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JP4287252B2 - チャックテープ付き包装体の製造方法 - Google Patents

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JP4287252B2 JP2003390575A JP2003390575A JP4287252B2 JP 4287252 B2 JP4287252 B2 JP 4287252B2 JP 2003390575 A JP2003390575 A JP 2003390575A JP 2003390575 A JP2003390575 A JP 2003390575A JP 4287252 B2 JP4287252 B2 JP 4287252B2
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Description

本発明はチャックテープ付き包装体の製造方法に関し、さらに詳しくは、四個の略三角形面を持つ略四面体形状で、口部に再密封可能なチャックテープを有する包装体であって、ティーパック、菓子等の収納された内容物を消費者が少量ずつ取り出して使用するのに有用な包装体で、内容物の充填適性、取り出しやすさ、袋の密封性、開封性、安定性、および生産性に優れるチャックテープ付き包装体の製造方法に関する。
従来、飲食品、雑貨品、医薬品、工業製品、その他の物品の充填包装に適するプラスティックフィルム等の軟包装用袋としては、種々のものが開発され、使用されてきた。
例えば、消費者が収納された内容物を少量ずつ取り出して使用するような内容物の包装用に、商品を取り出すとき以外は袋口を封じて保管することができる包装袋として一旦袋を開封した後も、再封することが容易で使い勝手をよくするため、袋の口部にチャックテープを取り付けた袋が用いられている。
例えば、最内層にシーラント層が積層された積層フィルム製の袋であって、該袋の胴部が縦方向のヒートシール部により筒状に形成され、該胴部の両側の側部のうち、少なくとも一方の側部が積層フィルムの折り返し部で形成されると共に、上下の開口端のうち、一方の開口端がヒートシール部により封止され、且つ、該開口端のヒートシール部の内側に、一方の側部から、もう一方の側部に向けて横方向、または該開口端のヒートシール部に向けて斜め方向に、開閉自在なチャックテープが取り付けられていることを特徴とするチャックテープ付き袋が提案されている。
ここで、チャックテープ50は、雄側部材と雌側部材とからなり、軟包装材に溶着して取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
また、軟包装材で構成され、開口部にプラスチック製のジッパーを取り付けたジッパー付袋の他の例として、ジッパーを取り付けて形成したジッパー開口部のサイド部分に位置する前記ジッパーの端部の少なくとも嵌合部分を押しつぶした形態とし、そのサイド部分の軟包装材及びジッパーを溶着したことを特徴とするジッパー付き袋が提案されている。(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−212248号公報 特開2003−128090号公報
しかしながら、このチャックテープ付袋には、一方の側部から、もう一方の側部に向けて横方向にチャックテープが取り付けられており、かつチャックテープ自体が剛性を有するため、自然に袋の口が閉じてしまい、袋の口から内容物を取り出しにくいという問題点があった。このような問題は、袋の形状が、例えば縦長で幅が狭い場合において、袋の安定性が悪く、袋の口から内容物をより取り出しにくかった。
本発明の目的は、充填された内容物を少量ずつ取り出して使用するような内容物の包装袋として有用であり、広い取り出し口を有し、袋の底面の面積が広い形態であるので袋の安定性があるため、内容物を取り出しやすく、容量の割にコンパクトに包装でき、内容物の充填適性、および密封性に優れ、袋の生産性、開封性、および再密封性に優れるチャックテープ付き包装体の製造方法を提供することである。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明のチャックテープ付き包装体は、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで形成され、四個の略三角形面を持つ略四面体形状の包装体であって、当該袋体の口部となる開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されると共に、両側端を互いに直交する方向にヒートシールされることを特徴とする。
本発明において、上記チャックテープは、図4に示すように、互いに嵌合可能な凸条が設けられたテープ体12と、凹条が設けられたテープ体13とで構成し、袋の開口部の内面に、両者をその凸条と凹条とが対向するように配置し、そのテープ体部で袋に熱接着して取り付け、凸条と凹条との嵌合または解離により、袋の開閉を容易に、かつ繰り返し行えるようにするものである。
また、このようなチャックテープを袋に取り付ける際、本発明では、前記凸条が設けられたテープ体12と、凹条が設けられたテープ体13とを予め嵌合させた状態で、前記の袋本体部の一方の側部から横方向に挿入して、所定の位置に熱接着するものであり、そのためには、チャックテープの凸条または凹条が設けられた面同士が融着しないように、チャックテープのそれぞれのテープ体を2層以上の多層で形成し、凸条または凹条が設けられた側の樹脂の融着温度が、袋に接する側の熱接着性樹脂層16の熱接着温度よりも5℃〜25℃程度高くなるように形成することが好ましい。
前記のような構成を採ることにより、袋が四個の略三角形面を持つ略四面体形状の包装体であるため、内容物充填後の袋が自立性を有すると共に、容量の割にコンパクトに包装することができると共に、外観にも優れている。
また、更に、袋の口部となる開口端近傍の内面には、開閉自在なチャックテープが、当該袋体の口部となる開口端近傍の内面に取り付けられていることにより、内容物を取り出す際、チャックテープの嵌合を解離させることにより、従来のガセット袋や三方シール袋形態にチャックテープが取り付けられている場合と比べ、口部を大きく開口させることができると共に、口部と袋本体部のバランスがよく、内容物を容易に取り出すことができる。そして、内容物の一部を取り出した後も、チャックテープを容易に嵌合させて袋を再封できるので、内容物を安全に保存することができる。
また、このようなチャックテープ付き包装体の製造は、従来の製袋機を利用して、長尺で広幅の積層フィルムのシーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部のシーラント層同士を頂部で重ね合わせ、筒状に形成された袋本体を形成した後、側部のヒートシールを行う前のセクションに、チャックテープの取り付け装置を組み込んで、チャックテープをガイドにより袋の折り方向と平行な方向からチャックテープを挿入し熱接着することにより、製袋とインラインでチャックテープを取り付けてチャックテープ付き袋を製造することができる。また、チャックテープの凸条を設けたテープ体と凹条を設けたテープ体とを別々に熱接着する必要もないので、製造工程を大幅に簡略化でき、生産性よく製造することができる。
また、このようなチャックテープを袋に取り付ける際、本発明では、前記の雄型嵌合部が設けられたテープ体と、雌型嵌合部が設けられたテープ体とを予め嵌合させた状態で、かつ、袋の幅に相当する長さにカットされたチャックテープを、所定の位置に一旦熱接着により仮接着させ、その後、袋体の一方の側部の重ね部をヒートシールし、もう一方の側部の重ね部を内容物充填口となる非シール部を残して頂部からチャックテープの取り付け位置の内側までヒートシールして袋本体部を形成し、次いで、袋の外側から、チャックテープのテープ体部を加熱、加圧して袋の内面に熱接着させるものであり、そのためには、チャックテープの雄型嵌合部または雌型嵌合部が設けられた側の面同士が熱接着しないように、少なくともチャックテープのそれぞれのテープ体の熱接着部を2層または2層以上の多層で形成し、各テープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層は、互いに熱融着しないか、またはもう一方の表面層よりも熱接着温度が5℃〜25℃程度高い樹脂で形成することが一層好ましい。
また、本発明のチャックテープ付き包装体は、前記のチャックテープが熱接着されてなる外側の端縁部をヒートシール部により封止され、当該ヒートシール部と当該チャックテープとの間に、袋の開封手段を設けることを特徴とする。
上記の易開封性手段としては、例えば、通常の積層フィルム製の袋でも汎用されるノッチを設ける方法のほか、レーザー光照射などによるハーフカット線を設ける方法、或いは、袋の積層フィルムの中間層などに一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向が袋の開封方向と一致するように用いる)などがあり、これらは単独で用いてもよく、また、例えば、ノッチとハーフカット線、更には一軸延伸フィルムの積層などを組み合わせて用いることもできる。
前記のノッチは、通常、I字形やV字形などのノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用することができる。また、ハーフカット線を設ける場合も、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線を設けることもできる。更に、このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数本のハーフカット線を平行または中心のハーフカット線に収斂する形状などに設けることもできる。
上記袋の開封手段は、印刷で表示された切り取り線などの開封指示線や開封指示マークであってもよく、また、実際の引き裂きによる開封操作を容易にする以下のような易開封性手段であってもよい。更にこれらの複数を適宜組み合わせて設けたものであってもよい。
このような構成を採ることにより、前記の請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、チャックテープの外側の端縁部をヒートシールすることにより、ガセット形式の袋の口部となる開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが、そのテープ体部で熱接着され、その外側に袋の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線が設けられ、更にその外側の袋の端縁部がヒートシールされているので、袋の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線が設けられていても、前記の弱シール部により袋の密封性が確保され、また、袋を開封する際には、ミシン目線状の断続的な切り目線により、袋がガセット形式の袋で、切り取りラインにガセット部のフィルムの折り返し部が介在していても、容易に引き裂いて袋の口部外側端縁部のヒートシール部を取り除くことができ、チャックテープの外側を確実に開封することができる。その後、チャックテープの嵌合を解離させることにより、袋の口部を大きく開口させることができ、内容物を容易に取り出すことができる。そして、内容物の一部を取り出した後も、チャックテープを容易に嵌合させて袋を再封できるので、内容物を安全に保存することができる。
また、本発明のチャックテープ付き包装体の製造方法は、四個の略三角形面を持つ略四面体形状の包装体であって、当該袋体の口部となる開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されると共に、両側端を互いに直交する方向にヒートシールされてなるチャックテープ付き包装体の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(8)の工程を含むことを特徴とする。即ち、
(1)最内層にシーラント層が積層された長尺の積層フィルムを長手方向に送りながら、 当該シーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を 形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部のシーラント層同士を頂部で重ね 合わせ、筒状に形成された袋本体を形成する工程。
(2)前記の筒状に形成された袋本体の側部の積層フィルムの重ね合わせ部の間から、チ ャックテープをガイドにより袋の横方向に、折り返し部の同一側で挿入する工程。
(3)前記の挿入されたチャックテープを袋体の外側から加熱、加圧し、袋の内面に熱接 着する工程。
(4)前記の袋体に熱接着されたチャックテープの外側の頂部をヒートシールする工程。
(5)前記の袋体の一方の側部の重ね部をヒートシールし、もう一方の側部の重ね部を内 容物充填口となる非シール部を残して頂部からチャックテープの取り付け位置の内 側までヒートシールする工程。
(6)前記の袋体を個々の長さに袋を切断する工程。
(7)前記の袋体の内側への折り返し部を外側に折り返す工程。
(8)前記の袋体の内容物充填口から、一定の内容物を充填し、内容物充填口をヒートシールにより封止する工程。を含む製造方法からなる。
上記の製造方法において、(2)の工程で袋本体部の側部の積層フィルムの重ね合わせ部の間から、横方向に挿入するチャックテープは、上述したように、互いに嵌合可能な凸条が設けられたテープ体と凹条が設けられたテープ体とで構成されるチャックテープを予め嵌合させた状態で用いるものであり、また、それぞれのテープ体は、前記2層以上の多層で形成したものである。
このような製造方法を採ることにより、製袋とインラインでチャックテープの取り付けが可能になると同時に、チャックテープの凸条が設けられたテープ体と凹条が設けられたテープ体とを別々に熱接着するのではなく、両者を嵌合させた状態で熱接着できるので、両者の位置ずれによる嵌合不良もなくなり品質が向上されると共に、熱接着装置も簡略化でき、製造工程としても大幅な簡略化が可能となる。従って、本発明に係る発明のチャックテープ付き包装体を品質よく、且つ生産性よく製造することができる。
本発明のチャックテープ付き包装体は、広い取り出し口を有し、口部と袋本体部のバランスがよく、容易に内容物を取り出し容易で、内容物充填後の袋が自立性を有すると共に、容量の割にコンパクトに包装することができ、取り扱いが容易で、外観にも優れ、生産性、内容物の充填適性、流通過程における密封性に優れると共に、容易に引き裂いて袋の口部外側端縁部のヒートシール部を取り除くことができ、開封手段により内容物の一部を取り出した後も、チャックテープを容易に嵌合させて袋を再封できるので、内容物を安全に保存することができる。
以下に、本発明のチャックテープ付き包装体200に用いる材料、即ち、袋の積層フィルム1およびチャックテープ50について説明する。
先ず、本発明のチャックテープ付き包装体に用いる積層フィルム1は、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、充填される内容物に応じて種々の構成を採ることができる。簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層して構成することができるが、要求される性能に応じて、上記の基材フィルム層とシーラント層との間に、中間層として、水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層して構成することもできる。また、上記の基材フィルム層、中間層、シーラント層は、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成してもよい。
上記基材フィルム層には、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのほか、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムなどの二軸延伸ポリエステルフィルムや、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などの二軸延伸ポリアミドフィルムなどを好適に使用することができるが、必要に応じて各種エンジニアリングプラスチックフィルムを使用することもできる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
中間層をガスバリヤー層とする場合、中間層には、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔、或いは、シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。これらのうち、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。また、中間層を強度向上層とする場合は、前記基材フィルムを適宜追加積層してもよく、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを防湿層を兼ねて積層することもできる。上記の基材フィルム層と中間層の積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
最内層のシーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)のほか、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレンまたはその共重合体などを使用することができる。シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層してもよく、また、上記の樹脂を押し出しコートして積層することもできる。
次に、本発明に用いるチャックテープ50について、図4を参照して説明する。図4は、本発明に用いるチャックテープの構成を説明する模式拡大断面図であり、図4に示したチャックテープ50は、袋体の口部となる一方の開口端近傍の両側の積層フィルム1の内面に熱接着され、その嵌合が解離された時の状態で示したものである。即ち、チャックテープ50は、一方の積層フィルム1の内面に熱接着された雄型嵌合部14を有する凸条付きテープ体12と、これに対向するようにもう一方の積層フィルム1の内面に熱接着された雌型嵌合部15を有する凹条付きテープ体13とで構成され、更に、凸条付きテープ体12と凹条付きテープ体13とは、先にも説明したように、それぞれ2層以上の多層(図では2層)の樹脂で形成され、凸条付きテープ体12では、その雄型嵌合部14側と積層フィルム1に熱接着される熱接着性樹脂層16側とが、また、凹条付きテープ体13では、その雌型嵌合部15側と積層フィルム1に熱接着される熱接着性樹脂層16側とが、熱融着温度乃至熱接着温度の異なる樹脂で形成されている。但し、少なくとも凸条付きテープ体12の熱接着性樹脂層16と、凹条付きテープ体13の熱接着性樹脂層16とは、同一樹脂でよい。
これは、チャックテープ50を袋体の内面に熱接着する際、本発明では凸条付きテープ体12と凹条付きテープ体13とを嵌合させた状態で熱接着するため、それぞれの嵌合部側と熱接着性樹脂層16側とが同一樹脂の場合、突き合わされた嵌合部側のテープ体同士が熱融着しやすく、熱融着すると嵌合部の解離が不可能となるためである。従って、雄型嵌合部14側と雌型嵌合部15側の樹脂は、互いに熱融着しないか、熱融着する場合は、その融着温度が、熱接着性樹脂層16の熱接着温度よりも5℃〜25℃程度高いことが好ましい。
このようなチャックテープ50の雄型嵌合部14または雌型嵌合部15側と熱接着性樹脂層16側の樹脂の選定は、袋の積層フィルム1のシーラント層の樹脂との関係も考慮して決定する必要があるが、例えば、雄型嵌合部14または雌型嵌合部15側の樹脂にポリプロピレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリ−4−メチルペンテン−1共重合体などを用いた場合、熱接着性樹脂層16側の樹脂には、それらの密度、分子量を小さくした樹脂、或いは、それらの共重合体や、共重合体でコモノマーの含有量を多くした樹脂、更には、材質と共に融点などの異なる樹脂などを、前記温度差を付けられるように適宜選択して使用することができる。
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの図面に限定されるものではない。図1は、本発明のチャックテープ付き包装体200の一実施例の構成を示す斜視図であり、図2は、本発明のチャックテープ付き袋体100の端部シール前の斜視図であり、図3は、本発明のチャックテープ付き袋体100の充填口を残してシール後の平面図である。
図2に示すように、本発明のチャックテープ付き袋体100は、積層フィルム1のシーラント層を内側にして折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部のシーラント層同士を頂部で重ね合わせ、筒状の折り畳まれた袋本体部を形成すると共に、その重ね合わせた側部から、雄型嵌合部を有する凸条付きテープ体と雌型嵌合部を有する凹条付きテープ体とが予め嵌合された状態のチャックテープ50を、口部となる開口端近傍の内面に折り返し部2の同一側となるように挿入した。
図3に示すように、本発明のチャックテープ付き袋体100は、袋の外側から加熱、加圧して袋本体部の口部となる開口端近傍の内面に熱接着し、前記の袋体の一方の側部4a、4cの重ね部をヒートシールし、もう一方の側部4bの重ね部を内容物充填口となる非シール部7を残して頂部からチャックテープの取り付け位置の内側までヒートシールし、更に、袋体100のチャックテープ50が熱接着された部分の外側の上端縁部を頂部シール部6でヒートシールして構成したものである。
また、袋100の頂部シール部6とチャックテープ50との間には、袋体100の開封手段として、この場合、印刷による切り取り線8とその両端にノッチ9a、9b が設けられて構成されている。上記ノッチ9a、9bは、切り取り線8の一方の端部、例えば側部シール部4a側の端部のみにノッチ9aを設けてもよい。
尚、チャックテープ付き袋体100の一方の側部の非シール部7は、内容物の充填口に使用するため、前記の袋体の内側への折り返し部を外側に折り返すものである。
このような構成を採ることにより、開口部を広くして充填できるため、内容物の充填は、側部の非シール部7から容易に充填することができる。
また、前記の内容物の充填口より内容物を内容物の充填後、外側に折り返した充填口の端部4dでヒートシールして密封することによって、図1に示す四個の略三角形面を持つ略四面体形状の包装体200となるものである。
このような構成を採ることにより、充填後に側部シール部4dをヒートシールして完全に密封することができる。内容物が充填された袋体100は、四個の略三角形面を持つ略四面体形状であり、底部もフラットな略三角形状になるので自立性を有し、取り扱い性、外観が向上し、また、容量の割にコンパクトに包装することができる。
そして、充填された内容物を取り出す際には、頂部シール部6とチャックテープ50との間に、袋の開封手段として、切り取り線8とその両端にノッチ9a、9bが設けられているので、一方のノッチを利用して切り取り線8に沿って容易に袋を引き裂いて頂部シール部6を切り取ることができる。
頂部シール部を切り取った後は、チャックテープ50が開閉可能な状態となるので、両側の積層フィルムの上端またはチャックテープ50の外側のテープ体部を摘んで外側に引き離すことにより、容易にチャックテープの嵌合が解離され、包装体200の上部を大きく開口させることができる。従って、内容物を容易に取り出すことができ、また、内容物の一部を取り出した後もチャックテープ50による再封が容易であり、内容物を安全に保存することができる。更に、内容物を全部使用した後も、チャックテープ付き袋100は、任意の内容物を新たに充填して保存用の密封袋として再利用することもできる。
本発明のチャックテープ付き包装体の一実施例の構成を示す斜視図である。 本発明のチャックテープ付き袋体の端部シール前の斜視図である。 本発明のチャックテープ付き袋体の充填口を残してシール後の平面図である。 チャックテープの構成を説明する模式拡大断面図である。
符号の説明
1 積層フィルム
2 折り襞状の折り返し部
4a、4b、4c、4d 側部シール部
6 頂部シール部
7 非シール部
8 切り取り線
9a、9b ノッチ
10 底部
12 凸条付きテープ体
13 凹条付きテープ体
14 雄型嵌合部
15 雌型嵌合部
16 熱接着性樹脂層
50 チャックテープ
100 チャックテープ付き袋体
200 チャックテープ付き包装体

Claims (1)

  1. 四個の略三角形面を持つ略四面体形状の包装体であって、当該袋体の口部となる開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されると共に、両側端を互いに直交する方向にヒートシールされてなるチャックテープ付き包装体の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(8)の工程を含むことを特徴とするチャックテープ付き包装体の製造方法。
    (1)最内層にシーラント層が積層された長尺の積層フィルムを長手方向に送りながら、
    当該シーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を
    形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部のシーラント層同士を頂部で重ね
    合わせ、筒状に形成された袋本体を形成する工程。
    (2)前記の筒状に形成された袋本体の側部の積層フィルムの重ね合わせ部の間から、チ
    ャックテープをガイドにより袋の横方向に、折り返し部の同一側で挿入する工程。
    (3)前記の挿入されたチャックテープを袋体の外側から加熱、加圧し、袋の内面に熱接
    着する工程。
    (4)前記の袋体に熱接着されたチャックテープの外側の頂部をヒートシールする工程。
    (5)前記の袋体の一方の側部の重ね部をヒートシールし、もう一方の側部の重ね部を内
    容物充填口となる非シール部を残して頂部からチャックテープの取り付け位置の内
    側までヒートシールする工程。
    (6)前記の袋体を個々の長さに袋を切断する工程。
    (7)前記の袋体の内側への折り返し部を外側に折り返す工程。
    (8)前記の袋体の内容物充填口から、一定の内容物を充填し、内容物充填口をヒートシ
    ールにより封止する工程。
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