填しても、液洩れせず、密封性に優れるという利点を有する。
図6は、上記の図3〜図4のチャックテープ付き袋100の一実施例の構成を示す平面図である。図6に示すように、イージーピール性の弱シール部14の位置が、嵌合部13aからみて下部だけでなく、更に上側の台座部にもテープ体を包装袋に取り付けてもよい。
また、イージーピール性の熱接着性樹脂層を形成する部分と、対向するテープ体の台座部との熱接着部における剥離強度が、内容物を取り出す際、手で容易に開封できる程度の剥離強度であれば良く、0.1N/15mm〜3N/15mmであることが好ましく、0.5N/15mm〜1.5N/15mmがより好ましい。
先ず、このようなチャックテープの互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部を有するテープ体と凹条の雌型嵌合部を有するテープ体の樹脂は、袋の積層フィルムを構成するシーラント層の樹脂やイージーピール性の熱接着性樹脂との関係を考慮して決定する必要があるが、例えば、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ−4−メチルペンテン−1共重合体無延伸ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーメチルアクリレート共重合体またはアイオノマー等の樹脂を使用することができる。
前記のイージーピール性の熱接着性樹脂層としては、押し出し成形法で形成する場合、被シール面の樹脂(対向するテープ本体の樹脂)により、樹脂の種類が異なるが、例えば、ポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド樹脂からなるフィルム、ポリプロピレンとポリスチレンのポリマーアロイ、エチレンー酢酸ビニル共重合体系フィルム等を使用することができる。
例えば、テープ本体の樹脂がポリプロピレン系樹脂の場合には、イージーピール性の熱接着性樹脂層はポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド樹脂からなるものとし、テープ本体の樹脂がポリエチレン系樹脂の場合には、イージーピール性の熱接着性樹脂層はポリエチレンとエチレンー酢酸ビニル共重合体を使用することができる。
また、前記のイージーピール性の熱接着性樹脂層としては、コーティングして形成する場合、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体や塩素化ポリプロピレン、またはこれらの混合系の樹脂を主成分とし、添加剤として、ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイド等を添加した樹脂組成物を使用することができる。前記の樹脂組成物の塗布量は、乾燥時の塗布量で2〜8g/m2程度で形成することができる。
イージーピール性の熱接着性樹脂層の形成方法は、チャックテープを押し出し成形で作製する際、異形成形品を成形するダイを用いて、先に押出したチャックテープ本体部の台座に幅方向に、帯状のイージーピール性の熱接着性樹脂層を押出し成形で形成することができる。
また、その他の形成方法として、イージーピール性の熱接着性樹脂層をチャックテープ本体部の所望の部分にコーティングしてもよい。
中でも、押出し成形で形成する方が、コーティングにより形成するより生産性が良いため好ましい。
本発明のチャックテープ付袋に用いる積層フィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、充填される内容物に応じて種々の構成を採ることができる。簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層して構成することができるが、要求される性能に応じて、上記の基材フィルム層とシーラント層との間に、中間層として、水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層して構成することもできる。また、上記の基材フィルム層、中間層、シーラント層は、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成してもよい。
上記の基材フィルム層には、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのほか、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムなどの二軸延伸ポリエステルフィルムや、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などの二軸延伸ポリアミドフィルムなどを好適に使用することができるが、必要に応じて各種エンジニアリングプラスチックフィルムを使用することもできる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
中間層をガスバリヤー層とする場合、中間層には、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔、或いは、シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。これらのうち、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。また、中間層を強度向上層とする場合は、前記基材フィルムを適宜追加積層してもよく、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを防湿層を兼ねて積層することもできる。上記の基材フィルム層と中間層の積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
最内層のシーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)のほか、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレンまたはその共重合体などを使用することができる。シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層してもよく、また、上記の樹脂を押し出しコートして積層することもできる。
図9は、本発明のチャックテープの取り付け方法の一例を示す図である。
次に、チャックテープの取り付けは、従来の製袋機を使用して、予めその雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させた状態で、最内層にシーラント層が積層された2枚の積層フィルム間に挿入される。
次に、2枚の積層フィルム間に挿入されたチャックテープの台座部において、イージーピール性の弱シール部を形成していない側には金属板31が挿入され、しかる後、外側からヒートシールバー32でヒートシールすることにより、チャックテープの台座部と2枚の積層フィルムの内面とを熱接着することができる。
また、イージーピール性の弱シール部を形成されている側には金属板が挿入されずに、外側からヒートシールすることにより、チャックテープの台座部と2枚の積層フィルムの内面とを熱接着すると共に、台座の少なくとも片面に形成されたイージーピール性の弱シール部で、雄型嵌合部と雌型嵌合部との台座同士を封止することができる。
次に、チャックテープを取り付けた2枚の積層フィルムは、チャックテープと直交する方向に、一定間隔でヒートシールしてサイドシール部を形成すると共に、チャックテープと平行方向に、チャックテープの取り付け部分の外側縁をヒートシールして上縁シール部を形成して、しかる後、カッタ−装置によりサイドシール部の中心線を切断して、三方シールされたチャックテープ付き包装袋を得ることができる。
次に、上記で得られたチャックテープ付き包装袋には、底部より内容物を充填し、ヒートシールにより底シール部を形成してチャックテープ付き包装体を得ることができる。
なお、上記において、サイドシール部のシール強度を得るために、予め、雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させた状態で、外側から圧力をかけて嵌合部を押し潰しておくことが好ましい。
また、上記の雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させたチャックテープは、サイドシール部を形成する前に、予めパンチング機により、チャックテープの嵌合部のうち、サイドシール部される部分を所定間隔で打ち抜くことにより、サイドシール部のシール強度を均一にすることもできる。
また、チャックテープを取り付けた部分のサイドシール幅を他のサイドシール幅より広くすることにより、安定したシール強度を得ることができる。
袋の形態は、四方シール形式の袋であることが好ましく、このことによって、袋の製袋を横流し方式で行え、袋の上部の内面に連続的にそれぞれのテープ体を供給して熱接着できる形式であることが生産性に優れる。
また、袋の上縁シール部とチャックテープとの間には、袋の開封手段として、この場合、印刷による切り取り線とその両端にノッチを設けることができる。
上記ノッチは、切り取り線の一方の端部、例えばサイドシール部側の端部のみにノッチを設けてもよいが、スポットシール部を設けて、その部分にノッチを設けてもよい。
このことによって、ノッチを利用して切り取り線に沿って容易に袋を引き裂いて上縁シール部を切り取ることができる。
前記のノッチは、通常、I字形やV字形などのノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用することができる。
上記の易開封性手段としては、例えば、通常の積層フィルム製の袋でも汎用されるノッチを設ける方法のほか、レーザー光照射などによるハーフカット線を設ける方法等がある。
また、ハーフカット線を設ける場合も、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線で設けることもできる。更に、このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数本のハーフカット線を平行または中心のハーフカット線に収斂する形状などに設けることもできる。
上記袋の開封手段は、印刷で表示された切り取り線などの開封指示線や開封指示マークであってもよく、また、実際の引き裂きによる開封操作を容易にする以下のような易開封性手段であってもよい。更にこれらの複数を適宜組み合わせて設けたものであってもよい。
上記で得られた本発明に係るチャックテープ付き包装袋は、そのテープ体の台座部で袋に熱接着して取り付けられ、少なくとも台座の下側の表面部が弱シール部でシールされているため、内容物が直接チャックテープの嵌合部と接触することがなく、内容物由来の成分によるダメージを受けにくく、液体洩れが発生せず、内容物の重量によって充填工程や流通過程において、チャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、レトルト食品のような固形物を含む液状流動体や重量の重いもの等を内容物としても、密封性に優れ、また、凸条と凹条との嵌合または解離により、開封性、再密封性に優れる。
また、チャックテープ自体にイージーピール性の熱接着性樹脂が形成されていることによって、積層フィルムにイージーピール性の熱接着性樹脂をパターンコーティングする工程等が不要であり、生産性に優れるものである。
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの図面に限定されるものではない。図1は、本発明のチャックテープの一実施例の構成を示す断面図である。
図1に示すチャックテープ20は、テープ本体の樹脂をポリエチレン樹脂からなるものとし、凹条の雌型嵌合部を有するテープ体の嵌合側の表面において、台座部の片側にポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド樹脂からなるイージーピール性の熱接着性樹脂層を使用して、異形成形品を成形するダイを用いて、先に押出したチャックテープ本体部の押出し方向に帯状のイージーピール性の熱接着性樹脂層を押出し成形で形成することにより、台座部の片側が、イージーピール性の熱接着性樹脂で形成されている本発明に係るチャックテープ20を製造した。
次に、図5に示すチャックテープ付き袋100の一実施例の構成を示す平面図である。
まず、基材フィルムとして、厚み15μmの二軸延伸ナイロンフィルムを使用し、片面にウレタン系アンカ−コ−ト剤をグラビアロ−ルコ−ト法でコ−ティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。次いで、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、シーラント層として厚み60μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムを積層して、層構成、二軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/アンカーコート剤層(1μm)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(60μm)からなる積層フィルムを得た。
次に、上記で製造されたイージーピール性を片側に形成する凹条の雌型嵌合部を有するテープ体は、ポリエチレン樹脂からなる雄型嵌合部と嵌合させた状態で、上記で得られた積層フィルム2枚の間に挿入された。次に、チャックテープの台座部において、金属板を挿入して、しかる後、外側からヒートシールすることにより、チャックテープの台座部と2枚の積層フィルムの内面とを熱接着した。
しかる後、金属板を挿入せずに、イージーピール性の弱シール部14を形成されている部分の外側から、2mm幅でヒートシールすることにより、台座の少なくとも片面に形成されたイージーピール性の弱シール部で、雄型嵌合部と雌型嵌合部との台座同士を封止した。
上記のイージーピール性の弱シール部の剥離強度は、0.8N/15mm幅であった。
その結果、充填工程や流通過程において、内容物の重みでチャックテープの嵌合部13aが不用意に開封することなく、密封性に優れると共に、内容物を取り出す際、消費者が手で容易に開封できる程度の剥離強度であった。
次に、上記の雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させたチャックテープは、サイドシール部を形成する前に、予め、チャック端部はポイントシールにより潰された状態にした。
しかる後、チャックテープを取り付けた2枚の積層フィルムは、ポイントシールにより潰された部分でチャックテープと直交する方向に、ヒートシール幅20mmでヒートシールしてサイドシール部を形成すると共に、チャックテープの取り付け部分の外側縁をヒートシールして上縁シール部を形成し、しかる後、カッタ−装置によりサイドシール部の中心線を切断して、三方シールされたチャックテープ付き包装袋100(150mm×200mm)を製造した。
次いで、上記で得られたチャックテープ付き包装袋には、底部より内容物としてミートボールおよび甘酢ソース(300g)を充填し、ヒートシールにより底シール部により密封して、90℃、60分間の条件でボイル処理を行い、実施例1のボイル処理済みのチャックテープ付き包装体を得た。
上記で得られたチャックテープ付き包装体は、テープ体の充填側の台座部で弱シールで封止されているため、内容物の重量によって充填工程や流通過程において、チャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、液洩れなく、密封性に優れ、また、上縁シール部を切り取ることにより、チャックテープで容易に開閉自在であった。
(比較例1)
図7は、比較例(従来品)のチャックテープ20の構成を示す断面図である。
図7に示すチャックテープは、ポリエチレン樹脂のみからなるものであり、押出し成形により形成された。
次に、図8に示すチャックテープ付き袋100の比較例の構成を示す平面図である。
上記で製造されたチャックテープを使用して、実施例1と同じ層構成の積層フィルム2枚の間に挿入した。次に、チャックテープの台座部において、金属板を挿入して、しかる後、外側からヒートシールすることにより、チャックテープの台座部と2枚の積層フィルムの内面とを熱接着した。
次に、上記の雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させたチャックテープは、実施例1と同様にして、サイドシール部を形成する前に、予め、チャック端部はポイントシールにより潰された状態にした。
しかる後、チャックテープを取り付けた2枚の積層フィルムは、ポイントシールにより潰された部分でチャックテープと直交する方向に、ヒートシール幅20mmでヒートシールしてサイドシール部を形成すると共に、チャックテープの取り付け部分の外側縁をヒートシールして上縁シール部を形成し、しかる後、カッタ−装置によりサイドシール部の中心線を切断して、三方シールされたチャックテープ付き包装袋(150mm×200mm)を製造した。
次いで、上記で得られたチャックテープ付き包装袋には、底部より内容物としてミートボールおよび甘酢ソース(300g)を充填し、ヒートシールにより底シール部により密封して、90℃、60分間の条件でボイル処理を行い、比較例1のボイル処理済みのチャックテープ付き包装体を得た。
その結果、ボイル後に内容物由来の液成分の移行が確認され、また、内容物であるミートボールの重量によって嵌合部が開口するという問題があった。
図2は、本発明のチャックテープの別の実施例の構成を示す断面図である。
図2に示すチャックテープは、テープ本体の樹脂をポリエチレン樹脂からなるものとし、凹条の雌型嵌合部6を有するテープ体4の嵌合側の表面と、凸条の雄型嵌合部5を有するテープ体3の表面との対向する表面において、その片側にポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド樹脂からなるイージーピール性の熱接着性樹脂層2を使用して、異形成形品を成形するダイを用いて、先に押出したチャックテープ本体部の押出し方向に帯状のイージーピール性の熱接着性樹脂層を押出し成形で各々形成することにより、台座部の片側が、イージーピール性の熱接着性樹脂で形成されている本発明に係るチャックテープを2本製造した。
次に、図5に示すチャックテープ付き袋の一実施例の構成を示す平面図である。
次に、上記で製造されたイージーピール性の熱接着性樹脂層2を片側に形成する雄型嵌合部を有するテープ体と、雌型嵌合部を有するテープ体とは、イージーピール性の熱接着性樹脂層を形成する台座を対向するように配置して嵌合させた状態で、実施例1と同じ層構成の積層フィルム2枚の間に挿入した。次に、チャックテープの台座部において、金属板を挿入して、しかる後、外側からヒートシールすることにより、チャックテープの台座部と2枚の積層フィルムの内面とを熱接着した。
しかる後、金属板を挿入せずに、イージーピール性の弱シール部を形成されている部分の外側から、2mm幅でヒートシールすることにより、台座の少なくとも片面に形成されたイージーピール性の弱シール部で、雄型嵌合部と雌型嵌合部との台座同士を封止した。
上記のイージーピール性の弱シール部の剥離強度は、1.2N/15mm幅であった。
その結果、充填工程や流通過程において、内容物の重みでチャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、密封性に優れると共に、内容物を取り出す際、消費者が手で容易に開封できる程度の剥離強度であった。
次に、上記の雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させたチャックテープは、サイドシール部を形成する前に、予め、チャック端部はポイントシールにより潰された状態にした。
しかる後、チャックテープを取り付けた2枚の積層フィルムは、ポイントシールにより潰された部分でチャックテープと直交する方向に、ヒートシール幅20mmでヒートシールしてサイドシール部を形成すると共に、チャックテープの取り付け部分の外側縁をヒートシールして上縁シール部を形成し、しかる後、カッタ−装置によりサイドシール部の中心線を切断して、三方シールされたチャックテープ付き包装袋100(150mm×200mm)を製造した。
次いで、上記で得られたチャックテープ付き包装袋には、底部より内容物としてツナ(500g)を充填し、ヒートシールにより底シール部で密封後、120℃、50分間でレトルト処理を行い、レトルト処理済みのチャックテープ付き包装体を得た。
上記で得られたチャックテープ付き包装体は、実施例1より弱シール部の剥離強度が強いため、実施例1より重量の重い内容物を充填しても、充填工程や流通過程において、チャックテープの嵌合部が不用意に開封することなく、液洩れなく、密封性に優れ、また、上縁シール部を切り取ることにより、チャックテープで容易に開閉自在であった。
(比較例2)
図7は、比較例(従来品)のチャックテープの構成を示す断面図である。
図7に示すチャックテープ20は、ポリエチレン樹脂のみからなるものであり、押出し成形により形成された。
次に、図8に示す比較例(従来品)のチャックテープ付き袋100の構成を示す平面図である。
上記で製造されたチャックテープを使用して、実施例2と同じ層構成の積層フィルム2枚の間に挿入した。次に、チャックテープの台座部において、金属板を挿入して、しかる後、外側からヒートシールすることにより、チャックテープの台座部と2枚の積層フィルムの内面とを熱接着した。
次に、上記の雄型嵌合部と雌型嵌合部とを嵌合させたチャックテープは、実施例1と同様にして、サイドシール部を形成する前に、予め、チャック端部はポイントシールにより潰された状態にした。
しかる後、チャックテープを取り付けた2枚の積層フィルムは、ポイントシールにより潰された部分でチャックテープと直交する方向に、ヒートシール幅20mmでヒートシールしてサイドシール部を形成すると共に、チャックテープの取り付け部分の外側縁をヒートシールして上縁シール部を形成し、しかる後、カッタ−装置によりサイドシール部の中心線を切断して、三方シールされたチャックテープ付き包装袋100(150mm×200mm)を製造した。
次いで、上記で得られたチャックテープ付き包装袋には、底部より内容物としてツナ(500g)を充填し、ヒートシールにより底シール部で密封後、120℃、50分間でレトルト処理を行い、レトルト処理済みのチャックテープ付き包装体を得た。
その結果、レトルト処理後に内容物由来の油成分の移行が確認され、また、内容物であるツナの重量によって嵌合部が開口するという問題があった。
本発明のチャックテープの実施例の構成を示す断面図である。 本発明のチャックテープの別の実施例の構成を示す断面図である。 本発明のチャックテープのまた別の実施例の構成を示す断面図である。 本発明のチャックテープの尚また別の実施例の構成を示す断面図である。 図1または図2のチャックテープ付き袋の一実施例の構成を示す平面図である。 図3または図4のチャックテープ付き袋の一実施例の構成を示す平面図である。 従来のチャックテープを示す断面図である。 従来のチャックテープ付き袋の構成を示す平面図である。 本発明のチャックテープの取り付け方法の一例を示す図である。
符号の説明
1 熱接着性樹脂
2 イージーピール性の熱接着性樹脂層
3 凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体
4 凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体
5 雄型嵌合部
6 雌型嵌合部
10 積層フィルム
11 上縁シール部
12 ミシン目線状の断続的な切り目線
13 チャックテープ本体部
13a 嵌合部
14 イージーピール性の弱シール部
15 サイドシール部
16 底部開口部
20 チャックテープ部
31 金属板
32 ヒートシールバー
100 チャックテープ付き袋

Claims (2)

  1. 互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部を有するテープ体と凹条の雌型嵌合部を有するテープ体とで形成され、包装袋本体の上部に近い内面にそのテープ体の台座部で熱接着して取り付けられる一対のチャックテープであって、
    当該テープ体の雄型および/または雌型嵌合部の表面層側において、上側と下側の台座部うち、少なくともその片側が、イージーピール性の熱接着性樹脂で形成されていることを特徴とするチャックテープ。
  2. 最内層にシーラント層が積層された2枚の積層フィルムで形成され、その両側部および一端部をヒートシールしてなる包装袋本体と、その包装袋本体の上部に近い内面に幅方向に熱接着して取り付けられる請求項1に記載のチャックテープとを有し、
    かつ、そのテープ体の雄型および/または雌型嵌合部の台座部の表面層において、上側と下側の台座部うち、少なくともその片側にイージーピール性の熱接着性樹脂層を形成する部分が、ヒートシールにより対向するテープ体の台座部と弱シールして封止され、
    かつ、底部側から内容物を充填後に底部端をヒートシールにより密封されることを特徴とするチャックテープ付き袋。
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